フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

対処能力

2011-03-19 21:22:18 | Weblog
皮肉という言葉を辞書て確かめて見ると第一に「遠回しに意地悪く相手を非難すること」とあります。しかし今回の東北関東大震災では、この逆なことが起きています。災害が起きてからの日本の人々の動きを伝える外国のメディアから、日本人被災者を称賛する声が相次いでいるのです。
例えば、アメリカのワシントンポストは「日本は復興する」というコラムのなかで被災者が「冷静で礼儀正しく、驚くほど健気に対処している」と褒めています。記者は陸前高田市に入り、消防団員や自衛官、警官の活動を見て、能率的だと伝えています。さらに「日本人は結束力や驚くべき対処能力を見せている」と報じているのです。
また、原発の事故についても「有能で技術に秀でた日本人が安全な原子炉をつくることができなければ、誰が出来るというのか」とまで言い切っています。まさにこうしたことが起きたから、このように言ってくれるのかと皮肉な見方さえしそうですが、たしかに譲り合い、助けあい、我慢しながら待ち続ける姿は、同じ日本人としても感動してしまいます。
後はこうした国民の健気さに甘えずに、政府や行政は、素晴らしい危機対処能力を発揮して貰いたいですね。