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Something New.

「新年明けましておめでとう」の間違い

2023-01-07 11:52:52 | 社会・政治
年始の時期には人々が賀詞交換する機会が多い。テレビ番組でもYouTube動画でも新年の挨拶をされる場面が多々見られる。

しかし、その新年の挨拶が間違った形でなされる事が多いので気になっている。その間違った挨拶とは…

「新年明けましておめでとうございます」

である。

簡単に言えば、二重表現をしている、という間違い、である。

つまり、「明けまして」には「旧年が明けて新年になった」意味が含まれているので、そこに「新年」を付加すると二重表現になってしまう…そういう間違いなのである。「頭痛が痛い」「腹が腹痛」と同じ種類の間違いだ。

NHKなどは「広く使われるようになっているので間違いとは言えない」としているが、そもそもこの間違いを広めてしまったのはTV屋たちである。TV番組で使われれば、それは必然的に社会に広まってしまう。NHKなどTV屋が間違いを広めた犯人であるにも関わらず、「既に広まっているので間違いとはしません」と嘯く図々しさと無神経には凶悪な姿勢が感じられてならない。


日本語としての「明ける」には「年が改まる」とか「ある期間が終了する」といった意味がある。「喪が明ける」とか「梅雨が明ける」などの表現で判るだろう。

新年の挨拶に於いて「ある期間の終了」ということは「旧年が終了する」ということである。だから「明けて」「新年」になるのだ。そこを「新年明けまして」と言ってしまうと、「新年が終了した」という意味になり、新年の次の年(来年)になったんかい?!という訳の分からない事態になる。
「旧年が明けました」ので、だから「新年になったことをおめでたい」として挨拶しているのだ。

「新年明けまして」を認めてしまうNHKだって、「頭痛が痛い」や「馬から落馬する」は認めないだろう。それと同じことなのに、なぜ「新年明けまして」は認めてしまうのか?
おかしいのである。テレビ放送に携わる者であれば、むしろ間違いを正す方向で視聴者一般に正しい認識を広める事に務めるのがあるべき姿なのではないだろうか。