週刊浅草「江戸っ子瓦版」 -のんびりHiGH句な日々-

文学と食とRUNの日々を、PHOTO5・7・5で綴るエッセイ♪

お富士さん♪

2011年06月30日 | ★江戸っ子エッセイ★

  

6月25、26日
今年2回目の、お富士さんの植木市が開催された

どうにか雨も降らず、日曜日は地元民と遠来客で賑っていた。
規模は例年よりかなり縮小されたが、それは仕方がないか。

それでも、縁日とくりゃ、やっぱり下町っこの血が騒ぐ

ビール片手に、珍しい植物やら、手の込んだ盆栽やら、あれやこれやそぞろ歩きする。

毎年楽しみにしていた中国人の方の焼くシャーピンは残念ながら出ていなかった
玉こんにゃくでも頬張ることにしますか              

     
  

金魚すくいに、亀すくい、綿菓子に、水飴・・
定番の屋台に子供たちが目を輝かせている。
水飴にチョコがまぶされていたり、タイラーメンやら、オムヤキソバやら現代ならではの新名物もちらほら。
射的を撃つ子供たちの表情に、思わずあっしの頬が緩む

最近は、空き地もなく、公園で野球はダメ、サッカーはダメのダメダメ尽くし・・・
ゲームやケータイばかりいじってとか、大人は勝手なことを云う。

子供たちが無邪気に遊べる場を奪ったのは、我々の責任でもあるんだ。
なんとかならないもんですかい、お役人さんたち。



復興支援のための物産展も盛況で、東北の漬物やワンカップも売れていた

お富士さんこと、浅間神社にお参りして、家族と地元の民の無病息災を祈る。

皆さんにも、素敵な夏が来ますように

           

           「涼しさや 夕立あとのお富士さん」
                          海光


茅の輪潜り

2011年06月29日 | ★江戸っ子エッセイ★

       浅草神社

茅の輪くぐりってご存じだろうか
6月と12月、年2回大祓いの儀式が各地の神社で行なわれる。
大祓いとは、私たち民が知らず知らずに冒した、罪や穢れを洗い清めるお祭りである。

古書、拾遺和歌集にある。

「水無月のなごしの祓する人はちとせの命のぶというふなり」(よみ人知らず)

水無月に夏越しのお祓いをする人は、千年の命を給うという意味だ。
善行の蘇民将来に、スサノオノミコトが茅の輪を腰につけ、厄病を祓った故事に由来する。

現代人の筆者も、古事に倣って有難いご利益に肖ろう、と思う

                          熱田神社  

そんな水無月の最後の週末、朝RUNして茅の輪を潜ってお祓いすることに。

いつものように氏神様、熱田神社の茅の輪からスタート

東京スカイツリーのクレーンも大分短くなった。

「業平橋駅」の駅名もタワーの完成と同時に、「とうきょうスカイツリー駅」に変名するという。

元々隅田川にかかる吾妻橋の名前だったが、「伊勢物語」の中の「都鳥」に在原業平がこの付近で登場することから、別称として業平橋を用いたのが由来。

こうして各地から情緒ある名が消えていくのだなぁ

            
    

蔵前橋を潜り、隅田川左岸を走る
ボランティアさんが手入れした花に日が射し、目に鮮やかだ。

     
    

清洲橋左岸、芭蕉庵傍ということもあり、翁の句が並んで愉しめる。
本歌取りで一句

         「屋形船 歌声のせて水の上」
                                           海光

             右岸より

隅田川を背に輝く、紫陽花の一種、「スミダノハナビ」

早起きは三文の得、ってこと

     

柳橋の柳も、朝は涼しげに緑をたなびかせている。
自粛でキャンセル相次いだ、屋形船の景気はどうだろう?

     

あと数時間もすれば人でごった返す、浅草寺参堂。
朝RUNで走り抜ける快感は、ローカルの特権なのだ
三社様、浅間神社と、茅の輪くぐる。
こんだけお祓いしたから、いいことありそうな予感

皆さんも、地元の神社に足を延ばしてみたらいかがだろう


亜熱帯TOKYOにはタイカレーだ!

2011年06月26日 | ★料理レシピ★

              オリジナルタイカレー

    「夏野菜 グリーンカレーで汗ながし」
                          海光 

20年近く前、東南アジアを旅した。
今の版元へ転職する際も、タイへひとり旅に出た。

このスチームサウナの中で、服を着用しているアホみたいな感覚・・・
あの頃に似た熱帯アジアの匂い、湿った空気、蝿の多さ、シダ植物などなど

う~~ん、東京はまさに亜熱帯、と云えないだろうか

そして、そんな亜熱帯の気候だからこそ、暑い夏に適した食事をすることは理に適っているんじゃないか。
そこで、件の「タイのグリーンカレー」である。

まずは、食材に注目。

          

青唐辛子(グリーンチリ)が肝になる。
まず基本の野菜、玉葱、ジャガイモ、人参。
インドカレーのように、玉葱を丹念に炒める必要がないので、暑い夏場にさっとできる利点もある。

           
         

野菜を一口大に切る。切る形はお好みで構わないと思う。
ジャガイモは崩れにくいように、面取りして、水にしばらくつける。
(面取りした部分はそのまま鍋に入れちゃおう、食材をムダにしないことも大切)
あと、準備するのは、グリーンカレーに欠かせない、青唐辛子。
ミキサーにかけてもいいが、はっきりした辛さを味わうため、包丁で丹念にみじん切りにしてさらに叩いて細かくする(種は取ったほうがいい)

ニンニクと生姜は摺っておこう。
とりあえず第一弾の準備完了。

             
  

さぁ、用意が出来たところで、ここからは簡単。
市販のココナッツミルク缶を鍋に突入。
1缶に、計量カップに1カップずつ目安に水を入れよう。
火をかけ、中火で煮立つまで・・・



煮立ってきたら、各種スパイス(市販のカレー粉でOK)、ニンニク、生姜を入れる。
みじん切りしたグリーンチリもここで突入。

筆者は、ターメリック、クミン、黒胡椒、カルダモン、コリアンダーなど独自調合のスパイス粉を使った。

    オリジナルスパイス 
    スパイス、ニンニク突入

写真のようにグリーンがかった色になってきたら、グラグラと煮立たせないように火加減を見る。
ここで天然塩を少々。

さきほど下ごしらえした野菜を火の通りにくいものから順番に入れる。
(まぁ、一気に入れても大丈夫、失敗しないよ)

そして、タイと云えば、魚醤。
定番の調味料、ナンプラーを適量入れる。
塩加減とのバランスなので、お好みで調整してほしい。

    野菜いれたところ
    舞茸を大量に

夏野菜のレッド、グリーンのピーマン、濃い紫の茄子をたくさん入れる。

どうやら、夏の料理らしくなってきたね。

キノコ類もいろいろ入れたほうが食感が変わって楽しめるよ。
ヘルシーで健康にも◎

    豚のロース肉

いつもは鶏肉を使用するんだが、生肉の商社に勤める妹の差し入れで、豚のロース肉を一口大にして、鍋にぶちこむ。

煮立ててくると、灰汁が出てくるので、丁寧に取ること。
灰汁は取ると、格段に味が違うので、2~3分のことだから我慢して作業してね。

    

真っ赤に熟した旬のトマトをお好みに切って、仕上げる。

最後に、塩とナンプラーで味を調整してね。
味見は必ずして、料理の基本だ。

さぁ、10人前分の寸胴鍋カレーの完成。
よく食べる家族だこと
さて、昔あった海外の料理番組みたいに、料理中にビールは飲んでしまった

子供たちがサッカーから帰ってきたので、ハイボールに、もろ味胡瓜を添えて。
ガス釜ではご飯も炊けたよう。

はい、タイグリーンカレーの出来上がり

どうぞ、召し上がれ

          トリスに有機レモンを入れたハイボール

「トリスを飲んでハワイへ行こう」 師の名キャッチを思い出して、トリスを買った。

1時間もかからないで出来る、夏にぴったりのタイグリーンカレー

皆さんも、暑さを楽しんで、覚悟の夏を乗り切ろう



2011年6月15日現在 TOTAL882.3km


旬の野菜喰らう!

2011年06月20日 | ☆文学のこと☆

梅雨真っ盛り、皆さんいかがお過ごしかな

ここ浅草ではお祭りの中止が相次いだ淋しい、皐月、水無月でやんした。

なれど、お富士さんこと、植木市は無事開催された。次回は6月25日、26日の予定。
規模は縮小されたが、季節の風物詩に出会えるってぇのは、やっぱりうれしい

そして、7月合羽橋の「七夕祭り」6~10日に、観音様の「ほうずき市」9、10日と続く。
      *おそれ入谷の鬼子母神、入谷の朝顔市は残念ながら中止。

ちょいと早いが、尊敬する大兄から句作が届いたので、ご紹介。

    「ほおずきの、君の手に触れ宵の市」
                         正木                   


季節を感じることは、人々の暮らしの中の平穏を保つためにも大切なことなんだ。





さて、タイトルの、「旬の野菜喰らう」である。

現在は、農業技術の進化、肥料やハウス栽培など技術革新により、冬でもきゅうり、トマトを食せる時代。
それって、やっぱ変?
夏野菜は、いまこの時期からが本番
本物の野菜の旨味を味わうには、旬なくしてはありえないのだ。
今回ご紹介する本もその旬の野菜を素材にして、書かれたもの

そう、イノウエミホコ氏の「男子弁当部」の続編である。

                   
              「男子弁当部」第1巻、第2巻

「男子弁当部」2  ―弁当バトル!野菜で勝負だ!!
                 (イノウエミホコ・作 東野さとる・絵)ポプラ社刊

第1話では、男子弁当部の結成、そして最初の活躍が描かれている。
誰にでも敬語で話す不思議な、でも優しい母さん、考古学の教授で単身赴任中の父さん、日本全国で暮らす夢を実現するため放浪中の兄ミライ、この4人家族で構成される手良ソラの家族。
ありえなさそうで、どっかで聞いたことある衛星家族(まるでTファミリー)。
主人公ソラは留守がちの父と兄に代って、栄養学を教える多忙な母さんを補佐するために調理するようになった。今では小学5年生ながら、料理歴4年のベテラン料理人。
こんな子ホントいるの?ってくらい、一見クールでシャイ、でも有言実行できるかっこいい男子だ。
ソラの持つ魅力が分かる友達が集まってくる。
それがお調子ものの滝口ユウタに、しっかりものの高野タケル。
ここに、北原レイラ、母さんの友人ミズホさんがスパイスとなり、美味しい弁当ができるのだ。
そう、男子弁当部の誕生である

読者の期待度っていったら、いわゆる続編のハードルは高いはずである。
それゆえ、書き手の真価が問われるのだ

さぁて、どきどき、わくわくしながら続編のページをめくる。
そんな本に出会えるのも、幸せなことだ。

まず、子供フリマのチラシが目に飛び込んできた。市役所勤めのミズホさんが仕掛けた、男子弁当部の新たな出番からお話がスタートする。たくさんの料理を手がけてきたソラだったが、このところ気になることがある。旬の野菜が持つ色と香りと存在感。
メニューは弁当部のメンバーと決めたはずだったが・・・

祖父と一緒に野菜作りをする新しいキャラクター泉田ジュキの登場が、この第2話に広がりを見せる。
自然から恵まれる水、たっぷりとふり注ぐ夏の日差し、豊かな土壌。
畑を育てる人間の愛情が、旬の野菜に魔法をかけたごとく、甘く瑞々しい命を与える。
旬の野菜にこだわるソラとジュキ、二人のこだわりが今回の見もの、なのだ。

○○を使った鮮やかなイエローライスに、夏野菜の素材を活かした視覚も、味覚も楽しめるとっておきのサプライズの弁当が待っている

ラストには、次作への伏線、ソラとほのかに思いを寄せる北原の意味深なやり取りも・・

ところで・・せっかくの衛星家族。
父さんの暮らす山形の地の物、ミライの訪れる多種多様な町の調理法。そんな地産地消の食もあれこれと取り入れたら面白いと思う。
例えば、父さんが暮らす山形には馬肉や山菜に蕎麦がある。北海道のアスパラにポテト、新潟の川魚、栃尾の油揚げ、徳島のカボスに香川のうどん、宇和島のじゃこ揚げ、鹿児島の黒豚にサツマイモ、沖縄のゴーヤ、黒糖、どんどん取り入れて、シリーズを長く続けてほしい。
そうです、寅さんのように・・・(映画化だってありえる

筆者としては、下町の味にこだわった弁当も登場させてほしいなぁ。
しょっぱい味付けは、お弁当に最適のはず。

そんな楽しく、美味しい男子弁当は、この本をめくればすぐに味わえる!

まずは、弁当箱を開かなきゃ、損、損。

さぁ、みんなで旬を丸ごと喰らおう

そんな野菜本来の魅力がギュっとつまった、野趣溢れる児童文学の誕生だ


     「炎天下 がぶりとトマト汁あふれ」
                         海光 



今夜は、よ~く冷やしたきゅうりに天然塩をぶっかけてそのままいただこう
きっとビールがうまいはず(おっと、児童文学の紹介でした)

では、お後がよろしいようで・・・


2011年6月20日現在 TOTAL828.3km


俳句紅白戦!

2011年06月16日 | ★全国蕎麦屋飲み好き連★
              
          「夏草露 都会へ一滴クールビズ」 海光 

【番外編】
 
天地人と選評がひと段落したところで、会長から提案。
四人vs四人に分かれて、チーム対抗で俳句を詠み合わないかというのだ。
選者は、天賞の浜女ひとり。
選者の好みを考え巡らして、詠み競う。順番も大事。いや、面白い。
お題をつけてもらった。
「男と女と酒」
ど演歌であり、ど真ん中のテーマに一同どよめく・・
さてさて、では先鋒から
 
草露、優女、弾前、海光擁する紅組。
対するは・・
地賞酔徹、人賞鶴輪、江戸嬢、恋狼擁する白組。
 
  紅先鋒:海光   「ガード下 揺れるトリスや湯島坂」 ×
 
  白先鋒:酔徹   「酔うにつれ 頭上電車が気を正す」 
 
やばい、先手必勝をかけた筆者に句。なぜか、内容もかぶり、負け。とほほ
 
  紅中堅:優女   「石狩の 砂丘の夕辺はまなす酒」 ○
 
  白中堅:鶴輪   「週末に 部屋で呑む酒ひとり酒」 ×
 
北の平野が目に浮かぶさすがの一句で、タイに持ち込む。いや~盛り上がる
 
  紅副将:弾前   「遠き日の 夏の思い出露のごと」 ×
 
  白副将:江戸嬢  もう一杯 誘われたくて独り待ち」 

紅組、あとがなくなる・・・
 
  紅大将:草露  「頬づえを ついた女に夏は来ぬ」 ○
 
  白大将:恋狼  梅雨空の 移る様子が恋の妙 ×
 
やった~、並んだ。
最後のサドンデスマッチ。PK戦に突入

唐突に、恋狼から提案。升亀の(飲み代を賭けよう)、と。
「お~~~~、と」大観衆から喚声が漏れる。
えらい自信じゃないの、受けてたつよ
この時点で、双方ドッキドキ
 
チーム戦、おもろすぎ
財布の生死を賭けた勝敗は?
 
  紅組合作    「生きてゆく 命ささえて夏ビール」 
 
  白組合作    紫陽花の 色めく命いま生きる」 ×

チーム白組さん、ごち、でした
楽しい言葉遊び、愉快な酒でした
ただ、飲むだけより、こんな粋な遊びをすると、酒が倍うまくなる。
筆者選定の有田焼ほか、賞品も好評だったようで、よござんした


                
              「花落つも 輝くばかりサクランボ」 海光 


宴のあと・・・
飲み足りない呑み助たちの夜は長いのだ

昭和の曲は適度に短く、歌詞は恐ろしく深く心に刺さる。
ひろみ郷~UA、ツェッペリン~中島みゆき、はては軍歌まで昭和生まれの美声が神田の街に響く

皆さん、ホントお酒が好きだ、うれしくなる


大人になって、よかったね

次回は真夏の句会で、ゴキゲンヨウ





2011年6月15日現在 TOTAL796.3km

室町水無月の会

2011年06月14日 | ★全国蕎麦屋飲み好き連★

吟行を終え、いざ句会へ。。

天地人賞を一気にご披露

一句、一句が写真の臨場感をさらにひき立てている。

個性豊かなphoto575を、ご覧あれ・・・

             天賞
                「淡き葉が 雨に色づき夏支度」 浜女

浜離宮での吟行だけに、浜女と名を冠したからには・・・
そんなプレッシャーもなんのその、浜女おめでとう。
 (浜離宮の紫陽花じゃないのがオチだけど、ね。)



               地賞
              「ビル群に 負けじと天指す梅雨キノコ」 酔徹

よくぞ見つけたこの構図、着眼点がさすが酔っぱらい、らしいお見事な一句。


           人賞
              「さみだれに 軒先借りる迷い猫」 鶴輪

同じ場所、同じ時にこの場にしたはずなのに、鶴輪はセンスあるよ、ホント




            


      室町砂場

久しぶりに室町を訪ねる。
かつて杉浦日向子大姉がもっとも東京らしいと、愛した老舗である。
そう、全そ連の前身、ソ連。

旅帰りの大姉もあっしらと同じ。
無愛想でないよ、ツーと云えば、カー、飾らない気配りが心地良いのである。
串に刺さっていない蕎麦屋の焼き鳥、甘めの玉子焼きを食べ、正等の菊正を飲みあ~ここは江戸だ、と安堵したのだろう。

漆器に入った焼き海苔、梅くらげ、辛めのそば味噌、砂場自慢の浅蜊の生姜煮。
蕎麦屋さんの出汁は、飲み助にはたまらないつまみを供してくれる。

雨があがったお江戸のへそに、日差しが眩しい。
この昼日中から酒が飲めるのが、蕎麦屋の素晴らしいところ。
馴染みをつまみに、まずは一杯

         
            2階 テーブル席                季節の花

     中庭を臨みながら 
 
 

冷汗したたる麦酒で喉を湿らし、まずは自己紹介。

いつもながら初参加組の俳号を会長が命名することに。

遊郭界隈を描いた文学作品を研究するT氏は優女に。
男気溢れる飲みっぷり語りっぷりのI氏は弾前に。
句会がいっそう華やぐ。


さて、発句のほうは・・・

              写真賞
               「見上げれば 緑の屋根に夏光る」 弾前

大好きな夏、胸のすく清々しい写真と句に海光からも一票。


        会長賞
              「がくあじさい 深き樹木の古庭に」 優女

6.11の吟行のテーマをいちばん表現していた句、と会長が推薦。


              
                「ただひとつ 愛でて欲しいと雫散る」 江戸嬢

質感ある写真、優しさ溢れる言葉。江戸嬢らしい一句ですな。

            
                「赤い葉の 色も立たせる梅雨の雨」 恋狼

素朴な緑と赤の対比が素晴らしい画。雨の字、かぶりさえなければ入れたい句


       
                 「はな紫陽花 汚染の惨禍無縁なれ」 草露

浮かんだ良句がぶっとんでしまったとか・・・時は戻せず


             中国の楓の葉
              「さらさらと 唐葉にのせて蕎麦たぐり」

惜しくも写真賞逃す。句は・・・研鑽、修行あるのみでござる




         

筆者が転写係り。
こんなふうに色紙に写真を貼って筆でしたためて回覧しやす。
砂場時間切れにつき、二軒目へ。
神田ガード下の雄、升亀2階座敷にて選評のつづき・・・


天賞は8票入り、ダントツだった。
これも酒さえ飲めれば、という浜女の無欲の為せる技かな。

升亀名物げそ天、明日葉の天ぷらに話も尽きぬ。

会長の新提案

さらに面白い言葉お遊びをした。
まさに俳句とは、ライブである

さて、そのお遊びとは?



番外篇につづく


雨の浜御殿

2011年06月13日 | ★全国蕎麦屋飲み好き連★

       松の御茶屋

6月11日(土)。全そ連の水無月の会

11時に大手門口に集い、雨の浜離宮を吟行。

「ぼくはいい加減なガイドだけどいい?」
と前口上をおっしゃるユニークなボランティアガイドさんは、リタイアしてから曜日の感覚を忘れるほど暇だという。
企業戦士の悲しい性だが、
こうして積極的に人や自然に関わるなんて素敵だ。
―斉藤さん、ありがとう

   

さて、吟行
この日はフレッシュな顔ぶれが加わった。
愛のある厳しい評論をなされる優女さん(俳号)、言葉の名手コピーライターであり、新進気鋭の児童文学作家である弾前さんのお二人である。
飄々と心を打つ句を詠む鶴輪氏を入れた4人でガイドさんのあとを庭園へ

     三百年の松

都内最大級の黒松は、封建の頃6代将軍徳川家宣が浜御殿として大改修をした際に植樹されたと伝えられる。猛々しい枝ぶりに見惚れますな。

潮入りの池に浮かぶ中島の御茶屋は銅瓦。
明るめの緑色が水面に映える。
昨年落成した冒頭の松の御茶屋はなんと総工費1億4000万円とか・・・
せいぜい季節ごとに通って、血税を愛でようではないか

     つつじと潮入りの池  
     花菖蒲と灯篭

先の地震で倒れたままの灯篭。
土と芝のクッションで一命を取り留めたというところか。
あの揺れの異様さを忘れかけた都民への戒めのように横たわったまま・・・

菖蒲の花の白さがいっそう冴えわたる。


      将軍の御座船                  着岸場所
                酔徹氏と子船の着岸場

寛永の頃まで徳川ゆかりの鷹狩場であった浜御殿。
4代家綱の弟、松平綱重が甲府の別邸として葦原を埋め立てた。
綱重の子の家宣の別邸となってから、浜御殿と呼ばれるようになった。
湾に御座船天地丸が航く姿は雅であったでしょうな。
将軍さま、実に風流なお遊びをなされたもんだ。
太平の情景がありありと目に浮かぶ。
(御座船を模した船安宅丸が370年ぶりに東京湾に復活している、一度全そ連でも乗船してみたいものだ。会長いかが?)
    
     ヒメダイサンボクの花

歩みを進めると、(何か匂いませんか?)とガイドの斉藤さん。
淡いヒメダイサンボクの香りだという。
微かに漂う都会の中のほのかな自然に一同しばし酔いしれた。

        つるつるのサルスベリ
     花菖蒲
     がく紫陽花 
    
       
                       水門 

潮入りの池は淡水と海水の調和する汽水域。
庭園の趣は、潮の干満を支配するこの水門によって作られる。
浜御殿には欠かせない、陰の立役者なのだ


 
      打ち板             何が見えるか、気になる!?
           忍びのようだ 

     覗き穴の向こう

庚申堂鴨場には、いくつもの堀と隠れ小屋?がある。
アヒルを放して巧みにこの堀に鴨を追い込む。
野生の鴨は匂いに敏感なので、風の向きによって、使う堀と小屋を替える。
人智の技、ですな。

アナと見ればつい、覗いてしまう、鶴輪に筆者。
男ってぇのは、いつの世もこんなもんなんだな。
覗かぬのもまた野暮なっこって。。

  

人工の野生を闊歩する猫たちに見送られ、いざお江戸日本橋へ。
お天道さまも戻ってきやした。

いよいよ、句作の刻でござんす。
皆の衆、用意はよござんすか

     すみだがわ

    「汐風や 若葉にきらり夏の露」


最後に庭園いちばんのお気に入り、紫陽花の一種「すみだがわ」で一句


次号、みんなそろって室町砂場の句会へと続く。。

           


◇浜離宮恩賜庭園◇
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/outline028.html


会津桐の下駄を買う。

2011年06月07日 | ★江戸っ子エッセイ★

        桐下駄


    「桐の下駄 つっかけ慣らす紫陽花や」
                          海光


6月5日(日)どうにか一日天候がもった。
浅草界隈を散歩する浅草ひさご通り商店街へ。
和装履物専門店の「まつもと履物店」を覗く。

最近、中国製の安価な下駄も多々出回るが、お話を聞くとやはり本物がほしいもの
材料も作りも懲り方も違うんだ。
そして鼻緒の素材まで違う。
しかもかの地、会津の桐を使っていると聞いて、決めた

20年前、仲見世のT店で買い求めた桐下駄は緑色の鼻緒だった。
今回は、粋な鮫柄のものを購入。

目下のお気に入りでごさんす

週末の浜離宮恩寵庭園で吟行するのが、より楽しみになる

晴れるとよいな~

2011年6月7日現在 TOTAL742.3km


被災地へエール!

2011年06月05日 | ★江戸っ子エッセイ★

       手製の大漁旗

6月4日地元浅草で二男の運動会が開催された
浅間神社は富士山信仰。

その名を冠した、富士っこパワーが炸裂

懐かしく小さい一年生の一生懸命に走る真剣な顔。
学年が上がるにつれて、競技も高度になってくる。

二男のいる五年生たちは、手製の大漁旗を作った。
五年生といえども、まだ小さいカラダで大きな旗を振る。
振っているのか、振られているのか・・・

それでもソーラン節に始まる、宮城県や東北地方の節に合わせて、児童たちが半被姿で踊る。
被災地の人々に向けて

下町に伝承される祭り半纏がこんなに誇らしいとは・・・

       あちこちから声援  
       応援団 
       被災地へエールを送る

二男は応援団に入り、六年生たちと連日早朝出で練習してきた。
赤組、白組の健闘を称えつつ、最後に被災地へ日本全土へ届けとばかり、六年生の前口上がかっこよかった。

「フレー、フレー、日本」
「がんばれー、がんばれー、日本」

校長先生のお言葉通り、大人たちが子供たちに元気をもらった一日。

毎年駆り出される綱引きでは、かみさんたちvsおとうさん、圧倒的な人数の差とはいえ、昨年は完敗。今年は・・・なんとか一勝一敗の引き分けが関の山。とほほ。。

       優勝旗

勝敗の結果は、916vs829で白組の勝ち
息子よ、よかったね。
応援した甲斐があったということだ。
最後は赤白の全選手に拍手、そして先生方、係りの親御さん、ほんとうにご苦労さま

    
     「踊る初夏 エールよ届けソーラン節」
                        海光 


追記

6月1日長男の高校の体育祭。
女子チアリーディング部の演技がすごかったとのこと
全国大会にも出る常連高校だったのだ。
 
       TOYOと続く
       ラインダンスは超一級!

うちの長男はサッカー部の係りということで、なんとパン食い競争の手伝い。
女子手作りのマドレーヌというから、つい張り切ってしまうでしょうな。

中長距離走がないので、活躍できる場がなく、がっかりしてたそうな。
なら、いっそ、陸上部に入ってしまえばいいのに・・・
箱根に出てほしい、親の願望。。

どっちにしろ、共学は楽しそうだ。

むさくるしい、男子高校しか経験ないだけに、そこはうらやましい・・・
なぜ、あの時代は男子高校を選んでしまったのか

水無月は、息子たちの青春に乾杯しよう。
ふたりともお疲れさん