光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

旧ブログの終了に当たって

2014-06-30 18:55:52 | 思いつくままに・考察
 2007年6月からBroachで続けてきた旧メインブログ「光山市交通局」がBroachのサービス終了に伴い今日で終了となります。
 3月以来更新を終了しているブログでしたが先週の金曜日にアクセス数が65万を超え、最終日の今の時点で65万587となっています(6月30日19:00現在)

 こうして見ると我ながら長く続いた物と思いますが、それだけに今回のサービス終了に伴う旧ブログの終了には感慨深い物を感じます。

 正直7年前にこれを始めた時にはこれほど続くとは思っていませんでしたし、後継のブログ(ここの事です)に引き継いで今も継続する事になるとも思いませんでした。
 その間には色々な事もありましたし、レイアウトも車両の拡充もその都度ベクトルを変えながらですがどうにか続けてこれました。

 これも長年の間このブログを観ていてくれた訪問者の皆様、あるいはコメントなどを通じて様々な交流を持つ事の出来た皆様のおかげも大いにあったと思います。
 開始当初はこんな偏った内容のブログにどれだけの人が見てくれるものか正直海の物とも山の物ともわかりませんでしたし、徐々にではありますがコメントを頂いたりする毎に一種独特の手応えの様な物を感じてこれた事も大きな財産と思います。

 ともあれ、こちらでのブログは今後も続けて行きますのでこれからもよろしくお願いします。

T3タンク蒸気機関車とNゲージの歴史におどろく

2014-06-30 18:52:25 | 車両・蒸気機関車
 先日ジャンク箱から入線を果たしたミニトリックスのT3蒸気の話から。

 以前も触れた事がありますがこのT3蒸気は以前にも中古を買った事があります。
 今回のジャンク箱のT3が入り2両になった訳ですがこれまでこの2両をじっくり並べた事がありませんでした。

 先日このふたつを並べてみたのですが、
 「どうも何かがおかしい」
 外見上このふたつの蒸気はプロポーションは全く同じ、足回りも全く同じものです。

 ところが車体のディテーリングがかなり異なる事を発見しました。
 以前入手した方はタンク部や車体の随所にリベットの表現がありますし、ボイラ下に担いばねの様なモールドがあります。

 ですが今回のT3はそれらが無く妙につるりとした印象なのです。
 更に驚いた事にジャンク箱のT3の方は何とキャブの前方に窓がありません。
 つまり運転席から前が見えない(!)という驚くべき造形だったのです。

 前に入線した方にはきちんと窓が開けてあるので明らかに金型を改修している様です。

 ここから興味を持って再調査して見たところミニトリックスのT3の驚くべき履歴がわかりました。
 何とこのT3、50年前の初登場時は動力を持たない「手押し玩具」としてデビューしたものだそうです。
 後にNゲージに本格参入する際にモータを搭載させて自走できるようにしたとの事。

 前面に窓のないT3はその当時の名残だったようです。
 当然それ以降も金型の改修は続けられその過程でディテーリングも追加されたのでしょう。
 
 T3自体はアーノルドラピードからもモデル化されているのですがミニトリックスのそれと並べると同じプロトタイプとは思えないほど形態が違います。
 同じプロトタイプでこれほどに外見が違う事が謎だったのですが、モデル化の出発点が違っていたのだという事なら納得できます。

 ミニトリックスのT3はその後何度も金型を改修して最近まで続いたモデルだそうでその過程でディテーリングの追加や窓の追加等が成されたようです。
 ですから当然ジャンク箱の方がモデルとしては古い事になります。

 いずれにしても面白い事実でしたし結構勉強にもなりました。
 ジャンク箱のT3ですが走りっぷりは前述の後期形とほぼ同じでしたのでこれも拾いものです。

秋葉で買ったグッズ(?)から

2014-06-30 18:47:32 | その他
 先日の秋葉行で某鉄道ショップで購入したものから。

 Zゲージスケールに近い「鉄道ファン」のヴィネット。

 手のひらに乗るジオラマとしても良し、Zゲージ車両の展示台にも悪くありません。
 (飾るほどいっぱい持っているわけでもないのですが)

 物が小さくても見せるポイントがしっかりしていると意外なほど見られるものですね。
 扇形庫などはローアングルの接写だと結構な迫力すら感じます。

 もうひとつ、
 新幹線の開業記念か何かのステレオ写真。

 昔はこういうのがよくありました。
 最初はてっきり実車の写真と思っていたのですがよく見るとHOのモデルの様です。
 ステレオ写真としては結構珍しい題材の気もしますね。

 放置しているとすぐ反り返ってしまうので扱いには注意が要りそうです。

 最後にマーチエキュートのポポンデッタにあったチョコレート。
 見ての通りそのまんまです。

 なんだか食べるのが躊躇されますが子供にやったらさっさと食べられました(笑)

ジャンクの玉手箱から・つぎはぎ編成の113系

2014-06-29 07:03:46 | 車輌・電車
ジャンク箱の話から

 この箱の中身は関水金属が半分程度、外国型がそれに次ぎ、以下エンドウが続きます。
 意外にトミー系は少なくTOMIXのモデルは113系の編成くらいでしょうか。これにナインスケールの貨車が2,3両といったところでしょうか。

 その113系ですが以前にクハとサロが1両づつ入線していたものの編成が組めるほどのボリュームではなく(そもそも動力車がない)少々持て余し気味だったので今回のジャンク箱に113系が出てきたのは有難かったです。
 ・・・の筈だったのですが、入っていたのはトレーラーのモハ112、113という困った組み合わせ。
 つまり手持ちの車両を加えても「全車動力なし」という泣ける構成になってしまいました。

 困った事にこういう時に限って(?)地元の新車中古問わずどのショップも113系の動力車が置いてなく、ほとんど側線の飾り物状態寸前です。

 やむなく某オークションの出物を漁った処、幸いにM車のモハ112の出品がありつい先日やっとこさ走れる様になりました。
 ただし、今回落札したモハはTOMIXはTOMIXでもジャンク箱の物とは微妙にバージョンが違っており窓の表現が異なります。

更に先日の秋葉行きでクハ111を見つけ、どうにか編成としての形は付けました。
 ・・・ただ、KATOのクハなので微妙にTOMIXとは色調が異なりますが。

 ジャンク箱のは窓周りが「日の字」状の独特の表現で当時から不評だった初期の仕様ですが今回のモハはその点が改善されており編成の中で一人だけ「二の字」状のサッシになっています。
 統一性の点では問題ですが、子供のころから同系列なのに妙に不揃いなコンディションの旧客や気動車を見慣れていたせいか正直あまり気になりません。

 動力は当時としてはそれなりにスムーズなくちです。



大レイアウトを考える・文化祭レイアウトにおどろいて

2014-06-29 07:01:15 | 思いつくままに・考察
 今回は久しぶりに「大レイアウトの考察」ネタから。

 最近大昔のTMSをひっくり返していて見つけたものです。
 69年頃の253号に掲載されていた灘高校鉄研の学園祭用16番レイアウトです。

 記事の冒頭に出てきた写真を観て先ず驚かされました。
 線路に比べて山々や突堤周りのシーナリィの比率がとても大きく、細密度こそ劣るもののそれをはるかに上回るリアルさとスケール感を感じたからです。
 正直「日本のレイアウトにもこういうのがあったのか!」と言う感動すら覚えました。

 レイアウトとかジオラマとかいうより特撮映画のミニチュアセットに近い感覚とも言えます。

 この印象は記事を読み進めて他の写真を観ても余り変わりません。
 確かに建物類は家の形をした箱みたいですし、平地の樹木の植生もまだまだ足りません。しかしそれでもそこに表現されたシーナリィのマッスはそれを大きく上回るインパクトがあります。

 記事によるとこのレイアウトは5M×3Mというかなりの大きさですがトラックプランを観る限り線路自体は運転を楽しめる最小限の量にとどめられ、更にそれらの大半が山の中に隠された構成になっています。
 これだけ潤沢なスペースを持ちながらその大半をシーナリィに割いたレイアウトと言うのは少なくとも日本のレイアウトでは空前絶後であり、鉄道マニアがよく考える様な(あるいは博物館やレンタルレイアウトによくある様な)「線路オバケ」みたいなプランの対極と言えます。
 しかも風景構成を全く欲張らず、山と田圃だけで構成しているためあたかも実景を観ているような錯覚すら感じさせます。
 
 これだけのスペースだと16番の20M級の8連くらいでもかなりゆったりと走らせられる事は想像に難くありません。
 このプランですと露出部の大半が直線区間の様ですが線路が地形に合わせた緩曲線で構成されれば更に列車が生き生きと見えた事でしょう。

 風景モチーフは日本のどこにでもある田舎という一番面白みに欠けるシチュエーションにもかかわらずそれが1/80に縮小されているというだけでこれほどの感動を与えてくれる辺りはレイアウトの真骨頂とも言えます。
 このサイズを大雑把にNに換算すれば2.7M×1.6M、Zでも畳1枚をちょっと上回る程度のサイズになりますが、それでもかなり雄大なイメージのレイアウトになるのではないでしょうか。

 ただ、このレイアウトの欠点もそこにあった様で学園祭展示用のレイアウトと考えると単線主体のトラックプランな為列車の行き交いが表現できない上にトンネルが長過ぎて列車を観られない時間が長くなりギャラリーにはあまり評判が良くなかった様です。
 ですがこれが個人所有のレイアウトだとすると運転ひとつとってもかなりなロングランとなる上に、実車さながらの時間配分の運転を楽しめる意味でかなりのシミュレーション体験が期待できます。

 その意味ではこのレイアウトはそのコンセプトに於いてかなり高級なレイアウトと言えるのではないでしょうか。
 感覚的な例えとしては坂本衛氏の「摂津鉄道」がもし全線完成していたらこんな風になったのではないかと言う位のイマジネーションがあります。
 更に実景さながらのパノラマ感は一人グラスを傾けながら(笑)列車を眺めるだけでも相当に楽しめそうなものです。

 私個人としては自分の目標になるレイアウトがまた一つ増えた感じです(実現可能性は置いておいて…ですが)

 実はこの記事は4月の初め頃に書きなぐっていたものです。

 上記のような感想を抱きながらしばらく経ってから、これに良く似たシーナリィの比率の高いレイアウトがこの間のTMSに掲載されていてまた刺激されました。
 北海道の風景をモチーフにしたTT9・120分の1のレイアウトとの事ですがベースの中で実に存在感を感じさせる山塊がどんと据えてあり、その雄大なスケール感には圧倒されました。

 スペース自体もかなり広く、感曲線を有効に使ったトラックプランにも強く惹かれます。

 線路とシーナリィの比率を思う時これ位の迫力のあるシーナリィなら車両も大いに引き立つなあと改めて感じさせられました。

ジャンクの玉手箱から・Nサイズのベンツとワーゲンなど

2014-06-29 06:58:57 | アクセサリー
ジャンク箱のアイテムから・番外編です。

 リマやアーノルドなどの欧州型貨車の積み荷として載っていたり、箱の隅っこなどに転がっていたNスケールのミニカー。
 数えてみたら10台くらいありましたが、どれもこれまで持っていなかったものばかりで重宝しそうです。

 メーカーがメーカーなのでドイツ車ばかりですが。

 W124と思われるメルセデスのセダン。これが5,6台あったのには驚きました。
 私のイメージの中で「最もベンツらしいベンツ」と言うとこの顔のクルマを指します。
 そしてVWビートル!この間トミカサイズのカブリオレを入手したばかりですがこれまた「ビートルらしいビートル」といえます。
 時代を問わずに使えてしかも風景のアクセントとしてもなかなか使える車です。

 VWからは他にバンとピックアップが1台づつありました。
 今でも好き物のクルマとして面白い存在ですし、60年代後半くらいまでは普通の商用車として日本でも見かける事の出来た車です。

 ミキサー車とダンプカー、トレーラーもこれまで見た事のないタイプでレイアウトの良いアクセントになりましょう。
 ジャンク箱の中にはこの他TOMIXの富士重工製バス(これまた懐かしい)も2台入っておりこれもうれしかったです。
 こちらはバスコレの出ている今となっては素朴な作りですが悪くはありません。

最新と最古・ふたつのEF70モデル

2014-06-23 17:59:54 | 車両・電気機関車
 先日の秋葉行きで見つけたものから。

 ジャンク箱の中に関水金属のEF70の初期モデルがあった事は最前から触れていますが、同じEF70の最新バージョン(と思う)を先日見つけました。
「半額処分セール」のひとつにマイクロのEF70があったもので。

 関水のとプロトタイプはほぼ同じと思いますから、新旧で並べて比較ができそうです。

 とはいうものの今回のマイクロのは北陸本線から九州に転じて以降の仕様だそうで言われてみればスノープラウがないなどの微妙な差異があるモデルでした。
 ですがごく新しいモデルなだけに細密度は関水のそれを問題としません。
 手すり類などは可能な限り別パーツ化したような印象で、40年間の表現力・細密化の進歩が痛感されます。

 そんな訳で1967年製の関水と2007年製のマイクロのツーショット。
 色調とかくたびれ具合の違いこそありますが離れて見るとそれほどの差を感じないのはNゲージのサイズならではかもしれません。

今月の古書から・「蒸気機関車スタイルブック」

2014-06-23 17:55:07 | 書籍
 今回は書籍のはなしです。

 先日紹介した「ほろびゆく蒸気機関車」が叙情派の写真集とするならこちらはさしずめ「分析派」の写真集と呼べるかもしれません。
 この手の写真集の老舗(笑)の機芸出版社の「蒸気機関車スタイルブック」

 元々が模型製作の参考にする事を前提にした写真集なので余計な背景類は全くありません。
 どのページを開いてもそこに出てくる蒸機はどアップの全体像。
 長時間露出をつかったのか、隅々までピントが合った細部の描写は圧巻です。

 とはいえ、本書の場合「機関車全体のイメージを捉えてもらう」事が最大の目的らしくもっと細部をチェックしたければ「蒸気機関車の角度」というディテーリング写真集も別個に出ているという親切さ。
 (流石にどちらも最近は希購本扱いの様ですが)

 更に殆どの形式については図面まで付属していますし、後半には明治期に活躍した蒸気や汽車会社のタンク機まで網羅している親切さ。
 一種の「大人の絵本」としても十分に楽しめます。

 惜しい事には今回入手した比較的新しい版(とは言っても1987年の版ですが)では私の好きなC52が取り上げられていない事です(惜)

ジャンクの玉手箱から・外国型の二軸貨車に思うこと

2014-06-23 17:43:47 | 車両・客車・貨車
 今回もジャンク箱の玉手箱から

 今回は外国形二軸貨車を紹介します。
 こちらもアーノルドやリマなどの貨車が20両以上入っていました。
 
 タンク車などは日本形と混ぜると違和感がありますが、これだけで編成を組ませると以外に日本形のロコでも似合う物があります。
 (特にタンク機は臨港線や工場引き込み線でもよく使われていましたし、形態的に外国型との違いが少ない)
 うちの在籍機で最も浮世離れ度の高い「オレンジ色の9600」なんかと組ませても悪くないかもしれません(笑)

 何両かチェックしてみたのですがタンク車の手摺に金属を使って細さと強度を両立させたりしている所が目を引きます。
 一部に棒である所が板状になっていたりしますが金属の質感のせいか意外と違和感がありません

 有蓋車や無蓋車なども木造の奴等は地方私鉄風(欧州型二軸車はスケールアウトの関係で日本形より小ぶりになるため私鉄風に見せる事も可能です)に見せる事もそう難しくないでしょう。

 それにしても外国形の貨車はカラフルな上にデザインのセンスが垢抜けているのが楽しいですね。

偉大なる凡庸の系譜・103系編(笑)

2014-06-21 07:08:37 | 車輌・電車
 こちらのブログでは初めての「偉大なる凡庸」シリーズから(笑)

 ここでおさらいしてみますが、当レイアウトに在籍する車両の中に私が勝手に「偉大なる凡庸」と呼んでいる一群があります。

あらゆる編成に対応できる万能性を持ち、条件を満たしてさえいればどんな所にも似合う。
そんな特徴を持つがゆえに「特に目立った特徴もなく」「際立った長所を持たない代わりに致命的な欠点もない」」なのでレイアウト上で「何両いても困らない(実はこれこそが最大の特徴だったりするのですが)」と言うロコやハコの一群です。

人間に例えるなら「あってもなくても良い歯車」とか言われながらその実「なければ絶対に困る」サラリーマンや農民みたいな存在と言えます。

こうした特徴は実物ではもちろんですがレイアウト上でも「増備数の多さ」と言う形で発揮されています。
実際それらの車両群は「特に意識しなくても勝手に増えて行く」という問題が(汗

 ・・・という訳で今回は103系を紹介します。

 先日のジャンク箱の入手で当鉄道の103系の比率が一気に上昇。
 経った一夜にして実車同様にその「偉大なる凡庸」の殿堂入り(笑)を果たしました。

 ついこないだまでこんな事になるとは夢にも思いませんでした

 今回の入線以前から在籍している103系は3年位前に中古を入手していた常磐線カラーの4連セットとラウンドハウスの「仙石線タイプ」の2編成8両、あとはGM完成品のクハ103と先日競り落としたしなのの1200番台4連。
 この時点で3編成14両だったのが今回の18両入線で倍増以上のラインナップとなりました。
 現在はトータルで7編成、バラで入線したのが3両の計32両。驚くべき増え方です。

 ただ、偶然と言うかこれだけ揃っていながら103系のイメージカラーとも言える「ウグイス色」がただの1両もないのが特徴的です。
 個人的にも「ウグイス色=山手線」のイメージが強かったので店頭で見かけても手を出しませんでしたが、今回の様に相当偶然に左右された増備ですら、その中にウグイス色が全くなかったのは驚きです。
 (但し他の系列ならば72系のアコモ車と可部線仕様にウグイス色が在籍しています)

 こうして改めてみると63系以来の「完全切妻」の前面、20M級の4扉、しかも横から見た時に特徴らしきものが殆ど無い構造は電車として見ても表情的にあまり面白くない車体なのも確かです。
 それでも103系と言うと205系やE233形に比べて華やかなイメージが浮かぶのはやはりそのカラーリングによるところが大きい気がします。

 先日の試運転でもスカイブルー、オレンジ、イエローの3色の103系が行き交う様はなかなかに華やかかつ賑やかに感じられました。
 同じ車体の4連が3本の線路をぐるぐる回っているだけなのに(汗)
 車体全体を原色に近い単色で塗装、路線ごとに色を変えるというのは今見ても凄いアイデアでしたが、そのせいか車両としては凡庸で面白さを感じなくても集団として見るとかなり魅力的な電車だったという事でしょう。

 又、手前の線路をブルトレとか485系の特急を走らせ、奥の線路に103系を並走させたりするとそれだけで線路上に活気を感じさせます。
 そういう意味では103系はレイアウトの彩りというか(いい意味での)空気として捉えても面白い存在と思います。

「N(エヌ)」におもうこと

2014-06-21 07:06:42 | 書籍
 私が趣味の中断中に創刊されていた雑誌として以前RM MODELSのはなしを先日しましたが、今回はもうひとつの「N(エヌ)」について。

 これまでに登場した鉄道模型4誌ですが私の現住地の様な田舎(しかもここ20年程の間に書店自体がかなり減っています)での入手の難易度は一番手に入りやすいのがRM MODELS、そして次がこの「N」です。
 (TMSはRMの半分位、「とれいん」に至っては私の行動圏の範囲ではたった25軒中2軒にしか置かれていません。
 特にショッピングモールに併設された書店などでは最初からRMとNしかないといった状態です。

 そのNですがテーマを決めた特集を核に、車両改造を中心とした工作や簡単なレイアウトやモジュールの作り方の製作記事をかなり取り入れているのが最大の特色です。
 最近ではRM MODELSでもこの種の入門記事の比率が減り、ややマニアックな路線に入りつつあるのですがNの場合は創刊号と最近の号の間の変化がごく少なくある意味安心できる構成です。
(TMSやとれいんは更にディープ度が深まっていますが)
 近年の新製品の多さを反映してか新車紹介や新製品予告のカラーページのボリュームが多いせいかコレクター向けの雑誌の様な印象もあるのですが意外にバランスが取れた構成の気もします。

 それを端的に感じるのが読者投稿のコーナーでこれまで読んできたどの雑誌よりも年少者の投稿(と言うかお便り)が多く、列車のイラストコーナーなんかも何かほのぼのした感じです。 

 以前はこういう性格の鉄道模型誌は「模型と工作」「模型とラジオ」「子供の科学」と言った模型総合誌がその役割を担っていたのですがガンプラブーム以降は絶滅状態でマニアの高齢化とビギナー層へのハードルの高さの高さからジャンル自体の先細りを招いている現状があると思います。
 どんなジャンルの趣味でもこの種の「万年入門誌」みたいな雑誌はジャンルの先細りを防ぐ意味で重要なポジションではないでしょうか。
 その意味では本誌の存在は心強いと思います。

 むしろRMやNがあるからこそ先行のTMSやとれいんも安心してマニアックに走れるという感じもしますが。

 この間見かけた最新号の特集は「遊び方自分流・最高の9ライフ」というNゲージ趣味そのもののガイドを特集していましたが、この辺りに端的にこの雑誌の性格が感じられます。
 面白そうな題材の時は私も結構買うことの多い雑誌でもあります。


16番のDD13のはなし

2014-06-21 07:04:34 | 車両・16番

 先日の秋葉行きの収穫から
 今回は久しぶりの16番モデルの話です。

 最近秋葉等の中古ショップを覗くとKATOのDE10の出物によく当たります。
 大体1万円前後の値段で入手できますから16番の機関車の中では相当にリーズナブルな部類でしょう。
 又、機種的にも客貨両方に対応でき使いでのある機関車と言えます。
 事実初めて16番をやろうという向きには個人的にかなりお勧めできる機種です。


 ・・・などと書いてきましたが、今回の入線車はDE10ではありません。
 私個人的にはDE10でもまだ大袈裟な感じがしていてもう少し小型の機関車で良いのが欲しいというのが正直なところでした。
 この辺は16番やHOといえども走らせて楽しみたいという意図が多分にあるのですが。

 その意味で欲しかったのはDD13でした。
 これにはもうひとつ、C58やC54などといった現役の国鉄型蒸気と並べても違和感が少ないというメリットもあります。
 ですがこれまで中古といえどもDD13の出物と言うのは玉数が少ない上にちゃんとした物はそれなりに高価なのが玉にきずです。


 そんな訳で秋葉等へ出向くたびにDD13を探し回るというのがここ2年位の日課になっておりました(笑)
 そしてやっと先日見つけたのがこのモデルです。

 1975年頃にリリースされたマイクロキャストの1次型DD13です。

 これは16番機関車がまだまだブラス主体だった時期にコストダウンによる普及を目指して出された物です。
 車体は当時は珍しかったプラ成形構造。又動力ユニットも既存の輸出用機関車のそれを流用と当時としては可能な限りのコスト軽減策を用いています。
 但しそのしわ寄せもそれなりにあって動力が流用品な為に実車よりやや間延びした車体になっている事、プラ造形のノウハウがまだ十分でなかったために当時としては相当に彫りの深い、悪く言えばどぎつい印象のボンネット周りになってしまっているなどの問題もあります。


 全体的に欧州メーカーの昔の機関車っぽい、あるいはダイヤペットのダイカストミニカーをそっくり鉄道模型にしたと言った趣ではあります。
 ナインスケールのDD13をそっくり大きくした感じと言うのもあながち外れではないでしょう。
 とはいえ、値段はリーズナブル(何しろ40年近く前のモデルですし)な上に走行性も悪くなく私の狙っていた条件にはぴたりでした。

 色は経年変化でそこそこくすんでいますがそれでも良く言えば古参機っぽい感じです。
 ただカプラーがベーカー型だったのだけは頂けなかったのでその足で天賞堂へ出向きケーディーカプラーを購入、帰宅後さっそく付け替えました。


 このDD13、飾り物にするよりバンバン走らせて楽しみたい所です。

 それにしても16番の中古は田舎よりも都会のショップの方が買いやすくて有難いです。
 これまで私の買った中古HOモデルの9割方は首都圏のショップの購入ですし。

ジャンクの玉手箱から。KATOの初代153系

2014-06-16 17:25:18 | 車輌・電車
 今回もジャンク箱から

 KATOの153系、初期型と推察されます。
 こちらの個体はいわゆる「6両編成セット」クハ、モハ、モハ、サハシ、サロ、モハの組み合わせです。
 このタイプの153系は私にとってはそれなりに思い入れのある編成です。

 というのも30年前に趣味を中断した際、最後に増備していたのがこの153系の編成だったからです。
 確かこれを入線させたのは昭和53年の暮れ頃だったと記憶しています。
 趣味の中断前に最後に纏まって買ったのがこの153系の6連でした。これより少し後にTOMIXの113系横須賀色との組み合わせで実家の襖の上のエンドレスを快走させていたのも今では思い出となりました。
 (この「襖エンドレス」についてはいつか触れる事もありましょうw)
 その153系も趣味の再開前に親類に譲渡してしまいその事が未だに後悔の種になっていましたので今回ジャンク箱に同じモデルが居るのを見つけた時には驚くと同時にとても懐かしい気持ちがしました。

 いずれにせよ十数年ぶりの車籍復活になった訳です。

 さて、この153系ですが結構あちこちの中古屋で見かけるアイテムです。読者の方で近所の中古ショップの棚にブックケースに収まった妙に安価な車両セットがあったら結構な確率でこの153系に当たるのではないでしょうか。それも初期型の。
 登場当時は同じKATOの181系やTOMIXの113系同様にかなり普及していたと思われる機種です。
 その秘密は何といっても1977当時はもとより今の眼で見ても違和感のない作りの確かさにあると思います。
 

 細密とは言えないかもしれませんがそれでも最新のバージョンと並べてもそれほど違和感を感じません。それくらいに当時としてはずば抜けた造形センスだったという事なのでしょう。
 動力ユニットも今の物ほどではないにしてもそこそこスムーズでしかも結構タフな感じで30年以上前のモデルと思えないくらいに走行性は安定しています。

 ジャンク箱の個体もケースなしの裸で入っていた割にはコンディションは好い方でした。

 ところで153系の隣に113系が居ますがこれについては次の機会に。

6月の秋葉行き

2014-06-16 17:22:39 | 旅行・探訪・イベントなど
 毎年恒例の研修会ついでの秋葉行きの季節がまたやってきました(笑)
 梅雨入り以来雨の日が続いていますが今回はその直前のタイミングだったので天気は良い方でした。
 ただ、相変わらず「暑い」
 これには閉口します。

 前回から1ヶ月ちょっとしかあいていないのですが、他の用事にかこつけないとこういう真似もしょっちゅうは出来ないのでやはり貴重な機会とは言えます。
 ただ、先月の玉手箱の購入で目いっぱい財布がやせているので使える予算はいつもの半分以下。

 日程的にも予算的にも過去類を見ない位にタイトな秋葉行きとなりました。

 とはいってもそこは「都会の骨董街」と化している秋葉の事、予想以上の物が入手できたのは嬉しいものです。
 そう言えば昨年はレストア必須のKATOのEF70を800円かそこらで買えて舞い上がっていましたが(笑)

 秋葉に限らずこの種の中古街では2,3年以内に出た人気モデルはそれなりに高価でわざわざ買うメリットが薄い(チャンスがはるかに少ないのですが、同じ物が故郷や現住地のショップで秋葉の半額くらいで買えてしまう事があります)のですが反面、誰も目をつけない様なヘンなモデルを安価に入手する上では依然として魅力的な場所と言えます。
 (先日の玉手箱の様に秋葉以外でそういう掘り出し物に当たる事もありますが)

 もうひとつ、秋葉ならではの特徴として現住地や故郷の中古屋ではなかなか出来ない「特定機種の指名買い」がしやすいというメリットもあります。
 例えば故郷で編成物の1両しか買えなかった時に他の車両を秋葉のジャンクコーナーなんかで物色するというやり方です。
 今回の主目的は専らそこにあったのですが、予想通りに買えたのみならず予想外の出物も見つける事ができました。

 それについては次回以降に。

 それはそれとして。
 メイド系駐車場と言うのが拝めるのも秋葉ならではの風俗ですけれど

 ゲート内にあった「おかえりなさいませ、運転手様」と言うキャッチはどうかと(笑)
 目上なんだか目下なんだかわかりません。

 ところでこのブログのカテゴリは今回「旅行」にしているのですが小ジャンルをどうするかで少し考えました。
 「ただ秋葉へ行って帰って来るだけ」のはどこに分類すればいいでしょう?



ジャンクの玉手箱から「残念な」C12のはなし

2014-06-16 17:19:07 | 車両・蒸気機関車
 今回はジャンク箱ネタです。

 ついこないだまで幻の名機扱いされていた中村精密の「C12」
 よもやこんな希少品にジャンク箱でまみえようとは思っても見ませんでした。
 おそらくこのジャンク箱にあったモデルの中では最も新しいモデルと思われます(確か80年から81年頃)

 C12と言えば以前マイクロのを入線させているのですが異様に上下に間延びしたプロポーションの違和感は凄まじく、C12と思いこむには相当な脳内補完が必要でした。
 そんな事もあって以前から評判だった中村精密のC12には興味を持っていましたが、こんな形で入手できるとは。

 金属車体とはいえ、以前のC51の様にダイカストの塊でボイラを表現せず、エンドウの9600と同様にブラスの板を丸めたボイラにディテーリングした構成で手摺類も植え込みで表現しています。
 元々C12自体がかなりの小型機なのですが上記の構造の為に手すりや梯子がモールドでなく別パーツなので凝縮感のあるディテーリングでした。
 この為に相当な細密感が感じられます。

 プロポーションはまさにイメージにあるC12のそれです。
 マイクロより20年近く前のモデルなのにそれを上回る再現性には頭が下がります。
 年式相応の表面の荒れも見られますが30年も経ったブラスモデルとしてはこれは常識の範囲内でしょう。
 但し、年式相応と言いますか長期間晒しものになっていたらしい事も伺われますが。

 走行性ですがさすがに文句なしとはいきません。
 小型のモータのキャパシティの問題もあるのでしょうがスローが難しく、少し電圧を上げると元気の良すぎるちょこまか感のある走りとなるのは小型機としては許容範囲のぎりぎりのラインと思えます。
 とはいえ、マイクロではクリアできなかった140RのS字カーブですが前進では先輪が脱線しやすいもののバックならばどうにかクリア可能。
 
 幸い?この個体には前にもアーノルドのカプラーが接着してあった(ですがダミーカプラーが外せなかったらしく2段カプラーになっていますが)のでバック運転の支障もないようです。
 カプラーのある先輪の首振り角もかなり大きいのでバックで運用する限りは十分な実用性です。
 これなら走行派、運転派にも満足がいきます。

 さて、ここまで凄いならジャンク箱を入手した時点で真っ先に自慢したかった(爆笑)ロコなのですがそうしなかったのには訳があります。

 つまり、それはこのC12が「何ともなければ」の話だったからです。

 実はこのC12、片側のメインロッドがひん曲がっていて走らせるにはロッドの調整が必要でした。
 KATOのロコの様なステンレスでなく、もっと薄くて強度の弱い板をロッド状に切り抜いたものらしくちょっとした事ですぐ曲がってしまうようです。
 もっとも動輪がロッドに連動して駆動する構造ではない様なので(第1動輪はロッドに接続すらされていません)ロッドが曲がりながらでも走ってしまうのが問題かもしれませんが(汗)
 かなり細くて薄っぺらいロッドの調整につい最近までかかっていたので(しかも完全とは言えません)恥ずかしくてこれまで紹介できなかったというのが正直なところです。


 
 ただ、それを差し引いてもこれほどの出来のC12の生産数が少なかったというのは(値段の問題もあるとはいえ)非常にもったいなかった気がします。
 このモデルは新車の時点で1万5千円位したと思いますがもしこれが5千円位の誰でも買える価格帯だったらその後のNゲージ自体が大きく変わっていたかもしれません。

 何しろKATOのC11をはじめマイクロのC10、C12ですら140Rのクリアが困難な上に図体が大きかったりプロポーションが変だったりで小型レイアウトで使いものになる小型タンク機がとにかく少なかったですから。
 今回見た限りでは中村のC12のネックは事実上価格だけだったと思えるだけに尚更残念です。