鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3723回】 仲が良すぎる、アットホームな会社の欠点

2021年03月10日 | 住宅コンサルタントとして

社員さんが楽しく、イキイキと働くことができる。

 

社員さん皆が仲が良く、退社するスタッフさんは非常に少ない。

 

こういう会社が、おそらく若い方たちに人気でしょうし、

働く方の目線から見れば、ある種理想でしょう。

 

ただ、コンサルとしてこういう会社を

俯瞰して見させていただくと、

社員さん一人当たりの売上高や粗利益額、

すなわち生産性は、あまり高くないことが多い。

 

もちろん、こういう体質の会社さんと

お仕事をさせていただくことはとても楽しいですし、

思いっきり感情移入してお付き合いをさせていただくのですが、

結論から言うと、スピードが上がらないのですね。

 

例えば、会社の業務にボトルネックがある場合、

その解消のために、皆でアイデアを出し合います。

 

仲が良すぎる会社は、脱線しながら皆、アイデアを出しますし、

そこから決定するのにも、とにかく時間がかかるケースが多い。

 

その結果、改善のスピードが上がらないのです。

 

また、誰がいつまでに何をするのかを決定したとして、

それを忘れている人がいたとしても、

皆、厳しく突っ込まなかったりします。

 

忘れていた人、やっていなかった人も、

謝ったら皆、許してもらえるので、

大して反省しないのです。

 

結果、決めたことが実行されない組織となりがちで、

それはすなわち規律が無い、ということになるのです。

 

弊社のクライアント様の中で、

業績がずば抜けて良くて、

生産性が非常に高い住宅会社に共通するのは、

社内の雰囲気がとても良く、スタッフさん同士仲が良いのですが、

ある種の緊張感というか、必要時には非常に空気が締まります。

 

決めたことをやっていないとか、

やるべきことをやっていない人に対して、

結構厳しくツッコんだりされています。

 

スタッフさんの仲が良いことは、とても良いことですが、

適度な緊張感が皆さんの会社にはあるでしょうか?

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