田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

砂浜にアカアシクロツチバチ

2009-10-16 | ハチ目(膜翅目)
アカアシクロツチバチ
コツチバチ科のアカアシクロツチバチ Tiphia biseculata Allen et Jaynes,1930

芦原海岸。トベラの葉の中に体長11ミリほどのハチを見つけた。
中脚及び後脚の腿節と脛節が赤褐色をしているのでアカアシクロツチバチではと思う。

しかしながら、新訂原色昆虫大図鑑Ⅲによれば、コツチバチ科のコツチバチ属Tiphiaは「類似した種が多いため、本書に掲載されている種も写真と記述だけから種名を特定することは困難である。」としている。
また、同書によるとアカアシクロツチバチは「体長♀7.5~11.5㎜、♂6.5~8㎜。光沢ある黒色で♀の中後腿・脛節は赤褐色。頭部の点刻は小さく粗。分布:本州。」

『鈴鹿市の自然』を見ると、同じ学名ながら、アカアシコツチバチの種名で鼓ヶ浦海岸にて10月初旬の採集記録がある。

私が出会ったこのハチは本当にアカアシクロツチバチなのだろうか。

2009.10.12
アカアシクロツチバチ

追記
神奈川県昆虫誌(2004)には、アカアシコツチバチの和名で「あまり多くないが,採れるところは例外なく砂地の付近である。多分獲物のコガネムシの種類に関係があると思う。」との説明がある。

川添昭夫氏に同定をお願いしたところ、この写真のハチはTiphia biseculata の♀に間違いないことが明らかとなった。三重県内の記録としては鈴鹿市に次ぐ2番目の記録となるようだ。私は9月に豊津海岸で体長約8mmの♂にも出会っている。

溺れるマメコガネコツチバチ雌とアカアシクロツチバチ雌


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