Altered Notes

Something New.

「女系天皇論者」たちが目指すもの

2020-08-25 12:02:02 | 社会・政治
天皇陛下のお世継ぎ問題に関連して「女系天皇論」を主張する人が急に増えだした。女系天皇とは天皇たる親が女性である場合の呼称である。ちなみに現在までに女系天皇は存在していない。(*1)

なぜか。

日本に於いては126代に渡って男系による皇位継承が成されてきた。つまりどの代からでも男親を辿れば必ず神武天皇(初代天皇)にいきつくのである。男系であることによって権力者の皇位奪取を防止した先人の智慧はとても優れていた、と言える。

日本人は皇室が存在することで有形無形の恩恵を受けてきた歴史がある。即位の礼の際の世界各国の驚嘆がそれを物語っている。こうしたやり方で2000年の永きに渡って皇統を維持してきたのである。そして、これほどまでに長い歴史を持つ皇室は世界に類例がないのだ。

ところが、今になってお世継ぎ問題がフォーカスされるようになって、皇室を破壊してなくしたい左翼や反日勢力が「これ幸い」と、この問題を利用しようと策動を始めている。

どういうことか。

日本の左翼はかつての昔ならソ連(ソビエト連邦)にシンパシーを感じる人たちであり、現在ではその対象は中国である。現在の野党のほとんどがこの左翼傾向を持つ人たちである。また、マスメディアのほとんども左翼的立場をベースに報道している。その理由は拙稿「日本のマスコミが左傾化した本当の理由」に詳細が記されているので参考にされたい。

もちろんメディアだけでなく野党政治家のほとんども同じである。

そして、なぜ、どうして共産党をはじめとする野党の政治家や中国・韓国などは「女系天皇にこだわるのか?」という疑問が湧く。彼らは不自然なまでに「女系天皇」にさせたがっているのだ。

その理由は「皇室を消滅させられるから」である。

上述のように「男系」でお代継が成されてきたのは皇統に於ける唯一の規則である。男親を辿っていけば必ず神武天皇にいきつくのだが、内親王がご結婚されてお子様が生まれて、その男親を辿っても神武天皇には行き着かない。全く関係ない事になる。外国人と結婚すれば皇室は外国系になってしまう。そうなれば国民の心情は徐々に皇室から離れていき、やがて皇室は消滅することになる・・・左翼や中国・韓国の狙いは正にここにあるのだ。(*2)

日本を貶めて国体を破壊したい中国・韓国・左翼や反日日本人たちは、だから「女系天皇」にこだわるのである。何が何でも女系天皇を実現したいのだ。それが彼らの望みである「日本という国の破壊」に直結するからである。だから彼らは「安定的皇位継承の為」という一見もっともらしい理屈を持ち出して女系天皇を勧めようとするのだ。



「女系天皇」を言い出すのは左翼野党系の人々だけではない。政府与党内にも存在する。最近では河野太郎防衛相がこれを言い出して喫驚した。彼は外交や防衛といった側面で中国や韓国への対応の基本姿勢を見る限り「判っている」人物として多くの心ある日本人が信頼していた人物である。ところが急に「女系天皇容認」を言い出しておかしなことになってきた。なぜか旧宮家復活に反対し、Y染色体まで持ち出して女系天皇の容認を言い出している。

旧宮家ということでは、男系を受け継いでいる旧皇族の東久邇家には昭和天皇の長女・成子様が嫁がれており、今上天皇陛下の従兄弟にあたる男性が3人、悠仁親王のまた従兄弟にあたる男性が5人おられる。不思議なことに「女系天皇に固執される方々」は、なぜかこの事実に触れず避けている。彼らはどうしても“女系天皇を実現したい”のであろう。その意図は明白であり[皇室消滅→日本という国家の完全破壊]なのである。



参考資料として下記を紹介しておく。

「旧皇族には男系男子が多数~女性宮家・女系天皇は必要なし」




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(*1)
そもそも「女系天皇」という言葉は反日姿勢の強い左翼の人たちが勝手に作った造語である。今までの歴代天皇に女系天皇は存在せず、そのような概念すら存在しなかったのだ。これを正当で正統な「男系天皇」と同じ次元で論じること自体がナンセンスである。

(*2)
秋篠宮家長女の眞子さまのお相手として注目される小室圭さんであるが、もしも女系天皇の流れで女性宮家が創設された場合、小室さんは殿下となってしまう。そうなると、小室さんの子供が天皇になる可能性が出てくる。また、毎年の正月や天皇誕生日などに実施される一般参賀の際に長和殿のベランダに天皇陛下および皇族方が出御して手を振られるが、あの皇族方の列に小室圭さんも並んで国民に手を振ることになるのだ。それでいいのですか?という問題でもある。



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<2021年4月29日:追記>
4月21日に皇位継承問題を話し合う政府の有識者会議が行われた。その中で日大の古川隆久教授が「女系、女性天皇は憲法上問題ない。何千年の伝統などというのは、ちょっと筋が違うのではないか」と発言。歴史専門家と言う割には重要な事実・肝心なポイント・長い歴史の中で培われた伝統の意味と価値、それらを全然理解していない事を自ら露呈している。呆れるばかりだ。実に恥ずかしい人物である。

<2021年6月25日:追記>
左翼界隈は女性宮家創設に熱心である。これはそのまま女系天皇実現へのルートそのものだ。そもそも天皇制を廃止したい共産党がなぜ女系天皇に肯定的なのか?ここが不可思議な疑問点である。その理由は、永く続いてきた男系の血脈に亀裂を入れることで内側から皇統を潰したいという目的があるからである。極左の情報工作機関としてお馴染みの朝日新聞・毎日新聞が女系天皇を強く推しているのもそれが理由である。女性宮家創設はそのまま女系天皇実現であり、その先にあるのは日本という国家が希薄化されてやがて消滅する道である。ここは意識しておく必要がある。