司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

昔の商業登記簿謄本

2012-12-25 12:23:45 | 会社法(改正商法等)
 昔の商業登記簿謄本は,縦書きで,手書きでした・・・。

cf. 長門市くじら資料館館長のブログ
http://kayoikujira.seesaa.net/article/29383115.html

 商業登記の手続に関して,商業登記法(昭和39年4月1日施行)が制定される以前は,商法(明治32年法律第48号),非訟事件手続法(明治31年法律第14号)第3編第5章,商業登記取扱手続(明治32年司法省令第13号)という法体系であった。
※ 【訂正】商業登記取扱手続は,「昭和14年司法省令第58号」が正しい。昭和13年商法改正(昭和15年1月1日施行)の際に,商業登記取扱手続(明治32年司法省令第13号)を全部改正したもの。

 そして,当時の登記用紙は,「縦書き」で,商業登記法の施行に伴う商業登記規則の施行より「横書き」に変わったものである。「縦書き」当時の登記簿は,手書きで,判読し難く,実にやっかいな代物である。

 商業登記法施行後も,「登記用紙の改製までの経過措置」が商業登記規則附則第6項前段にあり,しばらくの間は,従前の登記簿に登記がされていたようである。ちなみに,合名会社及び合資会社については,コンピュータ化されるまで,縦書きの登記用紙が使用されていた。

 なお,手書きで,どんどん追記していくスタイルのため,初見ではわけがわからない感があるが,「商号」や「目的」といった登記事項ごとに振られた「番号」があり,新たな登記の際には,当該番号が記載されているので,その番号を拾うと何の登記がされているかがわかるようになっている。



【余談】
 コンピュータ化直後,合名会社及び合資会社で,「突然,印鑑証明書が発行されなくなった」という事態が少なからず生じていたようである。

 理由は,「存続期間の定め」が登記されており,当該期間を経過しているから。合名会社及び合資会社では,設立の際に,「存続期間 30年」などと定めて登記している例が少なくなかったことから,その登記が抹消されていない限り,起こり得る事態である。

 しかし,存続期間満了後20~30年も経っているケースもあり,突然なぜ? であるが・・・。

 手書きの登記簿では,登記されていた「存続期間の定め」が判読し難いため,当該期間を経過しているにもかかわらず,それを看過して印鑑証明書が発行されていたが,コンピュータ化により,一見明らかとなったため,「突然,印鑑証明書が発行されなくなった」という事態となったらしい。

 その間,通常の会社として存続してきたわけであるから,笑えない話であるが・・・。
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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
自民党税調で住宅ローン控除3年延長決定。不足額給付も検討中。 (みうら)
2012-12-25 19:20:56
自民党税調で住宅ローン控除3年延長決定。不足額給付も検討中。
韓国大統領選挙は対立候補が財閥解体を主張したからですね。
盗撮・盗聴は違法行為ではないんですよ。
舞鶴殺人無罪判決に検察が上告。
法制審議会で通信傍受法拡大へ。26通常国会へ法案。
民主代表選挙は、海江田さん当選・馬淵さんやぶれる。
12.21名古屋地裁判決で専門学校学費不返還無効。
1.11薬ネット販売最高裁判決・弁論開かず無効維持へ。法律で規制するか。
12.21東京地裁でパロマ事故1億2千万判決。
3.16東武鉄道ダイヤ改正・下り特急もスカイツリー駅停車拡大。
1.15補正予算閣議決定へ。
東京23区では合資合名会社も住居表示実施登記で新用紙へ。休眠会社は有限なども放置。
商業登記取扱手続は昭和14司法省令58です。登記小六法の夫婦財産契約登記取扱手続の次に掲載されていたものです。
土地と工場財団一括抵当権設定登記の際に登記所が誤った指導をしたのに還付できないという残念な裁決。国家賠償請求が必要なのですね。審判所ホームページ掲載。
アジア歴史資料センター (みうら)
2012-12-25 19:24:39
アジア歴史資料センターホームページで上海領事館の株式会社登記簿などが閲覧可能ですよ。
御指摘のとおり (内藤卓)
2012-12-26 09:09:06
 商業登記法施行前は,商業登記取扱手続(昭和14年司法省令第58号)ですね。規則の附則で確認しました。昭和13年商法改正(昭和15年1月1日施行)の際に,商業登記取扱手続(明治32年司法省令第13号)を全部改正したのでしょうね。御指摘ありがとうございます。
小生など清算人の印鑑証明書が突然発行されなくなった事件。 (みうら)
2012-12-26 19:20:43
小生など清算人の印鑑証明書が突然発行されなくなった事件。
平成10法務省令29号附則6条1項によりブックである解散会社の印鑑証明書が発行されなくなったんだ。
で、計画移行しないだけで希望する会社はコンビ化するので再度発行されるということになった。しかし資格証明書は倍額になる。
発行されないので個人の印鑑証明を添付します。というようなことを書いて添付すれば旧法でも不動産登記は可能だとも。
25年通常国会で道交法改正し無免許運転罰則引上げ・車両提供や同乗にも罰則。
国立公園特別保護地区・第1種特別までは固定資産税は非課税です。地方税法248条2項第7号の2・施行規則10条の5第1項。しかし、第2種特別以下は課税です。第3種特別はごく普通の住宅街などでした。申請すれば100パーセント許可されるという。普通地域はここが国立公園ですか。というようなところですね。
旧銀行法による銀行取引プラス貯蓄銀行取引が現在の銀行取引です。小額定期預金や定期積金が貯蓄銀行取引だった。
相互銀行取引には相互掛金というものがあった。定期積金のようなものだが抽選に当たるとお金が借りられるとかだったと思います。東京相互銀行古川橋支店。
昔の公告について (fumiko yoshida)
2018-01-06 12:45:27
初めてコメントさせていただいています。ブログを読ませて頂き、古い商号登記の公告にもお詳しいのではないかと思いました。不躾ながら質問させてください。

大正~戦前に設立した都内企業の設立日を調べるために官報などをしらみつぶしに見ていました。大正時代は官報も他の時事新聞も同じ内容でしたが、大正13年後半官報に掲載されていない時期が長くあって困っていました。
他の時事新聞を調べるしかないのか逡巡しています。読売、中外、商業新報、時事新報、中央新聞など。
時代によっても差があるのかと思いますが、官報以外への公告媒体が選ばれ始めたのはいつ頃からなのか、より多くの公告が掲載されたのは何新聞なのか等おわかりになりますでしょうか。あるいはこのような歴史について書かれた文献などご存知でしたらお教えいただけないでしょうか。
本当にすみません。
Re:昔の公告について (tks-naito)
2018-01-06 17:41:30
確認ですが,大正13年の後半のみ,ということでしょうか? 大正12年であれば,9月1日に関東大震災が発生して,印刷局等も壊滅し,復旧したのが12月らしいので,御指摘の事情もわかるのですが。
Re:昔の公告について (fumiko yoshida)
2018-01-09 11:18:41
内藤先生、ご対応誠にありがとうございます。確かに大正13年で、正確に言いますと公告が掲載されているのは大正13年10月13,16,23,27,30日、11月3日までで以降は無く、その後は大正14年1月になってしまっています。
国会図書館のデジタルアーカイブで調べています。
なぜなのかわからず困っていました。
御回答 (内藤卓)
2018-01-10 00:45:42
信頼できる情報筋にも尋ねてみましたが,事情は不明です。

とまれ,「官報及び新聞紙」ということで(戦時中も「官報」のみ),官報に掲載しないことはないと思われます。

2か月のブランクが何を意味するのか(政治情勢?),気にかけておきます。
Re:昔の公告について (fumiko yoshida)
2018-01-10 12:27:43
内藤先生、お手数をおかけし申し訳ありません。国会図書館アーカイブの問題もあり得るかもしれません。まずは他の新聞紙をあたってみることにします。

面識も無いのに、このような質問をしてしまい本当に申し訳ありませんでした。ご丁寧にお応え下さって本当に感謝申し上げます。自身でももっと調べてみます。ありがとうございました!!

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