フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

暖と冷

2009-05-13 18:50:50 | Weblog
初夏を通り越して、真夏を感じさせる陽気になっていますね。四季の魅力がある日本でも、季節の変わり目にはそれぞれ工夫が見られます。
その一つは自販機の中身がホットからコールドに変わります。日本に来た外国人が帰国する際に懐かしむものの中には、日本の便利さを象徴するコンビニエンスストアと温冷両方の自販機をあげていますから、この工夫は日本の独特のものなのでしょう。
そういえば日本人は挨拶の中で、暑い寒いなどの感覚を入れて話すことが多い人種ですが、それだけ季節に敏感なのです。我々アナウンサーは番組の最初の話題もやはり季節ネタになります。これが常夏のハワイなどの放送局ではどんな話題でスタートするのでしょうか。このあたりも明確な四季がある国の特徴です。
そして日本はもうひとつ特徴がある国土を持っています。それは南北に細長いことです。北海道と沖縄ではおそらく冷と暖の入れ替え時期が違います。これなども魅力になります。日本の気象用語に前線という言葉が使われるのも国土の細長さからです。そうした条件が余計に季節に敏感にさせるのでしょう。敏感だけでなく、季節を楽しむ人種になったのもそうした背景があります。
さあ、みずみずしい季節をしばらく楽しみましょう。