Altered Notes

Something New.

武漢コロナウィルス 専門家・政治家達への憤り

2020-04-07 19:55:00 | 社会・政治
武漢コロナウィルスの猛威が全く収まらない。東京都の日毎の新規感染者数も3桁台で高止まりの勢いである。まだピークに達した感が無いところが最もきついところだ。

武漢の病毒研究所からがコロナウィルスが漏れ出して一気に拡散したのは昨年の12月。もしかしたら11月には発生していたかもしれない情報もあるが、この時点では中国はこの新しい猛毒ウィルスが漏れ出た情報は完全に隠蔽されていた。日本でもこの武漢肺炎の情報が流れ始めたのは1月も中旬~下旬になった頃であろうか。

この武漢肺炎が原因で1月23日に「中国の武漢市が都市封鎖された」という情報が伝わってきた。武漢市といえば人口規模で東京都に匹敵する一千万都市であり、これが丸ごと封鎖される、というのは、すなわち「前代未聞の大事が起きている」「とんでもない事態が発生している」ことを意味するのは常識があればすぐに理解できる筈である。日本でも極く一部の識者と極く僅かな国会議員だけがこの異常事態を感じ取っていて、その時点で警報を発していた。今現在の極めて深刻なパンデミック状態をこの時点で既に予見していたのだ。今すぐ手を打たないと日本でもとんでもない事態になる、と。

しかし、だ。

ほとんどの識者・医療専門家・政治家たちはこの情報を全く気にしなかった。警報を発した識者は馬鹿扱いされたし、同じく警鐘を鳴らした国会議員は変人扱いされたのである。

1月~2月にかけて医療の専門家のほとんどは「インフルエンザ比でそれほど強くないから大して気にしなくて良い」という趣旨の発言を繰り返していた。これは実はおかしな発言である。この当時、武漢ウィルスがどのようなウィルスであるか、その正体は全然知られていなかった。判らないのになぜ「大したことない」と言えるのか? 「大したことない」のなら、なぜ中国は武漢という大都市を丸ごと封鎖したのか? 全く説明がつかない。専門家と称する人々が全く信用できないのはこれだけでも明らかだ。

なぜ専門家はそのような発言をしたのか?

IYI(Intellectual yet idiot)の一種であろうと筆者は考える。意味は「インテリバカ」「高学歴だが阿呆」といったものである。医療の専門家はそれまでの医学知識に照らしてそう判断したのだろうが、しかしここに落とし穴がある。前述のように「中国は武漢という東京都に匹敵する大都市を丸ごと封鎖した」という事実があり、これを判断材料に加えなかったのだ。つまり医療の専門家はあくまで医療知識・医療経験の範囲内でしか思考しかできなかったのであり、武漢市封鎖という政治的かつ社会的な事実の意味と重要性が全く理解できていなかった。要するに「常識」があれば「とてつもない重大事態が発生している」事はすぐに理解できた筈なのだ。(*1)

ただ、一つだけ温情的に解釈するならば、医師や医療専門家たちは厚労省から国民の不安を煽るような発言を止められていた可能性はある。その場合は厚労省の官僚に問題と責任があった、ということになる。だが、恐らく正解は官僚も専門家も等しく実態を理解していなかったのであろうし、理解できてないのに大したことないと考えていたのであろうと推測されるところだ。

専門家にせよ官僚にせよ、「大したことはない」と侮っていたのは心理的な正常性バイアス(*2)が働いていたのかもしれないが、しかし彼らは本来プロの筈だ。それで判断を誤ってしまうのはアマチュアと言われても仕方ないだろう。

もう一つは政治家である。
1月23日に武漢市封鎖があって、この時点で一部の国会議員は悪い予感を感じ取っていた。例えばヒゲの隊長でおなじみの佐藤正久議員である。彼は早い段階でこの武漢ウィルスへの本格的な対応を訴求していたのだが、当時のほとんどの政治家は佐藤議員を哄笑して変人扱いしたのだ。多くの政治家が常識もなく頭が悪く鈍感で使えない連中であることがよく判る事実だ。

繰り返すが武漢市封鎖が1月23日である。この段階でただ事ではない異変を感じ取って中国からの入国を全面禁止にしていれば、日本も今ほど感染者数は増えなかった可能性は高い。なにしろ当時は中国の春節のタイミングであり、中国からの旅行者が数十万人の規模で日本に入国していたのだ。これでは感染が広がるのも当然である。非常に悔やまれるところだ。政府・自民党はこの時期、4月頃に予定されていた習近平国家主席の国賓来日が念頭にあって中国のご機嫌を損ねたくなかったのであろうことは容易に推測できる。さらにいわゆるインバウンドによる経済的利得も損ねたくなかったのであろう。つまり中国への忖度と日本の経済界への忖度によって入国禁止は実現できなかったのである。だが、その結果として今現在のウィルス感染蔓延の事態を招いた責任は非常に重いものがある。

自民党の二階幹事長を筆頭とする中国に媚びる政治家達の言動・行動も酷かった。これから日本で明らかに必要になるであろうマスクや防護服を大量に中国に送ってしまったのは二階幹事長の一存で決まったことだ。まるで独裁者のような振る舞いである。二階幹事長の要請で小池東京都知事は防護服を33万6先着も中国に送ってしまった。(*3) 彼らは中国の政治家なのだろうか。日本という自国を大切に考える意志が全く感じられないのは喫驚すべきことである。

加藤厚労相も大臣という要職にありながら実態は全然使えない人物であることが判明したのだし、岸田政調会長も同様だ。安倍総理も情けない醜態を晒している。前代未聞の有事に際してどうしたらよいのか判らないのだろう。これが無能の人の姿なのであり、何より日本政府は「有事」に大して何もできず、ぼーっとしているだけの無能の政府であることが全面的に判ってしまった、ということだ。

野党議員はもっと酷かった。当時、本来ならこの未知のウィルスにいかに対応するかを議論すべき国会の場で「桜を見る会」一辺倒だったのだ。客観的に見て野党は本当に酷いと思う。今現在に至ってようやく武漢ウィルス問題も俎上に上げるようにはなったが、しかしその一方で「森友問題」を蒸し返して時間と国会のリソースの無駄遣いをしている。本当に馬鹿な人々である。さらに言えば、今、野党議員が武漢ウィルスへの対応で「政府はもっと早くから対応すべきだった」などと政府対応を批判するのだが、なにより彼ら野党自身が「桜」「モリカケ」だけに執心して武漢肺炎問題を全然扱おうとしなかった事実は間違いなく野党の無能を証明していると言えるだろう。野党は中国シンパが多いので、或いはウィルス発生源の中国から国民の目を逸らす為に無関係な議題ばかり叫んでいたのだろうか、と邪推すらしたくなるほどである。仮にそうだとすれば野党には悪意があったことになり、それは到底許されない。正に売国奴に等しい存在と言えるだろう。

本来必要な対応をやらなかった事で社会不安が増大し、繁華街から人は姿を消し、経済活動は停滞状態である。全ての人が自宅待機を要請されるという今までにない”有事”の状態である。そして、現在時点で問題になっているのがこの自粛・休業に対する補償をどうするか、である。この事案についても日本政府は全然駄目である。

ちなみに英国政府は動きが早かった。十分な休業補償を出し雇用の維持も可能にし、法人税も1年間免除と、スピードと公平性を重視する英国ならではの施策を次々に打ち出している。日本政府がこの面で全く動けないのは情けないが、これの犯人は財務省である。要するに財務省は国民に金を出す事を渋っているのであり、その財務省と一蓮托生を決め込んである安倍政権は結果として何もできていないのが実情だ。緊急事態宣言をなかなか出せなかったのも財務省が障壁になっていたからである。

先日政府から出てきた案件でお肉券とかマスク2枚というのがあったが、これなどは政治家たちがママゴト感覚でしか政治を捉えていない事実を示すものであり、さらに言うなら政治家達の知能指数の低さを自ら証明していると言えるだろう。(*4) 日本政府は世界の笑いものである。

話を戻すが、当初は「大したことはない」として完全に武漢ウィルスを侮っていた専門家や政治家たちは今のこの状況をどう見ているのだろうか。面の皮が厚い連中のことだから知らん顔して平然と「もっと早くに対策する必要があった」などと言っているのではないだろうか。どの口が言ってるのか? 恥知らずの極みである。
いや、意見を修正することは構わないし、己の間違いが判明した時には躊躇せず素直に謝って修正すればいいのだ。しかしマスメディアに登場する専門家の多くは後からしれっと意見を変えて、あたかも以前からそう言っていたかのように装う。後出しジャンケンであり厚顔無恥だ。このような人物は一切信用に値しない。

一方、初期段階から今日(こんにち)のシリアスな状況を見越していた一部の識者から見れば予想通りの未来が来てしまった訳であるが、彼らは一様に「予想が外れてくれたら良かったのに」と言う。実際にはパンデミックにならずに軽く済んでいれば笑い話で済んだのに、予想が当たってしまった事で社会的には非常に難儀な状態が到来してしまったからである。

とにかく、今は非常事態である。
反省すべきは反省し、必要な施策を躊躇せずに次々と打ち出してゆくことが必要だ。
正に冗談抜きで「いつやるの?…今でしょ!」な状況なのである。



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(*1)
専門家も多種多様に存在するが、例えば医師でタレントのおおたわ史絵氏などもその類であった。1月下旬頃の段階でテレビ番組で(既に武漢市が封鎖されていたにも関わらず)それほど心配することもない、という趣旨のコメントをしていた。この人は知名度もあるし社会的な影響力などを考慮すると、こうした間違った発言を繰り返していた罪は重い。


(*2)
心理学の用語であり、自分にとって都合が悪い事を無視したり過小評価する心理作用を言う。


(*3)
朝日新聞は小池知事を持ち上げている。しかし小池知事は大切な防護服を33万6先着も中国に送ってしまう大失態を演じており、そのおかげで今では日本で防護服が不足する事態に陥っている。あまりに酷い。自治体の中には防護服の代わり雨ガッパを使っているところもある。しかもそれすら不足しており市民に雨ガッパの提供を求めているのだ。日本を蔑ろにして中国に奉仕する小池知事の愚かさに呆れるばかりだ。そしてその愚行を棚に上げて褒め称える朝日新聞はやはり売国奴と言わざるを得ない。さすが極左活動家の機関紙たる朝日新聞だ。(蔑笑)


(*4)
週刊新潮 2020年4月16日号 に依れば、「マスク2枚」「星野源とのコラボ動画」について「発案者とされるのは経産省出身の佐伯耕三首相秘書官。今井尚哉首相補佐官の右腕としても知られる総理の側近です」とのことだ。44歳で官邸内では若手という扱いになっているらしいが、その発想とセンスはいかにも酷い。あり得ないほどダサい。そしてこのアイデアに乗ってしまう安倍総理も同様。これが政権中枢に居る人間の「程度」なのである。<2020年4月23日:追記>