光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

カラーブックスの「ディーゼルカー①私鉄」

2020-12-31 05:13:21 | 書籍
 久しぶりに鉄道ネタのカラーブックスから。


 「ディーゼルカー①私鉄」(飯島 巌 諸河 久共著)
 カラーブックスの鉄道ネタは随分入手していましたが今回古本屋の店頭で現物を見つけるまで「気動車の本がある事自体を知らなかった」と言うお粗末な話です(大恥)


 そんなくらいですから、これまで古本屋で店頭で見かけた事もありませんでした(あったら多分とっくに入手しているでしょうから)
 余談ですがこの手の気動車ネタというとケイブンシャの大百科の「ディーゼルカー大百科」というのを見た事がありますがお値段が定価の10倍以上だったので手が出なかったのを思い出しました。

 さて、本書は昭和62年時点での私鉄のディーゼルカーを網羅した一冊で従来のカラーブックスよりも各形式の解説が詳細なのが楽しい。
 まあ、私鉄のディーゼルカーはその大半が地方ローカル私鉄の看板・主力車種である事が多いので形式説明も徒や疎かにできなかったのでしょう。
 何しろ岩手開発鉄道のキハ202なんてマイナー車にカラー写真付き2ページも割いてくれているのですからその詳細さは嬉しいものがありました。

 一方でこの時期は第3セクター系を中心にディーゼルカーの新車のニーズが高まっていた時期でもあるので妙にあか抜けたレールバスが多いのも特徴です(例の信楽高原鉄道の事故以降、パッシブセーフティに問題のあるレールバスも急速に姿を消してゆくのですが本書の出版時期はその3年位前です)

 巻末の白黒ページでは「ディーゼルカーの運転の仕方」に12ページも使ってくれていたのがこれまた面白い。性格的にはもっとも自動車に近い様に思われている気動車ですがこれを読むとやっぱり運転の要領(特にエンジンのコントロール)は異なる事がよくわかります。

 ローカル私鉄の気動車の鉄道模型に脚光が当たったのはやはり鉄コレの功績が大きいと思いますが鉄コレリリースの気動車の大半が本書に掲載されている辺り、ガイドブックとしての使い方も大いにありそうですね。

「魔の最終列車」と郵便車のはなし

2020-12-30 05:09:25 | 映画・テレビ
 先日当ブログで書いた「鉄道ミステリと最終列車」のネタに関連して。
 東映では昭和30年代に「警視庁物語」と言うシリーズ物の映画があったのですが、その中の一本「魔の最終列車」(1956年)を先日初見しました。

 
博多発東京行きの夜行最終列車(ネット上の資料では何故か東北本線と書かれていますがw)
 終点近い川崎と品川の間で郵便車が強盗に襲われ乗車していた局員二人が射殺され現金の詰まった郵便袋が奪われる。
 早速捜査に出動した警視庁の特別捜査班の面々は列車上から投げ落とされた郵便袋の手掛かりを探しに沿線の捜査を開始するのだった

 と言うのが大まかのストーリー。

 前半の20分くらいが列車内の描写と沿線での捜査活動に費やされ、昭和30年代の鉄道物としてもそこそこ楽しめる内容です。
 冒頭で襲撃される郵便車の車内はセットで表現されている様ですが何しろ郵便車の車内自体が珍しいですから車内描写もそれなりに興味深いものがあります
 (それにしても大量の現金を運ぶ郵便車に外部から犯人が乗り込める不用心さはどうかと思いましたが、この辺は「編成の後尾に郵便車や荷物車がつながっていた時代の客車列車」らしいといえば言えます)

 ただ、それを別にすれば列車の描写は割合いい加減でして、川崎ー品川間を走る同じ列車なのに牽引機がEF58になったりEF56になったりしますし、郵便車も最初はスユ42だったはずなのが東京駅に入線した時にはマユ33ぽい外見の車両に化けていたりします(笑)
 ですがそのいい加減さゆえに今の目で見れば「色々な車両が楽しめる」訳ですが。ちなみに車内セットはスユ42をモチーフにしている様です。

 その後のストーリーは「実録物っぽい捜査ネタ」「犯人側の人間模様」が延々と続く内容で鉄道ファンがどうこう言う内容ではないですが、上映時間が1時間なのでそれなりにメリハリのある展開とはなっています。

 主演は前に取り上げた「終電車の死美人」の堀雄二、神田隆が刑事を演じていますが、前作で捜査主任だった山形勲が本作では犯人役、前作で犯人役だった南原宏治が熱血刑事役になるというキャストの入れ替わりがあり、前作から引き続いて観ると頭がこんがらかります(笑)
 ゴジラなんかもそうですが、昔のシリーズ物の映画はこう言う事がままありますね。

みにちゅあーとの「タクシー営業所」

2020-12-29 05:03:13 | ストラクチャー
 みにちゅあーとの積みキット消化ネタから
今回は「タクシー営業所」です。

 間口の部分はひたすら地味な外見ですが自作の看板や表記を加えてオリジナリティを出せば結構生き生きしそうな素性の良さを感じます。
 営業所部分は二階建て、一階が事務所兼待合室、二階が運転手の待機部屋といった風情でしょうか。
 昔は(今でも地方なんかには)こういうタクシー営業所はざらに見かけたものです。

 営業所の裏手にありそうなカーポートはタクシーなら4台は駐車できそうです。
 この事からわかる様にみにちゅあーとのタクシー営業所は同系同色のタクシーが少なくとも3台以上はないとそれっぽく見えない構成になっています。
 最近はNスケールのタクシーも市場から払底しているうえにカーコレなんかは相当に高価ですからおいそれと補充しにくいのが難です。

 今回の作例ではKATOのク5000の積み荷についてきたMS80クラウンな中から一番多かった色のブルー塗装の奴を代用しています。
 (行燈を付ければ完璧ですが、同じ色のセダンが数台並ぶだけでもそれなりにタクシーっぽく見えるものですねw)

 タクシー営業所は例によってジオタウンやジオコレでもリリースされており、みにちゅあーとを入れるとレイアウトの雰囲気や個人の好みによって選べる建物になっています。
 ジオコレのはタクシー2台収納すればいっぱいいっぱいな田舎の駅前風。ジオタウンのそれは看板のやたらに大きな観光地のタクシー屋さん風といった趣です。

 それらに対してみにちゅあーとのそれは地方都市の一角にある中規模の営業所といった雰囲気で他の2タイプに比べて汎用性が高い(その一方で占有スペースは大きい)モデルと言えます。

久しぶりに鉄道カフェを覗きに行く

2020-12-28 05:16:40 | 旅行・探訪・イベントなど
 今週に入り寒気も厳しさを増しています。
 山岳部を中心に大雪も積もった様子で、いよいよ冬も本番。

 そして今年もいよいよ押し詰まってきました。
 そんな折ですが久しぶりに行きつけの鉄道カフェにお邪魔しました。

 とはいうものの、コロナ禍も相変わらず、と言うか今年最大のピークを迎えた折でもあり、入店できる客数も時間帯も制限を受けての入店となりました。

 レンタルレイアウトも原則一度にひと組のみ。喫茶スペースも他の客のいない時間帯を選ばざるを得ない状況です。

 で、お目当ては(わたし個人は毎回これを楽しみにお邪魔しているのですが汗)ペーパーキットの新作を見せてもらう事。

 甲府モデルブランドのペーパーキットは通販中心のラインナップでこのコロナ禍でも頑張ってくれていますが、お邪魔するたび私の琴線を刺激してくれるアイテムにお目に掛かるので非常に有り難い思いをしています。

 今回私の目を惹いたのは連絡船のキット。

 私自身の印象では「連絡船」と言うと青函や宇高に代表される大型の船なのですが、今回リリースされたキットはちょっとした水面でもあれば個人のレイアウトでも使えそうな渡し船感覚の船です。
 サイズ的にも手ごろなのがありますし、ちょうど現在改修中のモジュールにもギリギリ使えそうなサイズの物もあります。

 という訳でつい衝動買いを(汗)

 恐らくこの冬も休日蟄居の現状は変わらないと思うので、こういう「宿題」を用意するのは理にかなっていると自分を説得して買い込みました。
 他にもいくつか興味を惹くアイテムにも出会えましたが、それらについては次の機会にでもという事で。

 ですが、こういう店を訪ねる最大のメリットのひとつである「同好の士との交流を得られる」機会が著しく制限されてしまう現状はやはり辛いものを感じたのも確かです。

 そろそろコロナ禍にも目途がついてくれないかと、元の様に思い立ったらいつでもこういうショップを覗けるようにならないかという思いも募る、今回は特にそういう思いを感じる訪問でした。

今月のジャンク車 エンドウの9600

2020-12-27 05:39:40 | 車両・蒸気機関車

 先日の中古ショップ開店セールの拾い物その2です。
 前述したワールドのC55と同じくブラスボディのテンダードライブですがモデル化のポリシーの点で対極に位置するモデルです。

 と、こう書けば勘のいい人ならお判りと思います。

 そう、物は1980年代初頭にエンドウが出した9600です。
 実は当鉄道としては2両目のエンドウ96となるのですが、1両目はやや走りに引っ掛かりがあったので、かねて安価な出物があれば予備機として欲しかったモデルでした。


 お値段はワールドC55の半額以下。念のためチェックしたネットオクの出物と比べても最安値でした。
 ここだけ見れば「お買い得な掘り出し物」確定なのですが現実はそうは問屋が卸さないw
 こちらのモデルにも無情な注意書きがついていました。
 「走行に引っかかり、車輪が浮いています」
 つまりシャシに歪みが出て水平を保っていないという事らしいのです。

 C55と同様、店頭で試走。
 その結果判ったのは、テンダとエンジンを繋ぐ金属製のドローバーが捩れていてエンジンの一部が浮き上がっていた事。これはラジオペンチ一丁で修正可能です。
 ですがこの時に発見したもう一つのトラブル。

 片側の「コンビネーションロッド」が無い。
 こちらは「外れたロッドとビスがパッケージの箱の底に落ちていた」のでうまくゆけば取り付けは可能と見ました。ただしピンセットと時計ドライバは必須、しかもうまくゆく保証はありません。

 ですが結局、こちらも清水の舞台から飛びました(大汗)

 ドローバーの修正は予想通り楽にでき、走行性については通常モデル並みになりました。難物のコンビネーションロッドもパーツが全て揃っていたお陰でどうにか組み付け完了。
 これでエンドウの9600も復活を果たしました。走りはC55よりもはるかに良かったです。

 ディテーリングは「朴訥」の一語。細密では今どきのモデルにはかないませんが、一種独特の風格が感じられて素立ちでの存在感では負けていません。この点では関水金属の初代C50とか中村精密のC56辺りに似たモデルとも言えます。

ペーパーキットの街並みの魅力におもうこと

2020-12-26 05:36:35 | 思いつくままに・考察
 かねて紹介している様にコロナ禍が表面化してからこのかた、みにちゅあーとを始めとする積みキットのペーパーキットストラクチャーを消化してきました。
 最近では積みキット消化にとどまらず、面白そうなモノを中心に新品を購入する事も増え、トータルで30軒くらいは作りましたか。

 そこで出来た店舗・ビルのキットを中心に線路際に商店街よろしく並べてみたりするのですが、これがまた驚くほどのリアルさと活気を感じさせてくれるのです。

 たまにジオコレやGMの建物をこっそり混ぜ込んでみたりするのですがこれも意外に違和感がありません。

 まさかここまでリアリティのある街並みができるとは作った私も考えていなかったので、少々意外だったのですが、町並みの並びを見てあることに気づき、納得しました。

 ジオタウンの一部を除いて鉄道模型用の一般建物のプラ製ストラクチャーは大概の場合同じ大きさ、同じサイズであることが多い物です。
 それらを並べると店構えとか業種の違いはわかるのですがどれもが同じ大きさと形状なので意外に単調な街並みになるのです。

 これらのモデルの場合、店頭で陳列しやすくするために外箱のサイズが規格化されていることが多く、規格サイズの箱から極端にはみ出す大きさにしにくいと言う事情があると思います。キットの場合はランナーのサイズがそれに相当します(それが顕著なのが「建物コレクションを名乗っていた頃のジオコレ」と「GMの店舗・ビル」)

 それと金型代の軽減のために壁面などを共通パーツ化している事も単調さの要因かもしれません。

 ところがペーパーキットのみにちゅあーとの場合、プラほどにはサイズの規制が少ない事と、一軒一パーツとでも言うべき「パーツの専用化」の比率が高いらしく、一軒一軒一見の形状とサイズが微妙に異なるのです。
 この独特なちぐはぐさが街並みとして並べた時にリアリティを生む要因となっている様に感じます。
 戦災や災害などで街がそっくり再建された場合を除くと商店街の建物は一軒一軒新築された年代に開きがある物です。更に敷地の面積・形状や店によって間口や奥行が違うのも当然です。
 だから普通に見かける街並みなら微妙な違いのある、サイズもちぐはぐな建物の集まりが街並みを構成していると言えます。

 みにちゅあーとの店舗キットはそこがきちんと再現できるのが大きな特徴と言えます。だから異なる建物を組み合わせた街並みでも他社にないリアリティを感じるらしいのです。
 今回の例は単純に建物を一列に並べただけです。それでGMやTOMIXにはない、個性のある街並みが再現できているのです。



 しかもそれらの街並みが「線路の沿線に配置され、走る列車と組み合わさってリアルさが更に引き立ってくる」のですから街並みづくりが楽しくならない訳がない(笑)

 もちろんキットですから手間がかかるのも確かですしプラの様な強度は期待できません。それでもみにちゅあーとのキットはとても魅力的に感じます。

「北星」と「北陸」のからみ運用のはなし

2020-12-24 05:34:36 | 車両・客車・貨車
 今回は当鉄道在籍の夜行列車のはなしから
 当鉄道で一番活躍しているブルトレは20系の「北星」ですが、この編成はいわゆる「絡み運用」で「北陸」と共通の編成が使われていました。

 つまり早朝に「北星」として盛岡から上野に到着した同じ編成がその日の夜には「北陸」として福井に向かう(もちろん逆もあり)ものです。

 運用が深夜枠(夜9時台始発、翌日早朝着)なので食堂車なし、機関車にヘッドマークなし、乗る側にしてみれば「乗ったら後は寝るしかない」という急行並みかそれ以下の地味な列車ですが、鉄道模型としてのレイアウトの運転派にとっては意外と美味しい組み合わせでもあります。

 この頃の「北星」がワサフ8000を繋いでいた事は兼ねて当ブログでも書いていますが「北陸」の方は水上駅でEF16が補機に付いてくるという特徴があります。しかも牽引機は「北星」がED75 EF58に対し「北陸」はEF58 EF16(補機)EF81と地味ながらもバラエティに溢れる組み合わせが可能。

 そんな訳でうちのレイアウトでも、かねて絡み運用に20系を使いたかったのですが「北星」はともかく「北陸」のヘッドマークが手元になかったのでこれまで実現できませんでした。

 先日ようやく物が手に入ったのでカニ21のヘッドマークを「北陸」に差し替えEF58とEF16の組み合わせによる20系「北陸」が実現しました。
 入線以来本来の使い方ができなかったEF16もこれで活躍できます。
 

 ここまでくるのに随分かかりましたが(汗)

「Nゲージモデル撮影術」

2020-12-23 05:33:10 | 書籍
 先日、コロナ禍をついて久しぶりに街の大書店を覗く機会があり、普段買えないような本を何冊か買い込んできました。
 今回はその中の一冊。いわゆる「衝動買い」の本です。

 イカロス出版の「Nゲージモデル撮影術」

 隔月刊の「N」の毎号の表紙を飾るジオラマ写真の見事さはつとに知られるところですが、それらの撮影ノウハウを一冊にまとめた本です。
 (KATOのカタログ写真の項も面白そうですが)

 TMSやとれいんが掲載されている投稿者の作品を表紙にしているのに対し、表紙用に専用のジオラマを作るというのはベクトルとしては面白いし、何よりジオラマも車両も一部のランドマークを除いて「市販品を原則無改造で使っている」というのは特筆される点ではないかと思います。

 個人的に「万年入門誌」と思っている「N」ですが「テクニックとセンスがあれば市販品の組み合わせだけでここまでのものが実現できる」事を実際に実現させている点は入門誌にとっては理想系ではないかと思います(逆に作品発表がメインの先行誌にない特徴ともなっている点ではないかと)
 さて、本書を読み進めて私が感心したのがまさに「列車(製品)のお立ち台」に徹したジオラマ作り、及び「撮影用に特化したジオラマの構造」でした。
 運転用に自己完結しているレイアウトと異なり、撮影用なので視点はある程度固定され、構図の中に収まる被写体(この場合は列車)が魅力的に見えるような演出に重点を置いている点。

 これらはまさに私がレイアウト作りで意識している「黄金期のミニチュア特撮映画」のノウハウそのものなのです。
 (ですからベストアングルを外れると途端に貧相、チャチに見えてしまう弱点も併せ持ってはいる訳ですが)

 実際、本書に掲載されている撮影風景はサイズとスケール感を別にすれば特撮映画の撮影風景とうり二つなのに驚かされます。

 コロナ禍の折、こうした「列車のお立ち台」的な擬似ジオラマに凝り出している私にとってはなかなか楽しめる一冊でした。
 事によるとこれをきっかけに「鉄道模型写真専門のマニア(というか模型撮り鉄)」に陽が当たるかもしれませんw

ここに来てのコロナ禍のはなし

2020-12-22 05:30:32 | その他
 基本、このブログでは時事ネタを扱わない方針なのですが、何分事象と趣味との関係が少なくない事もあって久しぶりに取り上げようという気になりました。

 なので辛気臭い話が嫌いな向きにはご勘弁ください。



 いつもの年ですとこの時期の当ブログでは暮れのイベントに伴うクラブの運転会を題材にいくつか書いているところなのですが、コロナ禍の折イベント自体が中止になりました。

 結局今年は夏以降もイベント運転会はすべて中止。おかげでテツドウモケイに関する限り例年にない静かな年末を迎えつつあります。

 先月半ばから感染者(保菌者ともいうべきか?)が増えだし、寒さと乾燥による猖獗リスクが増大する中、イベントどころではない状況なのは間違いありません。田舎とはいえ私の現住地でも比較的身近に感染者の発見があったりしていますし、いつまでも無菌地帯でいる訳でもないという現実を感じさせられます。

 今思えば、こうしたイベントに参加し鉄道模型の趣味を披露しながら未知の層の方々に興味を持っていただけること、望外の同好の士と話を交わせること、そしてこの時にしか会えないクラブのメンバーと交流を持てること、それらの全てがとても貴重なものであったことを痛感しています。
 元々インドアで外部との交流が少なかった鉄道模型の趣味がこういう形で「外に出始めている」というのは従来、少なくとも平成の初めころ辺りの間隔では考えにくい事だったと思います。それがつい昨年までの十数年の間に一種の社交性やアウトドア性を身に着け始め、一つの趣味としてのテツドウモケイの認知を果たし始めました。そういう変化に半ば戸惑いつつも悪い話ではないなと思い始めていた矢先の今回のコロナ禍です。

 せっかくここまで来ていたのにという思いを感じない訳にはいきません。

 そんな訳で春からこっちそれなりにくさくさした状態があった(いや、今でも進行中なのですが)のですが、そんな蟄居状態でも自宅での工作やら運転やらで手を動かしていると、今度はインドアとしてのテツドウモケイの楽しみも再認識している私がいたりします。

 この辺のアウトドアとインドアとのバランス感覚が取りやすいのもある意味鉄道模型の良い所なのかもしれません。

 それにすら飽きたとしても今度は「読むテツドウモケイ」の楽しみだってある訳ですから。

 コロナ禍の影響というともうひとつ

 毎年この時期恒例としていた年末年始の実家への帰省も今年は見送らざるを得ません。
 ここ数年来実家のお座敷エンドレスで開催してきた「年越し運転」ですが、今年は自宅のレイアウトを使って開催する事になりそうです。

 それならば、少しでも華やかにやりたいとか今から考えていたりします。

 とはいえ大事なのは「これからもコロナには常に気を付けて体調管理する」という一点に尽きます。

 こんな駄文にお付き合いさせてしまった皆様もお互い注意しつつ年末年始を迎えたいですね。
 どうかご自愛ください。

NewDaysの鉄コレから「クハ204 宇都宮線・川越線仕様」

2020-12-20 05:29:53 | 車輌・電車
NewDaysの鉄コレ埋蔵金車両のはなしから。


 205系宇都宮線のクハ204と川越線のクハ204
 NewDays鉄コレも今回で第3弾になりましたが、シークレットを入れて33形式もリリースされている中、205系の先頭車のバリエーションが異様なほどの広がりを見せているのが特徴と言えます。
 第1弾で山手線と京浜東北線、第2弾で中央総武緩行線、常磐線緩行、横浜線が出ていますが今回の第3弾では宇都宮線と川越・八高線の仕様が仲間入りしています。


 基本的に同じ顔の色違いではありますが、川越線仕様のみヘッドライトが上部に移設されたタイプなのが目を惹きます。
 恐らくは前に出た同じ205系ベースの富士急行6000系90周年記念車と同じ形状なのでしょう。確か同じ様な顔は仙石線でも出ていますから第4弾があればリリースされるのかもしれません。

 「鉄道コレクション」という名称通りこのアイテムは本来コレクションする事が目的なわけですが(笑)こんな風に同系列の先頭車のバリエーションがバカバカ出てくるとひとところに勢揃いさせてみたくなります。これこそコレクターの醍醐味という奴なのかもしれませんし、売る方もそれを狙っているのでしょうが(笑)

 余談ですが関東地区の東北本線が「宇都宮線」という呼称になってから30年以上が経ちますが、個人的にはなかなか馴染めない呼称です。尤もそれは新幹線開業以前の東北方面を往復する特急列車やブルートレインなどが行き交う時代しか知らないからなのでしょう。
 新幹線が開通してからは東北本線を青森まで直通するような定期の優等列車もないですし、基本栃木と東京間の通勤路線としての性格が強まりましたから。

 そういう目で見直すと湘南カラーっぽいオレンジとグリーンのツートン帯の205系というのは何となく都会っぽさは感じます。

 さて、NewDaysの鉄コレでは後二つ205系のバリエーションがありましたが今回リリースの物については次の機会に。

鉄道ミステリとテツドウモケイ・番外編「最終列車の哀愁」

2020-12-19 05:26:02 | 小説
私がかつて住んでいた借家は電車の線路が近かったせいもあって夜に11時過ぎに寝ていると最終電車のジョイント音が枕元に響く環境でした。毎晩その音を聞くたび一日の終わりを実感し、眠りに落ちてゆくのは今にして思えばずいぶんな贅沢だった気がします。

そんな訳で今回は鉄道ミステリとNゲージの番外編です。

前に0系新幹線を題材にした短編鉄道ミステリの多さと歴史の長さについて書いた事がありますが、それに負けないくらいのボリュームを持っているのが夜汽車(夜行列車)を題材にした作品と思います。
その中でも独特の地位を占めるのは「最終列車(或いは最終電車)」を題材にしたものです。

映画でも先日紹介した「終電車の死美人」とか「魔の最終列車」(これについては近々取り上げるつもりです)なんて作品が製作されていますし。

私の鉄道ミステリのアンソロジーでも最終列車を題材にしたものはいくつかあるのですが、こちらもまた題材がバラエティに富んでいて飽きさせません。

個人的に印象的なのは鮎川哲也編「下りはつかり」所収の加納一郎作「最終列車」でしょうか。
ある夜、自分の上司を殺害して現金を奪った男が逃走のために東京駅に向かうのだが、駅までの街路は人っこ1人いない暗闇の無人空間。辿り着いた最終列車も何か普通でない違和感が漂う。いったい何が起こったのか?
本作は全てが男の追われるものの幻想の様に思わせておいてラストのひっくり返しの衝撃と独特の哀感が印象に残る一編でした。
(本作は厳密にはミステリというよりファンタジーに近い)
SNShouo71IMG_5130.jpg
その他「見えない機関車」所収の川辺豊三作「最終列車」では東海道線の暗闇を疾走する最終電車(おそらく113系?)の車内が殺人の舞台となるが完全犯罪を目論んだ犯人が予想していなかった尾行者の存在によって犯行が暴かれる話。

日本ペンクラブ編「悲劇の臨時列車」所収の風間一輝作「夜行列車」では大阪行き最終列車のデッキに乗り合わせた3人の男女それぞれの過去と人間模様を哀愁とハードボイルドが入り混じったタッチで描いています。

また、倉光俊夫作「吹雪の中の終電車」は雪の相模平野を疾走する最終電車を舞台に、ただ一人乗り合わせた男が体験する怪異譚。読んでいて怖さと同時に寒々しさが付いて来るので冬の夜に布団の中で読むと雰囲気満点ではあります(笑)

これらの作品に共通して描写されているのは最終列車の持つ独特の寂寥感でしょうか。夜汽車の中でも最終列車というのは作家の琴線を刺激する要素がことのほか多いのでしょう。
誰もが寝静まった深夜、暗闇の中を疾走する最終列車は乗っていても外から見ていても何か哀愁と侘しさが付いて回る気がします。
(この哀感は田舎に行くほど強くなる気もしますね)

さて、最終列車を模型で再現しようと思ったら欠く事ができないのが「室内灯」でしょう。
今では鉄コレなどの一部を除けば大概のNゲージモデルが室内灯を後付けできる様になっていますが、KATOの北斗星(初期モデル)やTOMIXの四季島など室内灯標準装備のモデルも少ないながらリリースされています。
但しそれらはスペシャリティな編成に限られ、上記の最終列車の哀愁をかき立てるであろう普通の車両ではまだまだの様です。
ZゲージではマルイのProーZのコンセプトが「室内灯標準装備」だった事もあってか後に続くクラウンや六半のモデルは大概室内灯が装備されています。

ラインナップにはオハ35系やスハ43系などもあるのでこういう用途には好適です。
真っ暗なテーブルトップのレイアウトでも室内灯のついた列車が走ると独特の郷愁が掻き立てられるのは鉄道模型ならではの楽しみと言えます。

特に寝る前のひと時を使ってそれができるというのはまさに至福というものでしょう。

マイクロのEF14ボディとワールド工芸のボディをコンバートする

2020-12-17 05:24:24 | 車両・電気機関車

マイクロエースのEF14の足回りはそのままにボディをワールド工芸のEF14のボディにコンバートするというある意味アホ企画(笑)
いよいよ実行です。

理論上はプロトタイプが全く同一なのですからどちらかが著しくスケールアウトしていない限りプラ車体前提の動力部にブラス車体を乗せ換えるのは十分可能な筈です。
外したボディを並べた範囲では大きな寸法差はなかったのでさっそくマイクロの動力にワールドのボディをかぶせてみたら、

「何の問題もなくのっかりました」
ここまでは「ただかぶせただけ」の工作にも何にもなっていないプロセスなので拍子抜けです。
マイクロの動力ユニットには運転席のモールドがされているのですが、それすらもが誂えたようにぴったりとワールドのボディにはまり込んだのですから有難い。

ですが左右分割のダイカスト構造のマイクロ動力は下手にブラスボディを乗せたら通電と同時にショートする可能性があります。
さてどうなるかと線路に載せてパワーパックのスイッチを入れたら

「普通に走りました」

またまた拍子抜けですがマイクロの場合ダイカストの露出部に絶縁塗料を塗っているらしく、そのままでも問題なく走れるようです。
ですが塗料である以上剥離に伴うショートのリスクは残ります。なのでボディとの接触しそうな上部にプラ板のスペーサーをかませ一部にはマスキングテープで絶縁しました。
ただ載せただけだとマイクロのEF14よりかなり腰が落ちますが、台車の首振り角が制限されやすいのでスペーサーで腰の高さを調整する意味はあります。

これが今回の過程で初めての工作っぽいポイントです(笑)
20201105sea (2).jpg
後気になっていたのが発売時期の差で明らかにマイクロの方が好い印象のパンタグラフ。これをワールドのボディに移設しました。
ついでにワールドのキットにはついていなかった避雷器もマイクロから移植しました。
(ホイッスルのみ、ワールドの方が細身でいい印象だったのでそのまま使いました)

という訳で実質20分ほどでコンバートとそれに伴う改修は完了ですw
ワールドのボディを手に入れて以来構想だけは3年位使っていましたがいざやってみるとあっけない物です。

さっそく手持ちのマイクロのEF14と比較しましたが思った以上に印象は違います。
マイクロの塗装がややテカテカしているのに対してワールドの方が落ち着いた色調なのも影響しているのでしょう。
前述したように造形自体の差は殆どないですし、唯一のウィークポイントだったパンタもマイクロのを移植していますから。

何より「マイクロエースとワールド工芸のコラボ」的な意外性が無駄に私を盛り上げます(爆笑)

マイクロのEF14は1号機。ワールドのそれは2号機です。
元々EF14の実車は2両しかありませんから当鉄道では「EF14がフルコンプになった」というおまけつきです。

バックマンの「農機具小屋」

2020-12-16 05:22:39 | ストラクチャー
 トミーナインスケールで売られていたバックマンのストラクチャーのはなしから  

 先日、バックマンの教会を見せてもらった折についでに見せてもらったアイテムです。
 農家とペアを組むべき「農機具小屋」

 実をいうと見せてもらい実際に手を取って見るまでこの建物にはあまり関心を持てませんでした。
 私自身の嗜好が都市かせいぜいが近郊なせいな事もありますし、農機具小屋ほどお国柄を反映するローカルストラクチャーがない(つまりあまりにアメリカナイズされている)ゆえの関心の低さだったといえます。

 小屋とか言いながらGMの住宅より大きな図体はさすがアメリカの農家と妙に感心したりして(笑)

 ですが手に取って見るとこれが意外に侮れない事に気づかされました。

 アクセサリ買い足し不要のバックマンらしく、過剰なくらい人形やら動物やらが最初から付いています。馬が顔を出している入り口には「ちょうど馬が顔を向けた先にバケツが置いてある」し裏口は「ついさっき閉めようとしたばかりの様に半開き」で、その先に荷物を担いだ農夫がいたりします。

 おまけに裏の照明穴から中を覗くと「家畜用の仕切りまできちんと再現」(因みに室内は外からほとんど見えません)

 大味ながらディテーリングも過剰なほどついていますし、バックマンストラクチャーの中で一番アメリカ臭の強いこれは(私の知る限りでですが)バックマン最高峰の出来ではないかと思えました。

 何事も先入観は禁物ですね(汗)

ワールド工芸とマイクロエースのEF14ボディを比較する

2020-12-15 05:20:18 | 車両・電気機関車

 前に書いたワールド工芸のEF14のボディをマイクロのEF14のそれと交換するというある意味無意味、ある意味変態的な試みの続報です。
 わざわざ同形式のボディコンバートをする以上は何かメリットが感じられなければなりません。

 そこで今回はマイクロとワールドのボディを並べて特徴と相違点を比較します。
 ・・・とはいえ両社のプロトタイプは全くの同一。
 ワールドのEF14のキットが出たのは1990年、マイクロのそれは2004年と14年もの開きがありますが片やマニア向け細密系ブラスキット、片やオールプラの完成品という違いがあり専らボディ材質に起因する違いと、趣味の世界的な感性的な部分の差という形で違いが出そうだとは予想していました。

 実際に並べてみた印象では細密度では両者はほぼ互角のレベル。
 強いて言えばディテールの量ではマイクロが幾分上回る程度に見えます。但しデッキ前面の手すりはワールドの方が別パーツ化でメリハリをつけています。
 
 ですが元々デッキ付きの箱型電機の場合旧製品と新製品で細密度で差が出る事は実は殆どありません。さすがに目立つ屋根上とかデッキ周りではではそこそこ差が出るのですが本来この種のロコの車体は「のっぺりしたただの箱」である事が多いからです。
 肉厚なプラと肉薄なブラスの造形差が出るのは専ら窓周りです。
 物理的に肉薄にできないプラの場合ははめ込み式の窓ガラスで金壺眼の印象を消すことが多く、ブラスでは薄手の透明プラバンを窓に貼り付ける形式が多いのですが、ボディ並みに分厚くなる透明プラを使うマイクロの場合は微妙な歪みが窓ガラス表面に出てしまうことが多いのです。一方でボディも窓ガラスも薄手の素材が使えるワールドの場合はプラバンゆえに平滑感が高く、窓の抜けの良さと相俟ってかなり良い質感の窓を見せます。

 また、屋根上のモニタの窓がマイクロが一体成型の嵌め殺しなのに対してワールドはすべて窓が抜けているのも見た目の質感に貢献している印象です。

 前面の比較ではマイクロの方が幾分左右の窓の間隔が開きすぎている印象があります。見ようによっては結構不自然に見えて損をしている印象です。

 裾周りでは台枠がマイクロの一体成型に対しワールドはこれまた別パーツでボディとの分離感をだしていてこれも好印象。
ワールドのはヘッドライトは点灯こそできませんが、マイクロの方は点灯する物のライト自体が異様に長くなってしまっているので印象面でもワールドは有利です。

 ボディだけの比較でならワールドのボディをマイクロのそれとコンバートするメリットは十分にありそうというのが結論でした。
 という訳でボディコンバートはGOサインです。

マイクロエースのEF14と「とある目論見」

2020-12-13 05:45:57 | 車両・電気機関車

 先日の笛吹川フルーツ公園行きでは近くにある中古ショップもついでに覗いてきました。

 そこでの戦利品はマイクロエースのEF14 ゼブラ塗装です。‘
 本機は模型としても相当にマイナーな形式ですが、それゆえに中古モデルが入手できたのは有難いです。
 
 これでかねてからの目論見がようやく実行できるめどが立ちました。

 EF14の前身はEF54と言い、昭和初期の旅客用電機のEF52のギア比を変更して貨物用にした物でした。
 しかし実車が2両しか存在しなかった上に本線で現役だった時期も短く、晩年はEF14と改番した上に20年以上吹田の機関区で入換機として使われた後、 ひっそりと廃車されたという経緯のあるロコです。
 おそらく国鉄の制式F級電機の中では最もマイナーな存在ではないでしょうか。
(そんなマイナー機がワールド工芸とマイクロで競作になっていると言うのも凄いはなしですが)

 さて、実は私の手元にはあるきっかけで入手したワールド工芸の「EF14の車体だけ」というパーツがあります。
 そう、私の目論見というのは「マイクロのモデルの車体だけをワールド工芸のそれに差し替えてバリエーションを付ける」というある意味バカ真似に近い所業です。

 これはワールドの車体の入手以来これまで何度か考えてきた事なのですが、肝心のマイクロのモデルの出物がないか、あっても高価だったりとなかなか実行できなかったのです。
 今回は良い機会に安価な素材が手に入ったので、かねてからの計画がいよいよ現実化しそうです。

 因みにEF54とEF14の外見上の違いは実質ナンバープレートだけらしいですのでナンバープレートが手に入ればEF54にしてしまうことも可能ですw



 わざわざ同形式のボディコンバートをする以上は何かメリットが感じられなければなりません。

 そこで今回はマイクロとワールドのボディを並べて特徴と相違点を比較します。
 ・・・とはいえ両社のプロトタイプは全くの同一。
 ワールドのEF14のキットが出たのは1990年、マイクロのそれは2004年と14年もの開きがありますが片やマニア向け細密系ブラスキット、片やオールプラの完成品という違いがあり専らボディ材質に起因する違いと、趣味の世界的な感性的な部分の差という形で違いが出そうだとは予想していました。

 実際に並べてみた印象では細密度では両者はほぼ互角のレベル。
 強いて言えばディテールの量ではマイクロが幾分上回る程度に見えます。但しデッキ前面の手すりはワールドの方が別パーツ化でメリハリをつけています。
 
 ですが元々デッキ付きの箱型電機の場合旧製品と新製品で細密度で差が出る事は実は殆どありません。さすがに目立つ屋根上とかデッキ周りではではそこそこ差が出るのですが本来この種のロコの車体は「のっぺりしたただの箱」である事が多いからです。
 肉厚なプラと肉薄なブラスの造形差が出るのは専ら窓周りです。
 物理的に肉薄にできないプラの場合ははめ込み式の窓ガラスで金壺眼の印象を消すことが多く、ブラスでは薄手の透明プラバンを窓に貼り付ける形式が多いのですが、ボディ並みに分厚くなる透明プラを使うマイクロの場合は微妙な歪みが窓ガラス表面に出てしまうことが多いのです。一方でボディも窓ガラスも薄手の素材が使えるワールドの場合はプラバンゆえに平滑感が高く、窓の抜けの良さと相俟ってかなり良い質感の窓を見せます。

 また、屋根上のモニタの窓がマイクロが一体成型の嵌め殺しなのに対してワールドはすべて窓が抜けているのも見た目の質感に貢献している印象です。

 前面の比較ではマイクロの方が幾分左右の窓の間隔が開きすぎている印象があります。見ようによっては結構不自然に見えて損をしている印象です。

 裾周りでは台枠がマイクロの一体成型に対しワールドはこれまた別パーツでボディとの分離感をだしていてこれも好印象。
ワールドのはヘッドライトは点灯こそできませんが、マイクロの方は点灯する物のライト自体が異様に長くなってしまっているので印象面でもワールドは有利です。

 ボディだけの比較でならワールドのボディをマイクロのそれとコンバートするメリットは十分にありそうというのが結論でした。
 という訳でボディコンバートはGOサインです。


理論上はプロトタイプが全く同一なのですからどちらかが著しくスケールアウトしていない限りプラ車体前提の動力部にブラス車体を乗せ換えるのは十分可能な筈です。
外したボディを並べた範囲では大きな寸法差はなかったのでさっそくマイクロの動力にワールドのボディをかぶせてみたら、

「何の問題もなくのっかりました」
ここまでは「ただかぶせただけ」の工作にも何にもなっていないプロセスなので拍子抜けです。
マイクロの動力ユニットには運転席のモールドがされているのですが、それすらもが誂えたようにぴったりとワールドのボディにはまり込んだのですから有難い。

ですが左右分割のダイカスト構造のマイクロ動力は下手にブラスボディを乗せたら通電と同時にショートする可能性があります。
さてどうなるかと線路に載せてパワーパックのスイッチを入れたら

「普通に走りました」

またまた拍子抜けですがマイクロの場合ダイカストの露出部に絶縁塗料を塗っているらしく、そのままでも問題なく走れるようです。
ですが塗料である以上剥離に伴うショートのリスクは残ります。なのでボディとの接触しそうな上部にプラ板のスペーサーをかませ一部にはマスキングテープで絶縁しました。
ただ載せただけだとマイクロのEF14よりかなり腰が落ちますが、台車の首振り角が制限されやすいのでスペーサーで腰の高さを調整する意味はあります。

これが今回の過程で初めての工作っぽいポイントです(笑)
20201105sea (2).jpg
後気になっていたのが発売時期の差で明らかにマイクロの方が好い印象のパンタグラフ。これをワールドのボディに移設しました。
ついでにワールドのキットにはついていなかった避雷器もマイクロから移植しました。
(ホイッスルのみ、ワールドの方が細身でいい印象だったのでそのまま使いました)

という訳で実質20分ほどでコンバートとそれに伴う改修は完了ですw
ワールドのボディを手に入れて以来構想だけは3年位使っていましたがいざやってみるとあっけない物です。

さっそく手持ちのマイクロのEF14と比較しましたが思った以上に印象は違います。
マイクロの塗装がややテカテカしているのに対してワールドの方が落ち着いた色調なのも影響しているのでしょう。
前述したように造形自体の差は殆どないですし、唯一のウィークポイントだったパンタもマイクロのを移植していますから。

何より「マイクロエースとワールド工芸のコラボ」的な意外性が無駄に私を盛り上げます(爆笑)

マイクロのEF14は1号機。ワールドのそれは2号機です。
元々EF14の実車は2両しかありませんから当鉄道では「EF14がフルコンプになった」というおまけつきです。