私の鉄道模型ライフの原点のひとつに「特撮映画」というジャンルに子供の頃から慣れ親しんでいたと言う事があると思うのですが今回はそれに関連した話題を。
この間予約していた品が届いて夜毎観倒している「フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ」
本編では鉄道のミニチュアがほとんど出ない作品ですがミニチュアワークに「画になる構図」が多く、レイアウトやジオラマ志向の向きにはなかなか参考になる映画でもあります。
ところでこのソフトの特典映像に「特撮映画の小道具探訪」といった物があり過去に製作された特撮物のミニチュアで今も現存している物が紹介されています。
肝心の「サンダ~」の物が殆どないのですが飛行機や超兵器のミニチュアに混じって鉄道のモデルもいくつか紹介されており興味深いものがありました。
具体的に挙げると
昭和36年の「モスラ」に登場した地下鉄銀座線及び山手線電車と紹介された72系らしき車両
昭和37年の「キングコング対ゴジラ」に登場した急行津軽と紹介された181系(※1)及び東京都電
昭和43年の「怪獣総進撃」に登場のオリジナルのモノレール、及び中国の機関車(恐らくこれもオリジナル・※2)
そして私も知らなかったのですが昭和40年の「怪獣大戦争」に使われたキハ82系
が登場しています。
ミニチュアは何れもブリキ製で1両辺り80センチ前後との事。鉄道博物館の展示模型くらいの大きさのようです。
この中でキハ82系はこれまで特撮映画で見ることのなかった車種なのですが、よく聞いてみると登場シーンが編集段階でカットされていたとの事で未使用フィルムの中でしか見られないミニチュアだそうです。その意味でもお宝度の高い映像でした。
この他、昭和37年の「妖星ゴラス」でゴラス接近時の高潮に飲まれる東海道線のED旧型電機の牽引する旧客列車の未公開映像も印象的です(本編ではロングで少ししか出てこない)
元々特撮映画のミニチュア製作者には鉄道模型をやっていたり造詣の深い方も多かったようですがそうした方々の仕事の片鱗を怪獣映画のソフトで垣間見る事が出来ると思いませんでした。
このBD、二重の意味で私にとってのお宝になりそうです。
※1・東北本線でゴジラに襲われるシーンが印象的ですが私見ではこの5年ほど前の「宇宙大戦争」に登場したこだま号のミニチュアではないかと思われます。この車両は後にヘッドマークを「あずさ」に書き換えてTV版「日本沈没」にも登場しているようですがその時の舞台設定は山形なので「あずさ」というのはどうかと(因みに実景シーンでは顔がまるで違う183系のあずさがインサートされていたと記憶しています)
※2・機関車はオリジナルですが牽引していた客車は実は先に触れたキハ82系を塗り替えた物でした。「総進撃」は何度となく観ているのですがこの特典映像を見るまでそのことに気付かなかったので驚きでした。