フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

時雨

2014-11-25 21:06:49 | Weblog
昨日までの暖かいお休みの日とは違って平日に戻ったら雨。まさに時雨の季節です。演歌のタイトルでは〇〇しぐれが定番ですが、この時雨は秋から冬にかけて降ったりやんだりする雨のことですね。ただ、季語として定着していくなかで、時雨は人生の定めのなさ、はかなさの意味も加わり、年中時雨が使われるようになっていきました。
しかし今日の雨は長野の地震の後だけに、情緒や感傷に浸ることは横に置いて二次災害に繋がらないようにしなければなりません。被災された皆さんには、お見舞いを申し上げると同時に、対策に怠りないようにお祈り致します。
日本の伝統的な文学に流れる観念に「飛花落葉」があります。世の中の移り変わりを表現する観念ですが、一方で自然災害によって無理矢理変わらされて
しまう場合もあります。「無情、無常」なところでしょう。しかし白馬村の人達の絆に触れる度に、傘もささずに時雨の中を歩いている人に傘をさしかける温かさを感じるのも事実です。

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