光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

運転会の車両たちから・・・その1

2023-10-31 05:32:30 | 旅行・探訪・イベントなど
 今回は先日の浜松の運転会にクラブのメンバーが持ち寄ってきた車両たちの写真を並べてゆきます。

 久しぶりの運転会という事もあり、且つコロナ禍の間に増備された編成などもありましたが、以前から運転会の定番編成だった編成も久しぶりに再会すると(わたし的には)とても懐かしく感じられたりします。

 まずは「シンカンセンオンパレード」







 これだけの種類の新幹線の編成が一堂に走り回ると壮観です。
 このほか、ドクターイエローなど撮り損ねた編成がまだあったりするのですが今回は北陸新幹線以外の目ぼしい編成が揃いました。


 今回、会場の地元に因んだ編成があれば出して欲しいとの事だったのですが、さすがに浜松がクラブの本拠から離れているため出せる編成は限られました。
 実を言いますとわたしが先週当ブログで紹介した「鉄コレの遠州鉄道モハ26のN化」はこの運転会を想定して仕掛けたものでした。
 ですが、あのでかいモジュールレイアウトで2連の電車は物寂しかったのは確かです(汗)
 一般客の皆さんは天竜浜名湖鉄道の「ゆるキャン△」ラッピング車の方を注目していました。





 毎朝の運転会開始時の試験列車は、これまでメンバーの手持ちの適当な機関車や電車を走らせるのが常だったのですが、今回は何人かが保線チェッカーの編成をそれぞれ持ち寄っており、それっぽい走行風景が展開しました。
 今思ったのですが、この手の検測車をベースにしたレールクリーニングカーが製品化されても面白い様な気はします(まあ、過去にいくつか実例はありましたが)

 予想通りと言いますか、一回で収まるボリュームではなかったので、続きは次の機会に。

久しぶりのクラブ運転会に参加して

2023-10-29 05:40:43 | 旅行・探訪・イベントなど

 3年前からのコロナ禍このかた、わたしの所属するクラブ単独での運転会がここ3年近くなかったのですが、先日久々のオファーがあり運転会が開催されました。

 会場は静岡県浜松のショッピングセンターの一角。久しぶりの運転会の上に会場もわたしにははじめての場所で、往復は少なからず緊張しました(汗)

 わたしが参加したのは3日日程の2,3日目だったのですが、いざ参加してみるとコロナ禍の前と同じようなノリと高揚感があって他のメンバー同様に盛り上がりました。子供連れを中心にした一般客の反応も上々でしたが、思えばこうした気分を味わうのも丸々3年ぶりになる訳で懐かしいやら楽しいやら。
 もちろん、久しぶりに再会したクラブのメンバーとの交流についてもそれは同様で、グランシップの時とはまた違う内輪の駄弁りひとつとってもコロナ禍前の空気が戻ってきたような気分に浸れました。

 そのせいもあるのでしょうか、今回の運転会は時間がたつのが物凄く早く感じられ、最後の方は終わるのが惜しい様な気持になりました。

 初日の設営に参加できなかったのでいわゆる「オトナの文化祭前日気分」は味わえませんでしたが(涙)

 運転会の具体的な内容や、そこでの戦利品(笑)などについては今後、追々紹介したいと思います。

リアルラインのD51

2023-10-28 05:39:10 | 車両・蒸気機関車
 先日入手した中古モデルから。

 帰省の折に、途中で寄り道して中古ショップを巡るのもわたしには楽しみのひとつ(但し家族の手前、近くに良い食べ処がある場所に限られますが)です。

 その中の一軒でコロナ禍の前からショールームに陳列されていたのが「リアルラインのD51」でした。
 ただ、昔から値付けが渋かった事もあって、何度か入線を見送ってきた経緯があります。

 コロナ禍が(見た目の上では)とりあえず落ち着いている、今回のタイミングでその店を久しぶりに覗いてみたのですがショールームの同じ位置に「D51がまだあった」のにまず驚きました。
 そして何かのセールで値札の3割引になっていたのに2度びっくりです。

 元の値札から3割引ならなんとか手が出せると考え、ようやく財布を開くことができたと言う次第です。

 さて、モデルの方は21世紀の初頭KATO、マイクロに続いて第3のプラ製NゲージのD51モデルとして名乗りを上げたメーカーの製品でした。
 それだけに、細密度は(当時としては)先行メーカーを凌ぐレベルで前評判も高かったと記憶しています。

 今回の物はシリーズの中でも最初に製品化された北海道型710号機。但しこれの初期モデルは部品の立て付けの悪さから、1年後位に一度リニューアル再発売されているそうで、今回の個体が初期のオリジナルか再発売版かは今の時点では分かりません。

 ですが、実際今回手に取ってみた感じではプラとはいえ、まるでブラスモデルを思わせる細密度。真横から見ると動輪の上が空けて見えるところがなかなかにリアルです。

 面白いのはナンバープレートと一緒に石炭もバラで用意されている事で、この辺は何やら天賞堂の16番蒸気みたいです。
 (わたし的にはこういう構成は不必要に高級感と手強さを感じてビビってしまうのが常なのですが)

 なお、リアルラインはその後数年にわたってD51と派生機のD61のバリエーションを拡充させたのち、忽然と姿を消しています。

無人駅カフェにがっくり来たはなし(涙)

2023-10-26 05:36:50 | その他
 先日、駅弁の話をした折に「かつて駅弁屋だったホーム上の建物がカフェに衣替えしていた」と言う話をしましたが、今回はその続きです。

 駅弁を完食して一息ついたところで、向かい側のホームにある「駅カフェ」と称する建物が気になり出しました。
 時間はまだありましたし、ついでにコーヒーの一杯もと言う気分で向かいのホームに足を運びます。

 前にも触れましたが元々この建物は立ち食い蕎麦屋からスタートした物ですが、その後ワイン販売店、駅弁屋と業種が数年おきにコロコロ変わっていたところで、わたしが覚えている限り今回で4回目のリニューアルと思います。

 前の三つはわたしなりに気に入っていた店でしたので、今回も期待して行ったのですが。
 店頭に表示された「無人店舗」の表記に嫌な予感が汗

 この種の無人店舗は昨年盛岡駅の新幹線ホームでもお目にかかっていた代物で売店としては決して感心する物ではなかったからです。

 店内には自動レジとコーヒーの自販機、申し訳程度にお菓子類の並んだ棚だけ。現金決済はできずSUICAかバーコード決済、クレカに対応しているという「カードもアプリもない貧乏人さんお断り」仕様w

 入った以上は何か買おうとお菓子の棚を見たのですが、高速道路のPAよりはるかにしょぼい品揃えに萎えます。やむなくコーヒーの自販機に行き、レギュラーを選びましたがアイスコーヒーを作ろうとすると「氷とコーヒーの販売機が違う」独特の構造にまごつかされました。順番を間違えると「熱々のコーヒーを跳ね散らかしながら氷を入れなければならない」仕儀に陥ります。

 どうにかコーヒーを買って一息。味はコンビニの同クラスのコーヒーと同じ程度(まあ、値段も同じですし)不満は感じないとは思います。

 が、コーヒーを飲み終わり、カップを捨てようとしたら「周囲のどこにもゴミ箱がない」と言う次の苦難が(爆笑)
 明らかに「これからゴミ箱のある特急に乗ろうとする客しか相手にしていない」親切設計に恐れ入りました。

 駅の売店でこれほど不満点が噴出した経験は正直初めてです。
 コロナ禍の直前くらいに特急の車内でコーヒーの車内販売が終了していますが、車内販売の代用がこれだとするとあまりにもお粗末な感じがします。

 せめてお菓子のバリを増やすとか自販機の性能・機能をコンビニ並にしなければこの店の未来は暗い気がします。

 そんな嫌な気分になりながら、隣の有人KIOSKにゆくと心底ほっとしました。
 これは決してわたしの感性が古風だから、と言うだけではないと思います。

鉄コレの遠州鉄道モハ26をN化する

2023-10-25 05:34:40 | 車両・私鉄/民鉄
 先日の平日休の工作から。

 その日は朝から倦怠感が半端なく、布団から起き出す事自体が一苦労。しかも体温は37℃台で到底落ち着けません。
 何の事はない、前日職場で接種したワクチンの副反応なのですが前回よりややましとはいえ、人間は倦怠感だけで活動が停まってしまうという現実を改めて突き付けられます。

 流石に午後になるとどうにか体調も落ち着いてきたので家事や掃除に時間を割きました。
 で、次にかねての懸案だった鉄コレの動力化、N化の作業に入ります。

 物は10年前にリリースされ、事実上埋蔵金化していた鉄コレ第16弾の中から遠州鉄道モハ26+クハ86のペア。
 第16弾はほぼすべての編成をN化していたのですが最後まで残っていたのが遠州鉄道の仕様でした。

 幸い動力ユニットも手元に揃い、その他のパーツもストックから何とかなりそうです。
 ・・・と、そこまでは良かったのですが動力化の際に知る恐るべき事実。
 鉄コレ付属の台車枠が「モハ26用が2個しか入っていない(後の2個はクハ86用が入っていました)」

 モハ26とクハ86の台車は見た目で分かるくらい形状が異なるので、クハ86用を代用するのも気が引けます。
 やむなく動力化に伴い余った台車枠をカット、クリアボンドで貼付という荒業を使う事になりました。
 幸い走行の方には影響は少なく助かります。

 鉄コレのモハ26は湘南フェイス二枚窓の前面を持ち、1950年代から増備されてきた遠州鉄道のかつての主力電車のうち、最後に近い1974年に製造されたものらしいです。相方のクハ86は10年近く前の1962年の増備ですが、編成を組んだ時モハが両開き、クハが片開きと異なるドアをつけているのが面白いというか美味しいというか(笑)

 湘南顔とはいえ微妙に角ばっておでこも微妙に広い造形が個性を主張する電車です。

駅ビルに本屋が帰ってきた日

2023-10-24 05:30:17 | その他
 昨年の1月に当ブログ上で「駅ビルの中の本屋さんが閉店したはなし」を書きましたが、それから1年と8ヶ月を経て同じ場所に新しい本屋さんが入りました。

 閉店このかた、駅に行っても弁当を買うくらいしかする事がなくてやたらと無聊を囲ってきましたから、これは素直に嬉しい事です。

 やはり待ち合わせや電車の中で読む本を物色するなら駅ビルには本屋が必要ですし、閉店後の期間のわたし以外の人たちにとっても、これは共通の感覚だった様です。
 
 事実、店内の別のテナントの店員さんがあれ以来「この駅には本屋がないの?」と何度も聞かれていたそうですし、本屋がなくなっただけでそのフロア全体の閑散さもかなり加速していましたから。

 ショッピングモールのフードコートやSAの土産物コーナーと同様に駅ビルにとっては本屋は一種のランドマークの様な存在だと思います。
 確かに電子書籍が幅を効かせる昨今、紙の本屋の必要性は日に日に薄れていますが、一方で本ほど「店頭での衝動買い」に向いたアイテムはそうそうないのも事実です。

 現に先日での帰省の折も故郷の駅ビルでそういう買い方をしたばかりですし(汗)


 旅行の前の気分転換や電車内での無聊を慰める一冊を手にする事は旅の上での一つの特権みたいなものですし、スマホやタブレットの様に「何を読んでも筐体が同じ」と言うのは意外に味気ないものでもあります。

 電車の中で膝の上にグラビアを広げる、文庫本の厚みを実感しながら中身を想像しつつ読み進める、画面の大きさを気にせず広い誌面の隅々まで目を運ばせる、こう言うのも実は旅の非日常感の演出に欠かせないものかもしれません。

 してみると当分は駅ビルの本屋のニーズは保たれるでしょうし、またそうあって欲しいと思います。

10月3日で103系のはなし・その2

2023-10-22 05:12:22 | 車輌・電車
 以下の記事は10月3日にメインブログに上げた記事の再録です。
 時期のずれを生じてしまいましたがご勘弁を

 ネタがない時の日付ネタ
 今日が10月3日なので103系のはなしでも(笑)
 実はこのネタは2020年にも一度書いているのですが、そこで書き落としていたネタを追加して進めます。

 以前なら「東京(大都会)の象徴」みたいな存在だった4扉20M級通勤電車の長編成。
 中でも路線別に色分けされた103系に乗るという事は子供心に「東京に乗った」とでも言う様な感動を感じさせてくれたものです(これ、前と同じ書き出しだな汗)
 わたしが初めて東京見物に行ったのは昭和44年頃の事でしたが、親が気を利かせてくれたのか都内の移動で当時4色あった103系のすべての電車に乗せてくれた事が思い出されます。

 現実には当時の103系はどれに乗っても同じような物で「色違いに乗っている」という以上の思い出はなかったのですが、一番最初に乗った山手線だけは「走行中にキイキイと異様なノイズを出して走っていた」印象があります。
 他の色の103系ではそんな事はありませんでしたし、それ以後の上京で山手線の電車に乗ってもそんなノイズを出す電車はなかったので、たまたま整備不良か何らかのトラブルを抱えた個体に出会っただけなのかもしれません。
 が、わたし的には当時の東京の水のまずさと併せて「東京の物騒さ」をも感じさせる思い出とはなりました。

 のちにエメラルドグリーンが加わったり、地下鉄乗り入れ用の貫通扉付きなんかが加わり103系のバリエーションは飛躍的に拡大。
 さらに実車の一線からの引退に伴いローカル線への転出やそれに伴う短編成化、装備の追加や改修などから、趣味の再開以降はわたし的にも103系は模型として気軽に付き合える存在に変わった感じがします。

 仙石線では2連対応の1M仕様の105系に改造されたり、川越線ではアコモのの73系が中身を一新し名実ともに103系になったりとか、個人的に面白く思う存在も出てきましたし、某刑事ドラマで「オムニバスカラーの混色編成」なんてのが存在する事を知ったりと、後になるほど話題に事欠かない電車ではありました。

 流石にあるまいと思っていた「湘南色の103系」も帯の意匠だけとはいえJR東海の仕様がありますし(笑)前回「山手線イメージの強さ」から増備が遅れていたウグイス色も川越線仕様が入線しています。
 (これが、前回103系ネタを書いた直後に増備が集中したのですから、当時は103系に憑かれていたのかもしれませんw)

 うちに在籍する103系も「第一線時代の長編成」は殆どなく、何れも4連程度で収まる様なものばかりです。

 そんな訳で「都会の象徴の遠い存在」から「うちのレイアウトに似合う親しみのある電車」へと存在を変えていったのが103系だったりします。


TOMIXのキハ52盛岡色154

2023-10-21 05:10:38 | 車両・気動車
 今回の帰省では故郷のショップを何軒か巡りましたが、内容的には不作の部類でした。まあ、直前にEF55やら富士急8500やらが入線してピーピー状態なのである意味幸いではあったのですが。

 それでも1両だけ安価な出物を見つけたのは幸いといいますかなんと言いますか(大汗)

 物はTOMIXのキハ52盛岡色154号機。
 いわゆる「赤鬼」仕様でない方の盛岡色です。

 わたしの場合、以前から帰省のたびに盛岡色の気動車が入線を続けており、もう大概のバリエーションは入手していると思っていたのですが、まだこんなのが残っていたとは(まあ、一昨年の急行陸中もイレギュラーでしたが汗)

 これまた故郷入線の赤鬼仕様キハ52に比べると前面に派手さはありませんがキハ58ともキハ23とも異なるキハ20系の面構えはごくナチュラルに感じられます。
 その一方で側面で違和感を感じるのが「1段昇降」になっている窓周り。
 子供の頃から2段窓こそキハ20系らしいと思っていた身からすれば、今回のはまるで「10系客車」みたいで違和感は半端ありません。

 走行性その他については帰宅してから...です。

 先に「不作」と書きましたが、それはあくまで車両での話です。

 実は今回は複数のショップで何故か「Nゲージスケールの人形」の出物にあたり、KATO製を中心に1セット3〜400円前後で数セット入手できました。
 今後のレイアウト改修には不可欠な存在だけに有難いです。

「もうひとつの」NゲージEF55のはなし

2023-10-19 05:07:07 | 書籍
 先日の帰省で読んだ本から。
 
 今月に入ってNゲージのEF55ネタでわたし一人が盛り上がっていましたが、帰省中にもまたEF55のネタが拾えたのですから今月はよくよくEF55づいています。

 これまで当ブログではKATOを筆頭にワールド工芸やマイクロエースのEF55のNゲージモデルを紹介してきましたが、そのどれとも異なる第4のNゲージEF55モデルの存在を思い出し、実家の本棚を再度ひっくり返しました。

 (科学教材社「模型とラジオ」83年4月号42Pより画像引用)

 1983年の「模型とラジオ」4月号の誌上ででボディをほぼ自作する形式の「NゲージのEF55の作り方」が掲載されていたのです。
 作例の写真が存在するのでNゲージとしては事実上最初のEF55のモデル化ではないかと思います。

 当時のTMSやとれいん誌上でもNゲージのEF55の製作記事にはお目にかからなかったと記憶していますが、この記事の凄いところは専門誌の「マニアの製作記」ではなく「中高生向けの製作法」として書かれているところにあります。

 これは当該号の表紙ですがガンプラブーム頃の本だけあって、御覧の通り「アニメモデルの特集」が表紙を飾り、EF55どころか鉄道模型の記事が載っているとはちょっと思えないものです。

 製作法の記事を書かれたのは菊地文雄氏。
 「とれいん」の創刊号で作品の特集が組まれたほどのベテランモデラーですがその後、模型とラジオ誌上で様々なN・HOの車両の工作法を掲載されていた方です(わたしも割合最近、本誌の記事を基にEC40を作りかけた事があります)

 何しろほかの記事でも「ゼロから動力を製作する様なNゲージ車両工作」を手掛けていた氏の事、動力ユニットこそエンドウのEF16用を流用しているとはいえ、ボディや先台車周りはほぼフルスクラッチ。

(科学教材社「模型とラジオ」83年4月号45P より画像引用)
 ボディは記事の中では0.3ミリ厚のプラバンで製作する形式になっていますが、作例写真のモデルはブラスで造形されており「真鍮の方が先頭部は作りやすい(ただし動力ユニットの絶縁に注意)」とも書かれています。

(科学教材社「模型とラジオ」83年4月号43P より画像引用)
 このモデルでも製作の肝は先台車周りですが、マイクロやワールドと同様に先台車上の台枠を可動式にする機構が取り入れられている点が興味深いです(事によるとこの2社も設計の段階で当記事を参考にした可能性はあるかもしれません)
 また、当時としては珍しかったライトユニットも動力ユニットに基盤を接着する形で自作する技法が紹介されています。

 (科学教材社「模型とラジオ」83年4月号46Pより画像引用)

 繰り返しますが、これらの技法は「製作法」として紹介されており、材料と腕があれば理論上記事と同じものができる(はず)と言うのが今見ても凄い点だと思います(因みに材料費は動力ユニット込みで4500円ちょっと。今の感覚だと動力ユニットを現在の製品にしたとしても1万円ちょい位ではないでしょうか)

 ただ、気になるのはこの記事も含めてこれらの模型とラジオの記事を見て実際に製作に挑戦した(そして完成させた)読者がどれだけいたか、です。

 上記の通り、当時の模型とラジオはこの号一つとって見ても記事の大半がガンプラ系。電子工作がそれに次ぎ、鉄道模型の記事は本記事だけです(海洋堂のVFキットで「海底軍艦・轟天号」の記事まであったのにはぶったまげましたw)

 その意味では本誌の中でも鉄道模型系の記事は聊か浮いた存在でもあったと思いますが、それでもこれらの記事は当時の鉄道模型専門誌になかった特異な地位を保っていたと思います。

ジオコレの「体育館」

2023-10-18 05:04:41 | ストラクチャー
 先日の帰省では突拍子もないものが突拍子もない形で見つかったりして結構散財させられていますが、今回もそう言う話です。

 わたしの故郷はヨド⚪︎シカメラもポ⚪︎ンデッタもない様な田舎ですが、老舗の模型店や鉄道模型を置いてくれる中古ショップはちらほらあります。
 その中に中心街から程近い新開地の一角に最近オープンした割合大規模なホームセンターがあるのですが、2、3年前にそこを訪れた時店内の一角に模型ショップのコーナーがあるのを見つけました。
 メインはガンプラやらプラモやらのディスプレイモデルが中心で、事実コーナー内には地元モデラーのギャラリーのコーナーもあるのですが、その中に鉄道模型「関連」のアイテムも置かれていました。

 そこの品揃えはどうかするとホ〇センやヨ〇バシに匹敵しそうな勢いなのですが、驚くべき事に「車両やレールのパーツがほとんどなし」
 陳列品の90%以上がストラクチャー、アクセサリー、シーナリィ用品だけで占められているという特異な品揃えになっているのです。

 少なくともこれまで故郷以外のわたしの行きつけているショップでKATO製品がシーナリィ用品しか売られていない店は見た事がありません。
 (実はそういう店がもう一軒故郷には存在しています)
 わたしの故郷はそんなにジオラマが流行っているのでしょうか?

 まあ、それはさておき
 上述の通りレール以外のレイアウト用品や工具の品揃えはおそらく県内随一。
 現住地でも見ない様な輸入物のアイテムも豊富ときたら、何か買わないて帰るのも勿体無い気がします。

 実はそこを訪れた目的は(ホームセンターだけに)「実家の板の間に敷く絨毯」を買う事だったのですが、気が付いてみるとホビーコーナーをうろうろしていたりしてw

 で見つけたのは、現住地では見つけられなかったアイテムです。
 物はジオコレの体育館。

 最近のジオコレでは学校の校舎も複数のアイテムが出ていますが、それと組み合わせるための設備でしょう。
 昭和の学校にはよくありますが、校舎が木造の古い物でも「体育館は新しい」と言うのは当時よく見かけた物です。
 屋根や天井が高い構造から校舎に比べて劣化しやすく営繕も容易でないからなのか、木造の体育館はなかなか残らない感じがします。

 今回の体育館も鉄筋造りの割合近代的な外見で、構造上のディフォルメも少なくジオコレとしてはかなりリアルなモデルと思います。

 ただ、物が物だけに組み立ててみるとむやみに大きく感じるのがレイアウトで使う上ではネックでしょうか。意外にランドマーク的な使い方も似合うと思いますし、或いはジオコレでなくGMの校舎との組み合わせもしっくり来そうです。

 さて、実はこのアイテムがわたしの目を引いた理由はそれだけではありません。
 それらに関連しては次の機会に。

帰省と新白河駅のはなし(汗)

2023-10-17 05:01:34 | 旅行・探訪・イベントなど

 コロナ禍の関係で延期していた夏場の帰省が、その後の休日調整の関係で九月も終わりになろうかというこのタイミングでようやく叶いました。今回もわたし一人でS660を飛ばす事になります。

 途中立ち寄った新白河駅
 スケジュール調整の都合で早朝に到着しました(実はS660の燃料タンクは極端に小さいため、途中この辺りで燃料補給の必要があるのです)

 確かユニトラックの高架駅の駅名標に「新白河」と言うのがあった気がしたので本当に似ているのか見てみたくなりました(笑)

 西口はどこにでもありそうな橋上駅の入り口といった風情で特にどうという事はありません。今では橋上駅の入り口なんてどれも同じに見えてしまう位没個性になった(それも新しくなればなるほど)様な気がします。

 自由通路を渡り東口へ。

 確かにフォルムは似ていなくもないですが、KATOの駅舎に似ているかと言うとそうでもない気がします。特に階段の構造はモデルとは異なりますし。あるいは製品化された後で駅自体が改修されて見た目を変えているのかもしれませんし。

 駅前には松尾芭蕉の銅像があり、シンボルになっていますが周囲は閑散としたものです。2階への階段のアートが目立ちます。

(後で聞いた話ですが、実際にはあの高架駅のモデルは同じ東北新幹線でも「那須塩原」ではないかという話があります。次の帰省の時に暇があれば見てみたいところです。黒磯板室ICからすぐみたいですし)

 むしろ似ていると言えば駅前の東横インがGMのモデルに似たフォルムでは(って、高架駅も東横インもどれも似たデザインになりがちなのですがw)
 とまあ、そんな余談は置いておいて、

 今回の帰省はS660にとってはかつてない過酷な条件。
 総旅程700キロ弱の8割以上が雨天下、しかも故郷に近づくにつれて雨足が強まり、実家に着いた時には故郷は線状降水帯のど真ん中。

 バイパスでも上り坂に掛かるとまるで滝かダムの放流みたいな勢いで雨水が波打って流れ落ちてくるのには驚きました。

 それにしても今年の夏の気候は異常でした。
 帰省の直前まで猛暑日が連続していたのに、当日はそれより10度以上も気温が低くなり、豪雨下だけに湿度の高さも半端ありません。
 おかげで体が適応するのが大変です。

 帰省の戦利品や内容については次の機会にでも。

「牧場の牛めし 八ヶ岳」

2023-10-15 05:06:46 | グルメ
 先日カラーブックスの「駅弁旅行」のネタで一本記事を書きましたが、書き上げてふと気づいたのは、
 「そういえば夏に入ってから駅弁を食べていない」ことでした。

 まあ、例年の夏場でも電車の帰省を除けば駅弁を食べる風習はなかったのですが、駅弁の本を読んだ後だとなんとなく駅弁を食べたくなるのは必定(そうか?)

 という訳で手近で駅弁を売っている甲府駅に車を飛ばすあほなわたしが居ます。
 駅の売店で買ったのは前に「山賊焼べんとう」を買った丸政の「牧場の牛めし 八ヶ岳」

 最近は駅弁フェアに行ってもグランシップや故郷への帰省で駅弁屋を覗いても、必ず牛めし系の駅弁に当たるものですが、他の駅弁に比べて価格的にリーズナブルな事が多く手を出しやすいジャンルとは言えます。
 パッケージを開くとスキヤキ系の牛肉にしいたけ、たけのこ、糸こんにゃくをあしらった「定番の牛めし」の表情が見えてきます。

 味は甘くもなくしょっぱくもなし、特に個性を感じない普通の牛めしですがやっぱりこの組み合わせはスーパーのお惣菜系牛丼パックとは一線を画します(余談ですが、ここの駅ビルでは1階の食品スーパーでその「お惣菜系牛丼」が買えたりしますw)

 で、「せっかく駅で買った駅弁を駅で食べなくてどうする」という気分になり入場券150円也を追加して、わざわざホームの待合室で食べるというあほな真似を重ねる事になります。
 買ったのが朝の10時半という事もあって、地方のターミナル駅と言えどもホーム上は閑散としたもの。前の電車が出た直後のタイミングで次の電車まで30分以上ある一種の逢魔が時の様相です(昼間なのに)
 当然、待合室の客もわたし一人という事でゆっくりと駅弁を堪能しました。

 ですが、こうして閑散とした駅構内を弁当食べながらぼんやり眺めているというのも、我ながら浮世離れしています。
 向かいのホームの上にはNewDaysの駅カフェが・・・

 「あれっ?あそこは前は駅弁屋だった筈では?」
 よく考えたらこの店舗は20年前は立ち食いソバやだった筈ですが、その後ワインバーになったり駅弁屋になったりとテナントの変遷が激しいところです。
 隣にあるKIOSKは20年前とほとんど変わっていないのに(考えてみたらそっちの方がよっぽど凄い)

 翻ってこちら側のホームときたら待合室と喫煙所こそありますが、いつの間にか売店の類が姿を消していました。
 道理で閑散としているはずです。

鉄コレ第32弾から「EV‐E801」

2023-10-14 05:04:18 | 車両・気動車
 実は先日まで帰省していまして、今回の記事の更新がいつもと違うペースになってしまいました。
 帰省関連の記事は今後折を見てアップするつもりです。

 先日入手した鉄道コレクション第32弾からJREのEV-E801系をば。

 この形式はJRQで先行していたBEC819系を基にJREの50Hz区間に対応させ、併せて寒冷地対応(勿論雪にも)としたものだそうで、現在は奥羽本線の秋田近辺で運用。非電化区間ではパンタを下ろしバッテリー走行するという形態で使われているそうです。

 (何分実車になじみがないもので伝聞体の文章になってしまいます汗)

 今回の鉄コレ32弾のラインナップの中で一番目立つのがこの編成でした。
 車体が単色なだけに赤だけ、青だけの編成だったらこれほどのインパクトは無かったろうと思います。

 赤と青のコントラストは豪雪地帯の雪景色の中ではかなり目立つでしょうし、街中でもなかなかアバンギャルドな雰囲気を感じさせるのではないでしょうか。
 尤も、車体のデザイン自体は特徴を感じにくい「今どきの切妻車」ですが。

 模型としてもレイアウト映えしやすい編成ではないかと思いますが、逆に鄙びた雰囲気が好きな向きには五月蠅くて仕方のない編成に見えるかもしれません。その意味ではユーザーを選ぶ(まあ模型は大概そうなのですが)モデルとはいえると思います。

 わたし個人は、今のところ動力化するならこの編成からと考えていますw

チョロQシルエットのトヨタソアラ

2023-10-12 05:02:43 | アクセサリー
 この間、OOスケール準拠の初代ソアラの話をした折、16番スケールのソアラとしてタカラのチョロQシルエットにもソアラが存在する話をしました。

 ただ、その時は現物が今となってはレアものでなかなか入手しにくいとも書きましたが、その時の舌の根も乾かぬうちにそのチョロQが入手できたのだから不思議なものです。

 先日立ち寄った中古ショップの袋詰めのジャンクの中にチョロQ仕様があるのを見つけた時は本当に目を疑いました(汗)

 かなりの間玩具として使われていたものらしく、見た目のやれはそれなりですが、コンディションとしてはまあまあではないかと思います。
 チョロQのソアラは今回初めて現物を手に取ってみたのですが、前に紹介したOOスケール(1/72)のミニカーより小さいのに造形の一部はそれを凌ぐところもあります。

 1/80スケールなのにグリルの真ん中のソアラのエンブレムがモールドされているところなどはその最たるものでしょう。
 屋根上にはサンルーフ、リアにはナンバープレートまで付いています。
 テールランプ部が実車より左右に離れているのは目立ちますがミニカーのサイズを考えると許容範囲です。

 チョロQシルエットはフェアレディ、R30スカイライン、ピアッツアなどが出ていますが、どれもそのまま16番のレイアウトに持ち込めそうな細密度でなかなか重宝するアイテムですが、ソアラもその例に漏れませんでした。

 できれば一度きちんとリペイントしたいところです。

ホーンビィのカタログに酔っぱらう(笑)

2023-10-11 05:00:28 | 書籍
 先日来取り上げているホーンビィのユーロスターのセットに関連したネタから。
 メルクリンの時もそうだったのですが、これだけシステム性に優れた鉄道模型のメーカーはカタログも結構魅力的なものが多いと感じます。

 今回のセット品にはカタログは含まれていませんでしたが、丁度メル〇リの出物に手ごろなお値段のホーンビィのカタログがあったのを幸い、入手しました。
 セットに付属のパンフレットでもあれだけワクワクさせてくれたのですから、本カタログともなればどんな内容なのか読む前から期待が高まります(笑)
 到着の夜に寝床で読み通しましたが、読み終わると眠けがすっかり飛んでいました。
 わたしがこれまで読んできた、古今東西の鉄道模型カタログのどれよりも楽しかったからです。

 このカタログの白眉はなんといっても「どのページにも見開きで魅力的な車両の写真が載っている事」「作例のジオラマ(ミニシーン)が生き生きしている事」の二点に尽きます。
 わたし個人は外国型に対する興味は元々それほどではないのです(とか言いつつ面白そうな中古は入線させていますが)がこのカタログを見ていると思わずモデルが欲しくなってくる魔力があります(笑)

 あるものは突堤の上を走る列車だったり、あるものは機関区の様に機関車が勢ぞろいしていたり、2列車が高低差のついた線路を併進していたり。
 そのどれもがモデルが生きているかのような躍動感を感じさせます。


 ジオラマについても車両はもとよりシーナリィの配置が巧みなのとフィギュアやミニカーなどのアクセサリの配置にも神経が行き届いていて、驚くほどのリアリティと、それを上回るワクワク感があるのです。

 ですから説明書きの英語がわからなくとも、本書は絵本として十二分に魅力的です。
 
 と、まる一晩本書の魅力に酔っぱらった(笑)翌朝ふと思ったのですが、
 本書で魅力的に感じた部分のほぼすべてが「現在の日本の鉄道模型のカタログに対する物足りなさ」と表裏一体になっている気がしたのです。

 特に編成物なんかはそうですが、単純に各車の羅列で済まされていたり、走行シーンの写真ひとつとってもありきたりな印象で不思議とワクワク感を感じないのです。
 レイアウトやジオラマ関連のパーツについても各アイテムの説明やラインナップこそ豊富ですが、ホーンビィほどに「総体としてのジオラマ(レイアウト)の魅力が感じられない」
 (例外的にホーンビィのカタログのノリに最も近いのは1980年代のTOMIXやグリーンマックスのカタログだと思います)

 その理由を考えてみるに、ひとつにはテツドウモケイ自体の歴史の長さの差(なんといってもイギリスは実車の鉄道だけでなく鉄道模型、それもレイアウトでは始祖的な国ですし)からメーカーレベルでも「魅力的な模型の撮り方、ジオラマの構成の仕方」に一日どころでない長があるのが関係していそうです。
 そしてもう一つがホーンビィ自体がマニアには玩具的に見える鉄道模型を続けてきた関係で「初心者(や子供)をワクワクさせる演出」に長けているからではないかと思います。

 この点では日本のメーカーは(仮令KATOやTOMIXといえども)ビギナーをワクワクさせる手管に関してまだまだ差をつけられているという印象を持ちました(というよりも、ビギナーを引き寄せるレベルに達していない)
 今までの様なマニア相手のデータの羅列も必要でしょうが、それと同時に「初心者をワクワクさせる情感」をも感じさせる演出が身についてくれば、カタログをきっかけにこの趣味に入ってくる新規層は増えるのではないでしょうか。

 ところでさっき「玩具的テツドウモケイ」と書きましたが、本書の出た2014年の時点ですらホーンビィのほとんどの動力車がDCC対応でDCC標準装備のモデルも10機種単位で出ていました。

 もちろんDCC準拠のコントローラーも用意され、DCCのメリットを最大限に生かせる「2列車を同時に走らせる基本セット」すら用意されています。
 ライバルのメルクリンも3線ACで同様のラインナップ(メルクリンデジタル)を揃えているのは偶然ではないでしょう。

 (メルクリンデジタルのセットは以前、某熱帯魚屋さんで中古のセットを見た事がありますがいくらデジタル制御の2列車とはいえ35万の値付けは流石に引きました汗)


 細密度や質感では負けていても「走らせてこそ魅力を発揮できる」という鉄道模型としての本質を踏み外していない姿勢がこれらのメーカーからは感じられます。

 この点ひとつとっても彼の地でHOゲージがいかに普及しているか(さらに言うならその大半がメルクリンやホーンビィのシステム性を駆使している年少者とその親である現実も)わかろうというものです。