鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3739回】 20棟を超えるあたりから、必要となるもの

2021年03月26日 | 住宅コンサルタントとして

どんな企業でもそうですが、

企業として成長していく上で、

各段階で強化すべきポイントは変わってきます。

 

例えば子どものスポーツの才能を伸ばす際に、

幼少期はいろんなスポーツをさせて、

バランス良くいろんなことを身につけさせる。

 

成長期には無理させずのびのび育てながら、

基本的な部分を徹底的にマスターさせる。

 

高校生くらいか個人の強みを活かして、

何らかのスペシャリストとして専門分野を強化する。

 

そして成人になって体が出来上がったら、

筋力をつけてパワーをUPする。

 

これ、例えば幼少期に筋トレをしまくると、

体が全体的にバランス良く成長しないでしょうし、

プロになってから子どものようにいろんな競技に取り組むのも、

ちょっと違うのは分かりますよね?

 

住宅会社も成長段階で、強化すべきことが異なるのです。

 

年間10~20棟くらいまでは、

会社として少人数で可能なので、

組織としてマネジメントできていなくとも、

しくみがなくとも、個々の戦闘力を高めることで、

業績というものは上がっていきます。

 

ところが30棟~50棟くらいを目指すようになると、

スタッフさんの数を少し増やさなければ回らなくなります。

 

ここで業務の標準化ができていないと、

引継ぎの際に問題が発生したりします。

 

また、スタッフさんの個々の能力や理解力の差があるので、

しくみをつくってそれを順守させないと、

品質のバラつきが出たり、ミスが続出したりするのです。

 

更にこのしくみなのですが、

しくみがあれば良いというのではなく、

ある一定のレベルの人であれば、

使いこなせるレベルでつくる必要がありますし、

生産性を著しく落とすようなしくみであれば、

かえって成長の妨げとなることもあるのです。

 

例えば、ある特殊能力がある、

外部の方の協力が無ければ、回らないとか、

お客様との仕様打合せが、

全10回もかかるようなしくみではダメだ、ということです。

 

そしてこのタイミングで人事評価制度も必要になってきますし、

教育育成システムも構築しておかなくてはなりません。

 

こうした制度を整えることができてはじめて、

100棟を狙える体制になっていくのです。

 

20棟前後のタイミングで、

こうしたしくみをつくった会社が、

次のステージに進めるのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする