フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

青春歌謡

2010-04-23 20:48:33 | Weblog
いやあ、私にとって貴重な時間をすごしました。舟木一夫、西郷輝彦、三田明という青春歌謡の中心だった3人のコンサートを楽しみました。懐かしくて思わず一緒に口ずさむこともたびたびでした。同じ思いの人達も多く愛知県芸術劇場大ホールは満員でした。
青春歌謡、学園ソングというジャンルは橋幸夫さんが火をつけました。1960年代に思春期を迎えた我々の世代に見事にフィットしたのは、時代もよかったのです。経済の高度成長期で世の中はすべて右肩上がりの様相を呈していました。ですから、夢や希望を歌に託して声を張り上げるに持ってこいの時代だったのです。「高校三年生」が世に出たときはまさに高校三年生で、歌はもちろん青春映画にも自分の人生を重ねたものです。
今は、友情、初恋などをテーマに話し合う風潮があるのでしょうか。青春歌謡という言葉すら死語に近いかも知れませんね。青春歌謡のジャンルが歌謡界の主流だったのはおそらく、わずか5年にもならないでしょうか。すぐにグループサウンズやホォークソングが台頭して青春歌謡は影を潜めていきます。
しかし、この表現は適切ではありません。わずかな期間でも我々の心に深く刻まれたのが青春歌謡で今なお、我々は歌い続けているのです。ホールの中はそんな時代を共有した人達の同窓会でもありました。

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