光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

鉄道コレクション第32弾

2023-09-30 05:49:04 | 車両・気動車
 EF55に続く夏の終わりの大散財その2
 鉄道コレクションの32弾も入荷しました。

 ここ最近の鉄コレは最近の車両が多いのですが、今回も「今時の気動車&ハイブリッド車」が中心。
 最初ラインナップを見た時、目がチカチカしそうなカラフルな車両のオンパレードに一瞬引いてしまいそうになりました(汗)

 が、よく見ると八戸線の新型キハをはじめJREの車両がいくつかあり、加えてJRQの「DENCHA」なども入っていた事からこれまた箱買いをやらかしてしまうという仕儀になりました。

 これまでにないカラフルトレインの集まりとなった今回のラインナップですが、実際開封してみるとこれだけで一種のお祭り騒ぎです。
 車両の形態は百人並みでホワイトボディではパッとしない組み合わせに見えたのですが、並べてみるとなかなかに楽しいものがあります。

 この夏は暑さと諸般の事情で遠出ができず、気分的にも落ち込むことが多かったので、こういう車両たちでも見て景気をつけるというのも案外精神衛生には良かったような気もしています。

 現時点では動力化の当てはつけていませんが、八戸線くらいは走らせてみたいところです。

ホーンビィのOO基本セットでワクワクしたこと

2023-09-28 05:46:38 | 鉄道模型 

 前回、前々回で語り尽くしたと思われた向きもあろうかと思いますが、ホーンビィの基本セットのはなし、後一回お付き合いください(汗)

 今回の基本セットでわたしを一番ワクワクさせてくれたもの。
 それは付属の印刷物の豪華さでした。

 日本の場合、NゲージやZゲージですら基本セットにはペラッペラな取扱説明書とチラシに毛の生えた様なカタログがついてくる程度なのが普通で、実はわたしも今回のセットではその辺は期待していなかったのですが、ホーンビィのそれは手に持つとずっしり重いくらいのボリュームの印刷物が付属しています。

 この中で一番しっかりした紙質なのは取扱説明書で、豪華な厚紙の表紙に対して中身は文章主体(それも英文)のあっさりしたものですが、いかにも取説らしい作りで「チラシと間違えて捨ててしまうリスク」は低そうですw
 (この点ではこれまでわたしが見てきた基本セットのどれもがペラペラな質感のちゃちさで、事前に目を通す気にもなれないものすらあります。これはHO/N/Zゲージのほぼすべてに共通します)


 カタログは1枚の見開きですが、これまた広げると新聞紙ほどの大きさに車両やレールシステム、ストラクチャーやアクセサリが網羅されていて「そのままポスターとして掲示できる華やかさ」
 KATOやTOMIXにもこれくらいの遊び心は欲しいところです。
 さらに異色なのは「メーカー発行の雑誌の案内(KATOニュースやキロポストよりも本格的なボリュームではないかと思われます)」何しろ「半年分購読料を払えば1冊無料」なんて書いてあるくらいですし。
 とどめが「ホーンビィのメンバーズクラブの入会案内」なんてのまであったりします。

 これらの印刷物をざっと見ているだけでも、英語なんかほとんどわからないわたしですらワクワク感が半端ありません。

 翻って日本のメーカーの基本セットのそれを思い出してみると、この「ビギナーにワクワク感を与える」という点では未だに欧米との格差が大きいことを痛感させられます。

 たかが印刷物と言って仕舞えばそれまでですが、せっかくこの趣味に入ってきた若年層に発展性のあるシステムアップや趣味の広がりの深さを実感させる、こうした印刷物があれば「その後にこの趣味を長く続けてもらう」力が相当に違うのではないかと思えます。
 特に最初にビギナーが手に取るであろう基本セットでは、付属の印刷物すら重要な構成パーツのひとつである事も今回のセットは教えてくれます。

 今回のホーンビィのセットからわたしが得られたものは予想していたよりもはるかに多かったですし、色々と考えるきっかけをまた与えてもらった点でも有り難かったです。

 これがたった8000円(あら書いちゃった)で入手できたのですから案外安い買い物だったと思います。

EF55とロビーカー編成(笑)

2023-09-27 05:44:12 | 車両・客車・貨車
 今回も先日入線したKATOのEF55ネタから。
 オーナー個人の都合と悪趣味が本領発揮していますがご勘弁を(大汗)

 機関車は入線したものの、これに何を牽かせるかについてはそれなりに悩みます。

 リアル派なら同時発売の高崎車両区の旧型客車のセットと行く所でしょうが、予算の都合もありますし、わたし的には折角の模型ですから独自性のあるオリジナル編成といきたいところでした。

 そこまで考えた時思い出したのが、10年以上前帰省の折に中古モデルを見つけていたKATOのラウンジカーセットでした。
 お値段が手頃だったのと、旅行中は財布の紐が緩みやすいという(笑)原則もあって手を出したのですが、よく見たら当時まだうちでは普及していなかったKATOカプラーしか装備していなかったため、今でも機関車はアーノルドが主体のうちの機関車で牽かせられるものがなく10年以上塩漬け状態だった編成でした。
 (そんな事もあって、当ブログでもこれまで紹介してきませんでした)

 そもそもこのセット自体、当時既発売の24系25型編成に追加するためのものだったので、これ単体だと中途半端感が半端なかったですし。
 (因みに当鉄道在籍の24系25形は北斗星仕様と「いわて平泉号」仕様でミスマッチ感が大きい)

 という訳で、今回EF55の入線を機会にこれを基にしたオリジナルのイベント列車として使う事を考えました。
 実車は24系寝台「あさかぜ」『瀬戸』のアメニティ改善を目的に追加されたロビーカーのオハ25と個室寝台のオロネ25、分割併合用のオハネフ25をセットにしたものでオハ25の伸びやか過ぎるくらい伸びやかな側面窓が最大の特徴です。



 集電用のパンタがオハに搭載されているので実車では「カニがいらない24系」なのですが、今回はEF55と接続するためのKATO〜アーノルドカプラーの控車が必要なので、急遽中古ショップで入手したTOMIXのカニ24(1両550円w)を編成端に挟んでいます。

 帰宅後、客車側のカプラーをKATOカプラーに交換してEF55とオロネの間の橋渡しとしました。この間、僅かに5分^_^
 まあ、交流区間や非電化区間でも運用するという設定ならばどうにかなるかな、と。
 実現した夢編成は個室寝台とロビーカーが繋がった豪華版の寝台列車となりましたが、今だったらこういう編成もありかもしれませんね。

 という訳でEF55の入線記念スペシャル編成がうちのレイアウトをめでたく疾走する運びとなりました。
 55の走りはスムーズそのもので、この編成にはふさわしいものになったと思います。

NゲージEF55の走り・三者三様(EF55のNゲージモデルを比較する・その2)

2023-09-26 05:35:18 | 車両・電気機関車
 前回に引き続いてKATOのEF55に絡むネタです。
 このモデルを買う皆さんの中にはお座敷運転にしろ、レイアウト上にしろ何らかの形で「走らせて楽しみたい」というニーズをお持ちの方も多いと思います。

 それにEF55のあの先頭形状とあのスカートの深さで最急282Rの曲線をクリアできるスペックに興味を持った方も結構居たのではないかと思います(実はわたしもその一人)

 この機関車はその特異な形状ゆえに「走らせるテツドウモケイ」としては設計のハードルが高く(実物ではありえない急曲線の走行を強いられる模型の世界では、台車が大きく回らないとカーブがクリアできない)過去の製品化では各社が独自の工夫を凝らした機構を採用してそれに対応してきた経緯があります。
 今回のKATOEF55人気は実車の知名度によるものも無論あるのでしょうが「模型としての独自の機構に惹かれた層」の比率も高かったと思われ、この点でも従来の「実車人気に引っ張られる事が多い鉄道模型」とは異なる様相だったのではないでしょうか?

 
 そこで今回は、事実上の真打として登場したKATOのEF55と他の2社の同型機のカーブ対策の違いを実際に走らせて比べてみたいと思います。

 最初にEF55を製品化したのはワールド工芸で当初はキット形式、しかも初期のモデルは外観重視で急カーブのクリアには難がありそうな構成でした。
 わたしの手持ち(10年近く前に入線させた中古モデル)はワールドとしては第3世代に当たるもので、ここに来てようやく独自の急カーブ対応機構を装備しています。
 特徴はブラスの肉薄なボディの利を生かし、ボディの内部で動力ユニットを左右に横動させる事で先輪部の旋回スペースを稼ぐものの様です。

 同時に先輪周りでは先輪に掛かる動力台車のフレームを可動式にして先輪の遊びを稼いでいます。
 なお、後方の先輪は動力台車と一体で可動性はあまりありません。

 こちらは350R以上のカーブを推奨しているらしいのでうちのレイアウトの一番外の線を走らせました。動力が古い(KATO製らしいですが)事もあって走りはスムーズさを欠きますがそれでも350Rくらいはクリアできます。

 ただ、動力ユニットを横動させているせいか「動力台車がカーブで全体に外にはみ出す様な外見になる」のも特徴。また、先台車にカプラーをマウントしているのでカプラーの首振りで通過できるカーブの径が制限される傾向があります。

 ここで順番が前後しますが、KATOのEF55を先に紹介します。

 KATOの55は事実上足回りをゼロから設計した物の様で、先輪の回転軸を後ろにずらして可動性を広げ、ワールドほどではない物の動力台車の前後左右の可動域も広げている様です。
 (併せてプラ製ながらマイクロよりも肉薄なボディ造形を取り入れています)
 後方の先輪は動力台車と別に取り付けられ多少は首を振ります。
 こちらは推奨の最急曲線である282Rでの試走ですが宣伝に嘘はなく、実にするすると曲がってくれます。併せて動力のスムーズさは3機種中一番。

 気になる点を挙げれば上記の駆動系のせいか、カーブではワールドほどでない物の台車の横動が見られ、前と後ろの台車の曲がり方に差が見られる(微妙なものですが後ろの方が大きく曲がっているように見える)事くらいです。

 先頭部のカプラーは交換式ですがこちらはボディマウントなのでカプラーで曲がりが制限される事もないでしょう。
 また3社中で唯一「動力台車のフレームが一体のまま、先輪の上に被さる造形になっています(実車準拠)」

 さて、変則的な順序ですが最後に取り上げるのがマイクロエースの製品。
 見た目では一番の奇策を使っているのがここのEF55で、本来二軸の先台車を前後1軸づつに分割。
 「前の方の車輪を展示用と走行用で取り換える」形式をとります。

 併せて先台車に掛かる動力台車枠を分割・可動式とし先台車の動きを邪魔させない設計です(それゆえに最も実車と異なる見た目の足回りです。ただし同様の台車枠の構造はマイクロほど目立たないというだけで、ワールドも使っています)
 また、後方の先輪は動力台車と別体でその可動性もKATO以上に大きく取られています。

 ですので先輪を交換した後の見た目は3社の中で一番しんどいものになっています。以前運転会でモジュールレイアウトを走らせたことがありますが、小さな先輪は結構遠くからでも目立ちましたw

 と、ここまではマイクロのモデルをくさしてしまいましたが、実は3社の中で一番急カーブに強いのがマイクロなのです。
 実験では最も内側の249Rのエンドレスを使いましたが、何の問題もなくクリアできました。
 マイクロのみ後方のデッキと先輪が大きく首を振る構造なので、後方からの見た目もそう不自然ではありません。
 ただし前から見ると線路から浮き上がった「走行用車輪」が盛大にずれているのも見て取れますがw

 1軸だけとはいえ、後方の先台車の上に動力台車のフレームが掛かる構造(EF13辺りと同様)なので流石に140Rは無理でしたが、感覚的には200R近くまでは行けそうです(おそらく見た目はしんどいでしょうが)

 この機動性の高さはマイクロの最大のメリットと思います。他社モデルとは造形での見た目もそれほど大きな差はありませんし走行性もそこそこスムーズ。
 何より「KATOが曲がれない急カーブがクリアできるEF55」というのは入線範囲が広いという意味では大きなアドバンスに思えます。



 (先輪周りを下から見る。上からワールド・マイクロ・KATOの順です)
 今回のテストではKATOの凄さは認識出来ましたが、同時にマイクロの意外な存在意義の高さも十分認識された結果となりました。
 レンタルレイアウトは別としても、個人所有のレイアウトでは280Rを切る様な径のカーブを使っている場合も多いでしょうから。

 そしてこの件では「模型」と「玩具」のはざま、あるいは「鉄道模型に求められているものは何か」についても少なからず考えさせられたのも確かです。
 それについてはいずれ書いてみたいと思います。

EF55のNゲージモデルを比較する・その1

2023-09-24 05:53:54 | 車両・電気機関車
 先日入線したKATOのEF55。
 入手したばかりでまだ走らせてもいないのに、次から次へと好奇心を刺激させてくれます。

 これがどういう事かと言いますと、手持ちのワールド工芸、マイクロエースの同型機(ご丁寧にも機番まで一緒)と並べてみて造形や表現の違いが意外に大きい事を知ったからです。
 という訳で走行レポートはひとまず後回しにしてワールド、マイクロ、今回のKATOのEF55の造形比較から書いてみたいと思います。

 まず、EF55をEF55足らしめる独特の流線形ノーズの表現から

 メーカーの違いのみならず、製造された年代の差も勘案する必要がありますが、真上から見た時にノーズが最もスリムなのがKATO。ブラスボディで肉薄にできるはずのワールドのモデルが最も広幅の様です。
 おそらくこれは次回で触れる独自の動力機構の工夫も関係しているかも知れません。

 ぱっと見で誰にでもわかるのが前面窓周りの表現の違い。

 独特の曲面の多い流線形ノーズと透明プラの組み合わせはプラ車体の肉厚を感じさせやすいものですが、マイクロは特にその傾向が強く、今どきのモデルとしては珍しく窓ガラスが引っ込んだ金壺眼が目立つものになっています。

 ブラス製でボディの肉厚が目立たないワールドはこの点では有利なはずですが、曲面ボディに窓セルをフィットさせるのが難しかった様で、こちらもマイクロほどではないにしろ金壺眼の傾向があります。

 この点、最後発で造形に気合いを入れて臨んだと思われる今回のKATOのモデルは、はめ込み窓の効果が最も高く「フラッシュサーフェス」という言葉が似合う位にボディと窓との段差が感じられません。
 前に触れたノーズの手すりの別パーツ化と併せて前面の細密感はKATOの圧勝と言っていいと思います。

 前面窓の大きさはKATOが最も大きく次いでワールド、マイクロが窓が小さめでその分額が広く、これが第一印象の違いを産んでいます。


 意外だったのは真横から見た時にヘッドライトの造形や位置が3車とも異なる点です。
 ワールドは点灯を考えない分、別パーツ化されたライトの形状が好ましく、意外と好印象。KATOとマイクロはライトがホイッスルの陰に隠れる造形となっており、マイクロは特に後退が大きいようです。



(上からマイクロ、ワールド、KATO)
 真横から見た印象ではマイクロの銀帯表現の強さが目立ちますが、レイアウトで遠目から見るような場合にはかえって好感を持たれそうな気がします。
 KATOは細密ですがそれだけに帯が意外と目立たず、レンタルレイアウトやモジュールレイアウトなどではやや華やかさに欠けるように見える可能性はあります(あくまでマイクロとの比較ですが)この点ではワールドも似た印象でした。

(左からワールド、マイクロ、KATO)
 後ろから見た時の造形ではマイクロも健闘しています。手すり類がやや太めに造形されているのが功を奏してデッキ部の存在感が感じられ、カプラーポケットが大きいせいかKATOやワールドより安定感がある感じです。
 (因みに3社の中でマイクロだけデッキが首を振ります)
 この点で一番不利だったのが意外にもKATOの55でデッキ下のスカスカ感が強く、華奢な印象につながっています。ワールドは同じ部分に台車のフレームが来ているためKATOほど華奢には感じません。ただしカプラーが首を振りにくいタイプのため急曲線ではやや不利です。

 全体の印象で言えばワールドのモデルがブラス特有の質感の良さでKATOとは別ベクトルの好印象を与えます。
 ここまでの印象ではマイクロは最も個性的な感じですが信号炎管は最初から装備されていますし、銀帯が2社よりも強めに表現されているものの、敢えて比較しなければ悪い印象はありません。
 今回の3社比較については、どれか単体だけ眺めるのだったら、どれもそれほど問題はないのではないかと思います。

 それぞれ発売時期が異なるので、今更店頭でこの3社を比べる物好きもそうは居ないでしょう。
 ですが、ここ二月ほどの間に中古ショップでマイクロのEF55の出物が増えている気もします。走行性は別としてもマイクロ単体ならば悪い造形や質感ではありませんから、特にEF55に強い思い入れがなく出物が安価なら結構な掘り出し物にはなると思います。
 (と言うか、KATOのEF55のお値段はプラのNゲージとしては結構物凄いレベルですから)
 田舎なせいか流石にワールドの出物は当たりませんが(汗)他の2社にない佇まいとブラスボディの質感はワールドならではです。

 とはいえ結局のところ、KATOのEF55は決定版と言っていい造形ですし、現時点で新品で買えるほぼ唯一のEF55でもあるので、お勧め度は高いと思います。

KATOのEF55入線!

2023-09-23 05:50:49 | 車両・電気機関車
 この夏の最後を飾る(とはいえ、残暑は相変わらずですが)大物アイテムの入線です。
 ものは勿論「KATOのEF55 高崎運転所仕様」

 先日行きつけのショップに入荷したと聞き、平日休を幸い早速引き取ってきました。

 EF55のモデル自体はワールド工芸とマイクロエースがそれぞれのメーカーの個性を感じさせるモデルをリリースしていますが、3社目のリリースとなるKATOのEF55はわたしの見た限りではまさに決定版と言える出来に仕上がっていると思います。

 いわゆる「ムーミン顔」と称される独特の流線形デザインの前面はいつものKATOのセオリー通り、そつのない仕上がり。
 ですが驚いたのは他社にはなかった「ノーズの手すりが植え込まれていた」事でした。
 この手すりは細密感の上では有効ですが、一歩間違うと折角の流線形フォルムをぶち壊しかねないリスクもあり他社は敢えてつけなかったのではないかと思っていたのです。

 が、そこはKATOの製品らしく手すりが必要以上に自己主張していない表現にとどめているのは流石と思います。
 (その代わりパッケージからの出し入れには神経を使いますが)

 リアビューは運転台の窓が大きく感じられ、他社モデルに比べるとやや個性的な印象でした。
 (いや、他社の方が個性的なのかも)

 店頭での直線コースの試運転では前進、後進ともスムーズなもので特に書き加える事はありません。
 試運転でご店主も驚いておられましたが「リアのヘッドライトも点灯します」

 このEF55、肝心の急カーブ対応の足回りについては次回以降に検証してみます。

みにちゅあーとの「駅前旅館」

2023-09-21 05:48:49 | ストラクチャー

 相変わらず残暑が続いているものの8月も過ぎ、日が沈むのも少しづつ遅くなっている事を実感します。
 とはいえ、前にも書きました様にこの夏はこと趣味に関しては例年になく手を動かさなかった夏でもあり、それが無意識のうちにストレスになっている事もなんとなく実感していたところでした。

 このままではいかんとばかりに、昨年来積みキット化していたアイテムをこの機会に消化する事にします。
 物はさんけいみにちゅあーとの「駅前旅館」
 改修中のレイアウトに使おうとばかりに昨年店頭で手を出して入手して以来、先日までほっとかれていたものです(汗)

 冬から春にかけてTDFのビルやマンションを作って以来半年ぶり位のブランクでした(尤も、コロナ禍の下でハイペースでキットメイクしていた昨年までが異常だったのですが)
 とはいえ、久しぶりにカッターとピンセットを手に製作にかかると趣味とはいえ、なんとなく身が引き締まるような感覚を覚えたのには我ながら驚きでした。
 久しぶりだったので、クラフトボンドなんかはすっかりノズルが詰まっていて開通させるのに一苦労でしたが。

 例によって寝る前のひと時を使って三日くらいかかりましたか。

 この種の駅前旅館は かつてはちょっとした町の駅前で大概見る事ができたもので、デザイン上でも「あの頃の駅前旅館の最大公約数的な外見をしています。

 これまたよくあるパターンで、旅館と食堂が併設された構造で、店先が独特の賑やかさなのも駅前の活気を表現するうえでとても有効と思います。

 1階の店先と2階の客室のベランダが同じ方を向いているので、製作の肝も前面の工作という事になりますか。
 手間はかかりますがここが一番楽しい工程でした。

 出来上がった旅館の存在感はなかなかのもので、例えばTOMIXの木造駅舎やGMのローカル駅を使った駅前に配置したらよく似合いそうです。

小林信夫氏の訃報に思うこと

2023-09-20 05:46:59 | 思いつくままに・考察
 先月号のTMSの編集後記で小林信夫氏の訃報が掲載された時には一読者として驚きました。

 その号ですら、小林氏の連載がいつも通りに掲載され「次はどんな記事で楽しませてくれるのか」と楽しみにしていただけにあまりに急な事に一瞬思考が止まったほどです。
 氏の連載記事は、作品紹介や実車のデータ記事が主体のTMS誌上にあってわたしにとっては肩が凝らない、それでいてイマジネーションと制作意欲をも掻き立ててくれる触媒としてとても有効に機能していましたから。

 氏の名前を意識するようになったのはTMSでの連載からですが、1980年代のグリーンマックスのカタログでは氏の手になるイラストが掲載され、ある時期GMのカタログのカラーになっていたものです。
 当時の鈴木雅夫氏がコラム風に書いておられたレイアウトのコンセプトやヒントはそれだけでレイアウトビルダーの視野を広げ、読むだけで一種の解放感を与えてくれたものです(『レイアウトに明治村はいらない』などはいまだに私の座右の銘のひとつです)

 そのコラムの意図を直截的に伝えたのが小林氏の挿絵にあったのは間違いありません。カタログ上の限られた頁でありながらある時にはパノラミックに、ある時には精緻なパイクを思わせるイラストで記事の意図をストレートに伝えてくれるものでした。
 その意味で鈴木氏の記事と小林氏のイラストはまさに車軸の両輪として理想的に機能していたと思います。

 (但し、当時は小林氏の名前は出ていませんでしたから、筆者の鈴木氏が描いていたと思い込んでいましたが)
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 今月のTMS本誌に追悼記事が掲載されていますが、新卒時代の氏がナインスケールのKSKタイプCタンクを手掛けておられたというのは初めて知りました。わたしがこのロコを中古で入手したのはだいぶ後になってからですが、改めて見直してみるとプロポーションや造形に後の氏のイラストに通じるものが感じられます。

 そういえば、このモデルがリリースされた(昭和51年)時「老兵は死なず、ただ消えゆくのみ・・・」というキャプションで1頁大のKSKCタンクの発売予告が掲載されていましたが、当時としても非常に雰囲気のある鄙びた機関庫周辺のミニシーンの写真が載っていました。
 これものちのノス鉄のパッケージイラストと共通する雰囲気が感じられるので、或いはこれも小林氏の作だったのかもしれません。

(日本型ストラクチャーがまだ出ていなかった当時ですから、使われているパーツもナインスケール=バックマンのものに手を加えたものだった筈ですが、それであそこまで日本風の景色になっていた事に当時のわたしは衝撃を受けました)

 こうしてみると名前を意識したのこそ最近ですが、小林氏が(少なくともわたしの)鉄道模型史の中で果たした役割は非常に大きいものがあったことを実感させられます。いや、わたし自身今月号も含めて今でも氏の記事に触発され、楽しませて頂く形で今もなお影響され続けている気がします。

 それゆえに、氏の逝去はまだ早すぎたという思いが抜けません。
 来月号のTMSが出た時、いつもの様に小林氏の記事を探してしまう気がします。

 今回も乱筆乱文になりましたが、改めて小林氏のご冥福をお祈りいたします。

映画に見るテツドウモケイから「幽霊列車」と「東京五人男」

2023-09-19 05:43:57 | 映画・テレビ
 レイアウト趣味に見る特撮映画、今回は番外編めきます。
 紹介するのは前にサブブログで紹介した「幽霊列車」(昭和24年)に加えて「東京五人男」(昭和21年)をセットで。
 記事のリンクはこちら
真夏のミステリ映画(?)から「幽霊列車」

 昭和20年代前半の終戦と戦後の混乱期は、映画の製作もそれまでの様には行かなかったらしく、大掛かりなセットやロケを駆使した撮影が困難でしたし、背景ひとつとっても戦後の荒廃を絵に描いたような風景ばかりだったのだろうと思われます。
 そんな時期のとっかかりに製作された「東京五人男」は「徴用工から復帰して東京に帰ってきた5人の男が戦後の荒廃を目の当たりにしながらも、それぞれの職場で復興に励もうと活躍する」というコメディ仕立ての人情物。
 キャストも横山エンタツ、花菱アチャコ、古川ロッパなど当時の喜劇スターを集め、荒廃した世にユーモアと笑いを届けようと企図された一作でした。

 で、ここまでのどこに「特撮」と「レイアウト」が出てくるのかと言いますと、冒頭の5人が列車で東京に向かうところ、富士山が見える「線路上を列車が快走するシーン」がミニチュアで表現されているのです。
 シーンにしてたったの数秒。向こうからまっすぐ列車が走ってきて通過するだけのカットなのですが、実はこのシーンを撮影したのが円谷英二(本作では本名の英一名義)でした。
 事によると、円谷英二が戦後最初に担当した特撮かもしれません(確証はないですが)

 元々特撮という技術は「いろいろな事情や条件から実車ではできないか困難な事を撮影技術面でカバーする」ものです。
 その目で見ると「ただの列車の通過シーンすら実景で撮れない」条件があったのかもしれない。戦後すぐの混乱期では列車自体が買い出し隊で超満員なのに加えて、鉄道側も保線や車両のやりくりもまともにできない状態ゆえに「画になる列車風景が撮れなかった」のではないかとも想像されます。
 改めてその眼で見るとこの「なんて事のない列車の通過シーン自体が、あの当時のファンタジーの一種」だったのかもしれないという気もします。

 このシーンのレイアウト、というかセットは背景と突堤のシーナリィで博物館のパノラマ展示みたいな雰囲気がありますが、それでもファンタジーでありつつも最低限のリアリティは保とうとしているように感じられます。

 その数年後、一時的に大映で特撮をしていた円谷英二が再び鉄道物に挑んだのが「幽霊列車」
 実はこちらもエンタツ・アチャコをはじめとする当代喜劇スターを集めたミステリ系コメディだったりします。この頃ですら「バスが燃料切れで動けなくなる」とか「軍需物資の横流しを企てる密輸団」とかいまだに戦後を引きずった世相を感じさせる描写があり未だ戦後が終わっていない時期の作品であることを感じさせられます。

 本作のハイライトは「事故で崖から転落する軽便列車」の描写。
 本作唯一のスペクタクルシーンですが、予算の都合か製作態勢の不十分さか、後の東宝特撮の様なミニチュアのスケール感はありません。

 それでも崖から貨車や客車が転落する一連のシークエンスは「落ちてゆく貨車まで演技をしている」かの様な画面が見られ、特撮の神様の非凡さの一端が感じられます。
 ここではポイントが装備された駅周辺や列車が転落する山、崖のセットが組まれていますが、特に駅のセットには「後の鉄道模型のレイアウトで見る様なちんまりした線路や建物の配置」で一見玩具臭いのですが、この頃の日本にはまだ本格的なレイアウトすら存在していなかった事を考えると、当時としては相当に頑張ったセットではないかと思います。

 さて、ここまででは主に特撮のはなしでしたが、幽霊列車のクライマックスは「犯人の運転する蒸気の貨物列車に主演の柳屋金語楼が飛び移り、走行する機関車にしがみつきながら運転席に向かう」というアクションシーンがあります。
 しかも観た限りでは吹き替えは使っていない様なので本作一番の見どころかもしれません。
 登場する列車は今は無き江若鉄道で撮影されたそうで、B6蒸気機関車がバック運転で二軸のダブルルーフ客車と2,3両の貨車を牽く混合列車が視認できます(カットの多くが裏焼ですが)

 ・・・なにか河合商会の2120とノス鉄の客車の組み合わせで再現できそうな気がするw

「TEZMO SYNDOROME」に夏休みの工作を思い出す・・・

2023-09-17 05:55:41 | 書籍
 WEBコミックの「TEZMO SYNDOROME」8月分の更新は3週間近く前なのですが、今回も本作を読んで思った事から。

 (今回に限りませんが、このネタの記事を読む際は、ぜひオリジナルの本編を読んでからこちらに目を通すことをお勧めします。この記事自体が読後感想文の駄弁り会みたいなものですから)
鉄道ホビダス TEZMO SYNDROME(テツモ・シンドローム)30話

 高嶋先輩の指導の下、前々回辺りから続いてきた宮浦さんと風奈のパイク製作も細部のパーツを追加、ウェザリングを経ていよいよ完成というのが今回のストーリー。

 宮浦さんの併用軌道パイクは「学研のペーパーストラクチャー唐竹割り」という荒業を見せてくれましたが、作例のと同じ自転車屋さんのキットはわたしも以前製作したことがあります。

 作中で宮浦さんが語る通り「店頭部分ののりしろや折り込みがきっちりいかず、仕上がりが微妙に歪んでしまう」のに苦労させられました。
 流石に唐竹割りまでは試せませんでしたが、これに限らず作品作りには「どこかで必要ない部分をカットできる非情さ(笑)というか思い切り」が大事だという事も実感します。


 一方、風奈が作った「廃車体と巨木を用いたパイク」
 年季の入ったマニアならこういう雰囲気を好むのではないかという気もします。

 特にSLファンやナローゲージのファンだったら、作例の様な鄙びた雰囲気のジオラマには強烈なノスタルジーを掻き立てられることが多いでしょうし、田舎育ち(いや、今だって田舎住まいですが)のわたしも何かグッとくるものがあります。

 上の写真は10年以上前の食玩のパーツを基に作ったものですが、以前はこういうアイテムすら製品化されていました。
 ただしここでの主役は同じ廃車体でも鉄道車両ではなくパトカーでしたが。
 (尤も、モデルとなった実物は線路沿いにあったのでまんざら鉄道に縁がない訳ではないw)

 ですが、今回の一連のジオラマ(パイク)製作記事を読んでいて感じたのは作中のこの賑々しさが趣味の活動というよりも「夏休みの工作」を感じさせる事です。
 わたし的に「工作」をイメージする季節は、涼しくなって実際に工作が進む秋~冬にかけてよりも、本来暑くてやる気が削がれやすい筈の「夏」です。やはり子供の頃の夏休みのイメージがモデルを作っていてもどこかに残っているのかもしれません。
 そのせいかこの時期は何が出来上がっても「夏休みの宿題のひとつをものにした」ような気分に一時浸れる気がします。

(まあ、秋なら秋で「文化祭の前日」の気分にはなりますが。でも夏のJAMに出展するモデラーの皆さんは毎年この気分を味わっているのかもしれませんね)

・・・とか言いつつ、わたしに関しては今年は何一つとして作っていないのですが(大汗)

(写真自体は一部を除き本編とは関係ありません)

鉄道コレクションの213系5000番台

2023-09-16 05:54:06 | 車輌・電車
 梅雨明けの静岡行きの戦利品からその3

 実はこれが今回入手のアイテムでは最も新しい仕様です。
 JR東海の213系5000番台2両セット。

 213系の鉄コレは第26弾で西日本の仕様がモデル化されていますが、今回のはJR 東海の仕様で主に関西本線で活躍したもの。
 昨年NewDays Kiosk仕様の鉄コレとしても同じものが発売されています。

 実はNewDays仕様のクハはこの2月の上京で入手していたのですが、そのままでは編成にならないので宙に浮いていたものでした。
 過去の例ではJR限定品の鉄コレは「通常品と同じ形式でも行先が変えてある」事が多いので、今回もそれを期待したのですが帰宅後に改めてみてみたら「行先も同じ名古屋のままだった」のには腰砕けました。

 とはいえ、動力化されていてすぐ走らせられるのはやっぱりうれしいポイントではあります。
 何なら26弾の西日本仕様と動力をコンバートして使い分けるなんて事もできますし。
 こういう愉しみ方ができるのも鉄コレならではのメリットではあります。

 静岡土産のそろい踏み。
 ですがこうしてみると全く脈絡のない組み合わせではあります(汗)

「波乱万丈の車両 様々な運命をたどった鉄道車両列伝」

2023-09-14 05:52:37 | 書籍
 先日の塩尻行きで入手した一冊から
 「波乱万丈の車両 様々な運命をたどった鉄道車両列伝」(岸田 法眼著 アルファベータブックス)

 かつてはベストセラーとしてあちこちに並んでいたのに、暫くするといつの間にか店頭はもちろん古本屋からも姿を消すというリョコウバトみたいな本のことを「そいなみ本」(そういえばいつの間にか見なくなってしまった本の意味)と呼ぶそうですが、これは本に限らずクルマとかお菓子とかにも応用可能な用語なので、わたしも折に触れて使っている表現です。

 本書で取り上げられているのはその伝で言うならさしずめ「そいなみ電車(あるいは気動車)」とでも言いましょうか。
 取り上げられている主な車両は新幹線の500系やE1系、キハ185系、E351系、京阪3000系、小田急HiSE、E207系、大阪市交通局2代目20系、東京メトロ01系などの「そういえば以前はよく見かけた車両、昭和の終わりころから平成中盤まで活躍していたような車両」がメインとなっています。

 これらは執念深い鉄道ファンならともかく、一般の乗客のレベルからすれば「登場時が華やかだったり、前は結構見かけたのにいつのまにかなくなってしまった車両」中心のラインナップとでも言いましょうか。

 まあ、最近は有名な車両だと引退イベントやさよなら運転も頻繁に行われますから、その日を境に見なくなることも多いのですが、それでも利用者の側からすればそうしたイベント自体も忘れられ「あれ?あの電車いつの間にか見なくなってしまったな」程度の記憶しか残らなくなるものではないでしょうか。

 本書の初版は2018年で、その時点で引退または縮小した様なかつての華型車両を題材にその波乱にとんだ生涯を概観したものですが、それからさらに5年を経た今の目で見ると「そいなみ感」がさらに加速している観があります。

 このある意味中途半端なブランクゆえに今読み返すと、そいなみ感と懐かしさがないまぜになった、不思議な読後感を感じたりします(著者がそれを意図していたかはわかりませんが)
 取り上げられた中には地方私鉄に譲渡されて現在も活躍中の現役車も結構あるので、適度に「現在」を感じさせる部分もあったりします。

 今気が付きましたが、本書の車両たちは鉄コレの種車になったものも多いですね。

「TOMIXの角店」と、とある目論見

2023-09-13 05:47:00 | ストラクチャー
 先日入手した「1980年代Nゲージアイテム」シリーズのひとつから

 物は「TOMIXの角店」です
 このアイテム自体は成型色を変えながら今でも普通に買える定番商品で、中身については今更改めて紹介するような物でもありません。
 現行品との相違点と言えば「不二家のマークがなくなった」位なもの。

 しかも不二家仕様のファザード自体は現行のモデルにも同梱されているので、単純にストラクチャーとして使うには旧製品も現行製品も変わるところもありません(但し現行製品のステッカーには不二家は無いらしいですが)

 実は私がこれを買った理由というのは「2軒の店舗を盾につないで角地の4階建てビルに改造しよう」という腹積もりがあったからです。

 確か40年以上前のTMS増刊の「プレイモデル」にそうした改造記事が掲載されていたことと、現住地の近所にこれによく似たビルが存在することに気づいたというふたつの理由が重なり「ものがあったらやってみようかな」とかねて考えていたのです。

 試しに2軒を縦につないだらそこそこ堂々たる角地のビルが現出します。色でも塗ってカラーリングを揃えれば見られる感じになるだろうという目途は立ちました。

 ですがここでもうひとつ意外なアイテムが登場します。
 先日秋葉の中古屋で入手したジオコレの「角地のビル」
 こちらはこちらで、先日2軒分をつないで4階建てを7階建てにしたばかりなのですが、一階部分が余っていたので平屋のショールームにでも使おうかとか考えていたものです。

 ところがその一階部分の上に今回の角店の4階分を載せてみたら、更に堂々たる角地のビルに変わったのには驚きました。
 驚きついでにチェックしてみたらジオコレの角地のビルと今回の角店は敷地の寸法がほぼ同じ。
 本来予想されて然るべきだったのですが、ジオコレとTOMIXのストラクチャーは敷地寸法が共通な事が多いのでこうした改造や差し替えが容易なのです。

 それに気づいたので角店の改造計画も再度変更。商業地のビルとしてはなかなか堂々たる存在の物ができそうです。
 2階部分なんかは季節柄ビアガーデンなんかに改造できるかもしれません。

ホーンビィのユーロスターのセットから その2・線路システム

2023-09-12 05:42:45 | 車両・16番

 先日紹介のホーンビィ製OOモデルの基本セットの話から。

 車両については前述の通り「欧州の人気列車の4連セット」ですが、それとは別にレールのセットも付属しています。
 形態は普通の2線式のHO線路(道床なし)のそれなのですが、単純なエンドレスではなくポイントが二つ付属し、側線または退避線が組める構成。

 カーブの径はユニトラックの基本セットよりもやや小さいもので1畳の2/3程度のスペースで運転ができる構成です。

 ポイントの径もメインラインの急曲線に準じるもののようで、割合急角度に分岐している辺りどちらかというと玩具寄りに見える部分ではあります。
 ポイントは手動ですが、PECOタイプのポイントマシンの追加で遠隔操作できる構造の様です。道床がないだけに基本セットでも「ボードに線路を固定して走らせる事が推奨されている」模様で説明書にもその旨が記されています。

 ユニークなのはこの基本セットの段階でレイアウトマットが付属している事。
 何だか昔の「トミカマップ」(これ知っている人は40代以上なのではw)を連想させますが、基本セットの段階でこれが付いてくること自体凄い気がします。

 パッケージの裏側にその完成図が出ていますが、別売りの拡張線路セットを順次追加することでマットにある様な待避線、側線付きの複線レイアウトに成長できる拡張性があるらしいです。
 これと同様の構成はメルクリンの十八番ですが、歴史が長いのに日本のHOメーカーがついぞ学ばなかった点でもあります。
 (この点はNゲージでも十分とは言えませんが)


 パワーパックはプラスチッキーなボディに最小限の操作系と言った趣でイメージとしてはかつてのマイクロエースの基本セットに付いていたパワーパックにごく近い印象(あるいは「週刊SL鉄道模型のパワーパック」にも近い)
 本来は電圧や端子の形状の違いからそのままでは日本では使えないと思いますが、今回のセットには日本のコンセントに対応するアダプターは付いていました(でも怖くて今の段階では試していません)

 フィーダーはTOMIXによく似たレールのサイドから挿入するタイプ。車止めはプラの単体ですがこれならどの線路にも対応します。
 用心深いのは動力車用のゴムタイヤの予備が同梱されている事。つまりゴムタイヤがすり減るくらい使い倒すことを想定しているわけで動力の耐久性にも相当自信を持っているのでしょう。

 なお、これらの線路システムとパワーパックは前ユーザーは「購入して以来使っていなかった」様で全くの手付かずでしたw
 おそらく前ユーザーもわたしと同様ユニトラックかエンドウの線路でユーロスターを走らせていたのだろうと思います。

 そういえば、前回書いていませんでしたが今回の基本セットのお値段は1万円札でお釣りがくる(それも千円札で)安さ。中古とはいえ前のメルクリン基本セットよりもコスパは高そうですw


過ぎ行く今年の「鉄夏」は・・・

2023-09-10 05:12:29 | 日記

 先日もこのブログで書きましたが、この夏は職場のコロナ禍が祟ってJAMをはじめとするイベントには行けずじまい。
 (5類に格下げされて、油断しているせいか感染者の分母はかなり大きくなっている様に見受けられます)

 8月に入ってからは遠出も控えめになり、当然実車に乗るような機会も作れませんでした。
 何より、今年の夏の気候は今にも身体を壊しそうな病的な暑さだったのも痛かったです。
 朝は7時を過ぎると外出を躊躇う様な熱波が来ましたし、夜になればなったで、多湿の熱帯夜が続き寝苦しい事夥しい。
 昨年までの夜の友だった工作がはかどらない理由のひとつがこれです。

 ですが、趣味の面ではそれでもこの時期ならではを思わせるような出来事がいくつかありましたから、今年は去年よりもずっと「鉄夏」していたと思います。


 アイテムの方は普段地元で見かけない変わり種が多かったですし、どこかいつもとは違う「夏らしい気分」を彩ってくれた気もします。
 遠出は減りましたが、その分ネットではブログやSNSでの交流もいつもより多めでした。
 遠出ができなかった分ネットでの駄弁りに救われた気もしないではありません。

 まあ、そうは言っても県外の遠出こそ梅雨明けの浜松程度だったのですが、県内レベルのドライブはちょくちょく出かけました。

 甲府駅の前でバスの顔をした自動販売機を見つけたのですが、

 その売り物の中に何やら変なものが。
 「鉄道印?なにそれ??」
 好奇心に駆られて400円を入れると、

 ワンカップの瓶に入った怪しげなお札が出てきました。

 これが「鉄道印」要は神社やお寺の御朱印の鉄道版というところでしょうか。
 そう言えばこの辺りは5,60年くらい前まで山梨交通の路面電車が走っていましたし、その廃線跡を車で辿ってみた事もあります。

 オマケとして当時の硬券のレプリカも入っていて、鉄オタにはこちらの方が嬉しいかもしれません。
 それにしても「ジュースの自販機に入っていたので瓶自体が非常に冷たく、この炎天下で一気に瓶自体が汗をかいてしまった」のは、中身が濡れると困りそうな物だけに少々危なかったですねw


 その帰りに立ち寄った中古ショップで気になったもの。
 ティンプートのおもちゃ機関車と言ってしまえばそれまでですが、このロコ、EH10を名乗っているのに、形状は新幹線の事業用ディーゼル機関車の911によく似ています(でもパンタをしょっていますがw)
 こんなのを見掛けるから中古ショップは怖いw

 まあ、遠出ならぬ近出~中出ならそこそこ楽しめたのも確かです。

 とまあ、こんな風にわたしの「鉄夏」も過ぎようとしていますが、それにしてもいい加減この残暑はどうにかならないものか。

 そういえば月末にはEF55をはじめ、大物アイテムが続々出始めますね。