フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

大文字と小文字

2012-10-10 23:04:11 | Weblog
日本中に元気を与える受賞でした。iPS細胞(人工多能性幹細胞)の開発で京都大学、教授の山中伸弥さんがノーベル医学、生理学賞に輝きました。この賞の重みは、世界中から取材陣が訪れる事からもわかります。
山中さんはiPS細胞を発見してから毎年のようにノーベル賞の候補に上がっていましたからようやくという感じですね。しかし年齢はまだ50歳とお若いです。ですから、この発見が実際の治療に役立つまで先頭に立って貰えそうで期待が一杯です。
ところでこのiPS細胞のiの字が小文字になっています。山中教授によると、iPodのように、小文字だと親しみが持てるので小文字にこだわったそうです。大文字より小文字の方が親しみを持てるのかと私などは思ってしまいますが、山中教授はiPodの普及の様子が、素晴らしい拡がりに見えたのでしょうか。臨床医の経験がおありですから、病に苦しむ姿を目の当たりにしていらっしゃる山中教授は、早くこのiPS細胞を使った創薬が誕生することもネーミングのこだわりにつながったことでしょう。iが愛として大きく育つことを願いたいです。