フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

日向ぼっこ

2009-01-22 21:07:48 | Weblog
どんよりとした曇天、こういう日はやはり太陽の光が恋しくなります。温度はそれ程下っていなくても肌寒さを感じさせるのが曇り空ですね。
こうしてみると、この時期の太陽の光は本当に有難い存在です。ガラスに仕切られたサンルームの様な日だまりに身体を置くと、心の中まで温められ、惚けた様にボーとしておれます。そういえば「日向ぼっこ」は「日向惚け在り」と漢字で書き、ほうけている=惚けているから転じたものだそうです。
単に身体を温めるだけでなく、太陽の光を浴びることでコレステロールがビタミンDにかわるといいますから恐るべし太陽です。
こうしたちょっとした幸せを日常的に味わわせてくれていたのが日本建築の特徴でした縁側。その縁側が最近では殆ど見かけなくなりました。御隠居さんが縁側でウトウトしている光景なんていうのは「サザエさん」の世界だけでしょうか。
縁側といえば家族の団欒の場所、庭とつながっていますから四季の行事、月見や避暑、花火などが行われ、思い出の宝庫でもありました。お隣りさんやご近所さんが通り掛かったのでとちょっと顔を出して立ち寄ってくれたのも縁側ではなかったでしょうか。さしずめ昨日あたりは、その縁側でオバマ大統領の就任の話が面白おかしく話されたでしょうにね。
ご近所とのコミュニケーションを取るにも縁側がずいぶん役立っていたものでしたね。この様に自分達が惚ける前に社会が惚けて、日本式が消滅しているのかもしれません。

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