光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

鉄コレの福井鉄道200形

2016-02-29 05:17:39 | 車両・私鉄/民鉄

 今月入線の新車から。
 鉄コレ10周年モデルの第二弾、福井鉄道200形
 冷房付きの新塗装仕様です。

 本当は旧型仕様がよかったのですが生憎どこでも捌けてしまっていましたし、新塗装の方でも特に不満もなかったのでこちらを入線させたものです。
 今回の200形は鉄コレ初の連接車で、動力機構がどうなっているかが関心のひとつでしたが、蓋をあけて見ると20弾のクモル用によく似た車体端部に二軸の動力を内蔵させたタイプでした。

 但し集電は反対側の台車からも行なっておりその付近に専用のウェイトも搭載できる仕様でしたので走行性は意外と良い方でした。
 (但しウェイトなしだとカーブなどで脱線しやすくなります)

 他に似た様な仕様のすくない2車体連接構造の「普通の電車」なのがこのモデルの特徴でもありますが、福井鉄道特有の排障器が中々に目立ちます。
 実車も併用軌道で運用される区間があります(そのため後付け部品で側面のステップがあったりします)が、個人的には普通の線路で普通の田園地帯を走らせる方が似合う感じがします。

 なお、10周年モデルと言う事で例によって「切符」が付いてきます。
 こういうお遊び、個人的には好きです。

マイクロエースED91を合成する(汗)その6「一応の完成(大汗)」

2016-02-28 05:14:52 | 車両・電気機関車
 マイクロED91のはなしです。

 今回のモデルも一応出来上がりましたが、側面から見ると実車に無い「側面4枚窓」に「迫力の8連ルーバー(笑)」実車に思い入れのある向きには失笑物です。
 (もちろんこの程度の仕上げしかできない私の腕の問題もあるのですが)
 ですがそこを離れて見る限りは「一応ED91みたいには見える」のが収穫でした。

 このモデルの製作開始時にも書きましたが「鉄道模型考古学N」で著者の松本吉之氏が描かれていた様に「2両切り継いでスケール機を作りたくなるほど実車の印象を捉えた傑作」と言うのは嘘ではないと思います。
 (まさか自分がそれを実行するとは2両目のジャンク品を買うまで思いもつきませんでしたが)
 その意味では何かの理由でこのボディが2両手に入って窓やルーバーのスムージングができる方なら必ず今回以上の出来栄えになると思います。

 或いは前面だけを使い、側面を自作するならボディも1両分で済みますしむしろそっちの方が楽かもしれません。

 さて、一応形の出来たED91(のようなもの)をレイアウト上で試走させます。
 動力ユニットが片側台車駆動の鉄コレ12M級なので牽引力ははっきりいって期待できません。

 平坦線のエンドレスでTOMIXのオハ35系3~4連が精々と言った所でしかもこれでも息を切らします。

 以前紹介したTOMIXの9600機関車に似た様な「非力だけれど一生懸命走っている」感とでも言えば良いでしょうか。
 見るからに試作機上がりの機関車と言えなくもない走り味です。

 今回の工作は「たまたま材料が揃ったのでやってみた」感が強く実車への思い入れと言うよりはアイデア工作に近いノリでした。
 ある意味「作るために作る」と言う工作でしたが、でもそれが結構楽しかったです。

 これでもう少しでも腕が上がれば…

鉄道博物館風モジュールを改修する・3・「巨大屋根の製作」

2016-02-27 05:13:08 | モジュール・3
 鉄博風のモジュール改修計画から。

 かなり大きな屋根をつけなければならないだけに材料もそれに対応した大きな物が必要です。
 屋根の本体は黒のプラダン、支柱などの構造物はグーパネを使い軽量化と強度の確保を狙います。

 本来なら更にそれなりに細密に見せたい所ですが運転会に常用する事を考えるとここは多少妥協せざるを得ません。

 屋根の形ですが単純に考えると片流れの形態の方が最も楽ですがあっさりしすぎに見える弱点もあります。
 加えて元のモジュールの「一部二階建て、テラス付き」という内部構造から言うと「外から中が覗きにくい」問題も予想されます。

 そこで「本館は傾斜を緩めにした両流れ屋根をメインに連絡通路周辺に片流れ屋根を組み合わせる」という形とします。
 本館の手前側には前述したように外(斜め上)から中を覗けるように天窓を開口。

 ここは一部を開口状態にして展示状況の違いに対応する積りです。

 以上の計画に基づき材料を調達。
 ほぼ現物合わせで屋根の形は作り込みました。

 ですがこの「現物合わせ」と言う奴が曲者でした。
 ゼロから作るのとは異なり既存のモジュールの構造物に合わせて調整を繰り返しながら作るのであちこちに歪みが出てしまうのが避けられません。

 実際、仮配置を見ると「地震で倒壊寸前の家屋にしか見えない」という難点が(涙)

 いつもそうなのですが、工作に当たって「意気込みと実際のギャップ」を今回ほど強く感じた事はありません。
 これがこれからどう仕上がるのか不安が募ります(大汗)

今月の入線車から「GMの阪急2800系」

2016-02-26 05:10:52 | 車両・私鉄/民鉄
 今月の入線車から。

 最近鉄コレやらしなのやらと中古の阪急電車の出物に良く当たります。
 しかもどちらかというと掘り出し物みたいなものが多い。

 今回のもそんなひとつかもしれません。
 GMの2800系の非冷房仕様の基本+増結セットです。
 昨年来阪急の中古モデルの増備が著しいのですが、それらの大半(と言うかほぼ全て)が同じ店に並んでいたものです。近所の阪急ファンの放出品なのでしょうか。

 私も買ってから知ったのですが、このモデルは昨年の春ころに再生産品がリリースされていたそうで同じ仕様のセットが正札で3万円だそうです。
 今回の物はその半額以下程度でしたがどういういきさつでこの時期に中古が拾えたのかは謎です。

 フロントフェイスは2000系や3000系とほぼ共通するもので新味はないのですが、元々特急用の車両だっただけにサイドビューは6300系に酷似しています。
 KATOやTOMIXとはモデルとしての成り立ちが異なるので同じ土俵で比較するのはどうかと思いますが、良くも悪くも「キットメイク品ぽい完成品」という印象です。
 ただしその分ユーザーによる手の加え甲斐はありそうな感じもあります。

 ところで初期の「グリ完」を除けば私自身はこれまでGMの完成品モデルを持った事がありません。
 ですからこのモデルで初めてGMの最新式の低全高の動力にまみえる事になります。

 これまで見てきたキット用のごつい動力を見慣れた目からするとずいぶんと洗練された感じはありますが、大手二社のそれに比べるとさすがに劣ります。
 その印象は走らせてみても同じ事でエンドウよりは洗練されているけれど、今の水準で見るとややスムーズさには欠ける感じです。
 が、実用上の問題は全くないのでこれは単純にフィーリングの問題でしょう。

 付属のステッカーが充実しているのは流石はキットのGM。
 KATO/TOMIXの素っ気ないステッカーに比べて何となく貼りたくさせる様な不思議な魔力があります(笑)

偉大なる凡庸の系譜・番外編「TOMIXの木造駅舎」

2016-02-25 05:08:49 | ストラクチャー
 ストラクチャー編偉大なる凡庸シリーズ(急にこんなのがスタートしましたw)

 今回はやっぱりTOMIXの「木造駅舎」を。
 実はこの建物、日本初のNスケール「和風の駅本屋」の製品化でもあります。

 これが出るまで日本形ストラクチャーはGMのキットが先行していましたが詰所、信号所、果てはホームや跨線橋まで出ていながら肝心の本屋がまだ出ていませんでした。
 それだけにTOMIXの駅舎の衝撃は大きかった記憶があります。

 TOMIXの登場をTMSがスクープしたのは1976年(昭和51年)の秋ごろでしたがその記事の時点でこの駅舎の写真が既に登場しています。
 これとホームを組み合わせれば普通の人がイメージする「駅の風景」は簡単に再現できるのですが、今の目で見ると「これくらい当たり前じゃん」とか言われそうです。

 にも拘らずこれが登場するまでNばかりか16番ですらストラクチャーのジャンルは非常におざなりだったことを考えるとこの駅舎の登場自体に当時はどれほどの大きなインパクトがあったかお分かり頂けると思います。
 そんなですから、翌年のリリースの時には私も喜び勇んでデパートに駆け込んだのを覚えています。
 (ブログで前述していますが当時はまだ「デパートで鉄道模型が買えた頃」です)

 見ての通り「普通の木造駅舎」そのものと言った風情で大都会のターミナル以外の大概の駅舎に使える機動性がある建物です。
 それでいて内部には待合室や事務所などの内装も再現されており付属のシールの中には「時刻表や路線図」があって室内に貼れるようになっています。
 更には駅には欠かせない電話ボックスと郵便ポスト、小さいながらも売店まで置かれています。

 上述のように何から何まで普通に見える木造駅舎ですが、実はこの「普通さ」こそがこの建物の最大の武器と言えます。
 事実、これが出てからの専門誌のレイアウト記事にはかなりの確率でこの建物を使った駅が登場するようになりました(笑)

 そういえばうちのローカルレイアウトの葉純線も駅舎はこのモデルです(カラーリングは当時セットの付属品にしか設定されなかった青色です)

 また、やろうと思えば切り継ぎや塗り替えで郵便局や分校の校舎、村役場などにも使えそうです。

 これが大成功したからか、GMも重い腰を上げて(笑)駅舎を4種もリリースしましたしエーダイナインやKATOもそれに続く事になります。
 ですがトータルでの完成度はどれもTOMIXの木造駅舎を超えていません。
 後発メーカーの物はどれも個性的でリアリティの点でTOMIXよりも作り込まれた物が多かったのですが、なぜか「普通さ」が足りないように感じられました。
 (一部を除いて後発メーカーの駅舎はどれも大きすぎたり場所を取り気味の物が多く意外と奮っていません)

 「普通であるがゆえに使い勝手が良い」というこのモデルの完成度の高さはまさに「偉大なる凡庸」そのものと言えます。上の写真のモデルは最初に買った駅舎モデルをリペイントしたものですがこういう「完成品に手を加える楽しみ」を最初に教えてくれたのもこの駅舎でした(出来はまったく置いておいて・・・ですが)

 TOMIXでは未だに作られ続けているロングセラーですがこの地位は当分安泰なのではないかと思います。


日本型Nゲージの50年と思い出から・オハユニ61編

2016-02-24 05:06:28 | 車両・客車・貨車
 昭和39年版の「模型と工作・鉄道模型ガイドブック」から50年前の16番モデル工作とそれ以降のNモデルの思い出を語るある意味支離滅裂な企画(汗)

 今回はオハユニ61から。

 1両で客車・郵便車・荷物車の三つの役割を賄う多機能型車両と言うのは実車の世界ではその大半が機能面での中途半端さから早々となくなっているのが普通ですが個人的には好きなジャンルだったりします。
 中でもオハユニ61はそのネームの語感(笑)も通りやすく強い印象を持っています。
 とはいってもこれの実車に乗った事は殆どありません。旧客が結構後まで生き残っていた東北本線でも61系はオハ61かオハフ61ばかりだったと記憶しています(普通列車は50系に切り替わるまでは大概これとオハ47の組み合わせだったと思います)

 さて、16番工作記事の方は例によってペーパー車体に床板と屋根板を組み合わせる標準的な構成です。
 ですので工作法ではこれといった特徴はありません。
 とはいえ、上述の万能性を思うと本誌を見てオハユニを作ったユーザーは結構多かったのではないでしょうか。

 オハユニ61は最低これ1両に牽引機があれば一応編成が成立する(笑)上に貨車と組み合わせた混合編成でも結構様になるだけにローカルレイアウトでは万能選手と言って良い車両と言えます。
 その割にはNでのモデル化は長い事GMのキットやサードパーティのキットの仕様のみと言う状態が続いていた感じがします。
 

 TOMIXから決定版とも言えるHGモデルで他の61系客車と共にオハユニが出たのは確か2008年頃と記憶しています。
 当時これを買いに行こうとしたらオハ61やオハフ61がそこそこ残っているショップでもオハユニだけなくなっていて焦ったのも今となっては思い出となりました。


鉄道博物館風モジュールを改修する・2・改修プランの具体化

2016-02-23 05:00:56 | モジュール・3
 昨年の秋に初夏の某イベントを目標にモジュールの改修に取り掛かる事にしました。
 「鉄博風モジュール」はその直前まで人形をかなり追加して賑わわせていましたが、それ以後丸2年改修自体が宙に浮いていましたからこれをどうにかして使いたいと思っていた所でした。

 おまけにその2年の間に他のメンバーが鉄道公園のモジュールを複数出品しているのでどこかで違いを出したいと考えていたのは前回書いていた通りです。

 そこで思いついたのがかねてから懸案だった展示スペースに「屋根をかぶせる」改修です。
 鉄道公園との差別化の意味と、実際の博物館も大概屋根が付いている事から改修の方向性としてはこれはありなのではないかと。

 ただ、これを実行するにはかなり大きなサイズの屋根を作らなければなりませんし、前回もデザインを中心にかなり躊躇した所が多かったのが悩みどころです。
 がこうでもしないと改修の意味がありません。

 おまけにこれを実行すると屋内のかなりの範囲が外から見えなくなるので屋根の一部に天窓を開けて覗きやすくする工夫は必須です。
 併せてこのモジュールの建設当時はあまり普及していなかったですが、モジュールのLED照明追加も検討事項になります。
 特に今回の構造では屋根の裏側にLEDか何かで照明も追加しないと屋根を付ける意味がありません。

 又、それに付帯して(と言うよりこちらがメイン?)
 これを作った時点ですらかなり雑に仕上がっている部分が多かったですから、これらをきちんとした形にリニューアルする必要もあります。

 いや、それ以前に丸3年近く放置されていますから何よりもまず全体の清掃も必要(と言うよりもこれが最優先)

 あとは改修前の時点でもまだまだ足りないと思われていた人形や展示品の追加も課題でした。

 外見をどうするかも併せて色々な検討を重ねつつ着工の運びとなりました。
(この項随時更新)

マイクロエースED91を合成する(汗)その5「デッキ部を合成する」

2016-02-22 05:56:01 | 車両・電気機関車
 マイクロエースのED91の合成モデルのはなしの続きです。

 ここまでの改造でボディ本体の方はどうにか形になりつつありますが問題として残ったのはデッキの部分です。
 もともとED91タイプに付いていたデッキ部はシャシとほぼ一体となっており鉄コレの12M級動力とのマッチングの点で問題を残していました。

 何しろED91動力のカプラーは殆ど固定されていて首すら左右に振りません。
 ですのでとりあえずとしてプラバンにED91の手すりを貼りつけたもので当初は代用していましたがデッキ部の下の部分が如何にもスカスカで見た目に間抜けすぎます。

 何か代用できそうなパーツが無いか考えていたのですが、例えばKATOのタキ3000や鉄コレの機関車の前部なども検討した物のどうもピンときません。

 ですがそこまで考えていて、ここでふと思いついた事が。

 実は以前乗工社の小田急デユニ1000を動力化した際にジャンク品のKATOのDD13の動力をドナーした事があります。
 その際元々の車体を取り外して取って置いていたのですが、その中に前部を含めたデッキ部分一式のパーツもあったのです。

 この部分をED91の車体に装着できればこれまで以上にそれらしい外見になりますしデッキ部にカプラーを逃がすための欠き取りがあるのでカプラーへの対応も出来そうです。
 早速パーツを引っ張り出して見ましたが、どうにか行けそうに見えます。

 早速デッキ部をカットしましたがカットしたデッキ部はボディよりも動力ユニットに取りつけた方が手すりの高さが自然なようだったので、ユニットの端部を若干カットして接着しました。
 前の写真で紹介したプラバン製の即席デッキよりは様になります。

 惜しいのはデッキ部の材質が塗料ののりにくい物だった事で貼り付け時に一部がはがれ始めたのでリペイントが必須の情勢です。
 併せて車体下部に黄色いクラフトテープを貼り付けラインの代用とします。
 (実はこれも接合部の段差を目立たなくさせるための姑息な策なのですが)
 実車ではこのラインから下は黒ですがボディと動力ユニットとの段差が案外大きく下手に黒く塗るとかえって段差が強調されそうだったのでとりあえずそのままにしています。

鉄道模型の買い物のはなし5・「可能性にカネを払う」ということ

2016-02-21 05:01:53 | 思いつくままに・考察
 前回の「レンタルレイアウトに完成なし」を考えていて付随的に思いついた事から。

 先日のホビセンの買い物なんかは特にそうですが単体では別にどうという事もない製品でも「あ、これはレイアウトに使えそう」とか「これがあるとこのミニシーンができるな」とか思いながらアイテムを買い物かごに放り込む事が多かった気がします。
 実際にそれがレイアウトに使われる事も多いのですがいずれにしてもそのアイテムに出会わなければ別にどうという事もなかった様な物ばかりと言えます。

 (大体、オランウータンのフィギュアをあらかじめ使うつもりで落合南長崎までわざわざ出向いた訳ではなかった筈ですからw)

 ですがこれを手に取った時に感じたのは物そのものではなく「それの持つ可能性に金を出していたのではないか」と言う事でした。
 つまり「ぜひ欲しい」という必要性に迫られて、と言うよりは「これ、あったらいいな」と言う感じのノリです。これなどは「衝動買い」とか「買い物中毒」とかの症状のひとつではないかと。
 そう思い始めると私が上京とか帰省なんかで買っているのは殆どそれに該当する気がします。

 逆に地元のショップで買うのは大半が新製品の予約買いとかサプライ品の補充と言ったコンビニ的な買い物ばかりです。
 この中間なのがたまに欲しくなるアイテムが出品されるネットオクと言えます。

 買う事それ自体が自己目的化したコレクターや買い物中毒患者は別としても、殊「趣味の商品を買う・手に入れる」と言う行為の中には物そのものよりも「そのものの持つ可能性」に金を出しているという側面が確かにあると思います。
 これは車両よりもレイアウト用品で顕著な気がします(前述のオランウータンとか汗)
 そしてその可能性が漠然とすればするほど夢もそれに比例して大きくなる。
 宝くじなんかはその典型でしょうし高級品と言われるブランドなどはそのイメージで持っている所も多分にあると思います。
 (ブランド品の靴を「履きつぶすために買う」なんて話はあまり聞きませんし)

 逆に可能性が具体的すぎてしまうとルーチンワークみたいになって感動が薄くなるというのもあるでしょう。私なんかに当てはめると「鉄コレをN化するために車輪やパンタをバラ買いする」なんてのがこれに当たりますか(笑)
 ですがこれなどは夢としては非常に堅実ではあります。

 ですが「偶然手に入ったもののおかげで趣味の次の展開に入る事ができる、或いはそれのおかげで視野が広がる」ケースと言うのもあります。例えば先日入手したマイクロのED91タイプの不動品なんてのはその典型で「既に持っていた1両と組み合わせてスケール機に近づける」と言う次の展開につなげてくれる働きをしてくれました。万事がこんな風にアクティブに進めばいいのですが。 

 ですが大概の場合は買ったアイテムとかパーツを眺めながら「これを使って次はあれを・・・」と次の展開を夢想しているばかりだったりします。昔はこういうのを「安楽マニア」と呼んでいたそうですが(反省)

 ですがこういう夢想を「無駄」と取るか「趣味の本質のひとつ」と取るか。
 感じ方は人それぞれとは思いますが、私の場合どちらも正しいという気がします(優柔不断)

マイクロエースED91を合成する(汗)その4「塗装と屋根上」

2016-02-20 05:57:56 | 車両・電気機関車
 この間から悲惨さだけが加速しているED91合成作業の続きです。

 今回の改造に当たって昨年暮れに秋葉原のGMに出向いて必要と思われるパーツを調達しました。
 パンタはTOMIXのED75用を転用、碍子類は彼の地でも銀河の物が残っていなかったのでGMの交直流電車用を数両分入れました。
 配線類についてはエバグリの処分品に燐青銅線の処分品があったのでそれを入手しました。
 これらはいずれも屋上機器類の加工用です。

 が、参るのが実際のED91の配線がどうなっているのかの資料が極端に少ない事。
 ワールドのモデル写真まで探してある程度は見当を付けましたがさて、どうしたものか。

 なお今回のモデルは現存するED91のどれとも窓やルーバーの配置が異なるため、完全な「タイプ」となります。
 実車に存在しない6号機以上の数字を代入する感じになりそうです。

 何とか形が出来上がったところで、とりあえず塗装。
 ボディカラーは近似色としてMr Colorのモンツァレッドを使用。
 本来は塗膜が薄く出来るラッカー系を使いたかったのですが接合部の乱れがひどすぎるので塗膜を厚めにしてごまかそうという姑息極まる手段なのはここだけの秘密です。

 屋根上は定石の黒。
 これも悲惨としか言いようのない塗りです。
 
 ここまでやった時点で屋上機器の取り付けを。

 とはいえよく見るとこのモデルと実際のED91とでは屋根上の凸凹の配置がまるで異なることも判明しています。
 ですから碍子を植えるにも「それっぽい配列」以上の事はできません。

 同じ事はED75そのまんまのパンタでも同様です。

「もっともくわしい機関車鉄道図鑑」

2016-02-19 05:55:45 | 書籍
 今回は久しぶりに70年代の児童向け鉄道入門書のはなしから。
 ものは朝日ソノラマの「もっともくわしい機関車鉄道図鑑」です。


 本書の著者は先日物故された竹島紀元氏。
 ファンには言わずと知れた「鉄道ジャーナル」の元編集長、レールウェイライターの草分けだった方です。

 「入門」でも「大百科」でもなく「図鑑」を名乗っている所に類書との差別化を感じさせますが、本書ではイラストは殆どなく、その分が殆ど図解に当てられている所に硬派振りを感じさせます。
 実際、当時の子供の一人である私にしてからがそのアカデミックな雰囲気に惹かれて買った記憶があります。
 ある種の子供と言うのはこの種の「ちょっと背伸びしたアカデミックな物」に惹かれる時期と言う物がある様で知り合いの所ではちょくちょくこの本を見かけました。


 だからと言って本書が見かけ倒しという事はなく今読み返しても内容的には非常に充実しています。

 蒸気機関車の記事の比率が高いのはSLブームの当時は半ば当然ですがそれでも本書を本格たらしめているのは機関車の歴史と絡める形で技術面の進歩を説いている点です。
 類書の場合大体が個々の機関車の紹介レベルにとどまる事が多いのですが、本書では年代順に並べられた機関車の解説と並行する形でその駆動メカニズムの進歩も俯瞰できるように配慮された形跡があり、読破すれば文字通りいっぱしのSL博士くらいにはなれると思います。

 
 そういう構成ですから「発展途上の蒸気機関車」と題して古典機にもかなりのページを割いている点も見逃せません。

 本書の流れが鉄道の歴史を俯瞰する中で機関車を中心とする技術の進化の過程を捉えるものですからこれは必然なのですが
 それでも類似書の大半は1号機関車と弁慶号とEC40を載せる程度でお茶を濁している事が多いので古典機好きには嬉しい配慮ではあります
 と、言いますか本書の目的のひとつは或いは「デゴイチやシロク二だけがSLじゃない」事を示しつつ子供たちにも古典機への興味を引き出したいという思いもあるいはあったかもしれません。


 類書にない独特の文章力はある意味教科書的にも見えるのですが、それでもそこを我慢して読み進めていくとかなり読ませる内容です。

 それにしても最近はこの手の文章主体のこども向け入門書と言うのは本当に見なくなりました。

鉄道博物館風モジュールを改修する・1・反省点と展望から

2016-02-18 05:43:20 | モジュール・3
 先日も運転会の折にちょこっと紹介した鉄道博物館風モジュールの改装作業の話を今回から不定期で書こうと思います。

 実はこのモジュール、製作したのは2011年~2012年にかけての期間で、実際に運転会に供したのは2012年に二回だけでした。実はこの2回で出来の粗さと当初の計画の甘さを痛感してしまい、更にそれ以後は同じベースを共用するミニSLレイアウト・棚幡線の工事に掛かり切った上に運転会での主役もそちらになってしまったために2012年暮れ頃を最後に放置状態になってしまっていたものです。

 このブログでもわざわざこのモジュールのためにカテゴリを用意していたのに最新の更新が2013年の7月だったりします。

 恥さらしになりますが(何をいまさらw)当時のブログを再録して改修前の反省点を挙げたいと思います。

 ~このモジュールの建造物は車両展示場と、Zゲージのミニ列車を中心とした博物館なのですが外壁にKATOの高架駅のパーツを中心に纏めています。更に左端には跨線橋を兼ねた外部への連絡橋を設け、建物内部も吹き抜けのある二階構造となっています。

 実はこの建物、搬送時の内部破損防止と見た目の向上、自宅保管時の防塵を兼ねて全体に屋根を被せる方向で検討していました。

 最近になってやっと屋根作りに掛かる気になり(笑)どんな屋根を被せるかラフスケッチを描いてみているのですがどれもこれもぱっとしないのです。

 どうしても取ってつけた様な不格好な屋根のデザインばかりで見た目「ヘンな重箱」みたいなのばかりとなっています。
 これと言うのもモジュール製作開始時に内装優先でデザインしてしまったつけが回っています。
 おまけに外壁パーツに既存の駅等の物を使っている為にデザイン上の制約が更に増してしまいました。
 デザインを優先すれば左側の連絡橋や右側の一階部分の機能性が削がれますし実用性重視だとコレクションケースをそのまま載せた方がましといった具合。

 最初のデザインでは内装の事ばかりで屋根にまで気が回らなかったことが敗因と言えます。
 結局運転会には2階デッキ部にかぶせる形の間に合わせみたいな屋根にしてしまいましたが、この種の大物建造物をオリジナルで作る場合(特にディスプレイ以外の目的も想定している建物は)最初のグランドデザインが大事である事を今になって痛感しています~

 と、まあこんな具合で、今回掲載の写真もその当時の物です。
 ですがアイデア自体は気に入ったものでしたし、このまま寝かせていても面白くないので可能な限り改修する事にしました。
 実はその決意をしたのが昨年の秋ごろの事です。
 
 改修は現在も進行中ですが、今回お見せしている写真からどう変わるかご覧いただきたいと思います。
 (この回不定期更新)

運転会の撤収とミニバンのはなし

2016-02-17 05:34:33 | 旅行・探訪・イベントなど
 先日の雪とそれに続く急激な冷え込みはついこの間までの暖冬傾向を記憶の彼方に吹き飛ばした感があります。
 今朝などは氷点下5℃を更に下回り完全に真冬モードとなりました。
 しかもこれがあと1週間は続くとの由。全くどこが暖冬かとため息が出るほどです。

 ですが先日の運転会の最終日はメンバーの半数が先々恐々だったのに比べればまだましと言わなければなりません。
 何しろ日曜夕方の時点で天気予報が「いつ雪が降ってもおかしくない」とまで言っていたのにうちのクラブの主要メンバーの半数近くが県外に人間でその上スタッドレス未装着で来ていた者までいましたから。
 お陰で終了時のモジュールの撤収と搬送はこれまでにない切迫感のもとで進行しました。

 20枚以上のモジュールをひとまとめにし各自のクルマに搭載、撤収するまでの時間は25分弱!
 文句なくこれまでの最短記録といえます。
 これには手伝った私も驚きました(笑)
 ここらはやはり事前の計画性と各メンバーの経験の積み重ねから来るノウハウが最大限に物を言ったと言えそうです。
 鉄道模型の趣味なんて基本的に閉鎖的な文化系の趣味と思われますが、殊イベントや運転会が絡むと完全に体育会系のノリになります。

 ところでここでそれなりに活躍したのが今回から出動したエスクァイアでした。
 ここでは600×900のモジュールを数枚単位でひとまとめにした通称「おかもち」と呼ばれるモジュールの塊が持ち運ばれクラブメンバーが分担して運ぶ事が定例になっています。

 エスティマの頃には私もひとつやふたつはこの「おかもち」の輸送に参加していたのですが、アリオンになった途端「おかもち」がひとつも運べず随分と肩身の狭い思いをしたものです(汗)
 今回クルマがエスクァイアになったのでこの点はかなり改善されたはずですが、実際の所はどうなのか。

 今回は肝心の「おかもち」を運ばなかったのですがそれでもその片鱗は確かめられました。

 荷室そのものの広さですが、3列目を跳ね上げた状態でもおかもちをひとつ載せる(つまり奥行き600ミリ+αは確保されている)事は可能です。
 ところがこのクルマの場合、2列目が畳めない反面、スライド量が非常に大きいという特徴があります。
 今紹介した奥行きは、通称リムジンモード。2列目を目一杯後方に下げた状態。これでも普通のワゴンの4名乗車時程度の奥行きなのですが、カタログ数値では2列目は運転席に座面が密着するくらいまでシート自体を前進可能なスライド量810ミリ。
 つまりこの状態だと「2列目シートの前にももうひとつおかもちを搭載出来るほどのレッグスペースがある」事になります。

 逆にシートを最大に前進させれば最大で1400~1500の奥行きが稼げます。
 これなら「おかもち」の二個搭載までなら対応可能。
 但し2列目はスライドしかできないのでこれ以上は物理的に荷物は載りません。
 とはいえ「おかもち」の実測寸法からすれば足元スペースが初代アルト並みに狭くなるのを覚悟すればこの状態で4人乗車ができる事になりますし、運転席に密着させれば壊れ物を中心に2列目シートの座面をサブの荷室に使う事も可能でしょう。
 (ただ、そうなるとウィークポイントとなるのがあの「つるつる滑る合成皮革シート」です)

 帰りの撤収時にはおかもちこそ運ばなかったもののそれに匹敵するほどの機材を搭載する事ができました。今回の運転会に関する限りは合格点と言えます。
 しかも開口部が多く、そのそれぞれが大きいために積み下ろしに要する時間的ロスはワゴンよりもはるかに早く、撤収時間の短縮に貢献するというおまけまでつきました。

今月の入線車から「中村精密のC53」

2016-02-16 05:04:35 | 車両・蒸気機関車
 かねて以前から欲しかった蒸気モデルの中でも(わたし的に)難易度が高かった機種がようやく先日入線の運びとなりました。

 物は中村精密のC53。
 この機種、中古屋で見掛けないのは勿論ですが奥でも中々出物が無くたまに出たと思ったらあっという間に高値がつくので手が出せないという難物でした。
 ですから見つけるにしても相当まめなショップ周りかいい出物を奥で見つけるかしかないと覚悟を決めていたものです。

 ようやく(価格的にも適当な)それを見つけられたのは勿怪の幸いと言えます。

 中村のモデルに拘ったのはひとえにそのプロポーションの良さ。
 C53自体はマイクロからも出ていましたが腰高背高のそれには違和感を感じさせられていた上に持っていたマイクロのC53が「ダイカストの崩壊で自走不能になってしまった」という事情もあります。
 自走出来てマイクロよりプロポーションの良いC53は後にワールド工芸始め他社からも出ていますが細密度が高い反面キットも完成品も高価というのがネックでした。

 因みに今回のC53はそのマイクロの中古モデルと大差ない値段でしたから中村のモデルとしては(先日のジャンクC57を除くと)かなり安価な部類です。
 
 3シリンダーによる高めに配されたボイラーと大径の動輪の組み合わせは正に東海道の雄の風格が感じられます。

 又、ボイラー上のドームもちょこんと一個乗っただけのかなりスマートな印象でC57が「貴婦人」ならこちらはさしずめ「イケメン」と言っても良いくらいに感じます(笑)
 今回のモデルはデフ付きなので現在飾り物状態のマイクロ(45号機なのでデフなし)との仕様違いも楽しめます。

 かなり古い上に歴然と使いこまれた跡が残るモデルなので走行性は期待していなかったのですが意外と走りはしっかりしており以前入線のC51やD62の様なやれは見られませんでした。
 但しスローはあまり効かない部類ですが。

 これに牽かせたい客車と言うと旧型蒸気用に昨年入れているMODEMOのスハ32系が最右翼でしょう。元々が中村精密製の客車で客車本来の用途に最も適合します。
 他にはOE88も似合いそうですし、スハ44系との組み合わせもぜひやって見たいものです。

 それにしても戦前中心とはいえ東海道本線で主力機のひとつであり機関車自体が非常にスター性の高い機種の割にはC53はメジャーメーカーから量産品が中々リリースされない不思議な機関車です。
 とか言っていると、ある日突然KATOが製品化したりして(汗)
 EF56とかEF10、最近だとC59みたいにこのパターンが多いですが。

マイクロエースED91を合成する(汗)その3「突然のジグソーパズル」

2016-02-14 05:02:09 | 車両・電気機関車
 先日着工したマイクロエースED91タイプの合成作業(笑)

 動力ユニットですがボディ内部のポッチが当たらないなどの理由から鉄コレの12M級が最も適当と思われるので手持ちの上田電鉄から一旦動力をドナーして対応します。
 (実はこの12M級動力、この春に再販が決まったのだそうで今は宙に浮いた形になる上田の電車もいずれ復活可能となるという目論見からです)

 さて、肝心のボディカット。2台のボディの運転台ぎりぎりの所から切断、組み合わせる事で少しでも長さを確保するつもりでいました。

 ところがレザーソウを垂直治具に当てて切断したまでは良かったのですが治具の隙間のわずかな遊びのために微妙に曲がって切れてしまう体たらく。
 わずか1ミリの狂いでも実物換算では15センチですからつなぎ目の曲りが目立ってしまい参ります。
 何しろ今回のは寸法的にもぎりぎりの線なので切削の遊びが大きくとれません。

 しかも切断中に徐々に今回購入のモデルの方がボディにバリバリとひび割れを生じ始めました。
 以前購入の新しい年式のボディの方はサクサクと切れたので、モデルの年代的にプラスチックの経年劣化が進行していたようです。
 前面に至ってはちょっと押しただけでぺきぺき折れてしまう始末。
 ついに前面と側面が粉々に近い所まで分解してしまい一瞬頭の中が真っ白になります。

 これまで相当な高年式のモデルをベースにした改造を何度かやっていますがボディがここまで脆くなっていたケースは初めてでした。

 幸いと言いますか、場所がお菓子の「東雲」の箱の中での作業だったために大半の破片がその箱の中に納まってくれたのだけは幸いでした。

 やむなく割れた部分を再度貼り直すなどのリペアも同時並行で進行、切り継ぎ工作の筈が途中から「ジグソーパズル」のノリに変わってしまいました。

 まさかこういう事になるとは思いもしませんでした。

 おかげでただでさえ見苦しいボディが更に凄い事になりました(大汗)
 更に鋸が直接当たっていた2体のボディの接合部付近の破片は粉々状態でどうにもならないので楔状に切ったプラバンで更に穴埋め。
 いつボディが割れるか冷や冷や物の現状を思うとパテ盛切削など思いもよりません。

 それでも切り継いだボディをユニットに載せてみるとどうにかぴったりです。
 足回り、特に台車枠がベースの上田電鉄そのまんまなのはやむを得ません。但しカプラーだけはスペーサーで伸ばせるだけ伸ばしました。この上にデッキを持ってくるためです。

 もちろん試走でも問題なく走り切りました(吊るしの動力なので当たり前と言えばそうなのですが)

 デッキの部分はこの時点ではプラ版切り出しのパーツをボディに接着。
 手すりもオリジナルのモデルからの移植です。