【灯し火や夕焼け小焼け旧き町】哲露 地賞
ずっと行きたかった町。
町と言っても、ここは造られた町。言ってみればオトナのテーマパークだ。
三丁目の夕日みたいでしょ?
季節ごとに夏祭りやら、正月飾りやら様々な装飾がされるとか。
広大な小金井公園のなかに、旧い建物が移築されて形成されているのだ。
226事件で射殺惨殺された高橋是清の豪邸もある。えらいもんでっせ、みなさん。
敷地面積は約7ヘクタールってわからんよね。とにかく広いのよ。
江戸から昭和の初めまでに建てられた30棟の復元建造物がたーくさんあるわけさ。
これは伊達家の立派な冠木門。
門番の控え所も立派やった。
【踏みしめし落ち葉の冷たき音ひとつ】草露
私の地元にある日本最古の居酒屋の旧い建築物だす。
その名も鍵屋。
いかにも鬼平に出てきそうでしょ?
根岸にあるその店には、銅製のチロリや昭和の古看板があって味があるのよ。
ただね、女子だけでは入れんのさ。
どうしても行きたいって女子は、どうぞ海光まで言うて。
いつでも同伴いたしまっせ。
懐かしい六角形の交番。
夕刻にはコスプレ姿のおまわりさんが立って、お客さんのカメラ攻めに遭ってましたわ。
この時代のおまわりさんは、町の正義やったと思う。子ども心だからそう思ったのかな。どうなんやろ?
【さざんかの花のこぼれや冬支度】優女 同地賞
デ・ラランデ邸にて、ドイツ麦酒で乾杯。
言わば地ビールやね。
癖のある味、癖になる味。
その名もピリ辛ジャーマンライス。
一緒にいった優女さんが怒って?いたが、どこがジャーマンやねん!
でもね、ピクルスやヨーグルトもついて、ビールのツマミには最高どした。
和傘がぼんやりと彩る商家。
素敵ざんす。
【キャンドルの光の中で温もり五つ】瑞芭蕉
本物のローソクは、太古の魂を揺らし、現代にあってはそれだけで贅沢なものに映る。
初デートできたら、きっとあの娘もイチコロやね。
紅葉とライトアップがこの三連休だけのイベント。
屋台で熱燗のワンカップ、ホットワインを手に入れ、豊潤な時間を過ごした。
〆はやっぱり、武蔵野の蕎麦やろ。
五日市街道沿いの【田吾作】まで歩く。
熱燗とチェイサーのビール、蕎麦屋のツマミでグビッと。
ここの姐さん(若いけど)のあしらいがなんとも粋で、笑顔に吸い寄せられた。
会社の近所やったら、間違いなく通いますわ。
この後もまた、東小金井でワイン三昧やったんやけど。
タクシー反則乗りをしたせいか、武蔵小金井でなく、東小金井へ降ろされる。
やられたわ。
夕刻から同人の姫と、音楽業界の経営者になった私の従兄弟も加わって、ここで句会を。
【小金井は武蔵と東で大違い】樹音 天賞
全員の気持ちを、この素直な一句が代弁してくれた。
従兄弟が天賞でがす。
懐かしの地、小金井は天変地異のごとく変化していた。
ゆったり、まったりと回るオトナの遠足は、私の酸素であり、水である。
久しぶりに味わう中央線の長旅、あの頃はよう通ったな~。
望郷とノスタルジーの漂う駅とバス停。
金のない学生は歩いて通ったとです。
秋の全そ吟行。心許せる仲間との時間はかけがえのない宝物だね。
明日からまたがんばろっと
次回は参加致します。
何卒宜しくお願い致します。
今回はご参加されなくて寂しゅうございました。参謀の鶴ちゃんがいない、クリープのないコーヒー、
山葵のない寿司ですわ。
忘年会はちょっとですが、是非乾杯して盛り上がれたらと思ってます!
助演男優賞としましたが、鶴ちゃんは全その主演
でございますよ。
どうか末永くお付き合いくださいまし!