1.「異次元の少子化対策」
「首相会見:少子化対策「大胆に検討進める」」
「異次元の少子化対策」だそうである。「異次元」という言葉を使った理由はおそらく安倍元総理の「異次元の金融緩和」をマネしたかったのだろう。言葉としてマネしただけであり、それだけのことだ。「異次元の少子化対策」の中味は全然「異次元」ではなく、実は的外れも甚だしい凡庸で頓珍漢な政策なのだ。この異次元の少子化対策について、博報堂出身で独身研究家の荒川和久氏はツイッターに下記の投稿をした。
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ここでのご①②③は子育て支援であって少子化対策ではないと何度言えば…。
いやはや、もうこいつに何言ってもダメだな。広島サミットを花道にとっとと退いてほしいわ(原文ママ)
午後6:13 · 2023年1月4日 荒川和久氏のツイート
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荒川氏は以前から政府の少子化対策が「前提から間違っている」事を指摘し続けてきた。だが、政府は一向にその指摘に耳を傾けず、的外れな政策を継続してきたのである。その結果は案の定、何の効果も出せないまま、であり、誰もその責任を取っていない。今回もまた「それじゃない」な政策でドヤ顔をする岸田総理に呆れてさじを投げた形の荒川氏なのである。
また、荒川氏は岸田総理の「異次元の少子化対策」について下記の解説を発表している。
『「異次元の少子化対策」を検証する~子育て支援は出生率に影響するのか?』
荒川氏は「子育て支援」は大切だが
少子化対策にはならない事を指摘し続けている。そもそも問題なのは「少子化」ではなく
「少母化」であることを訴求し続けている荒川氏である。さらに、「少母化」であるのは婚姻数が減少しているからであり、「若者が若者のうちに結婚できない不本意未婚問題」と「産みたいのに思いとどまる不本意子無し問題」こそが解決すべき本質の問題なのである。
荒川氏はこうした実態・実情をエビデンスを示して解説しているのだが、政府もマスコミも故意にそこを見ないようにしているかのような無視の姿勢を崩さない。(*1)
なぜか?
一つは、岸田政権を裏で操る財務省(*2)の願望である「増税」に結びつけたいから、である。少子化対策に必要だから「増税することを受け入れなさい」という一種の強要(脅迫)を受容させる手駒として少子化が利用されている可能性があること、だ。岸田総理は国民ではなく財務省の為の政治をしている。そして岸田氏とマスコミは財務省のいいなりである事を忘れてはいけない。
もう一つは、政府・自民党の隠された願望である「移民推進」の実現の土壌づくりの為には、「日本は少子化で人が足りない」状態にしておかなくてはならない、というものである。河野太郎氏などは今後の経済成長のために「そろそろ移民について議論を始める時期」と発言している。移民政策については欧米で既に失敗した実態が数多報告されている。また、日本で移民を解禁すれば中国から大量の人間が流入してくることはまず間違いないだろう。その目的は、日本の内側から侵食して、ゆくゆくは…ということだ。自民党はそうした中国に資する為に虎視眈々と下地作りをしている、と考えられるのだ。自民党政治家の多くは親中である。政府が「少子化対策」をやっているように見せかけて実は「少子化を推進 or 放置」している、と考えればパズルのピースはピタリとはまる。移民受け入れの下地である。彼らは、それで日本が破壊され消滅して中国に飲み込まれても構わないらしい。これが現実に少しずつ気づかれないように進行している…ということなのである。
いずれにしても、発表した少子化対策案の見当外れ具合に気が付かない愚かさと、「大胆に」と言うから何を始めるのかと思ったら「検討をする」と言うのは、「検討使(けんとうし)」の名に恥じない、何もしない首相の面目躍如たるものがある、と言えよう。(蔑笑)
2.アベノミクスを潰し日本経済を破壊する岸田政権
数量政策学者の高橋洋一氏の解説を基調にして記してゆくが、まず前提として岸田総理は「反アベノミクス」の人である。だからせっかく安倍政権で日本の経済を立て直してしっかりさせる基礎を作りかけたところまで行ったのだが、岸田総理はそれを全て破壊してアベノミクスを潰えさせ、「失われた20年」の再来を招く事になるだろう、ということだ。
どういうことか。
経済的に少し深入りな話をするが、取り敢えずそういうものだと思って読んで頂きたい。
ごく簡単に平易に説明するならば、経済で言うフィリップス曲線が問題であり、失業率とインフレ率には一定の関係性がある。失業率が高いとインフレ率は低くなる。失業率が低くなるとインフレ率は高くなる。それをグラフにすると出現するのがフィリップス曲線なのだが、日本経済にとってこのフィリップス曲線上の何処の場所が最も良いのかといえば、失業率もインフレ率も一番低いところ、である。ここをターゲットにして各種の経済政策を打ってゆくのだ。「インフレ率2%を目標にして…」というのを聞いたことがあるかと思うが、これがその場所を示しているのである。
フィリップス曲線によって増税しても良いかどうかの判断ができるのだが、現在の状況は完全に「増税は不可」「増税してはいけない」領域にあるのだ。この状況で増税をするとどうなるか。フィリップス曲線上をさらに失業率が増加する方向に動いてしまい、デフレに戻る…そういう状況なのである。高橋氏に依れば、このような状況の時には「積極財政と金融緩和が必要」とのことだ。それをやってフィリップス曲線上のベストポイントに持っていく…それをやる事がアベノミクスなのである。
安倍政権は実質成長率とインフレ率の具合で見ると、2000年代以降では安倍政権が最も良い成績を出している。これはデータが示す厳然たる事実である。また、失業率低下と就業者数増のグラフで見ると安倍政権がダントツに良い成績を示している。これもエビデンスに基づく事実である。そうした数々の事実が示すのはアベノミクスが間違いなく成果を上げていた、ということだ。
今の岸田政権がやろうとしている防衛増税と利上げの話はフィリップス曲線の中で「増税不可」領域の中でやろうとしている事なので、これは完全にNGである、と断言できるのだ。
それらの事実から言えるのは、岸田政権に依ってアベノミクスを潰して「失われた20年」を再来させる可能性が非常に高くなってきた、ということである。
安倍政権・菅政権では高橋洋一氏が経済政策をアドバイスしていたのだが、フィリップス曲線上のベストポイントになるようにしていたので、だから両政権で増税はしなかったのである。消費税の増税はあったが、これは民主党政権で既に決まっていた事だから仕方がない。しかしその他はやらなかったし、利上げもしなかったのである。これは厳然たる事実だ。
財務省に操られた岸田総理に依ってアベノミクスを潰えさせて「失われた20年」が再び日本を襲い、世界各国が経済成長をしてゆく中で、日本だけが取り残される…その悪夢が再びやってくるのだ。
岸田総理では駄目である理由を大きく2つ記したが、「これをやってはいけない」ことが明確に判っている事を平然と進めようとする愚かさ・・・これはもう「異次元の無能」と呼んで差し支えないだろう。(*3) 日本にとっては癌でしかない。一日も早い退陣を願うばかりだ。岸田文雄氏…本当に、どこに出しても恥ずかしい人、である。
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(*1)
荒川氏に依れば、現在の少子化という事象は1990年代に既に予測されていて、その数字もぴったり合致しているのだ。国立社会保障・人口問題研究所の25年前の予測通りにデータは推移しているのである。現在の出生数は20~30年前の出生数でほぼ予測できる。母親になってくれる人口がそこで決まるからである。
(*2)
財務省にとっては総理大臣は誰でもいいのだ。増税させて財務省の実入り(*2a)を良くして利権を大きくする…これにしか関心は無いし、そこしか見てないのである、財務省は。だから増税で政権が失速して潰れたとしても財務省は知らん顔である。総理大臣が誰かなんて財務省にとってはどうでもいいこと。また次の政権に増税をやらせればいい、と考えているだけなのである。現在の岸田総理も財務省から見れば財務省の願望を実現する為の道具でしかない。財務省にとって、時の政権は使い捨て感覚で消費するもの、なのである。これが現実だ。
(*2a)
財務省は税収を普通に一般企業で言う売上と捉えているらしい。流石は狂気の省庁である。
(*3)
当ブログでは岸田文雄氏が総理になる以前、自民党総裁に選出される前から
『次期総理大臣:なぜ岸田文雄氏では駄目なのか』という記事を掲載して先行きの不安を提示してきた。しかし日本は岸田氏を総理に選び、そして予想通りに日本は傾いてきたので、
『だから岸田総理では駄目だと言ったのに』を掲載した。総理大臣になってやりたい事を聞かれて「人事」とだけ答えた人である。日本をどうしたい、という志のカケラも無い人である。要するに総理大臣になりたかっただけの人なのだ。こんな人物に日本のリーダーを任せた人々の気が知れない。
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