週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

年越し。

2014年12月31日 | ★江戸っ子エッセイ★



 早いもので大晦日でがんす

 荷風大人が通った尾張屋で天セイロ。

 大きな海老を切って出してくれる。これがツマミになるんだよね。



 麦酒で喉を潤したら、すぐにぬる燗でしょ。

 ここは大関の瓶をそのまま燗してくれる。これが率直でいい。

 忙しない年の瀬も、肌に近い燗酒なら人の気持ちに寄り添ってくれる。

 ああ、旨い。

 

 板山葵に何本も頼んでしまう。

 ワサビを多目にのせると、一年を経た何物かがこぼれてきた。

 今年もいろいろあった。

 それももう終わる。



 家人のインフルやらなんやらで、出版恒例の年末進行からこの方カラダも心も休む暇がない。

 ようやく30日になって、整理をはじめた。

 この原稿の束が同人に入ってから4年分のもの。

 こんなに読んで語り合ってきたんだ。

 タイトルを見るだけで、当時の熱い合評が過る。

 少しは身になったのだろうか。



 師走に入って増田俊也【七帝柔道記】を読んだ。

 書評家のあの人が薦めていた一冊。

 なるほど、京大に北大、旧帝大の柔道部が中心に据えられた小説。

 世の中にはまだまだ読み応えのあるおもろい小説があるんやね。

 書き尽くされてしまったなんて、素人の浅はかさだな。

 晒す、その命題を突き尽きられた年末だが、この著作を手に取るとそれがよくわかった。

 何も考えずエンディングまで滑走する読書をすると、まだ書ける余地があるのでは、と思える。



 蕎麦のあと、ニューオーリンズのJAZZを聴きにいった。

 山崎のロックに、ディキシーランドジャズが合う。

 世界に認められたスコッチは、マッサンの時代の苦労が実った証。

 エジンバラの車窓で飲んだスコッチを思い出す。

 7年ぶりに再会した同期と、男と女の業について語らった。

 深く、普遍的な話し。

 

 ルイアームストロングの魂の叫びとともに、和服姿の妙齢のおばあちゃんが踊っている。

 いい夜だ。

 What a fantastic night ♪



 年越し蕎麦第二弾。

 二級酒を冷やでやって海老の尻尾を齧れば本望さ。

 紅白を観ていた甲斐があった。

 サザンのLIVEの生中継。

 東京 Victoryがかかる。

  友よ、Forever young

  みんな頑張って

  TOKYO 、The world is one!! (サザンオールスターズ 桑田圭祐作詞作曲)

 やったね。

 いい年を迎えられそうだ。

 ブログ愛読の皆様、一年の間ご贔屓くださりありがとうございました。

 どうか良いお年をお迎えくださいませ。

 新年もどうぞよろしゅうお願い申し上げます

 
 【何もせず何かしたよな大晦日】哲露

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青空に透く師走かな。

2014年12月21日 | ☆文学のこと☆



 街がイルミネーションに溢れている

 そりゃそうさ、師も走る年の瀬だもの。

 今年の暮れは、ほんに政の先生たちも走り回った。

 これは新橋SL広場の一景。

 これを眺める私の心も気忙しい。



 出版社恒例の年末進行に突入している。

 そんな中の異動やら退職やらなんやかや。

 アベノミクスの恩恵で我が社の賞与は七年連続の激減額とか。

 大手ゼネコン、電器、通信、金融、車、財団に勤める同期たちは羽振りがいい。

 これぞアベノミクスだ。



 そんな最中の忘年会シーズン。

 あれよあれよと埋まったスケジュール。

 友人、知人、同人、同僚、いろんな会合が集中する。

 景気がいいのやらわるいのやら。

 笑った日、泣いた日、楽しんだ日、悲しんだ日。

 今年のいろんなことが走馬のように脳裏を駆け巡る。



 週刊浅草と銘打ったくせに、二週間ぶりのご無沙汰だ。

 ブログ読者の方、すみませんm(__)m

 週が開ければ、聖夜がくる。

 信じるモノにしか見えない、白い髭のサンタさんはどこを飛んでいるのだろう。

 大振りの枝垂れ柳に、人工のもみの木が輝く。

 これぞ、現代の輝ける闇。



 レンガ造りの東京駅は100歳を迎え、千客万来のスイカ打ち止め。

 万華鏡のようなステンドは、その中で見上げた天井でありんす。

 この駅を起点に、何千、何万の人々のドラマが始まったのだな。

 新聞に内田百のエピソードが載っていた。

 ご存知列車好きの百先生、一日名誉駅長に「少し落ち着かなければいけない」と興奮を隠せなかったという。

 こんな茶目っ気があの名文を生んだ。

 テンプレという言葉を同人から拝聴した。

 殻から飛び出せない小鳥のように、私はまだ羽ばたく術を知らない。

 こんな他人事のように斜に構えたことをほざくと、そのうち誰からも見向きもされなくなるだろう。

 朝井リョウ【何者】を読んで、恐ろしいことだと思う。

 彼の才能は羨むほどだが、そこには同人に指摘された、まさに己のさらし方が書かれているのだ。

 思い出したぜ、この、さらしらめ!

 いっそ、このまま地の底に落ちたほうがいいのかもしれない。

 自身の再生こそ、物語の原点なのだと信ずるならば。



 明大のリバティータワーで田口ランディさんに会った。

 彼女が司会を務めるダイアローグ研究会へ参加したのだ。(http://runday.exblog.jp)

 【原発事故報道を振り返る-その時メディアと行政は?】

 これが第21回目のお題だ。

 長年彼女がラブコールを送っていた、南相馬市長桜井勝延さんがゲストスピーカー。
 
 桜井市長の弁が奮っていた。

 若い時から現場をやってきた。金で魂は売らない。なめんじゃねえ。

 こんな政治家もおるんやね。

 自分の腑甲斐なさを思い知らされるのと引き換えに、生き物としての人間の希望を見た。

 20代の時に出会った、【コンセント】には何発もの銃弾を受けたようだった。

 こんな終わり方ありか? 呆れながら、この発想を自分が出来るのかと思うと茫然となった記憶がある。

 その後、一時期彼女の書くものに傾倒した。

 いくつか処分した文庫棚の奥に、まだ数冊残っている。

 物書きを目指すものの端くれとして、いまこの瞬間に再読したくなった。

 意外だったのは本物の彼女は声も溌剌としエネルギッシュで、とても好人物だったこと。

 またどこかでお会いしたいものだ。



 今年いちばんの映画、アナと雪の女王。

 記念撮影に行列が出来ていた。


【空見上げ枯れ葉ひと葉年の暮れ】哲露


 Happy Merry Christmas

 さっ、Let it go 


 

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懐かしの学び舎。

2014年12月09日 | ★江戸っ子エッセイ★



 ここは、東京の西、武蔵小金井の駅舎

 同級生の実家があったりするんで、実際に住処としてる人には申し訳ないけど、馴染みのない人も多いのではないだろうか。

 実は学生時代、この駅に三年間も通ったんだ。

 片道一時間半でっせ、よく通ったわ。今じゃ通えない、と思う(笑)

 ホームに降り立ってびっくり。

 だって駅前のロータリーは完全整備され、駅自体も豪奢なガラス張り、堅牢な構想マンションが建っている。

 これなら、住む人も便利やろな。

 30年という時の流れを痛感する変わりようだ。

 そりゃそうだよな。 アラサーの従兄弟も驚いていたもの。

 おいら、もうおっさんだぜ、だっせ。



 全そ連のメンバーと合流する前に、母校を見てみたかった。

 せっかく、西東京まで来たんだもんね。

 だから、集合時間より二時間早く来て、この土地を散策したんだ。

 そしたら、この山桜に出会った。

 やっぱり吉宗公だ。

 隅田川の墨堤の桜もそうやし、飛鳥山の桜もそうやった。

 この玉川上水沿いの桜も吉宗公のご威光あってのものだった。

 暴れん坊将軍って、つくづく桜が好きだったのね。

 その山桜が、見事に色づく紅葉を魅せてくれた。

 時代物を書くものとして感慨深い。



 これが懐かしの学び舎。

 年数を経た割に、綺麗やった。

 親に反発してた多感な頃。友達が持ってきた中附の資料見て即決した。

 だって、金八先生世代。

 学生服に、頭髪検査、あらゆることを制限されて育った。

 ここ、学食はあるし、私服やし、サンダル履きでOKなのよ!

 手元にモノクロのアルバムがある。

 男子校だし、教師も男ばっかしやった。しかも、ヤーサンばりの強面のお人ばかり。 

 時効だろうけど、革靴で殴られ頭を陥没しとった生徒もおった。

 荒くれ者の生徒も多かったから、どっかで平衡が取れていたのかな。現代なら大問題になっているんだろうな。

 いまとなってはいいのかどうかもわからん。

 それでも、自由やった。

 ゲーセンに寄って、学生証取り上げられたりしたけど。

 そういう時代だった。



 綺麗に人工芝が入っている。

 がんじがらめの区立中学からの脱却が目的だった。

 もちろん、親からの脱皮も。

 モノクロがカラーに、女子禁制が男女共学に変わった。

 すべてに変わった。

 偏差値73ないと入れない。もうわしの学力では入れんわな。



 変わらないのはこれ、高校生の頃からホモやな、と思っていた像。

 FBに投稿したら、知人女性から腰にあてた手の位置を突っ込まれた。

 そりゃそうだ。

 ホモ推奨校かと思うぜよ。同性愛の方、深い意味はないっす、ごめん。



 グラウンドに女子がおる。

 それだけで隔世の感だね。

 私はノーマルな男。女好き。もう枯れてるけど。 



 右手には体育館と野球グラウンド。

 何気に野球は強かったように思う。

 それとHP見ると吃驚、まだやっているらしい。

 課題図書のこと。

 体育教師と見紛うような、大高先生が推薦しとった。

 卒業までの100冊看破。

 みんな嫌がっていたな。

 反して私は、自分では決して選ばない本を読めるのが、なにより楽しみでもあった。

 件の大高先生。三者面談の進路指導の際に、うちのおかんにこう言った。

 ○○君(私の本名)は文才がある。だから、その道に進ませたほうがいい。

 こんな台詞いう教師あるか。

 だから、いまでも忘れたことはない。

 人生で二度目だもの、物書きに向いていると言われたことは。。

 その後、大高先生は中大の教授になられたと聞いたが、大学時代に教えを乞うたことはない。



 正門でなく、駅から歩き組はこの裏口から入った。

 きっとそれは今でも変わらんのやろな。

 だけど斜めに近道した通学途中の公園はもうなかった。



 このあとで、駅で優女さんと待ち合わせしてから、小金井公園に向かう。

 たくさんの思い出が詰まる武蔵小金井だが、新たな発見もあった。

 ジョンレノンのPVが浮かぶような広大な紅葉を魅せる公園。

 あんなこと、こんなこと、空想に耽った図書館の思い出。

 原点なんて、そんな軽いこというつもりもない。

 そんな時代があって、今があるんだよな。

 今年もあと22日や。

 あ、思い出した。年賀状やらないと。



 
【師も走りどさくさ紛れも一票を】哲露


 縁結びの神様のそば、今戸橋からのツリー。

 大川の柳のしなだれが色っぽい。

 柳って、関東にしかないって何かで読んだ。

 今度の週末は選挙だね。

 皆さん、悔いのないように、年末までかっ飛ばそうぜ

  

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オトナの遠足!

2014年12月03日 | ★全国蕎麦屋飲み好き連★




【灯し火や夕焼け小焼け旧き町】哲露  地賞


 ずっと行きたかった町。

 町と言っても、ここは造られた町。言ってみればオトナのテーマパークだ。

 三丁目の夕日みたいでしょ?

 季節ごとに夏祭りやら、正月飾りやら様々な装飾がされるとか。

 広大な小金井公園のなかに、旧い建物が移築されて形成されているのだ。

 226事件で射殺惨殺された高橋是清の豪邸もある。えらいもんでっせ、みなさん。

 敷地面積は約7ヘクタールってわからんよね。とにかく広いのよ。

 江戸から昭和の初めまでに建てられた30棟の復元建造物がたーくさんあるわけさ。

 

 これは伊達家の立派な冠木門。

 門番の控え所も立派やった。

【踏みしめし落ち葉の冷たき音ひとつ】草露


 
 
 私の地元にある日本最古の居酒屋の旧い建築物だす。

 その名も鍵屋。

 いかにも鬼平に出てきそうでしょ?

 根岸にあるその店には、銅製のチロリや昭和の古看板があって味があるのよ。

 ただね、女子だけでは入れんのさ。

 どうしても行きたいって女子は、どうぞ海光まで言うて。

 いつでも同伴いたしまっせ。



 懐かしい六角形の交番。

 夕刻にはコスプレ姿のおまわりさんが立って、お客さんのカメラ攻めに遭ってましたわ。

 この時代のおまわりさんは、町の正義やったと思う。子ども心だからそう思ったのかな。どうなんやろ?

【さざんかの花のこぼれや冬支度】優女 同地賞 




 デ・ラランデ邸にて、ドイツ麦酒で乾杯。

 言わば地ビールやね。

 癖のある味、癖になる味。



 その名もピリ辛ジャーマンライス。

 一緒にいった優女さんが怒って?いたが、どこがジャーマンやねん!

 でもね、ピクルスやヨーグルトもついて、ビールのツマミには最高どした。



 和傘がぼんやりと彩る商家。

 素敵ざんす。



【キャンドルの光の中で温もり五つ】瑞芭蕉

 本物のローソクは、太古の魂を揺らし、現代にあってはそれだけで贅沢なものに映る。

 初デートできたら、きっとあの娘もイチコロやね。



 紅葉とライトアップがこの三連休だけのイベント。

 屋台で熱燗のワンカップ、ホットワインを手に入れ、豊潤な時間を過ごした。



 〆はやっぱり、武蔵野の蕎麦やろ。

 五日市街道沿いの【田吾作】まで歩く。

 熱燗とチェイサーのビール、蕎麦屋のツマミでグビッと。

 ここの姐さん(若いけど)のあしらいがなんとも粋で、笑顔に吸い寄せられた。

 会社の近所やったら、間違いなく通いますわ。

 この後もまた、東小金井でワイン三昧やったんやけど。

 タクシー反則乗りをしたせいか、武蔵小金井でなく、東小金井へ降ろされる。

 やられたわ。

 夕刻から同人の姫と、音楽業界の経営者になった私の従兄弟も加わって、ここで句会を。

【小金井は武蔵と東で大違い】樹音  天賞
  
 全員の気持ちを、この素直な一句が代弁してくれた。

 従兄弟が天賞でがす。 

 懐かしの地、小金井は天変地異のごとく変化していた。



 ゆったり、まったりと回るオトナの遠足は、私の酸素であり、水である。

 久しぶりに味わう中央線の長旅、あの頃はよう通ったな~。

  

 望郷とノスタルジーの漂う駅とバス停。

 金のない学生は歩いて通ったとです。

 秋の全そ吟行。心許せる仲間との時間はかけがえのない宝物だね。
  
 明日からまたがんばろっと

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