自由学園明日館
7月19日。わが同人にとって大切な日、紅玉忌があった
いまでも書き手に大きな影響を与える後藤竜二氏の作品を語り偲ぶ集まり。
JR池袋から近いと思ったら、案外離れた場所にあるのね。
不安になりながらも住宅街をずんずん歩く。すると婦人の友社の看板があり、そのすぐ先にあった。
学園に入ってからも迷った。そう私は都会育ちの田舎者である。
アロハ柄にストローハットで扉を開けたら、いとうみく氏に笑われた。
洋平大兄の隣に座る。かつてこの近所に暮らしていたと知って驚く。
『紅玉忌鳴く蝉いずこ雨のなか』 哲露
広瀬恒子さんが後藤文学を語る。児童文学を永く見つめてきた洞察は深い。
丹治京子さんが読み語りをしてくださる。丹治さんは新日本出版社で数々の後藤竜二の本を編集された方だ。
鈴木びんこさんが絵描きと作家の距離を、エピソード交えて話してくれる。
他に、画家の佐藤真紀子さん、津久井恵氏、高橋秀雄氏、土山優さんが知らない話をたくさん聴かせてくださった。
メールと封書のやり取りしかない私。
電球色の効用か、そんな私にも後藤さんの気配が感じられる。
隣の大部屋では盛大で親密な結婚式が行われていた。
庭の芝生で深呼吸した。
今年初めての蝉の声を聴いた
池袋の町を、西から東へ同人たちが民族大移動。
JRの高架を登ったり潜ったり、ビール目当てに宴会場を探す。
あちらこちら膝突き合わせて語り合う女性たち。
むせ返る熱気に、私は気圧され、ただ鍋にサーモンを足し、うどんを盛る。
雪女が白鹿の冷酒を頼み、文学のこと、子育てのこと、四方山話に花が咲く。
思いついて、同じテーブルの面々に、紙を配る。
即興の句会を提案。
文句いいつつもそこは活字のプロたち、10分で、575が8句集まった。
天地人の各賞の俳句でしめる。
『紅玉忌天上で彼おだあげる』 いとうみく
さすが流行作家。あっさりと天賞なり。
『紅玉の色づくまで苦節あり』 なやむつお
なやさんのお人柄がそのまま伝わるいぶし銀の句。
『紅玉忌心に白い花一輪』 雪女
素直な心を詠まれた高田さん。いとう氏から創作について突っ込まれるオチがあった。
部長、幹事、お疲れさんでした。
【翌日】
結局、3次会の午前様。
朝型のじじいだが、日曜日は8時まで起きられなかった。
仕方なくRUNを諦め、インドカレーを作る。
ゴーヤを入れて、カルダモンとシナモンを大目に入れた。
青唐辛子も足してみる。
うん、スーとする辛さがいい。
ゴーヤは別盛りがいいと、次男が機嫌を損ねた。難しいお年頃なのね。
【木曜日】
たまの出張にでる。
震災の年に、被災地へ行った時は動いてなかったスーパーひたちに乗る。
田園風景のいわき市へ。
自販機しかないローカル駅は素朴そのもの。
神田明神下の弁当を買う。
今年はじめての鰻は一口サイズ。
明日は、いよいよ隅田川の花火。
昨日のフットサルはゲリラ豪雨で中止。
今年こそは、大川に大輪を咲かせてほしいものである