goo blog サービス終了のお知らせ 

光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

レイアウトへの強遠近法の応用2025・その3

2025-04-22 05:38:36 | 鉄道模型 
 前回に引き続いてレイアウトへの強遠近法の応用についての考察を図りたいと思います。

 一般的にミニチュアで強遠近法を使う場合、その目的は大抵の場合、写真か映画の撮影という事になります。
 ミニチュアの風景では奥行きの不足を補うために遠近法を使いますが、それは「遠近感を誤魔化しやすい一眼の風景でなら威力を発揮しやすい」からです。
 (極端な例ですが黄金期の東宝特撮の怪獣映画ではステージの奥行の大きさを活かして「怪獣の暴れる遠景の手前に人間を演技させる近景を組み合わせる」という荒業すら使っています。これがまた下手な合成よりもリアルなのです)

 しかし二つの目で風景の距離感を感じる人間の場合、奥行きの無さを感じやすいのが問題となります。
 これは小スケールになるほど露わになりやすい欠点で、一部の立版古を除いてレイアウトの作例で遠近法が使われにくい一因になっていると考えられます。

 
 特撮アーカイブセンターの展示では、その弱点をある程度カバーするためにミニチュアセット自体の奥行きを深くする事で、ライブで眺める場合でも遠近感を感じさせやすくする様になっています。
 (展示のスペースは目測でも教室一部屋分はあったと思います)

 ですから、わたしが家のレイアウトで同じ効果を得ようとしたら、可能な限りの奥行きを取る必要があるだろうとは考えていました。
 今回の実験では2,7mの奥行を確保しましたが、Nゲージスケールではこれくらいがどうにか破綻しない見え方となる下限かもしれません。

 更に条件としては、畳一畳半のスペースでも線路の密度を最低限に留め、街並みやシーナリィを見せる事に主眼を置いた風景づくりでないと却って線路配置が玩具っぽく見えるリスクもあり得ます。博物館の大レイアウトの殆どが後者に該当しますが、これは「あくまで車両模型を見せる事が目的」であって風景を見せる事のプライオリティが薄いのでコンセプト自体は正しいと言えます。

 その意味で、この手は一部の大レイアウトに見られる「スペース一杯に線路を敷き詰めた、いわゆる線路お化けには向かない」手法ではないかと思います。鉄道模型でこれに近い効果を上げている実例としてはかつてTOMIXのカタログ写真に使われたパノラマ写真(「TOMIXディオラマワールド」として写真集になっています)がありますが、これも撮影スタッフの中に特撮関係の方が居られた模様で、線路の配置はヤードなどを除けばごく低い密度になっています。

 今回の方法の効果のもうひとつのメリットとして、上から見下ろす構図の方が下から見上げる場合に比べて視点の幅を広く設定できる事が上げられます。
 同じ高さの範囲であれば横方向への視線の移動も容易ですし「視点を上にずらしても下から見上げる場合に比べて構図が破綻しない範囲が広い」事から、ライブで眺めてもそれなりにリアルな見え方になる様です。

 今回の実験では遠景1/150、近景1/43のスケール差であれば奥行き2,5mのパノラマでもそこそこの効果が感じられました。逆にいうなら小スペースのヴィネットのレベルでは強遠近感の効果は立版古でもない限り限定的になるだろうという事でもあります。

 今回は遠景により小さいミニチュアを配置し更に遠くの遠近感を出す手法をまだ試していませんが、最近は遠景用を想定した小スケールのミニチュアもいくつか製品化されているので、いずれはそれを含めた応用法を検討してみたいと思います。

レイアウトへの強遠近法の応用2025・その2

2025-04-15 05:24:17 | 鉄道模型 
 レイアウトにビュースポットを作り遠近感を演出する実験のはなし。
 今回はその2回目です。

 上の写真は故郷や現住地近くのビュースポットから街並みを見下ろした風景ですが、よく見ると「遠くの街並みと手前の近景との間に森林地帯を挟んでいる」事がわかります。

 これは距離を伴う俯角を持った丘陵地特有の特徴で、垂直に立ち上がる高層ビルの上階からの街並みと異なる点でもあります。

 特撮アーカイブセンターの展示では風景のバッファーとなる森林地帯がなかったので「崖の上から見下ろした様な不自然さ」が残ったのですが、形状や大きさが一定しない森林地帯や植生は遠景と近景の間のバッファーとして有効に使えると思いました。

 今回の改修・実験でも下の街並みと丘の上の近景の間に森林地帯を挟んでいますが、それでも俯角は結構な物です(汗)

 下から見上げる時には頂上に古城を配置していた丘陵ですが、上から見下ろす時には「ビュースポットの駐車スペース」を想定し、大きめのミニカーと人形を手前に配置する事にしました。
 ですが、実際にはそれだけでは不足で、何かしらラージスケールに対応したジオラマパーツが欲しいと考えていました。

 そんな折に見つけたのは津川洋行の「HOスケール用フェンス」

 HO用としてはやや高めですが、1/64や1/43スケールのミニカーにはちょうどいい高さになります。他にウォルサーズの電柱がありますがここまで追加すると近景がややうるさくなるのでフェンスとミニカー、植生やフィギュアで近景を再現してみました。
 遠景はパウダリングしたクラスターフォーリッジ、近景はライケンを使います。


 まずHOスケールのミニカーを使った場面。最近のRM MODELSでNスケールのヴィネットの中にHOの近景を使った作例が出ていましたが、今回のレイアウトでもそれなりの効果は得られます。
 ただし強遠近法ならもっとスケールが大きな方が効果が高い。

 トミカサイズの1/64を配置すると、さらに遠近感は高まります。そしてミニカーの国際標準スケールの1/43のミニカーを配置したところ、効果としては最大の結果が得られました。

 1/150スケールのレイアウトの奥行きは2,5m程度ですが、これくらいなら俯瞰の風景としてどうにか見られる奥行きになる様です。

レイアウトへの強遠近法の応用2025・その1

2025-04-09 05:22:17 | 鉄道模型 
今回の題材も変化球です。

 昨年の春頃に「レイアウトの強遠近法」について2度ほど実験と検討を図った話を書きました。

 その時の記事のリンクは以下に
レイアウトと強遠近法を考える2024・その1
レイアウトの強遠近法を考える2024・その2

 本来なら昨年の秋くらいにその続きをやるつもりでいたのですが、こちらもまた予定外の帰省やイベントの重なりで延び延びになっていた物です。
 ようやく2月になって時間が出来てきたのでレイアウトの改修と並行して、こちらの方も少し進捗させました。

 前回までの強遠近法の実験では「線路と並行して走る道路」を題材に遠近感の表現を試みましたが、あれは「遠くにあるビルを遠景に見立てて下から上を見上げる形で遠近感を感じさせる」物でした。

 それゆえに「視点が少しでも上に上がると不自然さが露呈する=遠近効果が得られる視点が限定されやすい」のが弱点でした。

 ところでわたしたちの日常生活で風景の遠近感を最もよく感じるのは何処かというと「山や丘の上などの高い場所から下の風景を見下ろす」場合ではないかと思います。

 実際、丘の上の展望スポットなど下界の街並みを見下ろせる場所はわたしの故郷や現住地の近くでも幾つか存在しますし、わたし自身そうしたロケーションを子供の頃から見慣れていました(まあ、要するに「田舎の山の中に住んでいた」というだけのはなしですがw)

 それをミニチュアで表現したのが2、3年前に記事をあげたことのある「特撮アーカイブセンターの展示」でした。
 あの風景では崖の上の駐車場から下界を見下ろすような設定で手前のミニチュアを大きく、奥のミニチュアを小さく配置する事の不自然さを打ち消す効果を得ていました。
 同時に、下から上を見上げる場合に比べて視点の制限が少なく、ライブで眺めても不自然さが少ない点にも気が付きました。

 それらを踏まえて続けてきた、うちのレイアウトの改修ポイントのひとつが「レイアウトを見下ろすことのできる丘陵を長尺方向手前側に設置する」事でした。

 その目的のひとつは「レイアウト全体を見下ろすビュースポットを作る」事であり、こうする事で特撮アーカイブセンターのジオラマと同じ効果を狙った物です。

 レイアウトの改修中も手持ちのミニカーやフィギュアなんかを使って遠近感のテストは何度かやってみましたが、前述の様に昨年秋以来半年以上空白が空いてしまい、具体的なアクションに入れたのは2月に入ってからになりました。

 具体的な進展については次回以降に。

GMの動力で鉄コレを走らせようとしたはなし(笑)

2025-02-26 05:55:39 | 鉄道模型 
 今回のはなしは人によっては「何を今更」なネタですがご勘弁ください。

 先日のアキバ行きの戦利品から。
 イレギュラーの品もあるのですが、今回の上京で集まったのは「Nの動力ユニット」でした。

 その中であらかじめ狙っていたのは西鉄用の鉄コレTM−12Rくらいなものですが、写真に載っているマイクロの「趣味のカラー」サロ185も元々は非常用のコンバート動力として購入した物です(この辺りのいきさつについては次の機会に)

 実をいうと今回の目的の一つは「アキバだったら、販売が長いこと止まっている鉄コレ第9弾用のTMー17の出物が一つくらいあるのではないか」でしたが、流石にそんなに都合よくは行きませんでした。

 と言うわけで次善の策として今回は軸距が比較的接近していそうなGMのコアレス動力を購入。店頭での走行チェックはそれなりにスムーズなものでこれなら使えそうな予感がします。
 これを鉄コレ第9弾の電車に使いたいと言うのが今回の目論見です。

 GMといえばもう一つ、こちらは行きつけのショップでサルベージした奴ですが年代物の凸型動力をこれまたTMー17の代わりを想定して購入していました。

 何しろ「左右のダイカストブロックの間に電波障害対策用の抵抗がはんだ付けされている」と言うくらいの年代物ですが、当時ものとしては走行性はなかなか良かったです。

 ただ、帰宅後の試験では「モーターの出っ張りが鉄コレの天井につかえてしまう」事が判明。GMのキットメイクに使うかクモルの動力にでも転用するか考え中です。

今年最初の鉄道業務で貨車の数を数える(大汗)

2025-01-29 05:19:24 | 鉄道模型 
 先日は今年最初の平日休でした。

 すでに松も取れて正月らしさは目いっぱい希薄になっていますが(汗)それでも暮れとは違う雰囲気を感じます。
 さて、当鉄道の今年最初の業務は工作でも運転でもなく「手持ちの貨車の整理と確認」でした。

 今年最初の入線車が「1両辺り200円以下の貨車の群れ」だったのは前に紹介していますが、ケースに入っていた貨車の並びに脈絡がなかったのと、ケースの中に多少空きスペースがあいていた事もあって、それらのスペースを詰めると同時に「同ジャンル毎に貨車をまとめようか」と思い立ちました。

 入線車のかなりの割合が中古やジャンクである事、子供の頃から「貨物列車=オムニバス混結編成が当たり前」という環境だった事もあって、わたしの場合他のジャンルの車両に比べると貨車の購入は「殆ど手当たり次第にかき集めていた」というのが実態でした。
 まあ、十数年くらい前までは中古ショップで売られていた貨車は機種の選り好みさえしなければ1両200~500円くらいで買えましたから、数は揃えやすかったです。
 それに加えて買い手のいい加減さを反映して「外国型」も平気で混じっていましたし。

 (昭和40年代後半までのNゲージでは日本型のバリエーションが薄かったので外国型の貨車や客車を転用するのも半ば当然でした。あの頃を経験しているNゲージャーは外国型アレルギーが比較的低い感じもします)

 ただ、その「手あたり次第」というのが祟って、今回整理を始めるまでわたし自身「自分の鉄道の貨車の在籍数(要するに何両貨車を持っているか)を把握していない状態」でした。
 それらのうちの何両かは、今回の様に「100均ケース」や「車両ケース」に入って売られていましたが、これらも結構空きスペースが多かったので、複数のケースの間でジャンルごとになる様に車両を入れ替え、隙間を詰める事で省スペースと再分類を図ることにした訳です。

 でもいざ始まると朝の9時ころから始めた整理が「昼飯時間を過ぎても終わらない」のには往生します。

 セキやホキなど、出物を見つけるたびにちょこちょこ増備した奴なんかはあちこちのケースに分散していましたし、それらを見つけてまとめるのも意外に一苦労でした。

 夕方近くなってようやく、ひと段落付きましたが、ここまでで数えた貨車の大雑把な総数は約260両。
 今回入線の物も入れて15年くらいかけてこの数が集まったと思うと、多いのか少ないのかちょっと見当が付きません。

 ただ、オムニバス編成メインなのと専用編成でも実物通りのフル編成は殆どやっていないので数の割には長さはないかもしれません(汗)

2024年のレイアウト&モジュール

2025-01-19 05:54:15 | 鉄道模型 
 2024年を振り返る・その4はレイアウト、その他編です。

 2024年上半期(と言うか5月のグランシップまで)は新作のモジュール(正確には差し替え用シーナリィ)の製作が活動のメインでした。

 改めて書かせて頂くなら今回のモジュールのテーマのひとつは「コロナ禍の置き土産」でした。
 今回のモジュールに使ったストラクチャーはほぼ全てが「コロナ禍の自宅蟄居の休日に消化したキットの成れの果て」でした。言い換えれば「モジュールひとつを埋めてしまう位建物ばっかり作っていた」と言う事でもあります。
モチーフが「元機関区を記念公園化した都市再開発区域」となったのもレンガ系ストラクチャーと高層マンションばっかり溜まっていた反動だったりしますw

 久しぶりに建物にLEDを仕込み夜景を楽しめる様に作りましたが、おかげでイベント終了後も「お茶の間で夜景を楽しむ」という使い方ができたのが意外な余録でしたw

 ただ、今年の後半はイベント参加や帰省が立て込んだ影響でレイアウト関連の改修がまるで進まなかったのが残念でした。
 ペーパーキットを中心にストラクチャーだけは増えていったのですが、これらの多くが仮配置のレベルに留まってしまいました。

 (今年作った奴だけで「商店街が一つできそうな勢い」だったのに)

 本線のバラスト散布も含めて来年への宿題です。

2024・今年印象に残った車両たち

2025-01-18 05:47:23 | 鉄道模型 
 当ブログ年末恒例の「この1年を振り返る」2024年版。

 今回は2024年版これまた恒例の「今年印象に残った車両たち」から
 例によって基準は「今年のわたしのホビーライフに与えた影響の大きかったモデル」という独断と偏見にまみれたものである上に「新車も中古もジャンクも」「Nゲージ、HOゲージ、Zゲージ、ナロー」までもが同一線上に評価される「闇鍋ベストテン」みたいなものですが、まあその辺はご了承ください(汗)


1・C58239号機と「SL銀河」(N 新車)
 これが出るのをどれだけ待ちかねた事か。実車が引退した後のリリースだったのが何ですが。ロコの出来も去る事ながら、自走できる客車がイベントで意外に重宝したのは発見でした。

2・つぼみ堂の木曽森林鉄道ボールドウィン(HO 中古)
 スケールは16番ナロー、ゲージはHOという、1970年代ならではの過渡期のモデルです。超の付くくらいのガニ股ですがそれゆえの安定した走行性と汎用性が楽しいモデルです。

3・カワイモデルの60型蒸気機関車(HO ジャンク)
 2000円のジャンクからスタートしてモーターのレストア、集電系の再製作などまる二月たっぷり悩ませて頂きました(実はこれでもなおギアの問題が残っている)
 改めてレストアの難しさと楽しさを感じさせてくれたモデルです。

4・メルクリンミニクラブのクロコダイル(Z 中古)
 コロナ禍以来入線が途絶えていたZゲージの入線モデル。Zゲージの中でも兼ねて欲しかったモデルでもありましたが5年ぶりに訪れたJAMでこれに出逢ったのは運命としか言いようがありません。3連接車体のロッド駆動電機はZゲージでも映える走りを見せます。

5・宮沢模型のBタンク(HO 中古)
 かつてわたしがこの趣味に入るきっかけを作った元機関士の親類が持っていたHOモデルと同型のロコ・・・ですがフリーモデルの奥深さをも感じさせてくれたモデルでした。一見同じに見えるのに実際は大部分が微妙に異なる造形はまさに手作りの16番モデルならではではないでしょうか。

6・TOMIXの209系1000番台(N 新車)
 今年の1月偶然に二度209系の特快に乗るという経験から予約を入れてしまったというミーハー丸出しな理由で入線・・・ですが、個人的にはE233よりも好みのデザインの電車ではありました。この嗜好、歳がばれますね。

7・宮沢模型のEF55(N 中古)
 今年9月の帰省の折のヴィンテージモデル大量入線。その中でもとりわけ凄かったのがこれでした。当鉄道4両目のEF55ですが、他の3種のどれとも異なる個性が最大の特徴です。かといって悪いモデルだとも思いませんが。

8・スカイネットのマツダボンゴ「青空号」(ナロー 中古)
 こちらは5月のグランシップトレインフェスタの折に入線させた変わり種。アオシマ系列のスカイネットの鉄道模型、Nゲージの線路を自走できるのにスケールはHOよりも巨大。ヘッドライトはもとより室内灯も標準装備という外見と言い個性の塊みたいなモデルです。


9・KATOの485系300番台(N 中古)
 20年ぶりにリニューアルモデルが入線した当鉄道の「偉大なる凡庸」のひとつ。
 ボディ形状はそれほど変わらない物の走行性と足回りに進化を感じさせた、ある意味KATOらしさを感じさせるモデルでした。


10・宮沢模型のEF60 アメリカントレイン仕様(N 中古)
 先日閉店したヤマナカ模型で最後に購入したモデル。入ったら空手で出られない店がまたひとつ消えましたが、そこでの最後の買い物にはふさわしい個性的なモデルだったと思います。


 今年の傾向としてはNゲージ5、HOゲージ3、Zゲージ1、ナロー1の比率。昨今の物価上昇を反映してか新車は2つにとどまりある意味波乱の年ではありました。
 後、今回のラインナップを上げてから驚いたのはKATOやTOMIXを差し置いて「宮沢模型がブランド別の最多に躍り出た事(3アイテム)」でした(笑)
 

HOゲージ旋風とヴィンテージモデル大旋風(2024年を振り返る・3)

2025-01-12 05:18:48 | 鉄道模型 
 2024年を振り返るその3です。

 今年のわたしの鉄模ライフを一言で言うと「激動」と言う言葉が似合いました。
 それもジャンルを問わずに。

 1月〜6月の上半期の入線車では予想外の「HOモデル旋風」が吹き荒れました(まあ、全部が中古かジャンクで、どこかしらの問題のある安物が多く、五体満足なのは少なかったのですが)

 わたしの場合、HOゲージは外国型やフリーモデルがメインで、マニアが飛びつくようなのは殆どない(何しろNゲージより安いモデルばっかりでしたし)のですが、自慢にはならなくてもモデルとしての素朴さが横溢していたり、走りっぷりが良いモデルを選ぶことが多いのですが、その意味では満足感は高かったです。

 それだけだったら「今年はHOゲージの年でした」と一言書くだけで済んだのですが、8月以降は今度は「Nゲージヴィンテージモデルの大旋風」が吹き荒れたのですからわからないものです。

 それもたった一度の帰省で。

 WEBコミック「TEZMO SYNDOROME」一冊分に匹敵しそうな1970〜90年代のヴィンテージモデルがいちどきに大量入線したのですから我ながら驚かされました。



 おかげで9月以降の当ブログの新車入線記事が殆ど全てヴィンテージネタに塗り替えられてしまった程です。
 骨董的な価値でしか語れない様なモデルばかりで、しかもこちらも何らかの問題を抱えるモデルが(HOほどでないですが)少なくなかったので、こちらも自慢できるほどの代物ではないのですが。

 後ムーブメントとしてはこれらに比べて小さいものですが、コロナ禍以来丸5年入線が途絶えていたZゲージモデルにも新規入線があったのも今年のトピックスであります。

 それらをひっくるめた「今年印象に残ったモデル」の10傑はもう少ししたら書きたいと思いますが、こちらも例年にないバラエティのモデルが揃いそうです(人から見て面白いかどうかは別として汗)

光山市の「令和通り4丁目w」(2024年を振り返る)

2025-01-09 05:12:01 | 鉄道模型 
 2024年を振り返る・トピックスのその2です。


 上の写真の商店街。その建物の多くは今年、それも夏以降に製作したペーパーキットのストラクチャーが占めています。

 この夏がとにかく暑かったのは皆さまもご存じの通りですが、わたしの場合もご多分に漏れず7月から10月半ばまで暑さのせいで大掛かりなレイアウトの改修ができず、ひたすら台所でペーパーキットを作りまくるという夏を過ごしました。

 夏場にストラクチャーと言うのはコロナ禍に伴う自宅蟄居が生んだ新習慣でしたが、今年の場合はそれに加えて新参のストラクチャーメーカーに触れる機会が殊の外多かった事も影響しています。

 梅桜堂、ミニチュア工房、PLUMなどからわたしの琴線に触れるモデルが次々にリリースされた事でモデルへの制作意欲の多くがこれらのストラクチャー製作に回ったのは間違いありません。
 しかも最近では「まさかこんな建物が⁉」と思えるようなものまでもが続々リリースされています。この怒涛のリリースの背景にはレーザーカッターの普及に伴いペーパーキットが容易にリリースできるようになったことが大きいと思います。殊に車両模型に比べてストラクチャーの場合はペーパー素材へのアレルギーが比較的少ない事、ジオラマや特撮系キットとの親和性が高い事も追い風になっているのかもしれません。

 わたしの場合、元々はレイアウトの改修に伴うための建物製作でしたが、メインのレイアウトが「シーナリィはそのままに建物を随時差し替え可能」に作っていたので「差し替え用のスペア」の一般建造物がどんどん増えてゆくという珍現象が現出。

 ですが、出来上がった建物をああでもない、こうでもないと配列して即席の情景を作るのも結構楽しいものです。
 特に商店系の建物が増えると、たちまち仮置き用のベース上にいろいろな形の商店街が出現するのにはワクワクしてきますw
 この楽しみが定着したのは令和に入ってからコロナ禍にかけての時期ですから、さしずめ「令和通り4丁目(コロナ禍が4年続いたことに引っ掛けて)」とでも言いましょうか(笑)

 改めて思うのですが、最近の細密化の進む車両模型にはそれに見合うような背景がそろそろ必要になってきている気がします。最近のペーパーストラクチャーの進化は車両のリアル化、細密化に(あるところまで)シンクロしている感もありますね。
 (その傾向に関しては嬉しい半面一種の危惧も感じてはいるのですが、それについては次の機会に)

2024年を振り返る・ゴハチとロクゴの当たり年(笑)

2025-01-08 05:07:58 | 鉄道模型 
 例年よりもやや早いタイミングですが、毎年恒例の「○○年を振り返る」を上げたいと思います。
 
 と言うのも、殊鉄道模型のホビーライフに関する限り2024年は「とにかくあらゆるジャンルでいろいろあった激動の年」みたいなものでしたから(汗)1回2回で書き切れないくらいトピックスが多いと感じたからです。
 (などと勿体ぶって書いていますが、人から見たらそれほどでもないレベルのはなしばかりです)

 第一回の今回はトピックスから。

 今年入線したモデルを形式別に分けて見て気づくのは
 「EF58とEF65の入線が目立ったこと」「そのどれもが中古かジャンクだった」事でした。


 EF58は今年の上半期にKATOの青大将カラーとTOMIXの小窓Hゴム仕様。更に16番フリーのED58が入線。

 EF65に至ってはNでエーダイの1000番台が2両、KATOの0番台のアゴワレ仕様、更にマルイのPRO Zで500番台、カツミの1000番台とN、HO、 Zの各ゲージでEF65が入線するという快挙(爆笑)が実現しました。

 わずか1年の間に同一形式でこれほどバラエティ溢れる増備がされた経験はこれまでなかったことです。

 まあ、どれもこれもジャンクに近い中古モデルですが、殊EF58とEF65については「どこに行っても中古の出物がある」といっても良いくらい普及している機種である事が大きいと思います。
 まあ、今年に関して言うならその「どこに行っても出物がある」モデルの中にたまたまわたしの気を惹くモデルが多かったと言う事でもあるのでしょう。

 「KATOEF65のアゴワレ仕様の0番台」なんかは最近はなかなか見ない(笑)ですしエーダイのEF65のPS17仕様も同様。
 模型の世界でも実車に負けないくらいバリエーションの多いモデルだけに変わり種に当たる事もまた多いと言う事ですね(笑)

 とはいえ、それでも(わたし的には)今年が58と65の当たり年だったのは確かです。

レイアウトと強遠近法を考える2024・その1

2024-04-25 05:48:41 | 鉄道模型 
 今回のネタは10年以上前に考えた事の蒸し返しです。くどいかもしれませんがそこはご勘弁を。

 当ブログで十数年前に写真の撮影で「レイアウト上で遠近感を強めることでリアリティを出せるのではないか」という仮説の元にいくつかの写真を実験的に撮ってみた事があります。遠景用にNスケールの建物や車両を置くのは当然ですが中景に64分の1スケールのトミカを、最も手前側に食玩のフィギュア(これは万●書店などで一体300円前後で買えます)を使っています。

 これらを配置して比率に気をつけつつひとつの構図に収める実験でした。

 結果はごらんの通りですが、この時点でも比率に気をつければそこそこの効果は得られそうという結論に達しはしました。
 ただ、当時はそこで満足してしまった事と、基本的に写真撮影にしか使えない(視点がちょっとでも上、または左右にずれるとトリックがもろばれする)ことが分かった為に以後試すことはありませんでした。

 ごくたまに散発的に試す事はあったのですが、ここ10年くらいはその程度のレベルの応用だったのです。
 
 それから十年後、つい最近須賀川の特撮アーカイブセンターで強遠近法のジオラマを拝見する機会を得たのですが、以前の特撮博物館とは別なアプローチで強遠近法を応用しているのにピンとくるものがありました。

 こちらは以前の特撮博物館の時の写真。

 こちらが今回見学したアーカイブセンターのジオラマです。
 このジオラマに触発される前後のタイミングで自宅のメインレイアウトの移設・改修が重なった事もあって、強遠近法の手法を取り入れたジオラマが行けるのではないかという気がしてきたのです。

 改修は中断をはさみつつ現在も進行中なので現時点ではきちんとした成果は出せないでいますが、これについては追々当ブログで紹介したいと考えています。

レストアの休日(笑)

2024-03-28 05:52:37 | 鉄道模型 

 先日の渋谷行きの目的のひとつは中古モデル漁りにあったのは否定しませんが(汗)もうひとつ、手持ちのモデルのリペア関連のパーツを揃えるというのもありました。
 前回アキバのショップに在庫がなかった奴を見つけられたのは収穫だったと思います。

 今回回ったショップだけの現象かもしれませんが全般に店員さんの反応が良く、しかもこちらの質問に殆ど即座に来敢えてくれるレスポンスの良さには大いに助かりました。
 これなら次回以降また行ってみようかという気分にはなります。

 それは置いておいて
 先日の日曜日は前回の秋葉行きで入手していたものと併せてそれらのパーツを使ったリペアやレストアで一日をつぶす事が出来ました。


 一つは昨年のイベントの折にパンタグラフを損壊させていたカツミのED70。
 物が年代物なだけにさすがに同じパーツは揃えられず近似品となってしまったもののパーツの交換自体はマイナスドライバ1本で30分ほどで完了しました。

 Nでは昨年の帰省の折に入手したリアルラインのD51の煙室扉レバー。
 こちらはやえもんデザインのパーツでしたが、パーツの欠損部を中心に改めて開穴しなければならずやや往生しました。
 しかもこのやり方では満足行く状態に出来ず(どうしても穴の位置がずれやすい)結局パーツの脚を取った上で直接煙室扉に貼った方が不自然さが無くなるというあんまりな展開になってしまいました。
(あまりに出来がアレなので完成図を見せられないほどの杜撰さ)

 と成功失敗が交錯する日曜日になってしまいましたが、それでも久しぶりに手を動かせた事に対する充実感(だけ)は感じられた気はします。
 これでもう少し成功体験があればねえ・・・

(わたし的)Zゲージの新展開と本年の計のはなし

2024-02-22 05:52:54 | 鉄道模型 
 先日ブログに上げた今年の計に関連して。

 わたしの趣味に関して言うならば、実はここ数年のコロナ禍の影響を最も大きく受けたのはZゲージでした。
 元々Zゲージを始めた事自体かなり偶然に左右されていたのですが、車両にしろレールシステムにしろそれらの入手の殆どが上京のついでとか帰省の折とか、アイテムに関しては県外での入手が9割以上を占めていました。

 ですから、今回のコロナ禍に伴う遠出の激減はアイテムの入手や発見に少なからず影響し、実際この3年間で入手できたZゲージのアイテムは「ロクハンのカタログだけ」という状況でした。
 (最後に入線したZゲージの車両が5年前に入線したZショーティのE5系だったというくらいです。しかもそれはJAMのお土産でした)

 そんな訳で当鉄道のZゲージの展開はコロナ禍以前を含めて3年半ほど停滞した状態だったのです。


 そんな折、昨年暮れに静岡へ出かけた時にそこの駿⚪︎屋でメルクリンミニクラブのレールのジャンク品の大バーゲンをやっていたのです。
 直線レールとか曲線レールはもとよりポイントやダブルスリップまでもが1アイテム辺り270円だったのですから、多少の瑕疵を計算に入れてもレイアウトがひとつ出来るレベルのアイテムが集まりました。

 というわけで動作確認をした上でですが、これらのレールを元にしたZゲージのレイアウトが作れそうな形勢になってきたのです。
 とはいえ、Nほどではないにせよレイアウトがスペースを食うのは間違いないわけで、今はそれらの確保も含み計画を練っている段階です。

 とはいえ、現段階でも言える事はポイントの電動化は考えず全てを手元で手動操作できる様なトラックプランにはなると思いますし、シーナリィやストラクチャーも最低限のレベルにする予定です。
 何しろ車両に関しては当鉄道は既に日本型と欧州型の混成軍でどうかするとZショーティすらもラインナップされているのであまりリアル志向のものにはならないと思います。

 ただ、ミニクラブのレールがメインとはいえ、場所によってはロクハンレールとの併置も考えるかもしれません。
 (一例を上げればロクハンのアンカプラーレールはミニクラブにも対応していますし)

クルマの中で鉄コレの工作をやってみた(笑)

2024-02-11 05:09:26 | 鉄道模型 
 前回紹介した鉄コレの「101系南武支線仕様」に関連したネタから。

 これを入手した翌日が平日休だったのですが、これをN化するに際して「自宅でちまちま工作するのとは違った気分でやってみようか」と思い立ちました。

 そこで思いついたのが「どこか見晴らしの良いロケーションに持っていった車の中で作業してみよう」という事です。

 今乗っているミニバンは元々帰省時の車中泊を想定していた車なのですが、一人で使うなら個室寝台並みのスペースがありますし、そこにテーブルひとつ加えるだけで「どこでも書斎」的な機能を持たせることもできます。
 ですからNゲージの加工程度の工作ならスペース的にも十分ですし、窓が大きいのも何か開放的な気分にさせてくれます。
 (台所よりも手元が見やすいメリットもw)

 と、言う訳で本体をはじめ入手したパーツや工具も持ち込み、早朝近所の見晴らしのいい公園に車を持ち込みました。
 まあ、やる事がやる事なので人目のあまりない平日早朝が望ましい気がしましたし。

 加工とか工作とか大仰な事を書きましたが、そもそもやる事が「鉄コレのN化」という程度の事なので用意するのもニッパーにピンセット位なものです。これらを「たまたま見つけたお土産のバームクーヘンの空き箱」に詰めたので工作というよりはピクニックじみてきます(笑)
 工作自体も少し丁寧にやるつもりでも20分もあればできます。

 で、仕上がったモデルは早速外に持ち出して屋外撮影。

 ここで計算ミスだったのは時間帯が日の出から余り経っていない太陽が低い時間だったので「陽の当たる部分が白飛びを起こしやすかった」こと。今回早朝を選んだのはを通勤時間帯のラッシュを避けるためだったのですが、それが却って裏目に出てしまったようです。

 今回は撮影程度でしたが、何だったらレールとパワーパックも持ち込んで「自然光の下で製作即試運転」というのも面白いかもしれません(最近のHV車やBEV車にはコンセントやUSB端子が付いているのも増えていますし)

 とはいえ、いつもと違う一種の別荘気分の下での今回の工作は案外面白かったのも確かです。
 まあ、なんて言いますか「釣り師が釣った魚をその場で捌いて食べてしまう」感覚に近いのかもしれません(無理矢理ですね)

 あまり本気でやる様な工作には向きませんが、たまにはこういうのがあっても好いかなと(汗)

列車の室内灯を増備する

2024-01-30 05:50:44 | 鉄道模型 
 今回も年越し運転絡みのネタです。

 前回も書いた様に、今回の年越し運転のテーマは「夜景運転」だったのですが、建物やシーナリィの方だけではなくそこを走らせる列車の室内灯についても増備の必要性に迫られていました。

 これまでのも年越し運転のたびごとにちょこちょこと室内灯装備の編成は増やしていたのですが、それだけでは到底足りないのは間違いありません。
 とはいえ、全車両の大半が室内灯がつけられなかったり旧式室内灯対応のタイプばかりという現状ですからできる事は自ずと限界があります。

 流石に今年増備したSL銀河や52席の至福なんかは入線時点で室内灯を装備させていましたが、過去の増備がそうだったように「普段から普通に走っている編成」についてはなかなか手が回らなかったのが現状でした。

 そこで今回は一念発起といいますか、先日の秋葉行きなどを中心に室内灯パーツを纏めて入手し、何編成かに室内灯を取り付けました。

 前回紹介したラウンドハウスの485系日光きぬがわなんかはその走りだったのですが、KATOのE259系成田エクスプレスやTOMIXの73系御殿場色、115系横須賀色など年越し運転の直前まで室内灯の装着に追われました(汗)

 前述のレイアウトの夜景創生と並行しての作業だったのですが、夜景工事が進むのとシンクロしているだけにひと編成が仕上がるたびに製作途上の夜景の中で走らせるのはたまらなく嬉しかったのも間違いありません(作業自体が就寝前の1時間くらいですから効果を即試せましたし、夜寝る前の夜景運転にもずいぶん癒されました)

 ただ、こうしてみると旧製品を中心に室内灯がつけられないモデルでもなんとかして室内灯を取り付けてみたい物も結構あります。

 中でもエンドウの新幹線や私鉄電車なんかはその最右翼ですが、サードパーティ品で使えそうなものがないか物色中です(まあ、予算の都合とも相談ですが)

光山鉄道管理局