ハンミョウ科のカワラハンミョウCicindela laetescripta
河芸町内のカワラハンミョウについては,かねてよりその存在は知られており,私も幼虫の巣穴はこれまでに確認していたが,成虫の姿をようやくにして確認できた。10年以上この海岸を歩き回っているが,初めての出会いである。
台風一過,海岸の様子は大量の流木が流れ着き,高波により砂浜も激しく侵食されてしまったが,一匹の元気なカワラハンミョウと出会えた。
カワラハンミョウの白色紋の発達度合いには地域変異があると聞いてはいるが,私が今まで見た中では最も白色紋が発達している。河芸では1個体しか見ていないのだから,これが地域変異かどうかは分らない。
この日,砂浜を一人で午前午後とゆっくり歩き回っている人がいた。カワラハンミョウの生息個体数を調査している調査会社の人だと思う。別の海岸でも何人かの人が調査していた。
成虫の出現期間は7~9月というから,今月中には姿を消すのであろう。また,会いに出かけよう。
砂浜のカワラハンミョウ
2011.9.6
追記
2011.9.9 再訪。斑紋の異なる個体と出会えた。調査員の方ともお話が出来た。立ち話をしている間に,数頭のカワラハンミョウが近くへやってきて,軽やかに動き回っていた。
調査員は午前中からの調査で4頭の生息を確認していると言う。彼の話によると,暑い時はカワラハンミョウたちも海浜植物に登ったり,流木の日陰やハマボウフウの葉陰で避暑をしている。この海岸では個体数が少ないので,カワラハンミョウの雌雄が出会う機会は少ないようだ。オオフタバムグラの群生はカワラハンミョウにとって迷惑なようである。カワラハンミョウの長い脚がオオフタバムグラの株やら葉に引っかかるようである。ビロウドテンツキの群生は好ましいようで,脚が引っかかるようなことも無いらしい。
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