tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

経済波乱はマネーか実体経済か

2015年08月24日 15時53分00秒 | 国際経済
経済波乱はマネーか実体経済か
 週末から週明けにかけて、世界同時株安が深刻化しています。最も大幅なのは中国でしょうか。中国政府が如何に抵抗しても、世界の投機筋を相手にしたのでは、なかなか思うようにはいかないのでしょうか。

 中国相手の仕事の多いアメリカの株価も下げ、ついでのこの間まで利上げ憶測で上昇していたドルも下げ、週明けのトップを切った東京市場も株価は暴落、2日で1000円以上下げる一方、円レートは急騰という状況です。この円高も株安の原因になっているのでしょう。

 実体経済の動きを思惑で先取りするマネー市場ですから、状況が良く解らなければ不安で下げと言うのは当然でしょう。

 確かに中国経済の内実は良く解りません。経済活動の一致指標といわれる電力消費量が、かなり減っているようだといった報道もあり、中国政府が経済運営に苦労しているのではないかといった状況も感じ取れますが、経済的は、ある意味では未だ閉じた国ですからアメリカのサブプライム・リーマンショックのような世界経済に大穴を開けるようなことにはならないでしょう。

 アメリカも経常赤字というアキレス腱は持ちながら、実体経済は上向いているというのが現状です。
 日本は、安定成長路線を着実に歩み始めていますし、ヨーロッパ、アジアでも、実体経済は、問題はいろいろありますが、決してひどい状態ではありません。

 マネー経済は基本的には、実体経済の付属物ですから、ここは慌てずに、実体経済の健全化にきちんと努力することでしょう。
 日本の場合は、改めて、増加する経常黒字を、いかに内需拡大に活用するか、みんなで知恵を絞ることでしょう。GDPの2パーセント近い大幅なものですから、巧く活用できれば、日本経済も様変わりになるでしょう。