光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

しなのマイクロの阪急2800系

2020-08-30 05:31:00 | 車両・私鉄/民鉄
 最近、行きつけの中古ショップは妙にブラス系Nゲージ中古の出物に当たります。

 以前の様に競合製品がない時だったりとかだったら、或いは秋葉か中野の中古屋だったら結構な値付けで手が出ない物が多いのですが、状態はともかくそれなりにリーズナブルな値段だったので私の様な人間にはこれが非常に有難い。
(遠出ができない今回のコロナ禍の折尚更それを感じたりします)

 今回もそうしたひとつ。
 しなのマイクロの阪急2800系。
 このモデルは上京の折に中古ショップで見かける事が結構あるモデルだったのですが4連で2万円以上の値付けだったり、たまたま安いのに当たっても動力車がなかったりとなかなか手を出せないモデルでした。

 ブラスボディなのでディテーリングは無いも同然。おまけに動力を既存のユニットと共用する関係上実車よりも車体が長いという、最近のモデルからするとてんでいいところのないモデルではあります。
ですが、ブラスボディの肉薄を利した車体の質感、金属ボディゆえのサッシの見事な細さ(プラでは真横から見れば細くても肉の厚さが出てしまう、はめ込み窓だとガラス自体が肉厚になる)は今でも結構なアドバンテージです。

 動力は当時のしなのご自慢の「フライホイール付き動力」エンドウ並みにガラガラ感の強いノイジーな走りっぷりですが走行自体は可能。おまけに140Rのミニカーブをクリアします。

 塗装にかすれがある事、前ユーザーが動力をいじったのか、しなの特有の「動力ユニットの封印シールが剥がされている事」(実は当時のしなののモデルには「剥がしたら修理を保証しない」といった意味の警告シールが貼られていました)が気になるといえば言えますが。

こんなところでテツドウモケイが売られていたはなし(笑)

2020-08-29 05:28:26 | 思いつくままに・考察
昨年初め、NewDays限定の鉄コレが「駅の売店で買えるテツドウモケイ」という事で(わたし的に)結構なインパクトを受けたはなしを書いたことがあります。

 私がこの趣味に入った頃は「鉄道模型は模型店、あるいは模型コーナーで買うもの」と思っていたのですが、以来40年を経てみるとこれまでにも「まさかこんなところで鉄道模型を売っているとは!」と驚かされた経験も少ないながらあったりします。
 今回はその辺の思い出話でも。

 昭和の終わり頃(私にとっては趣味の中断期間中だったのですが)ある夏の日、知り合いに会いに池袋に出かけた折のこと
 東口の駅前広場の露店を覗きながら歩いているとなんだかどこかで見たような箱が並んだ路上販売がありました。
 ふと興味を持ってのぞき込んでみるとそれらの箱は「マイクロエースの『趣味のカラー』の車両セットだったのです。

 補足しておきますと「趣味のカラー」とは当時のマイクロエースの既存モデルだったEF71,EF64と10系客車をアムトラックやらTGVやらイタリア国鉄などの外車のカラーリングに塗り直したセットもののNゲージモデルです。
 まあ、当時でも鉄道模型としては変わり種商品ではあったのですがよもや「露店のバナナの叩き売り並みの感覚で鉄道模型が売られている」というのは当時も(今も)結構なインパクトでした。

 流石にその時は手を出せなかったのですが今では「趣味のカラー」自体がそれなりにレアものですからあの時買っておけばよかったかなとか思い出すことがありますwww

 それから10年位経った頃でしょうか、家族に会いに岐阜まで出かけた帰りがけ、中央自動車道の諏訪湖上り線のサービスエリアの売店を覗いていた折、
 そこのショールームにマイクロエース(またかい)のお召列車のセットが並んでいてこれまた仰天しました。
 当時KATOやTOMIXよりも安価だったとはいえ鉄道模型のセットなどサービスエリアで買うには結構な高額商品だったのは間違いありません。
 (第一、上り線のサービスエリアという事は長野の観光の帰りにでも寄る場合が多いと思うのですが観光地で散財した後にこんな場所でわざわざセットものの鉄道模型を買ってゆく客がどれくらいいるものなのか未だに謎です)

 確か他のセットものもいくつかあったと思いますがお召列車セットだけが私の中に鮮烈な印象を残します。

 更に10年くらいして岩手に帰省の折「SL銀河」に乗った折には車内の売店で「天賞堂の16番蒸機」が陳列されているのを目撃しています。
 「走行中のSL列車の中で16番モデルを注文し、その場で梱包してもらって持ち帰る客」というのも想像を絶しますがある意味「思い出に残る買い物」という点ではインパクトだけはありそうです。

 まあ、私なんかは何よりまずお財布がそれを承知してくれないですが。

 さすがに八百屋とか魚屋さんで鉄道模型なんてのはありませんが、この20年くらいの間に鉄道模型は模型屋さんでという感覚が徐々に変わってきている気がするのも確かではあります。
 第一(中古とはいえ)ブックオフという古本屋さんで普通に鉄道模型が買える時代(それも私の現住地とか故郷の様な絵に描いたような田舎のロケーションの店で、です)など20年前くらいでは想像すらできなかったですし。
 尤も、その一方でかつては模型屋さんに並ぶ鉄道模型を売る店だったデパートやスーパー(当時のニチイ系など)というのは少なくとも地方では絶滅していますが。

レイアウトで仙石線まつり・その1

2020-08-27 05:26:07 | 車輌・電車
 平日休の自宅運転会ネタから。

 小学生の時の修学旅行の折、塩釜で「4扉の通勤電車」が走っているのを見て驚いた記憶があります。
 なぜと言って、それまで東京以外でこういう電車を見掛けた事がなかったからなのですが、こういう実例を見ると「やっぱり仙台は都会だ」と思ったものです。

 その時見かけた電車は多分73系かモハ40系だったのではないかと思いますが「故郷に一番近い都会」としての仙台のステイタスが私の中に確立したのは多分その時だと思います
(尤も、その後の仙台観光で当時まだあった仙台市電を見て『仙台=都会』という印象は更に強められるわけですがw)

 そんな訳で「4扉の電車が走っている」仙石線の印象はいまだに強かったりします。

 今回は仙石線の電車から3本セレクトしてレイアウト上を快走させました。
 TOMIXの73系(旧仙石色)マイクロエースの105系、KATOの205系3100番代。

 何れも仙石線カラーの独自仕様で気分はあの頃の修学旅行w
 73系の仙石カラーは国鉄型気動車を連想させる独特のカラーリングですが、不思議と温かみを感じさせるものでわたし的には好みです。

 それに比べると105系は派手というかどうにも落ち着かないカラーリング。却って田舎っぽく見えてしまうのが惜しい編成ですがNゲージではマイクロと鉄コレが競合する製品にもなっています。

 205系は流石にそれに比べると近代っぽいですしカラーリングもシック。顔も山手線仕様の二つ目から運転席上にヘッドライトが移され独特の表情を見せます。
 面白いのは先頭車に形状の異なる二つのパンタが載っている事。田舎臭いと言えば言えますが一面この編成の個性になっているのも確かです。

バックマンストラクチャーの「近代住宅」とあの頃の思い出

2020-08-26 05:22:49 | ストラクチャー
 バックマンの懐かしストラクチャーから

 この趣味を始めた昭和50年頃の時期はN、HOを問わず「鉄道模型用のストラクチャー」というもの自体がそこいらの模型屋さんで買えるようなものではありませんでした。
 日本型の建物はようやくGMの信号所が出たばかりで、しかもそれが田舎の模型屋に出回るまでは1年近いブランクがありましたし。

 建物類、アクセサリ類などで入手可能なものはナインスケール系のバックマンのアメリカ型建造物ばかり。それも扱っているのは殆どがデパートのホビーコーナーでした。
 私が初めてストラクチャーを買ったのもやっぱりデパートで、それが今回紹介する「近代住宅」です。
 売り場にはほかにも貨物駅やら農家やらがあったはずですがなんとか日本型のレイアウトにも使えそうなのが近代住宅くらいしかなかったのです。

 バックマンの他の住宅でもそうなのですが、GMやTOMIXが後に出した住宅に比べるとバックマンのそれはサイズ的に「大邸宅」レベル。
 お座敷運転の背景に使うと実に目立ったものです。
 後に日本風のストラクチャーが充実してくると相対的にこの家もくたびれが目立つようになり、現在は「丘の上で廃屋をやっている」状態ながらも築45年の骸を晒しています(笑)

 その近代住宅の当時の手つかず品にまみえたのですからこれが懐かしくならないはずがない(笑)

 改めて製品を見て思うのですが形状も去る事ながらそこここに邸宅を思わせるギミックが付いているのが興味深いところです
 ガレージや玄関には(おそらく)センサーライト(と言うか門灯)が複数付いていますし、裏に回れば右端の部屋が吹き抜け構造になっているらしいのが目を惹きます。

 おまけに2階のベランダに至ってはビーチパラソルにビーチチェア、隅っこにカラフルなベンチ。挙句の果ては「裸の姉ちゃんがくつろいでいる」サービスフィギュア付き
 普段からベランダでホームパーティをやりつけているというノリなのです。
 こんなライフスタイルを体現したストラクチャー、GMやTOMIX、いやみにちゅあーとでも及ぶところではありません(笑)

 こんなすごいストラクチャーだったのかとみなおした次第です。
 とはいえ、バックマンストラクチャーの伝統「建物はともかくベースのプラ板が変形しやすい」のもきっちり受け継いでいますが。

「小さなものへの愛情」に鉄道模型の魅力を考えるはなし

2020-08-25 05:12:57 | 書籍
 鉄道模型に限らず、ミニカーや文庫本など私の趣味を形作る嗜好の重要な要素のひとつに「ミニチュア」或いは「コンパクト」というキーワードがあります。
 (特撮物などのミニチュアワークものを好んで観るのもそうした性向の一つと言えるかもしれません)

 それもただ小さいというだけではなく「小さいながらも密度が濃い」或いは「小さいなりに独特なキャラクター性を持つ」物に惹かれやすい傾向があります。
 改めて思うのですが、こうしたミニチュア志向に惹かれるのは何故か?
 これまでそうした本質的な要素について自分で改めて考えるということは殆どありませんでしたが、最近になってそうした考察の一助になりそうな本を入手したのをきっかけに自分なりに考えを求めてみようかと思います。

 その本というのは平成元年に静岡市土呂博物館の企画展のブックレットとして出版された「小さなものへの愛情」という一冊です。
実は本書の存在を知ったきっかけというのはある特撮物の本の中でミニチュア特撮に関連した随筆の一節で本書が取り上げられているのを知った事なのですが何分30年以上前の出版物なので出物になかなか当たる事がなく、今日まで経過してきたという経緯です。

 とはいえ、本書で取り上げられているのは鉄道模型とかミニカーに関連したものはほとんど無く、博物館の性質上静岡県に古来から伝わる古墳のミニチュア出土品、雛形、郷土玩具、盆景に至る実物を縮小した民芸品がメインで、それに派生したグリコのおまけとかままごとセット、或いはソリッドモデルから始まる模型全般(そういえば静岡自体がホビーショーやグランシップでも知られる「模型の街」でもありますが)を交えて考察するという形式となっています。

 それらを読み進めていくとこうした実物の縮小イメージとしてのミニチュアの原点は石ころや木切れから実物のイメージを連想してゆく「見立て」から意図的に実物を縮小してゆく「雛形」へ、更に個別の道具からそれらの舞台となる「空間への縮小」という過程を経て進化している事がわかります(大雑把に言って「雛形」=雛祭りの雛具、「空間の縮小」がドールハウスから盆景に至る流れと捉えるとわかりやすい)

 そうした原点のひとつがままごと遊びであり、単なる道具の縮小から調理器具のミニチュア化、更には台所そのもののミニチュア化へと徐々にシステム化の流れを作っています(世界的な鉄道模型メーカーのメルクリンが元々ままごと玩具からスタートしている経緯も偶然ではないという事ですか)

 それらの縮小された世界には「作り手の秩序と美学が反映され独特の別乾坤を構成している」物が多く、だからこそ後世の人が見ても何かしら感銘させるものが備わっているとも思います。

 これなどは鉄道模型に当てはめれば玩具から車両模型へ、更には車両の走る情景としてのレイアウトへの志向の変化として私の中で納得しやすいものでした。ですがその一方で玩具には玩具独自の感性と魅力もあり、必ずしも同じ進化のプロセスを辿るものでもないですが。

 そして本書の巻末ではジオラマを例にとってミニチュアそれ自体が「過ぎ去りし物への憧憬」を呼び起こしやすい点、小さなものを手に取る時の恋しく、懐かしい感覚に繋がりやすいと説いています。小さな物に心を探りたがる感性(それはひとり日本人だけのものではないとも思えますが)が模型に対する嗜好の原点になっているのかもしれません。

 しかし、それは単に本書に書かれている様な「過去への郷愁」だけでなく作り手の心に潜む理想郷(或いは心の故郷)の具現化という側面も確かにあると思えます。

 単に小さいからいいと言うのではなく、そこに何が凝縮され、何がカットされるかのセンスが現れるが故にミニチュアには特有の魅力がある。最近の専門誌のグラビアや博物館の細密模型の中にはこの種の「ただ小さいだけ」の縮小コピーが散見されますが本書に取り上げられているミニチュアにはそうした無味乾燥さがありません。

 この辺りにも私が何故模型やミニチュア絡みの趣味を続けて来れているかのヒントがありそうな気もします(あと「私の中で何故KATOの最新モデルと40年前のエンドウ辺りのNゲージモデルが同列に評価できているか」という謎の答えにもw)

(写真は本題と直接の関係はありません)

ワールド工芸の電動貨車

2020-08-23 05:20:08 | 車両・路面電車

 久しぶりに積みプラ消化作です。
 数年前に秋葉のIMONで購入したワールド工芸の電動貨車キット。
 休日蟄居の友として先日製作しました。

 とはいえ、今年は殊の外雨が多く好天に恵まれませんでした。
 ですから塗装を必要とするキットでありながら、天候面の問題でこれまでなかなか取り掛かれなかった車両でもあったのです。
 6,7月に休日と晴れ間が重なったわずかの偶然を利用して各パーツを塗装。ようやく先日組み立てました。

 とはいえこのキットは動力ユニットは組み立て済み。そのままでも自走できますがノーマルだといかにも軽すぎる。付属のウェイトを積んでどうにかといったところです。
 2軸ですが駆動するのは片側。コアレスモータを床下に組み込んでいますから、やや荷台の床が高いものの「真ん中が向こうへ抜けている動力車」という昔のNゲージだったら考えられない構造の車両が実現できるわけです。

 車体の組み立てはABSボンドを使うのを除けば、単に箱を組み立てるだけなので塗装さえしなければ20分もあればできます。
 カラーリングは以前紹介した甲武鉄道のロハに準拠してオリーブドラブ。
 2両並べたときの統一性を取りました。

 一応完成した貨車にワムを引かせてみたら若干ですがワム70000よりも小振りだったのには驚きました。コアレス故にスローはそこそこ利くはず・・・だったのですが車体の軽さと集電の不安定さからゆったりした走りはやや不向きかもしれません。

今年もやってきた・・・

2020-08-22 05:21:37 | その他
 毎年この時期にこのネタを書くのが恒例になっていますが(笑)

 今年もついにやってきました。そう、梅雨明けです。
 先月は殊の外雨が多く、晴れ間に出会うこと自体が非常に珍しかったです。畑の野菜類は軒並み不出来で芋は小さくキュウリは根腐れを起こしナスなどはこれまた例年にないひょろひょろぶりでした。
 ですから7月31日の時点までは「今年は梅雨明けはないのではないか」なんて本気で心配していたのですが、その翌日の8月1日に突然梅雨明け宣言。

 以来昼間は日差しが強烈、蒸し蒸しした感じこそ薄れたものの今週に入ってからは連日の猛暑日です。

 私の場合、汗っかきの体質が祟って例年梅雨明けから彼岸の明けくらいまでの時期は暑すぎて大掛かりなレイアウト、モジュールの改修なんかは全くできなくなります。
 何しろレイアウトのある場所が冷房のない所だけに普通の運転すら汗だくだったりするので困りものです。

 そこへ持ってきて例のコロナ禍で外出や遠出までもが激減していますから、この夏は「くそ暑い休日を家に籠って過ごす」という例年にない異例な夏になりそうです。

 ここ半年くらい週に一軒くらいのペースで増えているペーパーストラクチャーの積みキット消化ばかりがひたすら進んでいることくらいが取り柄でしょうか(でも出来上がった「街一個分」の建物類をしまうのがまた大変だったりするのですが)

 後、梅雨時にはできなかった「塗装を伴う車両工作」なんかもそろそろ始動させたいところです。

 まったく今年ばかりは「インドアとしての鉄道模型趣味」を再認識する夏になりそうですが、それでもこういうご時世に家に籠ってできる趣味があったという事に感謝しない訳にはいきません。

 それにしても汗っかきには酷な気候なこと!熱帯夜もちらほら出てきましたし。

みにちゅあーとの「サツキとメイの家」その2

2020-08-20 05:19:12 | ストラクチャー
 みにちゅあーとの「サツキとメイの家」製作記の第二回です


 まずご覧いただきたいのは完成品を上から見た写真から
 これを見てもお分かりの様にこの家は間取りが極めて複雑です。
 レイアウト用品の家よりも実際の家の方が間取りや形状が複雑なのは当然なのですが今回の家は洋間を増築した田舎の家(農家でもこれ程敷地の凹凸が大きな家はそうはありません)という事もあってか特に間取りの凹凸が激しいのです。

 ただし、製作自体は台所部分や洋間部分などのパーツを別個に作ってから最後にそれらの小部屋を合体させるというユニット住宅を思わせる意外と近代的な工程でした。


 個人的に気に入っているのは縁側の造形。
 障子戸の外側に硝子戸をつける縁側の構造は今時の古民家(?)では当たり前ですがNのストラクチャーでこれを表現しているのは少ないと思います。
 実は作っていて一番ワクワクしたのはこの工程でした。
 最近の家では縁側のあるものなんて殆ど見ません(おそらく耐震構造上の問題で付けにくくなっている?)から。

 玄関わきに洋間が付属している構造は観ただけで家の間取りが想像でき、家一軒のモデルでありながらそこにドラマが潜んでいそうな想像力を刺激させてくれます。
 皮肉なことに製品としての鉄道模型用の一般家屋のストラクチャーでこうしたドラマ性を感じさせてくれるものは殆どありません。
(まあ、鉄道列車の「背景用書割」が本来の用途ですから無理もないのですが)
 それだけでもこういう建物が製品化される意味は大きいと思います。

 ・・・とか、偉そうに書きましたが洋間のパーゴラに掛かる辺りまで来るといい加減ぐったりしてきたのも確かです。
 しかも単体で飾る事を想定していないので建物を完成してもそれに付帯する井戸や柵、周りに植えられたソテツの木(こんなのまで紙製です!)はこの時点でも手つかずのままです
 「となりのトトロ」は何度となく観ていますし好きな作品でもあるのですが、ここまで構造と間取りが複雑なストラクチャーを作るともなると消耗度も半端ありませんw
 その意味ではアニメの場面から家の間取りが想像できるくらいのトトロファンならば結構楽しんで作れるのではないでしょうか。

 それに構造が複雑なだけにどの角度から見ても様になる日本の一般家屋のストラクチャー製品というのは空前の存在です。
 舞台が田園の中の一軒家だけに素立ちでの存在感もピカイチ。

 恐らく特徴的な洋間部分をパージするだけで「日本のどこにでもあった様な昭和の家屋」になりうる器とも言えるストラクチャーと思います。その意味ではアニメに興味のない鉄道模型(それもレイアウトビルダー系の)ファンへの訴求力も大きいのではないでしょうか。

金ぴか編成を走らせる(笑)

2020-08-19 05:11:25 | 車両・私鉄/民鉄
 先日紹介の富士急6000系90周年記念車両、レイアウトで走らせてみてもいい雰囲気ですが、ここはもう少しお祭り騒ぎを演出してみたくなります。

 そんな訳で同じコンセプトの静岡鉄道A3000系「100周年記念編成」を追加してみました。
 この車両は昨年のグランシップの少し後に出ていた仕様ですが、もしグランシップトレインフェスタが予定通り開催されていたら恐らくあちこちのレイアウトでこれが快走していたのではないかと思います笑

 生憎今年はトレインフェスタが中止なので、今回の富士急とのコラボ走行が私にとってはお祭りとも言えます。
 さて、こちらのA3000ですが入線以来動力化もしないで側線の飾り物状態だったのですが、動力については既に入線しているA3000の青色仕様の足回りをコンバートして対応しました。
 鉄コレの強みは同じ形式、同じ仕様であればこんな風にボディコンバートが容易にできる点にあります。
 貧乏人にとってはこのメリットがどれだけ有難い事か(汗)

 どちらも金色を基本色にしていますがA3000の方が意匠がやや賑やかでお祭りっぽさはあります。
 この2編成をすれ違い、行き来させると記念行事じみていてなかなか楽しいものです。たとえそれが側線なしのエンドレスぐるぐる周りであってもw

 さて、この種の金ぴか仕様の電車、実は岩手でもかつて701系が平泉世界遺産登録5周年仕様として金帯の仕様を走らせていた事があります。
 幸か不幸かうちの鉄道には盛岡色の701系が3編成ほどありますので、今度辺りやってみようかなとか思います。


 金色といえば趣味の再開時に入線させていた「タンゴエクスプローラー」も金色のスペシャル列車でした。

みにちゅあーとの「サツキとメイの家」その1

2020-08-18 05:06:47 | ストラクチャー
 3月からこっち週一軒のペースで増備著しいさんけいみにちゅあーとのペーパーストラクチャー。

 今回は買った時からその工程の複雑さに恐れを抱いていたいわば「最後の大物」の制作です。
 ものは「となりのトトロ」に登場する「サツキとメイの家」

 基本的に和風の木造住宅なのですがハイカラな洋間の部分が増築された「文化住宅風」の風情が気に入って購入したものです。まあ、私の事ですから「レイアウトに組み込む前提」だったのですが。

 何年か前に新発売された当時に購入していたものですが、当時はさんけいさんの他のペーパーキットが未経験だった事もあってまずここで躊躇しました。ペーパーキットとはいえ結構なお値段でしたし。
 加えて組立図を見るとこれが見るからに大変そうなボリューム(平均的なみにちゅあーとのキットが組立図が1枚で済んでいるのにこちらはそれより大きい紙で6ページ!)
 という訳で数年間積みプラ状態が続いていました。

 が、昨今の休日蟄居の中で大概の積みプラ(ペーパーだけど)を消化していくうちに後回しの繰り返しで事実上ラスボス化していたこのキットに取り掛からざるを得なくなりました(爆笑)



 いつも以上の覚悟で制作に臨んだのですが、結局5日以上を掛けたのに、これまでで一二を争うラフな仕上がりになりました(大汗)
 (この項続く)

8月2日でキハ82系のはなし

2020-08-16 05:02:55 | 車両・気動車
 今回も元ブログの記事とインターバルがありますがご勘弁ください

  8月1日がEF81なら8月2日は「キハ82系の日」という流れで行かせてもらってもよろしいでしょうか(汗)

 KATOのキハ82系の思い出話についてはこれまでにも当ブログで二三度取り上げた事がありますが、おかげで今更思い出す事などというとあまりネタが無かったりします。
 キハ82が私の故郷に配属されたのは新製直後の昭和39年頃、在籍期間も1,2年くらいだった様なので実車の記憶もないに等しいですし。
 ですが、当時特急というとボンネットの先頭車という刷り込みがあった身からすれば貫通扉の付いたツートンカラーの特急車というのは絵本や図鑑で見てもなかなか華やかな存在でした。

 ですから当時の工作ガイドブックの関水金属の広告でキハ82の写真が出ているのを見た時の驚きは相当なものでした。
 翌年くらいに初めて中間車を買ったときにはそれまでのNゲージ車両にない華やかさを感じ文字通りうっとりと眺めたものです。
 ・・・「中間車なのに」
 これが編成にならなかった経緯については以下のリンクをご参照ください(汗)
趣味の原点を振り返る 番外編 関水金属のキハ82系

 実際に編成物のキハ82が入線したのはそれから30年経ち趣味を再開してしばらく経ってから中古の初期製品を買った時でした。
 のちに現在の水準で造形されたKATOのキハ82 900を追加していますが編成に混ぜ込むと造形の落差が激しいので今は単なる飾り物状態ですが。

 国鉄の特急型気動車はキハ82系をはじめキハ181系、キハ81系と順次製品化されていますが、電気釜やボンネットの特急電車に比べると種類こそ少ないですが、どれもこれも個性的で見飽きる事がありません。

 中には名鉄キハ8000系なんていうキハ82もどきみたいなのまでリリースされ個性的なラインナップに更に花を添えていますし(笑)

 割と余談
 特撮映画でキハ82系というとあまり縁がなさそう(151系や0系新幹線の方は結構見かけますが)ですが、実は昭和40年の「怪獣大戦争」という映画で「アーチ橋の通過中にラドンの突風に飛ばされる」というシーンでキハ82系がひと編成登場します。
 これがなぜ話題にならないかというと「撮影はされたものの公開時にカットされたから」という悲劇(涙)
 ではなぜこれを今話題にできるかというと、幸いと言いますかこれを含む未使用カットのシーンが後にDVDやBDのおまけ映像として見られるようになったからです。

 なお、ミニチュアの82系ですが後に塗り直されて昭和43年の「怪獣総進撃」に登場しました。こちらはカットはされなかったのですが先頭部をオリジナルの機関車に挿げ替えて「中国の列車」にされていたので実際の場面を見てもキハ82に見えないという難点が(汗)

 また、特撮というのとは少し違いますが昭和50年代のNHK教育テレビの「はたらくおじさん」のOPでミニチュアの街を俯瞰するシーンにKATOのキハ82系がこっそり登場しています(笑)

8月1日はハチイチの日という事で(笑)

2020-08-15 05:58:00 | 車両・電気機関車
 元のブログでは8月1日の記事だったのでインターバルがあるのですがご勘弁ください

8月に入りましたが8月1日を無理やりこじつけて「ハチイチの日」という事で今回は当鉄道でのEF81のはなしをば。

 EF81はTOMIXが最初に出した国産の機関車モデルでしたが、それまでKATOが出していたEF65ともEF70とも異なり交直両用なうえにステンレスコルゲート車体の300番台もラインナップしていた事もありTOMIXとしては最初のヒット作となった機種でした。
 私がそう言い切れるのは、ここ10年位中古屋巡りをしていて「TOMIXのEF81」の出物に当たる事が多かったからですが、流石に最初期のモデルに当たる事は最近では殆どありません。

 この最初期モデル、今の目で見れば「黒いプラパーツで表現された窓ガラス」とか「ディテーリング皆無のスカート」とか何かと粗が見えてしまうモデルですが、当時のNゲージ初心者にとっては憧れのモデルのひとつだったことは間違いないと思います。

 以後EF81はKATOの製品も交えて幾度かのモデルチェンジやバージョンアップを繰り返しながらNゲージを代表する機関車のひとつとなっています。

 そのEF81ですが私が初めて手にしたのは趣味を再開した直後の2005年頃。
 それもジャンクの纏め売り品の1両としてでした。模型のバージョンとしては当時の現役仕様でディテーリングや走りっぷりには文句はなかったのですが、困った事に「カプラーが欠落し、スカートも一部破損していた」のが弱点でした。
 ですがせっかく入手しただけに捨ててしまうのがもったいなく感じたので入手できるASSYを探したのですが、すでに小売店からはパーツが払底しており半ば絶望視せざるを得ませんでした。
 やむなく(当時の私としては)最後の手段として某ネットオークションのウォッチリストに「TOMIX EF81 スカート」を登録し出物を待つことに。

 ですが何事も待ってみるもので2年目くらいに丁度使える出物が出品されたのには驚くとともに心底有難いと思ったものです。
 こうして3年目くらいになってEF81の北斗星仕様はうちでの初めてのEF81の入線となりました。その頃には中古の北斗星セットも入線していましたから、この81を先頭に建てた編成を走らせたのが素朴に嬉しかったものです。


 それからさらに5年くらいして今は亡き天賞堂のエバーグリーンで最初期のモデルのEF81 300も格安で入手しています。
 35年ぶりくらい待って初めて手にした300にも感慨深かったですがこちらもまた「片側カプラーが欠損」していたのですが、この頃になると模型ファンとしてもいい加減擦れていた私なので瑕疵はそのままに「通電不良で立ち往生した列車の後押し用救援機関車」としてこの300を使う事になります。

 造形は今の目で見ると素朴ですが走らせるNゲージと思ってみるとプロポーションも悪くないですし、走行も豪快極まるノイジーさ乍らも機関車らしい力強さは感じました。
 初代モデルの特徴であるステンレス製のスカートも、プラよりも薄い素材で強度も感じさせる物で意外に好感が持てます。
DSCN9312.jpg
 と、こんな風に実車よりも模型そのものの思い出の方が多いのが私にとってのEF81です。実際これをきっかけに車両工作やレストアに手を染める様になったのですから、私の中ではEF81は大きな位置を占めているとも言えます。

みにちゅあーとの「たばこ屋」さん

2020-08-13 05:55:51 | ストラクチャー
 蟄居の積みキット消化のはなし。
 今回もみにちゅあーとです。
 題材は「たばこ屋」

 今は流石にそうでもないですが、かつては商店街と名の付く大概の通りの角に「たばこ屋さん」があったものです。
 実際にはたばこ専門店と言うのは数は少なく、雑貨屋さんや文房具屋さんなんかの角にたばこ売りのコーナーがあるという程度のものでしたが、当時の子供の私の目から見ても街角にたばこ屋があると妙に落ち着いた気分になったものです。
 (別に吸っていたという意味ではありませんが)

 今ではそうした安心感を与えているのは8割がたコンビニに変わったと思うのですが「地元感」という点ではたばこ屋さんほどの親しみはなかったりもします。

 みにちゅあーとのたばこ屋さんは角地用ではなく、どちらかというと大きな街にあるたばこ専門店に近い構えですが「小型の看板建築」と言う趣はレイアウト向けの素材と思います。
 工作ですがここ3か月近く毎週一軒のペースで建物をものにしてきただけあって、今回のキットメイクは早い早い(笑)
 キットを袋から出して2時間後くらいには商店街にたばこ屋さんが鎮座しました。

 それを抜きにしても工作自体も特に難しいところもなく、ファザード部分の工作が楽しかったおかげで蕎麦屋ほど単調ではありませんでした。

 店頭には看板や自動販売機も並びいかにもたばこ屋さんっぽいですが、あとはカウンターに赤電話でもあれば完璧ですね。
 (今思い出しましたが昔の田舎では「たばこ屋さんが電話ボックス代わり」と言うのも結構あった気がします)

RM MODELSが300号だそうで

2020-08-12 05:53:39 | 書籍

 そういえば今月のRM MODELSは25周年、300号でした。
 先日定期購読のTMSを引き取りに出かけた折それに気づいてRMも買って帰りました。気づいた時に買っておかないと次はいつになるのか見当もつきませんし
 (近所に本屋さんが払底して以来、本当に本一冊買うのも億劫さを感じる様になりました。困った物です)

 さて、RMは100号で「GMのボディキット(クモハ11だったかな)」200号で「工具セット」が付録についてきていましたが、最近のご時世もあってか今回は付録は無し。
 その代わり過去のどれよりも「アニバーサリー感の強い本誌」という印象を受けました。

 300号おめでとう特集で60ページ以上使ったのは同業他誌でもほとんど見なかったと思います。人によっては浮かれすぎている印象もあるかもしれないですが、休日毎に蟄居同然の状態の私からすればこの手の「読むお祭り企画」はウキウキした気分を取り戻させる意味ではとても有り難かったです。

 それにしてもこの20年くらいで鉄道模型はそれを取り巻く状況も含めて大きく変わりました。こうした時代の流れを俯瞰するという企画はこんな機会でもないとなかなか出てこないでしょう。
 主要メーカーはもとより同業他誌からもお祝いと抱負のページが並ぶというのもお祭り気分を助長していますね(笑)

 さて、次はTMSの1000号ですが個人的には本紙とは別の別冊として1000号までの歩みを俯瞰してくれる様な記念誌を出して欲しいとか思います(1000号ともなればTMS本誌のボリュームだと今回のRMどころでないボリュームになりそうですしw)

「鉄道模型少年時代」のレールクリーナーから

2020-08-11 05:49:49 | アクセサリー
 先日の中古ショップの出物です。

 私自身ひとつ(現在のミニSLレイアウト=棚幡線)作った事がありますが、かつて講談社が週刊形式で少しづつパーツを揃えてレイアウトを完成させる企画をやっていました。
 昼時のテレ朝、テレ東あたりでTVCMがバンバン掛かって、それまで「鉄道模型のコマーシャル」なんてのを見た事がなかった私を大いに驚かせたものです(笑)

 さてそれらの週刊誌(?)ですが企画が終わった前後から古本屋で出物が出回る事が結構あります。物によっては「全巻揃いで3万くらい」というこの上なくリーズナブルな価格なのにセダンのトランク辺りでは到底収まりそうにない嵩張りっぷりなのでなかなか手を出せなかった(今でも出せない)物です。

 先日覗いた中古ショップでバラ売りの中古(古本?)をいくつか見つけたのですが、これなら私が欲しくなりそうなアイテムだけ選んで買えます。
(ベースボードなんかは誰も手を出しませんがパイクのベースに非常に好適なので見つけたら買う様にしています)

 今回紹介するのは第二弾の「鉄道模型 少年時代」のレールクリーナーセット。
 最初商品名だけ聞いてKATOかTOMIXのクリーニング棒みたいなのを想像していましたが、写真を見ると見た目になかなか本格的に見えます。

 組み立ててみると先端に洗濯バサミの付いたマジックハンドみたいなのが出来上がりました。この洗濯バサミの部分に布や紙やすりを挟み込んで使う形式です。

 これのありがたい点は柄の長さ。
 25センチから30センチくらいはありますから。よほど高い建物か山がなければ机上サイズ程度のレイアウトならほぼどこにでも手が届くでしょう。
(似た構造のKATOやカラマツトレインのクリーナーは柄の長さがこれの半分か3分の1くらい。シーナリィ付きのレイアウトには少し辛いです)

 柄の部分にトミーテックの刻印がありますが寡聞にしてこんな製品が出ているとは知りませんでしたし、現在検索しても同じ物がヒットしません。
してみると、SL鉄道模型のターンテーブルと同様にこの企画専用のアイテムである可能性は高いと思います。
 ですが類似製品より使いやすく、レールクリーニングカーが使えないミニカーブレールにも対応できるメリットがあるのでできたら正規品で出して欲しいところです。

 なお、同時に購入した雑誌の何冊かについては次の機会にでも。