週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

絶品!きびなごの炙り。

2013年06月24日 | 呑み屋探訪(池袋、大塚界隈)

  
             きびなご

 「お通しになります」

 若い女性の給仕がテーブルに置く。

 この輝く魚鱗が精悍にならぶ。 うむ、やるな! という感じ。

 たしか、宮崎だか鹿児島産だったと思う。

 茶髪の女の子じゃないよ、きびなごの光のこと。

  
                 きびなごの炙り

 素焼きの七輪で焼いていくが、もちろん刺し身で食べられる鮮度が自慢だという。

 生麦酒のあとは、冷酒と運ぶが、肴をみて、オヤジどもは迷うことなく、燗酒を頼む。

 鹿児島醤油で漬けた逸品。

 基本的に、このきびなごさえあれば、他にはツマミはいらない。

 軽く炙っただけがいい。

 呑んべってダメね。
 
   

 この夜は、長いことお世話になった某大手印刷の営業マンの送別会。

 彼は東京を捨て、北へ帰るのだ。

 故郷への帰還。うらやましい転勤に、一部上場の強みを妬むよ。

 人生の折り返し。なんて素敵な人事だ。

 そして、役員をも動かす彼の人柄も多分にあろう。

 わが版元の同胞(先輩多し)がたくさん顔を揃える。これもN氏のお人柄ゆえ。

 連日続いているという、淋しいお別れがシミッタレなくてよかった。

  
                漁師の刺し盛




 北に帰れば、イカなど腐るほど食えるはず。

 なのに、食いたいといって巨大なイカ刺しを所望する。我々はただ 旨い、うまいと食べるだけ。

 結局、散々飲み食いし、最後は呑み助のお伴黒霧島で全国津々浦々の鮮魚を流し込んだ。

   

 活きのいい魚は店にいけば食えるが、粋なヤツってのはそう会えるもんじゃなし。

 N氏が北の大地に帰って、イキイキすることを願う。

 ここに集まった連中はみんなそう思っている。

 仕事も安泰、籍もいれて同郷の嫁さんと、ご結婚もおめでとう。

 先輩たちをカラオケに置いて、終電に飛び乗った。

 さらば、N氏よ。 また逢う日まで。。


  「イカ食いて北へ帰るよ嫁つれて」 海光


   

 

◇四十八漁場 南池袋店

東京都豊島区南池袋2-16-8
050-5841-5444
http://www.hotpepper.jp/strJ000990038/ 

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声が聞こえるか!?

2013年06月16日 | ☆文学のこと☆

   
           「アサギをよぶ声」
      森川成美著 スカイエマ画
      偕成社 2013年6月初刊 

 同人、森川氏のデビュー第二弾がでた。

 アサギをよぶ声。タイトルからして魅力だ。スカイエマ氏のイラストがさらに興味をそそる。 

 間違いなく和の国の話。だが、太古のようでもあり、遠い未来のようでもある。

 森川さんの現代モノ、時代モノを読ませてもらったが、作者の懐の深さにため息が出る。

 アサギは、漢字でいうと浅黄。自身の躰ほどの長さの弓を引く少女に相応しい名前をつけた時点でこの物語大半は成功したのではないか。


 「おまえが男だったらよかった」 なんて母から言われて育ったら、おいらなら間違いなくグレたであろう。

 由緒ある父の血筋が仇になったとはいえ、特別な宿星にあるのは定番の物語の根幹とみた。

 「なにもないところからはじめることのできる力を信じるのだ」とは、まさに創作するモノすべてに送られた言葉だ。ご自身への励ましともとれる。 

 「実際に起きたことを認めること」これは本日書いたはいいが自信を喪失したばかりのおいらに送られた言葉。と勝手に思っている。

 声がするか否や。駄文しか書けない身には途方にくれる溜息だけが聞こえる。

 もときた道へ戻らない決心をしたモノにこそ、 日の光が差すのであれば、決して戻ることはすまい。

 アサギの成長が、そのまま読者の歓び、成長と重なる日が近々訪れる。

  

 「あるがまま身の丈に引く弓が降る」 海光

 そんな次作への期待を担った初刊である。

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どちらもLIVEに限る!

2013年06月10日 | ★江戸っ子エッセイ★

 
            ライヴハウス「Wellcome back」

 社会人になって出来た友人と、ここんとこ仕事半分で語ることがあった

 彼に云わせると、やりたいこと、夢をみつけられた人は素晴らしく、羨ましいとのこと。そんな風に思う人もいるのだ、と改めて思う。利害から発した彼との関係は、それを飛び越えたものになった。静かに熱い彼が夢を持っていないことが驚きでもあった。

 確かに、僕は長年胸の奥底に溜めてきた夢がある。気恥ずかしいがその熱は止むことがなかった。

 夢というのは、思い続けているだけでは決して形にならないものであることも知っている。夢は行動を起して、なおかつ継続してこそ具現化していくのだ。

 そして初めて、明確な目標となる。目標となれば、目的を成すための手段はあるはずなのだ。

 同時に、好きなことを仕事にする、好きなことだから仕事にしない、という選択肢の両方に言い分もあるだろう。

 この日、好きなことを趣味として続けている友人のLIVEにいった。

   

 バンドの名は、「John G. Rose」

 先ほど趣味と書いたが、趣味を越えたオリジナルは、遠く石垣島の人々との交流も生んだ。

 彼は、社会人としての評価もきちんと積みながら、家族の笑顔に囲まれる家庭人でもある。

 その骨の部分が長年続けてきた音楽であり、いまや音楽こそは、彼の生きてきた軌跡の証なのだ。

 おいらが苦しんでいるときに、話を聞いてくれた彼。あの日の真摯は決して忘れない。 

 ↓ John G.Rose の演奏はここから聴けるよ ↓

 http://www.myspace.com/johngrose1998

   

 珍しくコピー曲を一曲披露していた。

 ↓ 「ダイナミック琉球」という曲。 ↓

 https://www.youtube.com/watch?v=TP48Vhs5U4I」 

 島の唄は、心に響くね。

 唄を聴きながら、書きかけの小説のセリフがうかんだ。

 もらったアンケートの裏紙に、それらを書いてゆく。

 力のこもった演奏に刺激をもらった。

 Jiroありがとう。

 ぜひ、また。。


  
                 鳥越祭

 その帰り、蔵前橋に向かう。

 鳥越神社を中心に、町会神輿の夜渡御が行われているのだ。

 三社さまと違い、大小たくさんの提灯がのった御神輿が特徴。
 
   
           神社前 提灯神輿が集結 

 鬼平犯科帳でお馴染みの高張提灯に守られた、元祖提灯神輿が一斉に境内を参詣する。

 1350年ほどの歴史は、荘厳で、幻想的雅で、観るものを魅了する。

   
                宮入り風景

 社をくぐる御神輿みたさに、担ぎ手とカメラ片手の群衆が入り混じる。

 どちらも初夏の祭りの一風景である。

   
                   屋台 

 鳥越神社の周辺は、数え切れないほどの露天がひしめく。

 どれにしようか迷うのも、子供らのお楽しみ!

 翌日の日曜は長男だけ地元の友達と出かけていった。

 煌びやかで、重量感のある千貫神輿の迫力は、鳥越の真骨頂だ。

 品川のお祭りとともに、今年は創作のために諦めた。

 まだ、道半ば。。

 御神輿を見ると、つい血が騒いでしまう性分なもんでね。


 「路地裏の紫陽花出でて袖とられ」 海光

 
 ひとつ云えることは、演奏も、祭りも、どちらも生(LIVE)に限るってことだ

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今戸祭りと日本一の堤。

2013年06月03日 | ★江戸っ子エッセイ★

  
      日本堤本町会の夜神輿

 ついに水無月にはいった

 この月が終わると、ことしも半分が消化する。

 まっこと世の流れは速まるばかり、とは年寄ったモノの弁。

    

 三社祭で痛めた腰の具合を、長男とのモーニングRUNで試してみる。どうだろう?

  
            今戸神社

 この週末が祭礼の熱田神社さまと今戸神社さまにお参り。 

 この今戸神社さま、浅草七福神の一つ、福禄寿がおられる。

 浮世絵にも残るかの今戸焼きの発祥の地。また境内に数え切れない猫がおり、招き猫の発祥とも云われる。お賽銭箱の向こうに、巨大な猫さまも鎮座なさる。

 浅草の中心地から離れた地でありながら、若い女性の参拝があとを絶たない。近いところでは、縁結びの神様として崇められているのだ。

 そして、大先輩、作家越水利江子姐さんの作品でもたびたび登場する、沖田総司の終焉の地ともされている。

 さて、どうか、担ぎ衆が怪我もなくお神輿の渡御ができますように。 パンパンッ!。

  
         隅田川 散策ロード

 竹屋と橋場の渡しをつなぐ、川辺のランニングロードを疾走する。

 初夏の風がカラダ全体を抜けてゆく。

 酒精に犯された、あれもこれも剥げ落ちてしまえばいい。

   
            歌川広重 今戸橋玉庄の図

  
             井上安治 今戸橋雪 

 隅田川両岸には、たくさんの浮世絵の転写が飾られている。

 今戸祭にちなんで、天保と明治初期の絵を撮ってみた。

 対岸側の、東の空から朝陽が反射している。

 この風情を残したら、世界遺産級だと思うのだけど…。

  
                  石浜神社

 明治通り白髭橋を横切ると、石浜神社がある。

 池波正太郎大兄が書く、「剣客商売」秋山大冶郎が住まう道場があった真崎稲荷は、この神社に鎮座しているのだ。

 石浜神社もこの日が祭礼。大先輩の作家、高橋うららさんはこちらの氏子らしい。お祭りにお顔を出されるのだろうか。

   
         今戸の本社神輿

 実家の町会、日本堤本町会は午後からの渡御。

 お清めをしてから発進する。

   
          府中の大太鼓

 大震災復興を願って作られた大太鼓は府中から運ばれたらしい。

 子供の山車の太鼓にしては異様な豪音が町にコダマすると思っていた。

 腹に、家々の窓ガラスに響く巨音は、この太鼓が正体だった。バチがバットと同じようである。

 それにしても、デ・カ・い!!

  

 一本下駄の天狗様も登場した。

 本社神輿の出番でござる。

 

 いずこも女性の活躍がめざましい。

   

 スカイツリーを背に、土手八丁をゆく。

 ちょいとこの先に見まう見返り柳を右手に回れば、花魁に会いに来た武士も襟をただず衣紋坂。いわゆる新吉原の仲町通りにあたる。

 おいらが生まれ育った地。

 お江戸開府以来、日本全国の名だたる諸大名が真土(待乳山聖天)の山を切り崩して土手を築いた。

 日本一の堤とはこのことの由来とも。この普請の間、日本晴れが続いたという説もある。 

 何気なく育った故郷。日本堤本町会という名称に、連綿とつづく歴史を感じる。

 
       今戸神社氏子町会の五つの提灯

 夕方5時20分、いよいよ宮入りスタート。

 親しんだ本町会の半纏も誇らしく、神様を担ぎ境内へまいる。

 
               宮入り風景

 鳥居を潜る前、やはり起きた揉め事。

 往時と同じく、酒がたっぷり入った男衆の鼻息は荒い。

 火事と喧嘩は江戸の華とはよくいったもんだ。

 
             見事宮入り一本締め

 長くなった陽も陰り、お祭りも最高潮に達した。

 涼風やどこへ、神輿のなかで揉まれるとまるで湿式サウナの如し、なのだ。 

 関東一本で締めた!


  「土手を往く半纏の背に南風」 海光



 
                神社の屋台

 
               スライスポテト 

 お祭り好きに育った子供たち、夜店の味も外せない。 

 焼き鳥、イカ焼、いろいろ頬張って、迷って、初めて見るスライスポテトに目がとまった。

 揚げ立てのホヤホヤは、大当たり。

 未来の青年部長たち、半纏姿が逞しい。

 散々食って飲んで、担いで、やっぱり祭りはいい

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