光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

マイクロED14タイプの使い方を考える

2017-12-31 05:48:45 | 車両・私鉄/民鉄
 年末の忙しい時期のはずなのですが、何故か車両工作関係をいくつかやっているのはどういう事でしょうか(笑)

 まずはその第一弾から
 この夏の帰省で走行に問題のあるジャンク品のマイクロED14タイプを入線させた事がありました。

 その時はさて、これをどうしようとか思ったものですが、その記事に対するレサレサさんからのコメントから動力をすげ替えてインターアーバン風の小型電車に変換する記事があったとのコメントを頂きました。

 実はその時点で鉄コレの猫屋線のB形機関車の登場に合わせて2軸動力が再生産されることがわかっていたのでこれが使えないかと狙っていました。

 実際には入手時の手違いで動力が一機しか使えなかったのですが使い回し前提で行くならそう問題も無いと思います。

 早速マイクロ3軸動力を外し2軸動力を入れてみると取り付け爪が干渉するためその部分をカット。これでどうにか収まりましたが、鉄コレ動力の方がモーターが高いため車体が持ち上げられてやや腰高になってしまいました。
 京福テキと言い、私が作るモデルはどうして腰高になることが多いのでしょう?

 ただ、走行には問題はありませんから走らせる鉄道模型としてはどうにか使えます。
 軸間が短い動力にやや長めのボディがアンバランスなプロポーションですが見慣れればどうにかなりますか(笑)

 残るはカラーリングとパンタをどうするかですね。

「日本の車両スタイルブック」

2017-12-30 05:46:51 | 書籍
先日の中尾豊氏の逝去を知ったタイミングで氏の代表作に当たるというのも何かの縁でしょうか。

先日の秋葉行きでたまたま神田の古本屋で見つけたのが「日本の車両スタイルブック」(機芸出版社)でした。
本書の存在は以前から知ってはいましたが『Nゲージでレイアウト主体だし、車両工作なんか多分やらないだろうから』なんて考えと本自体の高価さから、これまで買わずにきたものです。
これが本当の「井の中の買わず」という奴ですか(買わずでなく蛙ですが)

帰宅後大判の図面を広げる様な感覚で、本書を紐解いて見たのですが。
私がいい加減歳だけ食ったせいなのか、ここ最近車両工作にも手を出しているからなのか「見開きをめくるたびにわくわく(昔のTMS流だとムラムラw)する」という感覚に襲われます。

ただの図面の羅列なはずなのに、これほど引き込まれるとは思いませんでした。
そういえば昔のTMSには何号かに一回は実車の写真とともに折り込みで図面がついてきていたものです。子供の頃は時折開いて見た記憶も有るのですがそのt機はどうという感情も持たなかったのにそれらの図面が一冊に纏まると如何してここまで魅力的に見えるのか。

恐らくはこれこそが私が認識していなかったなかお・ゆたか氏の功績の一面なのでしょう。してみると先日の私のブログなどは氏の功績の中の限られた一部分に触れたに過ぎない事がわかります(汗)

「図面なのに何か表情すら感じさせる」作風が間違いなくあります。

「今年のベストテン(?)」にわくわくするはなし(笑)

2017-12-28 05:44:04 | 思いつくままに・考察
 今年もあと10日ちょっとですが、毎年暮れになるとブログ更新も「この1年を振り返る」話がメインになります。

 もう少しすると一部専門誌や個人のブログなんかでも「今年の十大ニュース」とか「今年のベストモデル」なんてタイトルが花盛りになり今年の「せっぱ詰まり感」を盛り上げることになります。

 専門誌を読むしかなかった昔だったらリアルタイムでこう盛り上がる事もなかったでしょう。紅白やレコ大は見なくなっても「鉄道模型のブログ巡りで盛り上がれる」というのはやっぱりすごい話だと思います。

 鉄道模型の話しかしない当ブログも例外ではないのですが、中でも「今年印象に残ったモデル」の抽出はこの時期、私の脳内娯楽の恒例行事になっています(笑)

 上述の通り、似たような事は他の方々のブログでも見掛けますが、私の場合はその基準がモデル自体の出来、不出来があまり関係しないのが特徴といえます。


 つまり「今年1年で私のホビーライフにどれだけインパクト(あるいは影響)があったか」がノミネートの基準です。

 なので、新車だけでなく中古やジャンクのモデル、キットメイクや自作の車両が全て同じレベルで評価の対象になるわけです(第一ニューモデルだけでベストテンなどやろうものなら私なんかはとっくに破産です)
 もちろんNだけでなくHOやZゲージも全く同列に評価されます(笑)

 ですので他の人が見て参考になるようなランキングになっていません。

 おまけに最近「大晦日の入線車」「元日の入線車」というのが増えているので単純に「1月1日から12月31日までの入線車」という基準が使いにくいので現在では私の誕生日でもある12月13日を基準に選定しています(なんか堅苦しいな)

 ですから今この時点ではまだ審査期間ではあるのですが、銭金絡みのどこやらのベストテンと違い「悩む事がそのまま楽しみになっている」のがホビーライフらしいところといえばいえます。

 今年も相当にユニークなモデルが勢ぞろいしそうで今から楽しみです(自分で選ぶのにw)

 このブログでの「今年のモデル」の発表は来年1月4日前後を予定しています(爆笑)

鉄コレの猫屋線・ウェザリングしてみる(汗)

2017-12-27 05:40:34 | 車両・16番
先日紹介した鉄コレの猫屋線ナローの機関車。

かねて書いていた様にこの手の機関車や貨車がピカピカというのはどうにもしっくりきません。
折角トミーテックがナローの普及に挑戦したモデルなのですからいじれるものなら弄り回したい。上手い下手は置いておいてもウェザリングと墨入れくらいはやりたいものです。

というわけで先日、かねて懸案の墨入れとウェザリングをやって見ました。


先日ホビセンで入手した墨入れ用のガンダムマーカーとPebeoの墨入れマーカーの出番です。ガンダムマーカーの方は原色に近い成形色の素材にはちょうどいい薄さと思いますがこのモデルではややあっさりしすぎの感じもあります。Pebeoの方はかなり濃い目なのでラジエーターグリルなどの大きめのスリットへの色差しには好適に感じました。
色のはみ出しはエナメル溶剤で拭き取りどうにか見られる様にし、ガンダムマーカーは主に側面の扉の色差しなどに使い分けました。


ウェザリングはタミヤのウェザリングマスターを使用、主に錆色とサンドカラーを重ねたり使い分けました。特に足回りはウェザリングするとしないとでは大きく印象が変わる様です。
これまでウェザリングマスターは主にレイアウトの建物類に使ってきましたが、車両に使うのはあまりやってきませんでした。今回のナローモデルでようやく本領が発揮できた気がします。

汚れっぷりがやや強めになってしまいましたが、同様の処理は貨車にも試行。


写真撮影ですが、この種のモデルは屋外撮影が似合うと思い、久しぶりに庭先にモデルを持ち出して見ました。部屋の中では薄汚れた印象しかなかったのですが自然光の中、庭先に出してみると程よい感じがします(自画自賛)

今月の新車から・猫屋線のBタイプ機関車

2017-12-26 05:37:46 | 車両・16番






 






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思い出の書籍 ふと思うこと 趣味の思い出 そのほか


 2017年12月の新車から

 昨年の今頃に第一弾が出て1年ほどの間に急速にラインアップを充実させている「鉄道コレクション・猫屋線シリーズ」ですが第3弾のアイテムは待望のB型機関車と客車、貨車の組み合わせ2セットです。

 これまでは同一モデルの色替えの組み合わせだったのに今回は機関車の形状違いが2タイプというのが凄い!
L字型ボディと凸型ボディはどちらもかねて欲しかった待望のリリース!
 どちらにするか迷う余地などなく「どちらも買え!!」と迫ってくるラインナップです。
 特に凸型はシリーズ随一の味のあるデザインがグッド。


 貨車はト、ワフの2タイプですがどちらもボギー車。昔風に言うなら「ムキ」とでもいいましょうか。
 客車の方は正直味も素っ気もなさ過ぎて今ひとつでした。第二弾に出ていたデッキ付き客車と組み合わせた方がこの機関車には似合う気がします。

 前にも書きましたが、ナローのモデルは下ろしたてのピカピカではなんだか様になりません。最低墨入れは必須。ウェザリング推奨と言えましょう(とか言いつつこれまでのモデルでまだやっていないのですが)
 先日の秋葉行きで買った墨入れ用のガンダムマーカー(何故かホビセンで入手w)の初仕事がこれになりそうです。

 動力は一昨年リリースの二軸専用動力をコンバートするのですがこれも今はお預けです。
 実はこの動力も予約していたのですが手違いで1両分しか入手できていません。
 ただ、この場合動力の規格が同じなのでひとつの動力を気分に合わせて使いまわすというのも軽便の模型らしくていいのかもしれません。

 「ボックスとコックス」(二人の人物が一人用の部屋を昼夜交互に使いまわすはなし)という喜劇を思い出させる展開ではあります(笑)

 それにしても4年ほど前から中断している16番セクション、猫屋線を組み合わせる形で何とか形にしたいものです。

2


かねて書いていた様にこの手の機関車や貨車がピカピカというのはどうにもしっくりきません。
折角トミーテックがナローの普及に挑戦したモデルなのですからいじれるものなら弄り回したい。上手い下手は置いておいてもウェザリングと墨入れくらいはやりたいものです。

というわけで先日、かねて懸案の墨入れとウェザリングをやって見ました。


先日ホビセンで入手した墨入れ用のガンダムマーカーとPebeoの墨入れマーカーの出番です。ガンダムマーカーの方は原色に近い成形色の素材にはちょうどいい薄さと思いますがこのモデルではややあっさりしすぎの感じもあります。Pebeoの方はかなり濃い目なのでラジエーターグリルなどの大きめのスリットへの色差しには好適に感じました。
色のはみ出しはエナメル溶剤で拭き取りどうにか見られる様にし、ガンダムマーカーは主に側面の扉の色差しなどに使い分けました。


ウェザリングはタミヤのウェザリングマスターを使用、主に錆色とサンドカラーを重ねたり使い分けました。特に足回りはウェザリングするとしないとでは大きく印象が変わる様です。
これまでウェザリングマスターは主にレイアウトの建物類に使ってきましたが、車両に使うのはあまりやってきませんでした。今回のナローモデルでようやく本領が発揮できた気がします。

汚れっぷりがやや強めになってしまいましたが、同様の処理は貨車にも試行。


写真撮影ですが、この種のモデルは屋外撮影が似合うと思い、久しぶりに庭先にモデルを持ち出して見ました。部屋の中では薄汚れた印象しかなかったのですが自然光の中、庭先に出してみると程よい感じがします(自画自賛)

定点観測と流し撮り(今年最後の運転会から)

2017-12-24 05:25:26 | 旅行・探訪・イベントなど
先週の運転会から、今回は参加車両編です。

 今回の運転会ではあまりカメラ(と言うかスマホ)を振り回さなかったので殆ど定点観測みたいなノリになってしまいました。
 えらく単調な写真の羅列になりますがご勘弁下さい。

 KATOの381系「しなの}
 近日引退確定のE351ともども「振り子走行のコラボ」を展開しました。

 会場が会場なだけにE257の模型が走行している真下を本物のE257が行き交っているという考えてみたら結構シュールな構図が

 東北新幹線200系。私の帰省の友を長年務めてきたなじみ深い車両な筈なのになぜか私は持っていません。

 DE10と二軸貨車。昔は当たり前の様に観られた編成なのに今ではこれを走らせる事が「マニアック」になってしまった所に時代を感じました。

 で、うちから参戦の先日紹介の「キヤ95」です。

 同じ処をぐるぐる回るエンドレス故、同じ編成が何度もまわってくるので「シャッターチャンスが一度きり」という事がないのが運転会の御利益のひとつですね(笑)

 同じ事は流し撮りでも言えます。



 流し撮りでは高速シャッターを使ったり、ズームで追っかけて撮るなどいろいろ試しているのですがなかなか上達しません(汗)

 ここ1年くらいの間に人気を博している「おすし列車」今回はちびロコ(と言うかすぐ後ろの客車にモーターが入っているユーレイ編成)も快走しました。



 運転会では今回写真を上げたものの2倍から3倍の数の編成が走り回りました。
 3本のメインラインは常時満杯状態。
 ヤードでの編成の入れ替え、列車交換もメンバーの阿吽の呼吸で手際よく進みました。もう少し開催時間が長ければ、或いは二日にまたがっていればもっと多くの編成が見られたのにと思うと少し残念だったりします。
 自分の持っていない編成が持ち込まれるのを見るのが楽しみになっているので数は多いほどいいのですが。

RM MODELSの営団500形を作る・その7・パーツを追加する

2017-12-23 05:23:13 | 車両・私鉄/民鉄
先月から紹介している丸ノ内線500系の工作のはなし。
今回は予期せぬ番外編です。

先日秋葉原の某中古ショップのジャンク箱で見つけた「GM営団500のディテールアップパーツ!」
まさかこのタイミングでこんなのが入手できるとは思いませんでしたので早速飛びつきました。

エッチングで幌枠、ワイパー、手摺、そして後期更新車に使える前面窓のアルミサッシ窓枠なんてのまであります。

これは使えるとばかりに帰宅後さっそくディテールアップに掛かりました。

とはいえ、これを実行するには「既に組みあがった車両を一旦床板を外して窓セルを外す」のが必要です。
前回書きましたが用途こそ違ったものの「床板と車体を木工ボンドで止めた」のがこんな形で役立つことになりました。

今回のパーツは殆ど前面のディテールアップ用です。しかも幌枠などは中間に組み込まれる300か400に使うものの様なので編成にした場合ほとんど無意味。

手すり類にしても切り出し前の前面パーツの段階でモールドを削り落として開孔、差し込むので既にできている車両には使えません。
結局、ワイパーと窓枠がディテールアップの中心です。

窓枠を装着してみると前面パーツの方が微妙に窓が小さいので中心桟しか目立ちません。ワイパーはこれに比べればややましな方です。
殆ど自己満足レベルのディテールアップになりましたが私の技量ではこんな所が精いっぱいです。


 後意外な入手品がもうひとつ。GMの500形用の純正動力も1両分ですが入手できました。
 21世紀に入りGMの動力もそれなりに進化を遂げて「2モーター式」と称する低全高のユニットが出ているのは知っていましたが、実物を目にしたのは実は今回が初めてだったりします。

 幸か不幸か2編成分製作しているので既に入手していたTOMIXのTM-08R(一つ目の編成には組み込んでいたものの、様子を見て2編成目用に買い足すつもりでいました)とは別に組み込む事ができます。
 こうなると後からの補修を前提に木工ボンドで(以下略)

 で、早速走りっぷりを見るとこれ以前の旧式ユニットに比べればスムーズですが、TM-08に比べるとやはり繊細さに欠けます。予想はしていましたがノイズもやや大きめでした。
 が、これで2編成作った甲斐はあったと言う物です。

それにしても、18M級6連とはいえ、レイアウト上に同じ系統の電車が二本も並ぶと意外と壮観です。

中尾豊氏の訃報に接して

2017-12-21 05:21:52 | 書籍
 今回は遅ればせの話になってしまいました。
 また、内容が内容なだけに乱筆乱文になっている事をあらかじめお詫びいたします。

 実は先月半ばに中尾豊氏がご逝去されていた(11月10日)ということを迂闊にもつい先日知ったばかりです。

 中尾氏は創刊当初から昭和60年頃にかけて「鉄道模型趣味(TMS)」誌の編集、ライターとして主要メンバーの一人だった方です。

 氏の業績として最も知られているのは「スタイルブック」の通称で知られる一連の模型工作用の図面群があげられると思います。

 またさらに古いところでは2軸貨車のボディにボギー台車を履かせることで走行性の向上と独特のキャラクター性を与える「ムキ」と呼ばれる技法に代表される「走らせるための鉄道模型の愉しみのスキル」を積極的に紹介されていた事も大きかったのではないでしょうか。

 もちろんモデラーとしても技術とセンスに裏打ちされた一連の車両群、精密さこそ現代のモデルに劣るものの「モデルを通して作者の人柄や主張が伝わってくる」様なキャラクター性のある造形で見るものの心を打ちました。
 これは昔は技術系のモデラーが多かった中にあって美術畑出身だった氏の資質によるところも大きかったのではないかと思われますが「実物の引き写しだけでない、作り手のセンスが発揮されたアートとしての鉄道模型の一面」が認められたきっかけのひとつが氏の作品にあったのではないでしょうか。
 中でもインターバンと呼ばれる単行の都市間交通電車モデルに氏のそうした資質が強く感じられ後のモデラーに多大な影響を与えたものと思います。


 私個人で言えばレイアウトテクニックに収録されていた「蒸気機関車のいる周辺」と題された機関区のセクションにかなり触発された覚えがあります(初見の当時私はまだ小学生でしたがあのインパクトは絶大なものがありました。後にNゲージで機関区風のセクションを作った時、無意識の中にあのセクションのモチーフがあったと思います)

 いずれにせよ昭和50年くらいまでの時期にTMSの読者だった方ならば、中尾氏の名前を意識しなくともその仕事を通しておそらく何らかの形で有形無形の影響を受けていたのではないかと思います。

 さて、今回の訃報を受けて久しぶりに引っ張り出したのは今から10年ほど前に上梓された「造形 私のアルバム」という一冊です。

 TMSではなくとれいんの別冊という扱いですがTMS引退後の中尾氏のホビーライフを中心に氏が鉄道模型の趣味の持つ可能性を常に追求されていた事が伺われる名著と思います。

 トップ記事にして一番の圧巻は阪神大震災で損傷した家を建て直すのを機にLGBの庭園レイアウトを組み込んだくだり。逆境をも逆手にとってかねての念願を実現するプロセスには文字通り圧倒されます。
 しかも「列車の動感を感じさせる線路配置」に意を配りカーブの設定やポイントの配置がなされている辺り(それも徒な実物準拠でなく、模型として魅力的な走らせ方を追求している点は今のマニアでも追いつけない部分ではないかと思います)

 そればかりかお座敷運転の16番走行でも「魅力的なカーブの配置」を緻密な肉筆図面と現物合わせによる線路の組み合わせになる実証的なトラックプランの作成を行っている事もお仕着せのレイアウトプランに満足しているユーザーには大きな指針になるのではないかと思います。

 レイアウトひとつだけ取ってもこうなのに同じ姿勢は車両工作でも貫かれており、氏のホビーライフそれ自体が一つの体系を成している事が伺われます。それはまさに氏のライフスタイルそのものでもあったのでしょう。

 この当時ですら齢80になんなんとしていたにも拘らず、氏のホビーライフは溌剌としていました。今、氏の半分ほどの年齢のファンでもこれほど若々しい熱意と情熱を持った鉄道模型趣味人はどれだけいることか。

 しかもこれが過去20年ほどの間にTMS退職後の長期の療養生活や震災による自宅の損壊といった逆境をくぐり抜けた上での溌剌さなのです。

 これを読み終えて感じたのですが、少なくとも私の中では「趣味人としての中尾氏」は今でも生き続けている気がしてなりません。
 いずれも故人になったとはいえ、山崎喜陽氏や宍戸圭一氏、原信太郎氏をはじめこの趣味の世界は年代を超えた若々しさを持ち続けていた先達がこんなにも居たのです。

 中尾氏がその中に列せられたのを知るにつけ、自分を振り返って今更ながらにまだまだ学ぶべきところが多いことを痛感します。

 最後になりましたが、故人のご冥福を心からお祈り致します。

今年最後のイベント運転会から・・・

2017-12-20 05:16:06 | 旅行・探訪・イベントなど


昨日も紹介しましたが、先週末は今年最後となるであろうクラブの運転会でした。
今回は昨年から参加している山梨県の公共交通フェスタのイベントで甲府駅に繰り出しています。

昨年同様に天気も良く風も吹かないという絶好のコンディション。
メインのイベントも運転会も盛況に過ごせたのは何よりでした。

今回の運転会も各メンバーの新機軸や何やらで結構いい刺激をもらえたと思います。


モジュールのコーナー部の一つに「空港滑走路」というのがあります。
例年ここには旅客機のプラモが置いてあるのですが今回手違いで肝心の飛行機がなし。
このままではコーナー部がただの「真っ平らな空き地」になってしまうところだったのですが、メンバーが車両やらアイテムやらを持ち込んで急遽の展示スペースを設営。
危機を回避すると同時にいつもと違う雰囲気を作ることができました。
こういう時クラブの強みが出ます。

その展示の中に一風変わった電車が。

先日リリースの鉄コレの「富井電鉄」車をベースにしたラッピング車です。
なかなかこ綺麗に仕上がっていると思って聞いて見たら「ネイルアートのシールを利用した」との由。
これはいいと思うと同時に、女性メンバーや妻帯者が多い当クラブの特性ゆえのアイデアという気もします。野郎だけの集まりでこれが思いつけたかどうか(笑)

先日の運転会で「今日はゴジラがないの?」と聞かれた反動からか、今回はゴジラモジュールが二つ投入。うちのモジュールもシン・ゴジラ輸送作戦をミニシーンで入れていますから都合3匹のゴジラがレイアウトを飾りました。


季節柄シン・ゴジラはサンタスタイルでギャラリーをお出迎え。実は当モジュールも急遽駅ビル屋上にサンタを追加しました。モジュールの季節設定は初夏なのに(笑)
こんな風に季節に対応したシーンやイベントが入れられる(あるいは入れたくなる)のも運転会ならではです。


その当モジュールですが先日、デパート前にアイスクリームスタンドを追加したのでその反応や如何と思ったのですがギャラリーの関心の大半は「メイド隊ミニライブのある駅ビル屋上に集中(笑)」次いで「本線脇の西●警察ロケ」でした。

(フィギュアに組み込まれた石●裕次郎の存在に気づいた女性ギャラリーが何人かいたのも意外)

あまり目立つイベントが組み込まれると他のシーンはどうしても霞みます。
ただ、個人的にはモジュール内に複数仕込まれたミニシーンをツアーしていただくことも意図していましたから、その意味ではまあまあ成功だったと思います。

その一方でシーナリィの作り主体でごく普通の風景をごく普通に表現したメンバーのモジュールも年配者を中心にかなり注目されていました。やはり見ている人はきちんと見るものです。実はこういう部分もきちんと評価してもらえることがクラブのモジュールとしては大いにありがたいことでもあると感じています。

参加車両については次回辺りに。

師走の入線車からマイクロの「キヤ95」

2017-12-19 05:03:31 | 車輌・電車

先日入線の新車から。
実はここ3ヶ月ほど、店頭で見かけながら購入を逡巡していたモデルがありました。

マイクロのJR東海キヤ95。
名前からお分かりのようにJR東海の架線・軌道検測車。いわゆる「ドクター東海」です。
非常に変わった格好でありながら近所では意外にみることの多い車両で週末昼間など行ったり来たりするところを見かけたものです。

そんなところからこれのモデルを入線させようかと悩んでいたのですがつい先日決断しまして入線の運びとなった訳です。
その時はこのモデルの特徴についてよく知らないでいたのですが就寝前にレイアウトに入線させて走らせて見て納得すると同時に酔っ払いました(笑)

検測車と言う性格上、パンタグラフ付近と軌道検測部にLEDが仕込まれており(旧製品よりLEDが追加装備されたとも聞きました)走行中はヘッドライトと共にこれらが点灯する様がなかなか良いのです。

就寝前の周囲が薄暗いレイアウトでこれを走らせると「日曜夜の寝酒がわり」にはぴったりです。夜目に浮かび上がる「パンタグラフと台車のライトアップ」はこの車両の真骨頂。

どうして今まで入線をためらっていたのかとすら思えるくらいです。
そんな訳で先日の運転会にこれを持ち込んだのですが、

 ヤードから線路に乗せた途端ギャラリーの子供さん(小学校低学年ぽい?)が
「あっ!キヤ95だ!」
 と叫んだのにはたまげました。

 鉄道ファンでもこんなに見事に即答はしないと思います。
 最近の子供は凄い(笑)

 そのせいか走行する「ドクター東海」は割と注目を集めていました。

Nスケールの「アイスクリームカー」

2017-12-17 05:22:03 | アクセサリー
サブブログでは既に書いているのですが先日の平日休を使って秋葉~銀座~落合南長崎の「聖地ツアー(爆笑)」を敢行してきました。
 今回はそれらの戦利品から。

毎年この時期のホビセンはレイアウト用品を中心にジャンク品のセールがあるので、今回も勇んで出かけたのですが、生憎車両のASSYパーツが中心でやや当て外れでした。

それでも決して空手で帰らせないのがこのショップのすごいところです。

今回のアイテムはウッドランドシーニックスのミニカーです。
 このメーカーは「サブテレイン」で随分とお世話になっていますが、ミニカーも出しているとは知りませんでした(恥)

やや値が張るのですが「アイスクリーム屋台カー」なんてありそうでなかったアイテムだけに見逃せませんでした。

おまけに「お客のガキ3人」のフィギュア付きですし開きかけのドアから店員が顔を出しているなんてのも小技が効いています。

 実は明日、地元のターミナル駅コンコースで某イベント協賛の運転会があるのですがそこに持ち込むモジュールの彩りに早速これを追加しました。

 こういうのがぴったりくるのはスーパーかデパートの前と相場が決まっています(偏見)
 なので駅前デパート前に配置したのですが「バスの陰になって見えない」事実が発覚
 (移動するモジュールと言う性質上クルマの類は原則路面に接着しています)

 急遽バスの方にどいてもらいどうにか形を付けました。
 これがあるだけでデパート前の閑散とした雰囲気はかなり和らげられた気がします。

 明日の運転会では何か反響があるのか気になります(笑)

 そう言えばこの手のウォークスルー車、カーコレとかではあまり見ません(アイコムだったかが過去にメタル製を出した程度と記憶しています)屋台カーはもとより配送車やオフィシャルカー(シロアリ駆除業者が使っているケースもあります)と応用範囲の広いクルマでもあるので改造しやすい構造でどこか製品化してくれないでしょうか?

RM MODELS付録の営団丸ノ内線を作る・その6・とりあえずふた編成

2017-12-16 05:20:28 | 車両・私鉄/民鉄
先日来進行中のRM MODELS付録の丸ノ内線500系編成の製作記(なんて大仰に書いていいんだろうか汗)

とりあえず編成としてはどうにか形は付きました。
先日アルゼンチンから里帰りしてきた500形はKATOのそれとは微妙に異なる前面の初期形の様ですが、今回のキットは初期型、後期型、300形の3種類の前面が用意され、好みによって作り分ける事も可能です。

更に側面パーツには端部に切り込みの筋が引いてあるので、上手くカットして貼り付ける事により中間車の900形も製作可能です。

流石に同じ500や400ばかり作るのも飽きますので2両は900タイプの中間車、500も2両づつ初期形と後期形の顔にして変化を付けました。
ふたつのキットで前面を揃えなければならない300形もKATOのそれと比較する意味(なんて無謀な)もあって素組みで1両加えました。

ただ、後期形500ですが本来なら前面窓にHゴムを色刺しする所なのですが、このキットでこれをやるとパーツの金壺眼がさらに強調される気がして今回は敢えて入れませんでした。

足回りなどは入手した台車の半分位が「集電対応台車」でそのままではキットの床板にはまらない(集電用の床板は別売りされていましたが、今頃入手するのは困難と思います)のでホームセンターに行って3ミリ径のボルトとナットを買い込みセンターピン代わりに装着しました。
なんだか大昔の16番モデルみたいな室内になりましたがやむを得ません。
しかもこれだと長い間走行させるとボルトのゆるみが懸念されるので、容易に調整出来るようにするために床板と車体は木工ボンドで固定しました。

あとはガンダムマーカーの銀でヘッドライトに色刺し。
付属のステッカーで先頭車のみ車台番号やら行先幕やらを貼り付けて一応形になった次第です。

動力ユニットは鉄コレのTM-08Rが一番近いサイズだった様なのでそれを利用。但し台車枠が無いのでユニット附属に台車枠から一番似ている奴を入れてお茶を濁しました。

さて、これで一応完成な筈だったのですが、ここにきて先日、意外なパーツが入手できたのでもう一回続きができました。

「モジュールレイアウトはひょっとしたら大発明だったのかもしれない」と思うこと(笑)

2017-12-14 05:16:23 | 思いつくままに・考察













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思い出の書籍 ふと思うこと 趣味の思い出 そのほか


 変なタイトルですが最近とみに感じている事なのでご勘弁を。

 鉄道模型と言うのはライブスチームの運転などを除けば基本的にインドアな趣味です。

 中でもレイアウトは自宅に据え付けられた固定式のレイアウトが最上且つ究極の存在といえ、お座敷運転なんかも基本的にはその範疇に入る性質のものです。
 そんな運転派、レイアウト派が「テツドウモケイで外に出る機会」というのは限られますし、勢い「飾られる車両模型」の方が目立つことになります。

 ですからある時期までは「車両模型=鉄道模型」という認識が一般的であり、レイアウト派は傍流も傍流、一部の金持ち連中か余程の変わり者が家の中でこっそりやっている物と言う程度のレベルだったように思います。

 私見ですが少なくとも40年前まではそれが世界的な現状だったと思います。

 ところが40年前の1975年頃から「モジュールレイアウト」と言う概念が登場、徐々にその性格が変わり始めたと思います。
 モジュールレイアウトは一定規格のなかに線路と風景を収める形で製作され、運転に供する際にはいくつものモジュールを組み合わせる事でごく小規模な物からかなりのサイズの大レイアウトまで作れる特徴があります。
 ですが、現実にはそれ以上に「シーナリィ付のレイアウトが一般の目に触れるアウトドアに出られるようになった」点が大きかったのではないでしょうか。

 私がモジュールに手を染めるようになったのは自前のレイアウト(もちろん、自宅から持ち出すなんて考えもしなかったのですが)を作ってからで趣味の再開から3年くらいたった時期でした。
 その時点では「入ったばかりのクラブの運転会に自分の作品を出してみる」と言う程度の認識でしたから最初のモジュールは「とにかく普通の風景を作る事」に徹したものでした。

 しかし何回か運転会を重ねてゆくうちにモジュールレイアウトに不足していた要素も見えてきて、それに対応する形でモジュールを追加していく(ついでになぜか腕がどんどん落ちてゆく)形になっていった経緯があります。

 サブエンドレスを用意して運転会用の本線とは別に独立した路線を加えるというのはその萌芽でしたし、鉄博風モジュールもメンバーの車両の展示スペースを増やすと同時に模型としては異種規格のZゲージを組み込んだのもそうです。

 最近では駅舎モジュールに超高層ビルを加えたのもレイアウト全体のランドマークが必要では(実は以前別のメンバーが作った「鳴門大橋」がランドマークとして機能していたのですが持ち主の遠方への転居に伴いなかなか出られなくなった事情もあったのですが)というのが直接の発想でした。

 もちろん他のメンバーでも水の流れる滝を組み込んだり、ゴジラのモジュールが出てきたりというのもありますし、


 実はこういう人に見せるための作られ方、動機と言うのは元々の「レイアウトの製作動機」としてもかなり異質なものです。
 ですがこれはレイアウトが家から飛び出し、衆目の目に触れる(いい意味での)アトラクション的性格を持ったが故の物だと思います。

 もちろん同じモジュールでも例えばグランシップなどで拝見する凄腕モデラーの作品群の様に一歩進めて「アート」と言えるレベルと再現性とセンスを発揮している物もありますが、これにしても何らかの形で公開する前提である事は同じではないでしょうか。
 
 
 これまで固定されたルームに籠っていたレイアウトが外に飛び出し、イベントへの参加を積み重ねる事を通して「経験値を上げ、ビルダーを含めて成長する存在」にもなり得ることがようやく認識されてきた気がします。
 特に運転会を重ねると一般ギャラリーから頂く意見やヒントからレイアウトの改修の糸口をつかむこともありますし、その点ではショッピングセンターでやってもグランシップでやっても(性質の違いはあるにせよ)成長の機会をつかんだ気になります。
 これはインドアで籠っていてはなかなか得られない(ネットですら得られない「ライブ感覚」)もので随分と得る物も大きい物でした。

 その意味では良くも悪くもレイアウトのアウトドア化の扉を開いたのがモジュールレイアウトだったと言えます。

 (まあ、それが行き過ぎると本人の嗜好そっちのけでギャラリーの受けしか考えないモジュールが出てくる本末転倒な危険も孕んでいるとは思いますが。私なんかの場合、今はまだ逆にマニア系ギャラリーの「ここはこうでなければいけない」的な突っ込みに言訳する事の方がはるかに多いのですが大汗)

 そういう意味で言うならモジュールレイアウトと言うのは(いまさら言うのも何ですが)まさにコロンブスの卵的な大発明だったと思います。

地元ブランドの「トキ900」

2017-12-13 05:07:51 | 車両・客車・貨車

先日久しぶりに出かけた近所の鉄道カフェ。
ご店主が貨物列車好きだそうで建設途上のレンタルレイアウトにも長編成の貨物列車が並んでいました。

そしてその関連からかそのお店で「オリジナルの貨車ペーパーキット」が発売開始の由(!)
まさか現住地に「地元ブランドの鉄道模型キット」というものが登場しようとは思いませんでした。
その第一陣となるのが今回紹介する「トキ900」です。

付属のパンフレットにもある通りD52、EF13(いずれも戦時型)のお供に好適な機種です。

実はこの貨車は以前にワールド工芸からも出ていた事があった筈ですがお値段がいかにも高価で数が必要な貨車の割に入手が難しいだけに割合安価なペーパーキットの存在は有難いものがあります。

とりあえずサンプル用に一個購入。
組み立ててみて行けそうならば数両~10両前後作ってみたいと思っています。

ペーパーは一枚。当然重ね貼りで厚みを出す形になります。特に軸受周辺の強度と転がり抵抗がどの程度かが鍵になりそうです。
トキ900を特徴付ける三軸車輪を持つ台枠ですが、真ん中の車輪をダミーにする事で模型としての走行性を保とうとする意図の様です。

なお、車輪とカプラーは別に用意しなければなりませんが以前八王子でまとめ買いした中古の車輪が使えれば助かります。

秋の入線車・ワールドのEF18

2017-12-12 05:04:19 | 車両・電気機関車

 先日某中古ショップで見つけたEF18です。
 なんとこれがワールド工芸の仕様。かつては中古屋で見つける事自体が難しかったのに出る時には出るものです。

 尤も、EF18は旧ボディのEF58のギア比を変えて貨物用にしたロコなので無理すれば「旧車体のEF58」でも通用します。

 実はEF18は同じワールドの仕様をすでに持っているので単純に同じメーカーの同じ個体が2両というとても贅沢な事になるのですが、実は以前入手したバージョンは同じEF18の2号機に改修できるルーバーの単品が付属していました。ですからその手間を惜しまなければ仕様違いの2両という事にはできます。
 それに前に入手していた奴はやや足回りにガタが来ていましたし(汗)

 そんな訳でEF18については前に書いたレビューそのまんまの印象で特に加えることがなかったりします。
 特に目立って個性的という訳ではないのですが不思議な安心感のあるデザインで、EF58の持つ「偉大なる凡庸」性がこんな所に発揮されています(笑)


 それにしてもEF58自体はあちこちのメーカーから出ている筈なのですがデッキ付きの旧車体(EF18を含む)は完成品としてはワールドの他はマイクロしか出していないのが不思議です。
 それとも、またKATOがこっそり出すのでしょうか?