フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

苦笑い

2008-09-07 17:36:02 | Weblog
日本人は怒らなくなったのでしょうか?教員採用の汚職事件があったり、政権を途中で投げ出したりと、ニュースで流れても遠くからながめて苦笑いをしているだけの様な気がします。「悪い事は悪い!」「駄目なものは駄目!」という姿勢が全く見えない様な気がします。そうですね、微笑でも哄笑でもない苦笑いなのです。
笑いをテーマに少し話してみると、日本人の笑いもずいぶん変化しています。というより笑いの引き出し方が変わってきたのです。極端にいうと他人をいじめて笑いをとる、さげすんで笑いをとる、こんな風潮があるのではないでしょうか。
江戸時代の川柳のような風刺のきいた笑いなどは殆どありません。単にセンスの問題ではなく、「そうなんだよ、あるある」という共感する笑いが欠如しているのでしょう。
現代にはびこっている笑いを分析すると、価値をなくする笑いといえます。つまり「笑ってごまかす」んですね。私には関係ありませんよというわけですが、この笑いが子供に伝染すると、すべてに見ているだけの風潮が蔓延してしまいます。
古くて新しい言葉として「子供や親の背中を見て育つ」をあえてあげましょう。
「駄目なものは駄目!」という毅然とした態度が今こそ求められているのです。

最新の画像もっと見る