光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

とあるホテルを製作する・4

2018-04-29 05:16:11 | ストラクチャー


先日来製作中のホテルとその隣接風景から。
ホテルの建物の形はだいたい仕上がってきました。
市販ビルの大半が「ディテールを除けばただの箱」のレベルなのに対し実際の建造物に準拠した形状となった今回のホテルはできそのものは結構ラフなのにも関わらずかなりの存在感を見せます。これは作っている最中でも気づかなかった部分でもあるのですが、実在の建造物のモデル化はたとえ有名建造物でなくても「建物のフォルムそれ自体で市販品にないリアリティを出せる」ことを実感します。

とかなんとか偉そうなことを書いていますが、相変わらずラフな作りなのがお恥ずかしい。

今回は屋上機器と看板類です。

屋上の建屋(というか看板)はシースルータイプの骨組みにホテルのロゴが貼られた結構手間の掛かりそうなしろものですが、透明塩ビ板で箱を作り、細かな骨組みは漫画描きに使うスクリーントーンを貼り付けるという実にアバウトな作りになっています。

ホテルの外見を見る限りでは屋上機器の類がどう配置されているかまるでわかりませんし、携帯電話用と思われるアンテナ類が林立している部分まであったりするので想像で補うこともできません。

アンテナ類はジオコレの電波塔のパーツを流用、あとはジオタウンのビル塔屋やジオコレの日帰り温泉のタンク類などを適当に配置しています。
でもこれでもスペースがまるで埋まらない。こうなったらエアコン室外機だけでも自作してみようかとか考えています。

ひとり運転会「あの頃の東北本線」から

2018-04-28 05:14:18 | 旅行・探訪・イベントなど

 先日、久しぶりにレイアウトで模型を走らせて以来、一人運転会をする頻度が昨年よりも増えています。

 先日も日曜日の昼下がりに3本の列車を走らせまわしました。
 今回のテーマは「あの頃の東北本線」

 走らせたのは、マイクロの483系、TOMIXの583系、KATOの457系
 何れも昭和40年代の盛岡近辺で見る電車の御三家だったりします。

 湘南カラーしか縁のない地域の方々からは違和感を感じさせるらしいサーモンピンクの457系ですが、沿線にいた私なんかにしてみればこちらの方が和みやすいです。これが現役だった頃は上京よりも仙台辺りまでの中距離の移動で積極的に使っていました。

 更に当時のスター列車だった483系や583系となるとこれはもう言わずもがなの懐かしさ。
 乗るだけでなく沿線で走る様を眺めているだけで旅情をかきたてられたのがこれらの編成でした。

 久しぶりにこれらを引っ張り出してエンドレスをぐるぐる廻りさせるだけで、あの頃の思い出に浸りつつ随分堪能させて頂きました。
 ですが同じ編成でも、雰囲気を変えるとまた見えるものも違うのかもしれません。

 次辺り、これらを持って近所のレンタルレイアウトめぐりでもやってみようかとか思いました。

とあるホテルを製作する その3

2018-04-26 05:11:12 | ストラクチャー
 前回からひと月以上開いてしまいましたが、今年に入ってから継続中の某ホテルの製作その3です。



 透明塩ビ板に壁の部分を紙で貼り合わせる(これが本当の壁紙という奴ですかw)これまではこうした小さい窓の連続する建物の場合一つ一つ窓を切り出していたのですが、今回は一定幅の帯材を切り出して縦横に貼り付ける形でやっています。
 この方法ですと窓がゆがむこともないですし、塩ビ板に張り付けた後に湿度や何かの関係でぶよぶよになるリスクも多少は防げます。





 いつもの事ですがスクラッチに近いとはいえ、使えそうな素材があれば市販のモデルのパーツを使うのも悪くはないと思います。
 今回のホテルでは9割かたホームセンターで買った塩ビ板が素材なのですがエントランスの車どめの周辺はTOMIXの総合ビルの1階部分からパーツを切り出して使いました。



 数年前に総合ビルをいくつもつなげて光山駅裏の超高層ビルにしていたもので一階パーツがいくつも余りを出していましたからそれらの処分の意味合いもあります(笑)
 TOMIXにしてもGMにしても改造の素材として使える建物モデルがいっぱい出ていますが、最近はそうした改造・工作のニーズが少なくなっているらしいのが辛いですね。


 なおホテル本体から前に出張っているのは浴場部分です。

カーコレクションで「あの刑事ドラマの劇用車を再現する」はなし(笑)

2018-04-25 05:09:01 | アクセサリー

 トミカよりはるかに小さいカーコレクションでバカな真似をした話から。

 先日Nゲージスケールのカーコレクションの新作で「Y30グロリアバン」がリリースされました。
 通常品はシャンパンゴールドのカラーなのですがかつて放映された「あいつがトラブル」に登場するY30セドリックのワゴンにリペイント・改造する事を思い立ちました。

 因みに「あいつがトラブル」については以下のリンクを。
劇用車に見るアクションドラマ「あいつがトラブル」

 劇中で萩原健一扮する失踪人課の代表・沖田刑事が黒のセドリックワゴンを振り回して失踪する様はいつ観てもカッコいい!
 ワゴンの覆面パトカーというのもかなり異色でしたが、それが他のパトカーのどれよりも大活躍していたのですから、印象も非常に強かったのです。
 カーコレで同形車が出たなら、これは是非やらずばなるまいという義務感(大爆笑)で取りかかったのは言うまでもありません。

 それにしても、長さがトミカの半分以下、容積で8分の1程度?それこそ小指の爪ほどのサイズのカーコレの改造がいかに無謀だった事か(汗)

 ボディカラーの塗り替えはともかく窓枠やモールの塗り分けは苦労の割に報われないレベル、後付けしたルーフレールに至っては1ミリ角のプラ棒を唐竹割するなんて(私にとっては)無茶をする羽目になりました。

 なので出来に関しては大惨事としか言いようがありません。

「あいつがトラブル」の劇用車でY30セドリックワゴンの他に印象的だったのは「U11ブルーバードNISMO仕様」でした。

本作の放映当時ブルーバードは既にU12にモデルチェンジしていたのですが、この頃に日産の中古車部門がU11の前期型にNISMOのパーツを組み込んだ特別仕様車を売り出したことがありました。
エアロパーツのみならず足回りにまでチューンを施したカスタム中古車という当時としては斬新な車でした。

この仕様のブルーバードが本作の前半でセドリックワゴンと並び覆面パトカーとして活躍していたのですからすごい話です。

 さて、Y30を改造したならこの仕様のブルーバーも・・・と思いたいのですがあいにくトミカでもカーコレでもU11ブルーバードは製品化されておりません。
 (但し通常品トミカではなぜかワゴンが出ています)
 ましてや今回の計画ではレイアウトのミニシーンに使う腹積もりですから、できればNスケールだと有難い訳です。

 そこで思い出したのがマイクロエースの「カートレイン」でワキに搭載されていたブルーバード910タイプ。
 劇中のU11同様4ドアHTなのでごまかしも効きやすそうです。

 大体、U11自体モデルチェンジでFRからFFへ大転換したにも拘らず前の910とスタイルがほとんど変わらなかった為に販売不振に陥ったと言ういわくつきの車だったりします。
 かつて、ある企業本で新車発表会に来たユーザーが目の前に実車がいたにも拘らず「新しいブルーバードはどこですか?」と訊いてきたというエピソードが紹介されていましたし。

 ただ、この場合にはこのそっくり度は好都合です。

 こちらはボディを黒にリペイントし、トランクにリアスポイラーを追加。
 スポイラーは0,5ミリ厚の透明プラバンを使い厚みの部分がシースルーに見える様にと試みました。
 大した効果はありませんでしたが(汗)

 むしろ910とU11は一見似ている様ですがボンネットの厚みがまるで違うため単に910のライトを細めにするだけではU11っぽくならないのが問題です。
 今回の素材となったマイクロの910はカーコレと違いプラスチックの無垢に近い素材なのでボンネット前端部分を薄く削る事で少しは似せられそうです。
 気休め程度ですが、やってみると前よりはましになりました。

 上の写真に出ているZ32フェアレディは織田裕二扮する城野刑事の私物として本編後半に登場する覆面車ですが、カーコレのZ32に銀色が無かったのでこれまたリペイントの羽目に(汗)
 それにしても自家用車を覆面パトカーに使って良い物かはよくわかりません(笑)

 しかもこれだけ揃えたのに一番肝心な南野陽子扮する美咲刑事の乗るフィアットウノだけ都合できませんでした。

 Nゲージスケールでは似たクルマすらなかったのが痛いです(汗)
 出来は大惨事な上に文字通り画龍点睛を欠くと言う奴ですが、自己満足感だけはそれなりにあったりします(大汗)

福袋の入線車から・銚子電鉄3000系

2018-04-24 05:06:26 | 車両・私鉄/民鉄
 今年の初め秋葉原の某ポ●ンデッタの福袋で入手したモデルから。
 銚子電鉄3000系2両セットです。

 京王5000系~伊予鉄700を経由して銚子電鉄で第3の人生を送り始めた数奇な変転をたどった車両でした。
 銚子でのデビューが一昨年の3月、鉄コレの商品化が同年8月という鉄道模型としては実にスピーディなリリースだったという車両でもあったようです。
 ですが私の場合、今回福袋を開封して初めてモデルの存在を知った位なので偉そうな事は言えません。

 テツドウモケイの福袋を買ったのは今年が初めての体験だったのですが、こういった「製品の存在すら知らなかった車両」が入っていると何か得した気分にはなります。
 少なくとも既に持っていた奴が入っていたとか、気に入らないモデルだったとかに比べると適度にサプライズ性もありますし「これで何かやってみようかな」とか思ったりも出来ますし。

 ベースが京王2010系で→伊予鉄→銚子という同様の経緯をたどった、同じ銚子電鉄の2000系は通常品の第23弾で出ていますが、これとペアを組ませて並べるだけでも楽しめそうな組み合わせです。

 それにしても京王5000系は今回の伊予鉄の他富士急、一畑、琴電の仕様が存在している上に、特別仕様車のカラーバリエーションも多く、「鉄コレ京王5000コレクション」だけで結構な数になる「偉大なる凡庸」でもあります。
 が、他社の多くの仕様が妙にアバンギャルドなカラーリングだったのに対してトーンの異なる青系で構成された今回の3000系は一番地方私鉄っぽいカラーリングと思います。

 この独特の野暮ったさは個人的には好ましい感じがします。
 とはいえ、予算の都合上未だに動力化されておらず、電車区の置物状態なのはそろそろどうにかしたいところではあります。

マロネ40を作るその2

2018-04-22 05:52:43 | 車両・客車・貨車
 前回の続きです。

 ボディ本体の塗装は手持ちのぶどう2号でやっていたのですが屋根部分のカラーが揃わず、これについては先日の秋葉行きでようやく塗料を揃えて対処しました。


 幌と台車はGMのパーツで、床下機器も先日頂いたものを使って形にしています。
 ただ、帯だけは独特の青緑の物が都合できず、GMのグリーン車用で代用せざるを得ませんでした。



 仕上がったマロネですがレーザーカットのペーパー車体なのでどうしても軽くなりすぎるのは避けられません(ウェイトの追加は必須)
 一方で窓やシル周りのかっちり感はブラスモデルのそれに匹敵するスムーズさ。
 これだけでもこのキットの存在意義は大きいです。
 プラだとはめ込み窓を使ってもどうしても肉厚感が拭えない所もありますから。



 手持ちの客車と組み合わせて往年の編成を再現したりオリジナルの夢編成を作るもよし、片デッキの個室、解放寝台の合造車と言う本形式の個性を生かすのを考えてみるのも面白いと思います。
 (何なら「鉄道公園の展示品」とか「列車ホテルの花形」と言う使い方もできるでしょうし)

 出来の粗い点に関しては私の腕の問題と勘弁してください。
 
 さて、次は何を作りますか。

マロネ40のペーパーキットを作る

2018-04-21 05:51:15 | 車両・客車・貨車
 今年に入って例のホテル工作やなんかで、ストップ状態だった車輌工作、ようやく積みキットのいくつかに手をつけられます。

 その第一陣は2月に購入していた甲府モデルのペーパーキットのマロネ40。
 このメーカーのペーパーキットは前にトキ900を作っていたのでだいたい要領を把握していたつもりでしたが、なかなか製作時間が作れないまま、間が空いてしまっていたものです。

 レーザーカットで抜かれた窓はとにかくシャープ!これを見ているだけでワクワクします(笑)
工程は基本的にペーパーパーツの貼り重ね。こうする事で強度と窓周りの工作のしやすさを狙ったもののようです。

 アイデア賞ものと思うのは雨樋とシル、ヘッダーをひとまとめの櫛状パーツにした事。ひとつひとつシルを貼るよりかなり効率的で、仕上がりも良好でした。
 これなどはプラやブラスのキットではなかなか思いつかないアイデアと思います。
 ただし、3本のシル、ヘッダを一気に貼り付けるその構造上スプレーのりは必須と思います。
 マロネ40の構造上の特徴の一つである仕切り板(うち一箇所は車体中央部を横断)を取り付ければあとは塗装だけ。
 ・・・と思ったのですが、この状態で車体を組み立ててしまうと塗装後に窓セルがつけられないことが判明(汗)急遽ボディを葡萄色2号で塗装しました。

 で、ついでだったので手持ちのもう一つの積みキットであるGMのスユ42も引っ張り出してスプレーしてしまいました(笑)
 やっぱりこういうのはできるときに一気にまとめてやってしまうものですね(爆)

鉄道ミステリとNゲージ24「寝台急行月光」とマロネ40

2018-04-19 05:48:56 | 小説
前回から8か月ちかく間が空いてしまいましたが久しぶりに「鉄道ミステリとNゲージ」のネタで行こうかと思います。

 今回取り上げるのは以前「急行さんべ」を紹介した天城一の一作「寝台急行月光」をば。

 昭和30年代、寝台急行だった「月光」の車内で起きた殺人事件。当初は単なる物取りと思われた事件はベトナム情勢絡みの利権が絡む謀殺の様相を呈する。
 だが容疑者として挙げられた男は鉄道利用のアリバイを主張。その道のプロ、高度に熟達した犯罪者ゆえのぎりぎりを見切ったアリバイ工作ゆえに捜査陣は手も足も出ない。
 そこで捜査本部の島崎警部が取った非常手段とは。

 と言うのが大雑把なあらすじです。

 これ自体は普通の本格推理物なのですが冒頭の描写が古くからの鉄道マニアの作者ならではで、思わずにやりとさせられます。

 その本作のプロローグを引用しますと


 菅野六助をだれも本名で呼ばない。ダンロクで通じる。ダンロクのダンは旦那のダンだ。大柄色白のふっくらとした顔、どこから見ても大店の旦那だ(中略)
 ダンロクの職業は箱師だ。鉄道がダンロクの職場だ。箱と愛称する客車がダンロクの舞台だ。旅客が顧客という所は鉄道屋と変わりはない。ダンロクは自分も鉄道屋の一人だと思っている。
 箱師のいない鉄道なんて、ワサビのぬけた刺身も同じだ。一流の列車には、一流の箱師が乗り合わせてこそ、一流なのだ。
 (徳間文庫版「殺しのダイヤグラム」所収「寝台急行月光」241Pより引用)


 ここでいう「箱師」というのは鉄道専門の掏摸(すり)の事を指します。
 以前紹介した映画「大いなる驀進」と言う東映映画では花沢徳衛氏扮する箱師が夜行特急のさくらで大活躍(笑)する件があったのですが、彼が扮する上客専門と思われる一流の掏摸の人を食った態度、何となく本作のダンロク氏に通じるものがあります。


 六時五十五分、寝台急行「月光」が入って来る。定時だ。数人の客がまばらに降りる。ボーイが寝台を畳みだすのは七時からなので、まだ束の間は列車も静かだ。
 ダンロクは「月光」を見送るつもりだった。なのに、どうしたわけか乗ってしまう。箱師の本能だろうか。
 最後部から二両目、1号車の前のデッキから、だれか降りたのか、ドアが開いていたのだ。ダンロクは誘い込まれる。

 マロネ40型の一等寝台だ。ダンロクはこの型の車は好かない。戦後、米軍の指示によって製作した旧一等車だ。スタイルが古臭いのはがまんできるとしても、片デッキと言う代物は箱師向きではない。
 ことに一等車の場合、うっかり入れば袋のねずみだ。逃げ場がない。
 ふだんのダンロクならば敬遠するところだ。
 (同書、241-242Pより引用)


 この冒頭からお分かり頂けるように本作の舞台、殺人現場は「マロネ40型寝台車」の個室です。
 後の車内の描写も当時の雰囲気がよく伝わってくるもので読んでいて実際に乗った様な気分になれます。
 この辺りは凡百なトラベルミステリ作家には出せない、鉄道マニアの作者の本領を見る思いがします。

 原作ではご丁寧にもマロネ40の平面図まで掲載され、ファンには興をそそられます。車両の半分が通常の寝台、半分が個室寝台という特有の構造は見ているだけでワクワクしてきます。もちろん私も楽しませてもらった一人なのですが、当時は「随分とトイレの広い客車だな」と言う印象が案外強かったりします(笑)

 ここまで読んで頂けるとお分かりのように私が本作で一番インパクトを感じたのがこの冒頭部分でした。
 特にマロネ40の描写は何度読み返しても陶然としてしまいます(爆笑)

 そんな訳で鉄道ミステリネタをブログで上げようと思った時に本作は最も取り上げたいひとつでした。

 ところが肝心のマロネ40のNゲージモデルというのが、マイクロエースのセット品の1両だったりとかブラスのキットだったりとやたらと敷居が高い物ばっかりで往生する事夥しい。
 まさかブログのネタにするだけの為に奥で実売5000円もするモデルを購入できるほど私はお大尽ではありませんし(涙)

 これではこの作品を取り上げるのは無理かと思っていたのですが、幸いな事に先日オープンした鉄道カフェのオリジナルペーパーキットにマロネ40がラインナップされました。

 そういう訳でようやく本作を取り上げる事が出来たという次第です。
 キットのインプレッションは次の機会にでもと思いますが、現時点でNゲージのマロネ40を最も手軽に入手できるのはこのペーパーキットです。

 しかし思うのですが、マロネ40なんてNゲージで製品化される事自体が相当に困難だと思っていたのですが、プラの完成品、ブラスのキット、ペーパーキットと価格も素材も異なる3種の中から選べる(但し、お金があれば…ですが)のですからやっぱりすごい時代になったものです。

コーヒーカップ一杯の・・・(笑)

2018-04-18 05:47:21 | アクセサリー
 先日、子供にせっつかれる形で春休みのアキバ行きを敢行したのですが、そこで入手したアイテムから。

 「カーコレクションをコーヒーカップ一杯分」
 昨年来、アオシマの駐車場を入手したり、ホテルの製作にかかったりと大型建造物ラッシュなのですが「それに見合う数のミニカーがない」という問題が顕在化していたところでした。

 昨年のターミナル駅や駅前モジュールでもかなりの数の車を補充したはずなのですが、それを上回る需要が突然降って湧いてくるという現実(汗)

 そんな折アキバの某中古ショップの案内に「カーコレ処分セール」の広告を見つけました。まさに渡りに船です。用途が用途なだけに車種の選択に贅沢は言っていられません。

 とはいえ私が行った時には告知から既に三日ほど過ぎていましたからそう大した物がある訳ではなかったのですが。
 昨年来感じていますがカーコレの傾向として90年代以降~現在の車の需要は高く(ついでに値段も高騰化)80年代以前のモデルはあまり見向きもされない傾向があります。今回残っていたのはまさにその条件そのものでした。

 とはいえ「4台300円」という値付けは非常にありがたい。予算の許す範囲で買い込んだ結果が「コーヒーカップの一杯分」だった訳です。
 ですが車種が選べないだけに、タクシーが5台、パトカーが1台、3輪トラックが2台混じっていたのは辛い。現代の立体駐車場に使うにはどうしても躊躇します。

 とはいえ、それを除いてもまだ30台くらいあるので当初の目的をギリギリ最低限満たすことはできそうです。

鉄コレ東武5700系と「模型と工作」の記事から

2018-04-17 05:43:24 | 車両・私鉄/民鉄
今となってはもう52周年くらいになってしまっているのですが、久しぶりに50年前の模型と工作別冊の16番製作法から50年後のNゲージモデルと比べて語る企画をば。

この別冊について、私鉄車両の制作法が結構多い中で東武の車両が突出して多かったと書いたことがあります。他社がひとつかふたつなのに東武だけ3種も載っていたのですから。
で、これまでにそのうちの1700系と6000系のふたつまでは紹介してきた(つまりその後の50年の間にNゲージの完成品が出ている機種)のですが、残る三つ目までもが鉄コレで出るとは思いませんでした。
ここ数年の鉄コレは「3Dの私鉄電車プロファイル」と化している気がします。

最近東武絡みの話題が多い当ブログですが、先日の上京の折にまた事業者限定版の鉄コレを入手しました。

ものはいわゆる「ネコひげ」と呼ばれる5700系。昭和26年頃に登場した東武の特急車の草分け的存在です。
この中でネコひげの愛称で呼ばれるのは流線型の前面を採用しているモハ5700とクハ700、中間連結されるモハ5710とクハ710は貫通扉の付いた半流線形です。

(技術出版「模型と工作鉄道模型工作ハンドブック」1964年134Pより画像引用)
50年前の「模型と工作」の16番製作記事では車体はペーパー製、先ず構面の妻板と両側の側板から組み立て、特徴的な流線形の前面は下半分に12.5ミリ幅の白ボール紙を両側板に接着。
上半分は半紙の様な薄い紙をあてがって型紙を作り窓をけがいたうえで画用紙で内貼りをして窓を抜くという現物合わせに近いノリで製作しているのが特徴的です。

(技術出版「模型と工作鉄道模型工作ハンドブック」1964年135Pより画像引用)

こんな工程を私なんかがやったら確実に5,6個はしくじる事は必定ですが昔はこれ位出来ないとモデラーとは言わなかったのでしょう。
クハの貫通幌もボール紙とヒューズ線(懐)を使った自作ですが作例写真を見る限りはかなりでかい造りになっています。

作例は白黒写真で印刷が荒い点を差し引いてもかなり大雑把な作りですがフォルムは実車の特徴を捉えている様です。

今どきこういう技法で16番を作るというのはほとんど見なくなりましたが「どこでも手に入る材料で誰がやってもそこそこの物が作れる」というのはビギナーがこの趣味に入りやすいと言う意味で大切なのではないかと思います。
今どきの車両工作は専門誌も入門書もレベルが高すぎて素人がやる気を失いかねない危惧すら抱かせるものですが、やる気はあっても腕に自信の無いビギナーに「模型って、こんなものでもいいんだ」と安心させるくらいの物があっても良い気がします。
(と書いておいて自分の下手さの予防線にする。と、汗)

その5700系が東武の事業者限定品とはいえ鉄道コレクションでプラの完成品がリリースされるとは!
しかも初期仕様と白帯、青帯仕様など都合4タイプも。

ネコひげ電車は東武の博物館に実車が展示されているそうなのでそれと比較されやすいと言う意味で造形に気が抜けないモデルと思いますが、例によってモデルとしてはそつなく纏まっていると思います。
個人的には流線型前面の湘南電車的な二枚窓に前面下部にシルが回り込んだデザインがクラシカルさとモダンさを両立させている感じがして個性的に感じます。
まだ動力化させていないのですがセクションの隅っこに留置させているだけで何となく和みます(笑)


ともあれ今回のリリースで東武の優等列車の歴史をNゲージのモデルで再現する事がまた更に容易になりました。
改めて思いますが鉄コレはつくづく恐ろしい。本書に収録されている私鉄車両はどれもこれも50年物のクラシックモデルなのにその大半が鉄コレで出てしまっているのですから。

身延線の90周年にて・・・

2018-04-15 05:26:24 | 旅行・探訪・イベントなど

 先日身延線が全通90周年を迎えたそうです。
 沿線地域を舞台にしたという、先日終了したTVアニメが話題になった事もあってこの辺りも望外の景気が付いてきた様子。先日運転された記念列車では車内でそのアニメの解説付き観光案内らしいこともやっていたらしいです。

 私はそれには乗れませんでしたが、この線のかつてのターミナルだった駅舎を使って記念の展示会が催されたと聞き、早速出かけてきました。

 見るからに堂々たる作りの駅舎ですが、昭和3年の開業時からずっとこのままで続いてきたとの事。当時は身延線の前身の富士身延鉄道の本社も入っていたそうですからその貫録も納得です。
 (この駅舎、実は20年ほど前にNゲージのキットが出た事があります)

 ただ、それほどの駅にも拘らず周辺部は実に寂しいものです。かつては駅前にはつきものだった駅前旅館はもとより交番とかコンビニすらないのですから夜になると寂しい事夥しいであろう事は容易に想像されます。

 展示会はその駅舎の二階。今は殆ど使われないスペースらしいです。昭和初期の鉄筋建造物で壁が分厚いせいか、外が汗ばむくらいの陽気なのに室内はひんやりしていました。

 建物それ自体が一種の鉄道文化財みたいなノリです。
 一階のコンコースはこの時代の建物らしいドーム様に天井の高いものですが、中はベンチが一組あるっきりでこれだけの規模にも拘らず売店もなし。以前は旅行センターもあったそうですが閉鎖されていました。

 昭和初期に建てられた私の母校の校舎にも何となく似ています。

 普段ならまず見られないであろう「二階から見下ろす駅構内の俯瞰」
 この駅は現在でも車両基地を有する拠点機能があるそうで、かつてのターミナルらしい面影が随所に感じられます。
 展示物は身延線の歴史パネル・写真関連から各種機材・資料の展示にはじまり職員の持ち込みによる鉄道模型の展示・運転、プラレールの運転などがなされていましたが、目立つ特徴のないこじんまりとした展示な上に初めて入る場所でした。
 それなのに不思議と懐かしさを感じたのです。

 この懐かしさはなんだろうと考えてみたのですが、思い当たったのがかつて国鉄時代の駅や機関区でよくあった「鉄道記念日の一般公開」のそれによく似ていた事です。機関区の一般公開は言ってみれば「鉄道マンの文化祭」みたいな性質がありましたから、職員が愉しんで展示しているのが伺われてその雰囲気だけで結構楽しかったものです。
 今回の展示会でもそれと同じ空気が感じられたのは偶然ではないのでしょう。

 (これに鉄道職員の絵画とか工芸とかの趣味の展示でもあったらなお賑やかだったろうなとか思います。これとバザーや車両展示なんかもこの手のイベントの定番だったのですが)

 このイベントは休日を中心に5月の連休頃までやる様なのでもう一回くらい行ってみようかと思います。

レンタルレイアウトへ・・・

2018-04-14 05:23:58 | 旅行・探訪・イベントなど
 昨日も書きましたが、先週末は地元のクラブの運転会やら東京での興味あるイベントとかいろいろ重なっていながら仕事やらお彼岸の行事やら組合の総会やらで、どれにも参加できなかった残念感がありました。

 その憂さ晴らしという訳でもないのですが(いや、少しはあるのかも)この間の平日休を利用して先日来紹介している近所の鉄道カフェにありますレンタルレイアウトに車両を持ち込んで運転してきました。
 実を言いますと、クラブやら集まりの運転会でレンタルレイアウトに行った事は何度かあるのですが私個人がお金を払って運転に行くのは今回が初めてだったりします。ですから経験としては新鮮ではあります。


 持ち込んだのは歴代の近鉄ビスタカー。
 今回の運転がパイロットケースという事もあってコンディションも素材もメーカーも異なる組み合わせでお試ししてみるというノリになりました。


 線形は単純なエンドレスながら大径カーブを駆使したゆったりした配置でフレキシブルレールを使うメリットをフルに感じさせるものです。コンディションの異なる動力車を交互に走らせるとどれもスケールスピードに近い速さをストレスなく走ってくれました。
 ただ、エンドウの旧動力搭載の奴は走りっぷりはともかく騒音が物凄かったですが(汗)

 風景もそこそこ作り込まれていますしビューポイントの設定にも意を尽くしているので観ているだけでも楽しめます。山あり街並みあり川や海らしいところまであります。

 私の手持ちの小型機関車でもミニカーブでは調子が出せないのに標準カーブでは生き生きと走ってくれるものがありますから案外、小型機の編成でも愉しめそうです。 してみると必ずしも長編成、フル編成に拘る事もないかもしれません。


 レンタルレイアウトのロングランコースを初めて使ってみて気づいたのですが意外に死角が多い事。運転中に列車がどの辺を走っているのかわからないポイントがいくつかありました。これなどはシーナリィ付きの大レイアウトの宿命みたいなものでしょう。

 場合によっては運転席にライブカムでも仕込んでそうしたポイントが監視できる物があればいいかもしれませんし、この店に関して言えば無線によるウォークアラウンドにも対応しているようですのでそれを使って好きな所から運転するのも一方かもしれません。

 そんな事なんかを考えているうちに予定の時間はあっさり消化されました。
 自宅のレイアウトや運転会のモジュールとも違うコースで自分の車両を走らせるのはかなり新鮮な体験ができたと思います。


 実は近場にはこのほかにもレンタルレイアウトが複数あるので一度全線制覇ツアー(と言っても全部回っても3か所ですが)でもやってみようかと思います。
・・・などと書いていたら今月中旬に第4のレンタルレイアウトが近所にオープンとの由。

 一体この近在はどうなっちゃったんでしょうか?

テツドウモケイとメディアの露出に思うこと

2018-04-12 05:21:39 | 思いつくままに・考察
 先月東京で行われたという鉄道模型関連のイベント、そのうちのひとつはこの週末に某国営放送でテレビ放映されるとの事、またもう一つのイベントではイベントそのものの知名度の低さの要因としてメディアへの露出不足(専門誌を含む)があったのではないかという話題が知り合いの間で交わされていました。

 そんなこんなを聞いているうちにふと思ったことを。

 実は昨年の暮れ辺りから今年の3月頃にかけて現住地の地元メディアで鉄道模型が取り上げられる機会が増えています。それもテレビ、ラジオ、新聞とまんべんなく。

 前にも紹介した「ご近所の鉄道カフェ」が積極的にメディアへの取材を受けている事もあるのでしょうが、それとは別に行きつけの模型屋さんもこの間ローカルワイドショーで登場しました。
 私の所属するクラブも昨年暮れに取材を受け、某中央紙の県内版でかなりのスペースを頂いて記事が載ったりしています。

 これは私の現住地だけの話ではない様で、先日故郷の知り合いから彼の地の(やはりローカルの番組ですが)紀行番組で地元の模型屋さんが紹介され、そこではなんとKATOの四季島まで登場したとの由w。

 こんな状況は少なくとも私がこの趣味を再開してからはあまりなかった事でしたし、これほどの頻度で登場するというのは空前の出来事と思えます。

 この現象、前述の様に新聞はもとより、テレビやラジオ、専門誌と割合まんべんなく出ているのが今回の特徴といえます。
 同じメディアの露出でもキー局のニュースやワイドショー辺りだとどうしても「奇人扱い」に近いノリの物が多い(以前紹介した「木曜スペシャル」とか、先日の日曜日の芸能人鉄道マニアスペシャル番組などはその典型と思います)のに比べると多少はまともな取り上げ方かなとか思いますし。

 さて、こんな形でマスメディア(仮令県域レベルのローカルな物であっても)での露出が増える事で鉄道模型と言うホビーがある程度一般レベルに認知されるのは間違いがないと思われます。
 (因みに前述の鉄道カフェのご店主の話ではテレビよりもラジオで取り上げられた時の方がお客の入りが良くなった由。社会人にとって仕事中に耳にするラジオの情報の方が視覚で縛られるテレビよりも伝播効果があるらしいというのは面白い現象です)

 まあ、それでいきなりにわかファンが大量に増えるという事はないでしょうが、徐々に浸透する事で長期的なパイの拡大や質的な底上げにはつながるかなとは思えます。
 ただ、そうしたメディアに取り上げてもらうなら「テツドウモケイが欧米では高級な紳士の道楽云々」なんてな権威づけや御託は要らない気がします。

 むしろアピールするならそれぞれが「如何にこの趣味で楽しんでいるか」「どれだけ目が生き生きとしているか」が見せられればその方がよほど良いのではないかと。
 どんな趣味でも権威付けよりも楽しさが見える方が見る方も楽しめますし共感もしやすいでしょう。
 それこそが長い目で見てホビーライフ全体への貢献になるのではないでしょうか。

鉄コレ701系をマイクロ701系と比べてみる

2018-04-11 05:20:14 | 車輌・電車
 先日も書きましたが、鉄コレ26弾の私にとっての最大の目玉は「701系」でした。
 今回は仙台色と青い森鉄道色でしたが、実際にはこれの他に盛岡色、秋田色、田沢湖線色、更にIGRいわて銀河鉄道の仕様が存在し意外なほどカラフルです(但し彩度が低いので首都圏電車ほどの華やかさはありませんが)

 実はその中で仙台色の701系は以前出たマイクロの仕様も既に入線しています(確か故郷のカラ●ツトレインで買ったかな?)こちらは6連の仕様(つまり100番台と1000番台の組み合わせ)で701系にしては結構な長編成なのですが2連、4連でも使えない事はありません。ですから今回の鉄コレのも入れるとレイアウト上で最大3編成の仙台色の701系が揃う事になります。

 驚いた事に今回の鉄コレと同時にマイクロエースも仙台色のモデル(100番台4連)をリニューアルしてリリースしていた様ですが、今回はその旧製品を今回の鉄コレと比較してみようかと。

 プロトタイプが似た様なものですから一見した印象に大きな違いは感じません。発売時期にかなりの開きがある事を考えると今の鉄コレとほぼ同等の造形のマイクロもそう悪くはないと思います。
 スカートは鉄コレの黒に対しマイクロはグレー。恐らくこれは実車準拠でしょう。
 スカートの独特の形状や「スカートの奥に更にスノープラウがある」特徴的なギミックも両方とも再現されています(むしろこれは鉄コレとしては頑張っているのではないかと)
 強いて言うなら鉄コレの方がレタリングや行き先幕の書き込みがより細かな点でリードします。
 その一方でマイクロの方も「ライトが標準装備」「鉄コレほどに動力が車内に干渉しない」アドバンスがあり、走りも鉄コレと同レベルかそれよりやや落ちる程度に留めています。リニューアル品の新型動力だと尚更なのではないかと。

 結局、両方持っていても不満はないレベルと思いましたし、すでに旧仕様のマイクロを持っている人が今回の鉄コレを買ってもマイクロをドナドナする必要もないのではと思えます(第一この手の電車は同形が複数編成あっても不自然ではないですから)

鉄道コレクション第26弾

2018-04-10 05:15:58 | 車輌・電車

桜さく4月(笑)ですが、昨年度の締めとなった昨日入荷した鉄道コレクションの26弾を今日受け取りに行ってきました。
 前回の25弾が昨年暮れだった事を考えると今回は異様なハイペースと言えます。

 個人的な今回の目玉は何と言っても701系。
 だいぶ前にマイクロが完成品を出してこのかた、どこも競合製品を出さなかったという待望のモデルでした。何しろマイクロが最初に701系を出してから10年くらい経ち、新品(どうかすると中古も)はほぼ市場から払底していましたから。

 今回のモデルは仙台色と青い森鉄道の仕様ですが、よく見るとマイクロの既出モデルと微妙に仕様を変えているのですでにマイクロを入線させている人でもつい手が出てしまうところが心憎いというか。

 他のラインナップも2連で収まる近郊型で、見慣れた211系の顔のモデルも多く、個人的な感覚ですが「要らないモデルがほとんどない」というありがたい組み合わせです。

 個々の車両については次回以降に。