フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

国会での名演説

2012-01-29 23:53:49 | Weblog
我々はリンカーンのゲティスバーグの演説『人民の人民による人民のための政治』を、小さいころから教えられ覚えてきました。アメリカから遠く離れた日本でこうした子供達にまで伝わると考えると言葉の力には驚嘆させられますね。とはいっても、その言葉そのものに素晴らしく共感させる要素が含まれていなくてはなりません。
いま日本では通常国会が始まりました。多くの議員の演説が我々に届いて参ります。しかしどれだけの言葉が胸に残るでしょうか。おそらく誰もが「NO」を突き付けるでしょう。結論を先に述べるならば、誰もが自分の言葉で語っていないからです。
自分の言葉といえば2007年になくなられた民主党の山本孝史参議院議員の追悼の為の尾辻自民党議員の演説は忘れることはできません。「最も手ごわい政策論争の相手だった」と締めた追悼の辞は心に残るものでしたが、やはり自分の心の内を正直に述べたことによるものでしょう。昨年来日したブータン国王の国会での演説も素晴らしいものでした。
つまり演説者は作文を読み上げる担当だという意識をまず捨てて下さい。選挙の時に語った自分の言葉を思い出すことから始め、将来歴史の教科書に載るような演説を求めたいですね。

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