うどん県といえば、言わずもがな讃岐が筆頭だろう。
稲庭や上州、水沢など枚挙にいとまがないが、譲れぬ西の横綱であるのは異論はあるまい。
その讃岐の香川県の食材は、うどん以外にもたくさんある。
日照時間が長く、良質な海を前にした土地柄。
それも頷けるところだ。
その香川の食材を帝国ホテルのシェフが腕を振るうというイベントに参加した。
地元出身の俳優今里氏とさぬき讃フルーツ大使が糖度12度以上の果物をPR!
うどん脳をのせたキャラが微妙に可愛い。
皮ごと美味しいシャインマスカット始め、自然な甘さをシェフがゼリーに変える。
濃厚な畑の果実が口に広がった。
東日本の震災を機に養殖されたサーモンやら、オリーブの葉の粉末を食べて育ったハマチ。
香川県は日本のオリーブ栽培の草分けで、その生産量と質は国内でも屈指なのだ。
徹夜明けに疲れきった精神が、冷えたプレモルとともに流れていく。
シェフが切り分けてくれたオリーブ牛とは。
讃岐和牛にオリーブの飼料を与えて育てたもの。
肉質の芳醇と口溶けの程よい甘みは、オリーブを想像させるに十分なお味。
酸味の残る赤ワインがぴったりに合うヘルシーな食感。
ホテル仕様のマッシュポテトと西洋わさびが引き立てる。
瀬戸内海の潮流に揉まれたタコがたっぷりのたこ焼き。
茹でただけのネギがさっぱりと洗ってくれる。
他にも、讃岐夢豚を使ったインペリアルホテルのカレーなど、すでに満腹状態。
知事も赤ワインを手に、自慢の食材に舌鼓を打つ我々の前で満面の赤ら顔。
軽く試食するつもりが、ホント、ご馳走さまです。
全国津々浦々。
観光立国へ真っしぐらの日本。
世界は不穏に包まれているが、まだ安全な日本を大切にしたい。
全国の魅力を走り回って伝えるのもわるくないな。
そういえば、甲府に向かう列車から、
武田家終焉の郷という看板が目についた。
武田勝頼公がここに眠る。
二男が尊敬する武田信玄公のお祭りに一度一緒に訪れてみたいものだ。
さて、今宵は足立の花火。
そろそろ向かうとしますか。
ここんとこ自治体さんを回っている。
インバウンドのお仕事なのだ。
香川県さんの「うどんだけじゃない」発表会へ行ってきた。
瓦の加工技術や丹下健三の県庁庁舎を始めとした造形物、
ほかにも香川県ならではの特色がいろいろある。
要潤さんが副知事とは知らんかった。
県出身ということでPRの顔になっているのだろう。
それにしても男前だ。
こんなビジュアルに生まれたら、生き方も変わっただろうな。
うどんの国の金色毛鞠という漫画も初めて知った。
この毛鞠の技術も県特産だ。
この緩いキャラがなかなかいい。
動いていると知らないことがいっぱいあるな、と思う。
この調子でどんどんいきたいものだ。
【土まみれ強者どもが競う夏】哲露
国立競技場が更地になっている。
新宿ハーフマラソンでトラックを走った記憶が遠い。
ああ、すべて夢のようだ。
長男が区の連合陸上大会で優勝したのもここだった。
インバウンド対策の一環だが、オリンピックへ向けて国は大きく動いている。
木造の競技場。
聖火台問題は如何に。
旧国立の聖火台が懐かしい。
前回東京オリンピックで何度も映し出されていた。
これが設計で抜けているって、まさに魂のないコンペだからだろう。
経済と利権の行き着く先を暗示している。
2020年の東京オリンピックへ。
その時の都知事を決める選挙が迫る。
偽政者に求められるのは、国民への誠実と私欲を棄てた上の野心だろう。
ぼやいていても仕方ない。
自分にできること。
とりあえず4年後の未来まで駆けようと思う。
【寺町の活気も眩しい鬼灯や】哲露
お江戸に夏がきた。
台風一過ですっかり東南アジア的な気候に。
夕立もなく、蒸し暑さばかりが寺町を覆う。
それでも浴衣の真白さに、目は清涼を得られる。
打ち水、風鈴、金魚柄の手ぬぐい。
これが暑い夏を過ごす知恵である。
息子の合宿用に、スパイクを買いに出た。
外国人の浴衣も多い。
だがわが同胞、日本女性の淑やかさ、所作はやはり美しい。
心の内の着物美人を伝えてあげられたらいいのに。
そんなインバウンド事業もオリンピックに向けてこれからが本番。
ウチにこもるばかりでなく、文化と心の交流の理想を求め続けたい。
本日は四万六千日。
素晴らしく特典のあるお参りの日。
家族の安泰を願いつつ、小説への道は自分次第と悩む日々。
少しずつでいい。
強い精神を持ちたいものだ。
帰ってきたヒトラーを観た。
時空を超えて、ヒトラーが現代へ蘇ってくる話しだ。
劇中(本物の)ヒトラーが当時の考えそのまま真面目に語れば語るほど、大衆はコメディと捉え、社会問題、政治問題への風刺に笑いが止まらない。
もちろん、それは芸と信じているがゆえだ。
アメリカでトランプ現象が起こり、英国の国民投票でEU離脱が決まるこの世に、彼の言動が共感を呼ぶ。
民族浄化はいまの移民問題に直結する課題なのだ。
現代に蘇った独裁者の言葉が、メディアやSNSを通じて狡猾に広がっていく様は痛快で、そして不気味だ。
ヒトラーは映像を撮る旅の中で、ドイツ国民と真面目に対話し、その不満を吸収していく。
大衆の不満を代弁することがすなわち政治行動の発端とすればまさに的を得ている。
カメラはドキュメンタリータッチで撮っているようで、本気で俳優のヒトラーに食ってかかるもいる。
日本人より戦中の行為に向き合ってきたと言われるドイツ人だが、ヒトラーとユダヤの問題は風化しているわけではないのだ。
原作では最終的に緑の党に共闘を申し入れるなど政治活動にまで進展していく。
世界中でテロが増え、平和に根ざした理想郷EUが揺れている。
ヒトラーの愛国心は本物だからこそ、いつの世も大衆の心に響くのだろう。それが行き過ぎたものに変質するまで人は気付かないふりをするのだ。
戦争という大義を掲げた殺し、破壊行為、虐殺は絶対に許されることではない。
だが、誰の心の中にも圧倒的な力に委ねたいという欲求があることを忘れてはならない。
かの日に独裁者を選び、支持したのもまた大衆であり、国民なのだ。
ヒトラーは我々の心の奥底にある。
娯楽の合間でもいい、この夏は政治について真剣に向き合うべきではないか。
街へ出よう、そして投票をしよう。
治安が維持される平和な国を誰しもが求めているのだから。
方法論は人の数だけ様々だろうが、
大勢の目指す理想がそうであることを願う。
この夏必見の映画。
痛快で、考えさせられること多し。