フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

孫の里帰り

2015-05-04 20:26:37 | Weblog
ゴールデンウィークのニュース取材の定番に、満員列車に乗るお客の家族にマイクを向けます。「何しに行くの?」「おじいちゃん、おばあちゃんと遊ぶの」とこんなやり取りが必ず見られます。これで思い出すのが、諺の新解釈です。『子を持って知る親の恩』この諺は子育ての苦労は親になって初めて気付くという意味ですが、最近の新解釈はこうです。『孫が出来た自分の親は孫が可愛くてたまらない。ですから物心両面にわたって援助をしてくれます。だから、いやあ親は有り難い。子供を持って初めてわかったよ』という解釈になるのです。
子供と言えばもうひとつ『可愛い子には旅をさせよ』という諺の解釈も、子供が可愛いなら旅行に出してやるのが親のつとめという解釈になっているようです。どうも新解釈には受け止め方に自己中心的な偏りが見られませんか。先人が諺に託した人の心の機微がつかめていませんね。ここにきて人生の知恵が途切れてしまったのではないかと心配ですね。

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