鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3445回】 移動時間を極限まで減らすことで生産性は高まる

2020年06月05日 | 住宅コンサルタントとして

住宅業界において、現場監督や納材店の営業マンは、

1日の大半を車で移動しています。

 

直接、職人さんや現場監督と打合せをしなければ、

仕事にならないという前例にとらわれ過ぎていて、

根本的な働き方の改革に頭が働いていないのです。

 

私、建材メーカーの営業を9年半、やっていましたので、

業界のことはよくわかっているつもりですが、

まあ、段取りが悪い現場監督は、

職人さんからしょっちゅう連絡が来ますし、

段取りが悪い現場監督は、

納材業者さんやメーカーの営業マンをすぐに呼び出します。

 

段取りのよくない現場監督の

総労働時間に対する移動時間は、

40%~60%くらいで、

まあ大半の時間を車の移動に使っているのです。

 

そしてそういう監督は、

納材業者さんやメーカー営業マンの時間も奪っている。

 

労働時間を大きく分類すると、

 

・本業従事時間(自分の本業に費やす時間)

・業務時間(会議や研修など)

・移動時間(車で移動する時間)

 

に分かれますが、この移動時間を最小化することが、

全てのビジネスパーソンにとって効率化につながるのです。

 

では現場監督の移動時間をどう減少していくか・・・?

 

究極の理想は、監督の能力が高くなり、

段取りが完璧となり、現場開始前に全ての打合せが完了し、

更に図面等も完璧に揃っている、ということでしょうが、

個人の能力を劇的に高めることは、難しいのです。

 

で、私が思うに、現実的なのは、

移動しなくても職人さんや納材業者さんと

打ち合わせができるようにすること。

 

これはしくみを変えるだけなので、比較的容易です。

(職人さんを変えていくのは大変ですが、

それでも監督の能力を高めるよりは現実的かと・・・)

 

そう、オンラインで打合せができる、

ZOOM等を積極的に使っていくということがポイントだと思います。

 

監督や納材業者さん、メーカーさんの移動時間が減るだけで、

生産性は高まり、無駄なガソリン消費も減って、

地球環境にもつながり、かつ働き方改革につながる。

 

コロナのおかげで、これまでの業界の当たり前の中に

かなりの無駄があることに気づくことができました。

 

積極的にITを活用し、移動時間を減らしていきたいですね。

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