光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

「わがアキバエクスプレス」GMの京王8000系の入線

2017-07-30 05:49:58 | 車両・私鉄/民鉄





 







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思い出の書籍 ふと思うこと 趣味の思い出 そのほか



今回は先日入線した編成から。
 実は今年初めて入線した編成物だったりします。

 物はGMのキット組みの京王8000系6連。
 京王の現行型電車はマイクロやGMから出ていますが中古を見る事はめったになく、たまに見かけると到底手が出せない価格になっていたりします。
 今回見つけたモデルはその中でもずば抜けた1両あたり3桁価格という安さ(大体、GMのキット組み品の中古は出来の良し悪しにかかわりなく安い傾向があります。特に地方では)でした。

 まあ、安物買いの自慢はそれ位にして(汗)

 中央線沿線の田舎在住の私みたいなのが東京、それもお茶の水や秋葉原なんぞへ足踏みする場合、一番手軽なのは中央線の快速で直行するのがセオリーです。
 ですが予算の限りがあったり、沿線、特に八王子近辺に立ち寄る所がある場合なども結構あるため京王線の特急、または準特急も良く使われます。

 何より時間帯によってはJRよりも座りやすいですし、学生時代の実習先が世田谷だった事もあって実車としての京王の電車へのなじみは深い方です。
 そこまでお世話になっていながら模型としては京王の電車、それも今走っている奴のモデルはこれまで買った事がありませんでした。

 今回の8000系のほかは5000系と6000系(あと井の頭線の3000系)の何れもGMのキット組み品中古か、私自身が作ったキットばかりです。
 
 モデルの印象としては多くを望まなければ十分8000系らしい造形はされていると思います。
 前ユーザーの方がまめにステッカーを貼ってくださっていたおかげもあって見た目にリアルな感じもありますし。
 唯一動力車が旧式の窓いっぱいにウェイトが詰まったタイプなので(ついでに走りもそれなりにがさつ)編成で走らせた時に若干違和感があるのが玉に疵と言ったところです。

 それでもマイクロの中古だとこれの3倍か4倍位の値付けになっている事が多いので気にしなければどうという事もないですか。

 うちのレイアウトの規模から言ってフル編成という訳に行きませんが6連位なら十分楽しまます。

EC40改め京福テキ511風機関車の工作・その4

2017-07-29 05:27:24 | 車両・電気機関車

 EC40改め京福テキ511の工作の続きです。
 今回の工作が進捗しなかった理由のひとつが実車の資料の少なさ。

 手持ちの書籍では「譲渡車輛今昔」一冊しかなかった上に写真も2,3枚。
 勢いネットでの情報収集に頼る事になります。
 別に正確な図面がある訳ではありませんが検索してみるとそれでも結構な数の写真はヒットしました。

 ネットでの写真の量子に限界があるので大ざっぱなものですが、形状についてはある程度見当が付けられました。

 ただ、どうしてもカラー写真だけは見つかりませんでした。
 ですから実車がどういう色をしていたのかはほとんど未知数。元々性格のスケールモデルを目指していた訳ではないのである程度割り切りも必要かと思っています。

 前の製作時にどうしたものかと思っていたエアフィルターもGMのコルゲート板で代用する方向に決定。
 ドアの内張りと併せてパーツを切り出し接着しました。
 各パーツの接合は素材のプラバンが薄いので芋付けが効きにくいため1ミリ角のプラ棒を当てに使いました。

 出来のヘロヘロさは仕方ないとはいえ、強度だけは何とか確保できました。
 一応形の出来た車体を動力に載せてみると、そこそこテキ511ぽくは見えます(自画自賛)
 走行性も単機では問題ありませんが車体形状に合わないため元々のウェイトを外しているので編成はどこまで行くかはわかりません。ウェイトを買いにまた釣り具屋行きになるかもしれません。

 さて、この後どうなりますか(この項続く)

「ろーかる漫歩」に昭和50年当時を思い出す

2017-07-27 05:46:52 | 書籍
 久々の鉄道本から
 とはいっても今回のを「鉄道本」と読んでいい物かどうか。


「ろーかる漫歩・各駅停車の旅」(盛岡鉄道管理局編 熊谷印刷刊)

 煽りの部分に「オラが駅じまん…駅長130人の手記」とありますようにどちらかというと郷土書の色彩の強い一冊です。
 当時の国鉄の盛岡鉄道管理局管内の駅長のいる駅の駅(というよりも周辺観光地)の紹介を纏めたものです。
 盛鉄局管内という括りなので北は青森駅から青森の下北半島側全域も範囲に収まります。
 これに加えて岩手県自体が四国一個分の広さを誇りますから南北300キロ東西100キロの広い範囲の駅が網羅されている訳です。

 よく考えたらそれだけでも読みでがあるのは当然かと。

 (余談ですが修学旅行で青森駅を通過した折、構内の事業車の「盛」表記に少し違和感を感じた事がありましたっけ)

 が、今回再読して思うのは「あの頃は有人駅がこんなにあったのか(笑)」
 おそらく今ではこの3分の1か5分の1以下に減っていると思います。いや、もっとかな。

 本書が発行されたのは昭和51年、今から40年前です。
 あの頃は田舎であっても駅という施設そのものが単なる人間の積み下ろし所とは違う、外部に対する玄関口、窓口として機能していて地域社会とのつながりももっと濃かったといえます。
 そんな時代のよすがを偲ぶ意味もあって久しぶりに本書を読み込みました。

 盛鉄局管内が無闇に範囲が広いので登場する駅の大半が個人的な馴染みの薄いものなのですが、お盆で帰省時に使ったりとかした駅、中には実習で二月くらいお世話になった八戸線の某駅の写真なんかもあったりとかして改めて懐かしいと思います。
 岩手の田舎度を考えると恐らくですが本書の出版当時の駅舎がそのまま残っているケースもありそうですが反面、先般の津波で流された線区の駅などの寄稿には胸を締め付けられるものもありました。後述の駅見取り図などを観ている時などは特にそうです。


「ろーかる漫歩・各駅停車の旅」(盛岡鉄道管理局編 熊谷印刷刊154Pより引用)

 ちょっとした収穫。
 本書に登場する駅にはそれぞれ簡略ながら駅舎の見取り図が付いており、乗客視点でレイアウトの駅舎を作る時の参考にはなりそうです。
 (そういえばレイアウトの駅で夜間入口、団体通路なんて発想はなかったな)

EC40から変更の機関車工作・その3

2017-07-26 05:41:34 | 車両・電気機関車
 前回、ボディパーツを切りだした所まで行っていたEC40の工作。

 ところがその直後に都内某所のジャンク屋でこれのワールド仕様が案外な安さで手に入ってしまいました。
 ワールドの製品だけに、プロポーションと細密感は文句なし。走行性こそ繊細ですがうちで製作中のモデルとははなっから勝負になりません。

 おかげでパーツは仕掛かり品として放置状態。
 これが半年以上続いた訳です。何しろその後も(工作というにはなんですが)GMの板キットやら、KATOの客車の切り継ぎやらはやっていましたから今回のEC40に関してはワールドのショックは大きかったとも言えます。

 しかし、昨年の暮れ頃から「それではないから作ったのか?作りたかったからやっていたのではなかったのか?」という思いも頭をもたげてきていました。
 正月のブログで「1年の計」を書いたのはそんな頃です。

 その時点ではEC40そのものではなく後に京福電鉄に払い下げられたテキ511のタイプで行く事にほぼ決まっていました。
 テキの場合片側のボンネットが撤去され、代わりにデッキが増設されていますがこの部分は動力ユニットにも手すりが付いているのでそのまま転用可能な点を利用するつもりでいました。
 ですがチェックしてみるとこれを実行した場合、手摺の形状が違い過ぎて現実的でない事が判明。結局こちらの手摺はカットする事になりました。

 結局、後端のデッキ部分は形状が似ていて改造がしやすそうだったのでKATOのED16用のASSYパーツを用意しました。
 カットする部分も多い物のこれならデッキ上部のモールドもありますしむしろ好都合です。
 あと必要なのはヘッドライトとテールライトくらいですがこれは後から銀河辺りのパーツを調達する方向です。

 と、そこまで来た時点でグランシップに持ち込むモジュールの改修作業が佳境に入りテキの工作はそのまま再び中断します。

 再開はグランシップの後二月も開いてしまいました。
(この項続く)

テツドウモケイの「作る」と「集める」の間に・・・

2017-07-25 05:38:51 | 思いつくままに・考察






 







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 ごく最近の話です。

 私の趣味の中にトミカ集めというのがあるのですが、同好の士の雑談の中で、最近出たあるミニカー(マニア向け細密トミカ)の事を書いた時にあるトミカでアンテナや補助灯なんかが別パーツ化され、ユーザーが後付けする形態について「個人的には(ディテールアップ)パーツの後付けというのはやめてほしい」というコメントを頂きました。
 トミカでは最近こういうパターンが結構あるのですが、後付けパーツで細密感を上げるというのは鉄道模型では以前から常套手段なので、この辺りNゲージで鳴らしたトミーテックらしい発想だなと思っていました。
 実際、私自身この点には違和感を感じていませんでした。が、こうして指摘されてみれば「なるほどそういう見方もあるな」と気づいたのも確かです。

 これはコレクターというよりモデラー寄りの発想なのも確かでコレクターの方が圧倒的に多いミニカーのやり方としてはそぐわない面もあります。

 ミニカーの場合は鉄道模型と異なり玩具としてだけでなく古くからコレクションアイテムとして発達してきた側面が強い(何しろ英国首相だったチャーチルもミニカーコレクターだったそうですし)のであくまで発売時のオリジナリティが重視されます。
 すくなくともこちらではモデルの加工というのは全体で見れば傍流ですし、加工されたモデルは余程よく出来ていないと価値を認めないコレクターというのも確かに存在します。

 翻って考えてみると、その昔「テツドウモケイの趣味」といえばその大半は「作ること」にプライオリティが置かれていました。

 Oゲージはもとより十六番がメインの時代までは完成品のモデルは当時の物価レートを勘案しても無闇に高かったですし、完成品のモデルが出ていても予算的な問題からキットメイクか自作に頼らざるを得なかったことは当時の専門誌でも読めば容易に想像できます。
(加えて地方では「そもそも完成品のモデル自体がそんなに置かれていなかった」という現実が涙)

 その現状が変わったのがNゲージの登場と普及にあったことはご存知の通りです。

 完成品の価格が16番のそれよりも安価だった事もありますが、加えて初期のNゲージモデルは動力系が精密機械扱いされ分解が推奨されなかった事もあって、動力の自作や改造がそれほど普及しなかった事、何よりNゲージのコンセプトが車両工作よりもレイアウト作りを推奨するものだった事もあって「Nゲージモデルは完成品を走らせる方向」主体になって行きました。

が、その後の普及に伴う完成品車両モデルの急速なラインナップ拡充はNゲージモデルのコレクション化というベクトルを後押しすることになります。
 それまで完成品車両のコレクションは16番モデルでは一部富裕層を除けばあまり普及しなかったのと対照的に、それまでメジャーにならなかった「コレクションとしてのテツドウモケイ趣味」の側面が確立することとなりました。

 また、Nゲージのレイアウト製作という方向性が当初考えられていたほどには普及せず、運転の楽しみがお座敷運転、最近はレンタルレイアウトでの運転という方向性に進んだ事が「運転=自慢のコレクションのお立ち台」的な側面になってきた感もあります。

 上述のトミカの例などは、かつての鉄道模型趣味の行き方とは逆の方向の発想ではありますが、個人的には趣味の本質という点でそれほど違いがあるとは思えません。

 実を言いますと、このブログを始めた頃の時点で「テツドウモケイの工作派から見たコレクター志向への危惧」についてあちこちのブログやSNSでのやりとりで随分と聞かされてきましたが、その割に逆の立場から工作派に対する反論というのをあまり聞いた事がありません。
 そんな折に聞いた上述のトミカのコメントに私個人としては「虚を突かれた思い」がした事も確かです。

 作る楽しみもあれば集める楽しみもある。そしてどちらの要素も趣味としては重要な要素ではないかと思えます。



「鉄道模型には色々なジャンルがある。大きく分ければ車両を楽しむ行き方と、レイアウトと運転を楽しむ行き方がある。
この両方を適当にミックスするのが一般的なファンであろう」

(山崎喜陽著 保育社カラーブックス「鉄道模型」P2より引用)
 これはカラーブックスの名著(と私が勝手に思っている)「鉄道模型」の冒頭の一節です。

 この「適当にミックスする」と言う部分に深い含蓄を感じています。
 実際、レイアウトの存在がある事で鉄道模型の趣味としての拡がりは他のジャンルに比べて相当に広くなっており、考えようによっては「鉄道模型をやる事で他にない見識を広げる事ができる」と言う事も出来るかもしれません。

 そしてその過程の中で一種のバランス感覚を身につけ、融通無碍な楽しみを通して大人になって行く事も出来る様な気がします。

 これと同じ事は「作る」事と「集める(コレクション)」についてもいえると思います。
 それまでの「作る鉄道模型」という面と最近の「集める鉄道模型」という面は全く両立しないものでしょうか。

 趣味の本質の一つには「クリエイター性」というものがあると思います。他人と同じものを持つ。他人と同じ事をするのを潔しとせず、自分独自の何かを自らの手で勝ち取って行く過程とでも言いましょうか。
 そのプライオリティは工作の成果かもしれないし、コレクションの中の集め方への拘りかもしれない。いずれにせよ何かしら自分独自の何かがそこに表現されるものではないでしょうか。

 例えば新車を入線させても自分の好みの改造を加えたり、そこまでとは言わなくても付属のナンバープレートをつける、方向幕を貼るというレベルでもそこにユーザーの主張が現れるのならある意味クリエイティブな行為とはいえます。
(ですが一方では「ビスやナット以外を全て作らなければ自作とは言わない」という考えというかこだわりが存在するのも事実ですが)

 また、コレクションにも「なぜ集めるか」「その人の集め方のポリシーがどこにあるか」という点にユーザーの主張やオリジナリティが出る事は言えると思います。他のジャンルのコレクションで有名なコレクターがそうした観点から名著(本を著すというのはコレクターの自己表現手段としてもっともポピュラーな形態です)をものしている例は多いですし。
 ですが不思議とモデラーサイドでその点はあまり評価されませんし、逆にコレクターサイドから見るとモデラーのポリシーが煙たがられる事もあったりします。

 どこまでが工作でどこからがコレクションか。
 近年の鉄道模型の世界ではその間のグレーゾーンがとても広くなっている感があります。

 「購入したモデルを全く手付かずのまま保存し運転もせずに単に持っている事に満足する場合」は流石に「作る鉄道模型」とは言わないでしょうがそんなのは現在でも少数派だと思います(それが利殖として成立するほど鉄道模型がメジャーな高級趣味になったとは思えないですし)
 逆に工作派を自認している人がたまたま気に入って購入した完成品を手を加えずに飾ったり走らせたりする様な事もあるかもしれません。

 誰しもコレクター的側面というものは持ち合わせていると思いますし一方ではクリエイティブな側面もまた然りです。そう思うと作る事と集める事をあまり厳格に分けて捉えない方が精神衛生上は良い様に思えます。

 むしろ作る要素と集める要素の狭間にあって「どれだけそのユーザーの顔が見えるか、あるいは主張があるか」というのが趣味の世界でのユーザーのアイデンティティではないかと。
 それは自らを「工作派」「コレクター」と枠にはめて規定してしまうよりも大事な事の様な気がします。
 (尤も、現実には特に車輛派を中心にゲージやスケール、特定地域やジャンルの範囲を狭小化させそれらの小分けされた小さなコップの中で、スノビッシュなエリートごっこに終始している事の方が問題かもしれませんが)

「色々やってみる事や他のジャンルに興味を持つ事でそれまで凝り固まった概念から解放され、世界が拡大して感じられるという経験の楽しさ」を実生活で感じるのは色々なしがらみから困難でしょうが、趣味の世界ならそれができる可能性が高い。

 むしろ「作る」と「集める」を両立させつつ趣味と見識を深める事ができるというのも鉄道模型の趣味の新しい御利益と言えるかもしれません。

 なんだか取り留めのない駄文になってしまいましたがご勘弁を。


 

今月の中古モデル・エンドウのEF15

2017-07-23 05:48:03 | 車両・電気機関車
今回は先日上京の折に中古を見つけたエンドウのEF15から。

EF15はこれまでTOMIXやKATOからもリリースされていますが、製品化が一番早かったのはエンドウのブラスモデルでした。
それまでのEF58やEF57の延長線上にある動力ユニットにEF15の車体をかぶせ(このため実車より幾分長い)オリジナルのデッキと先輪を付けたと言った感じのモデルです。

当時のエンドウのポリシー(細密さよりも確実な走りを)や40年前という発売年次のこともあって真横から見ると腰高が半端ないレベルですが朴訥な感じはよく出ていると思います。

ただ、この個体だけの特徴かもしれませんが一軸の先輪にのっかったデッキがやや前上がり気味になってしまっているのだけはいただけません。屋上機器の表現も40年前のモデルである事を差し引いても割合あっさりとしており細密感はない物の特徴はとらえていると思います。
(ランボードやベンチレータなどは当時のエンドウらしいプレス表現ですが、これも今どきのブラスモデルなら別パーツ化してくるところでしょう)

 今回のモデルも「前ユーザーが手を加えていた事」が安価だった理由の様ですがパンタの交換を始め作り手の思いのこもった加工という印象(但し経年のくたびれはそれなりにあります)です。カプラーもケーディに交換されていましたが、これは牽かれる側に片側にカトーカプラー装備の控え車でも作っておけばそう問題もないでしょう(中古モデルばかり買っているとこの手の小賢しい知恵はついてくるようでw)

 走行性はエンドウらしくタフさを感じるもののスムーズさとはやや縁遠いレベルです。レイアウトや大規模なお座敷運転などで長編成の貨物でも牽かせるなら様になりそうなモデルではないでしょうか。

あの頃の「アキバエクスプレス」の思い出

2017-07-22 05:43:49 | 旅行

 かつて私が「秋葉原に行く」という事は「帰省の途中」である事を同時に指していた時期があります。

 中央線沿線の田舎住まいの私にとっては東北新幹線が上野どまりで、千葉や成田行きのあずさが秋葉原に停車していた1990年代などは特にそうでした。
 つまりそう言う機会でも捉えないと秋葉などはめったに覗ける場所ではなかったわけです。
 例えば1月3日に帰省先から帰宅するときは大概、朝6時前後にでる始発のやまびこに乗りこみ、9時台に上野に到着。
 そこから秋葉原まで出て、半日くらいぶらついて買い物などもし、午後3時少し前に停車するあずさに乗って中央線沿線の自宅に帰るというのが王道でした(何の?)

 あの頃のことでしたからあずさは国鉄色の183系。
 今では「鉄道博物館の弁当スペース」と化し、吹きさらしで相当にくたびれてしまった183系も当時はバリバリの現役でした。
 183系の窓から万世橋近辺、あるいはお茶の水の乗り換え客の群れを眺めるのはまさに特等席の感覚。

 ですがそんな私のいでたちときたら帰省のお土産はもとより秋葉で買い込んだLDやらヴィデオソフトやら、どうかすると据え置き式の8ミリデッキまで抱えた買い出し部隊そのまんまでしたから笑えない。

 そんな訳で「秋葉原=183系」という刷り込みが出来ていたのが前世紀末までの私だった訳です。

 今、電車で帰省すると言っても新宿から湘南新宿ラインで大宮経由ではやぶさに乗るのが早くなっているので、帰省で秋葉に立ち寄るという行為が無くなってしまいました。
 第一、千葉行きのあずさは秋葉原でなく錦糸町停車になってしまいましたし。
 (やはり秋葉原のようなジャンクション駅で通勤電車に混じって2扉の特急が同じホームに停車するというのは煩雑だったのでしょうか)

 今では帰省に関係なく秋葉方面へ出かけるのが容易になってはいるのですが、その時々に応じて「アキバエクスプレス」にも変化が出ています。
 しかも私の個人的事情で「秋葉原に行かないのにアキバエクスプレス化している鉄道」というのもあったりして。その辺りについては次の機会にでも。

遂に今年も来た!!

2017-07-21 23:38:57 | その他

 何がって「梅雨明け」です。
 一昨日になってようやく関東地方までが梅雨明け宣言となりました。これで夏が本格化しますね。

 私の場合、例年この梅雨明けを境に生活パターンが一変します。
 レイアウトを作っている私にとってはこれから彼岸くらいの時期までは「熱くて汗が止まらず、作業が全く進まない」という「休眠期」となります。
 なにしろレイアウトのある部屋には冷房がないですし、実際にこの時期に無理をして身体を壊した事もありましたから。
 やはり暑さが弱いなら無理はすべきではありません。

 ただ、一方で古い車両などを走らせると冬場よりも走りがスムーズになったりして(ギアにオイルが回りやすいのか)運転を楽しむには少し良い時期でもあります。

 ちまちました車両やストラクチャーなどの工作も換気扇が使える台所の隅でならどうにかできますし。

 田舎暮らしゆえ、JAMをはじめとするこの手のショーにはなかなか顔を出せず、行っても汗びっしょりになってしまうのでなかなか楽しめません。とはいえ田舎には田舎なりの愉しみというか良さも多少はありますからそれを堪能するのが(私にとっての)正しい夏の過ごし方なのかもしれません。

13か月ぶりの模型工作・EC40の筈だったのに(汗)

2017-07-20 05:04:08 | 車両・電気機関車






 






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思い出の書籍 ふと思うこと 趣味の思い出 更新履歴



1

 この間の週末の事です。
 近場でプラモデルの展示会のイベントがあり少し覗いてくるつもりで出かけてきたのですが、事前の想像(つまり単なる作品展)と異なりプラモデルの工作教室あり、自前のモデルの即売会あり、塗料をはじめとするマテリアルの販売ありとスペースの割に盛り沢山な内容に刺激を受けました。

 スポーツなんかの観戦とはもちろん異なるのですが、展示されている作品を見ていると出来のいいのは勿論ですが、作品を通して作り手の熱意と拘りがストレートに伝わってくる感じがして、その熱気に当てられる思いがします。
 やはり好きで物を作るという事は、一種の強さと生命力が宿るものなのかもしれません。
 もちろんこれは鉄道模型でもいえる事ですが。

 当日は梅雨時とは到底思えない猛暑の真っただ中だったのですが、それに負けない元気をもらって帰ってきた感じがします。

 更に翌日、クラブのメンバーのLINEを覗いてみると前述の展示会の事もありましたが、他のメンバーも「某有名模型店に工具を買いにいったはなし」やら「新作のレイアウトの構想」とかが提示されたりとかしてこれまた熱気に当てられてしまいます。

 その日は猛暑だったのに加え、朝から草むしりやら子どもの学校の野球の応援やらで、午後になると相当にグダグダな状態(第一天気が前日に負けず劣らず蒸し暑い!)だったのですが、こういうのを見ていると自分も何かムラムラしてきます。

 そこで思い出すのが昨年夏以来工程がストップしっぱなし、今年の正月の「一年の計」にまで上げていながら丸々半年以上ほったらかしだった仕掛かりのモデルの事です。
 これだけ熱気に当てられたら、私とてやるしかない。
 もろに背中を押されまくった様な気分で再び取り掛かり始めました。

(科学教材社「模型とラジオ」83年7月号56Pより引用)
 その作品ですが30年前の「模型とラジオ」に製作法が掲載されていたEC40.
 昨年の8月頃に、実家の押し入れから持ち帰り車体パーツの切り出しまで持って行っていたものです。
 動力は昨年切り継ぎでスケールに近いところまで持って行っていたマイクロのED91タイプのC形動力ユニットを転用するものです。

 そこまでは良かったのですが、昨年後半にモデルにするはずだったEC40のワールド仕様の中古がひょんなことから手に入ってしまった事で中断。
 そのまま13か月(構想期間を含むw)来てしまっていたものです。

 という訳で構想も新たに(つまり路線変更)この動力を使った製作記をこれから徐々に上げたいと思います。
 なお、前後の事情もあって今日の工程は後回しにして昨年夏の頃にさかのぼって描きますので宜しくお願いします。

2

 ここで内容をおさらいしておくと以前ED91をマイクロのフリー機関車2両を切り継いで作った時に出た動力の余りを利用し、車体については基本的に「模型とラジオ」の83年7月号の製作記事に準拠してやってみようというものです。

 蛇足ながらEC40は元々10000形として碓氷峠越え用に日本で初めて導入された電気機関車でした。当初はポールと第3軌条からの集電を行い(後にEC40と改番したときにパンタグラフに変更)通常の動力とは別にラック走行用のモータも積んでいたので小型機らしからぬ重量級だったのですが、昭和の初め頃に廃車~一部が京福電鉄に払い下げられ片側のボンネットの撤去とデッキの追加がされて

 記事によると材料にプラバンを利用。ポールは自作(!)ロッド類も真鍮板の切り出しというとても中高生相手の製作記事とは思えないものですが車体についてはごく常識的な範囲で作れそうに見えます。

 手持ちの1.2ミリ・0・5ミリ、0.3ミリ厚のプラバンを動員してある程度まで切り出してみました。
 物が物なだけに失敗しても予備にはそれほど不自由はしなさそうですし

 側板を切り出したところで試しに動力ユニットに重ねてみるとプロポーションはだいぶ好ましそうです。

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 ところがその直後に都内某所のジャンク屋でこれのワールド仕様が案外な安さで手に入ってしまいました。
 ワールドの製品だけに、プロポーションと細密感は文句なし。走行性こそ繊細ですがうちで製作中のモデルとははなっから勝負になりません。

 おかげでパーツは仕掛かり品として放置状態。
 これが半年以上続いた訳です。何しろその後も(工作というにはなんですが)GMの板キットやら、KATOの客車の切り継ぎやらはやっていましたから今回のEC40に関してはワールドのショックは大きかったとも言えます。

 しかし、昨年の暮れ頃から「それではないから作ったのか?作りたかったからやっていたのではなかったのか?」という思いも頭をもたげてきていました。
 正月のブログで「1年の計」を書いたのはそんな頃です。

 その時点ではEC40そのものではなく後に京福電鉄に払い下げられたテキ511のタイプで行く事にほぼ決まっていました。
 テキの場合片側のボンネットが撤去され、代わりにデッキが増設されていますがこの部分は動力ユニットにも手すりが付いているのでそのまま転用可能な点を利用するつもりでいました。
 ですがチェックしてみるとこれを実行した場合、手摺の形状が違い過ぎて現実的でない事が判明。結局こちらの手摺はカットする事になりました。

 結局、後端のデッキ部分は形状が似ていて改造がしやすそうだったのでKATOのED16用のASSYパーツを用意しました。
 カットする部分も多い物のこれならデッキ上部のモールドもありますしむしろ好都合です。
 あと必要なのはヘッドライトとテールライトくらいですがこれは後から銀河辺りのパーツを調達する方向です。

 と、そこまで来た時点でグランシップに持ち込むモジュールの改修作業が佳境に入りテキの工作はそのまま再び中断します。

 再開はグランシップの後二月も開いてしまいました。

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 EC40改め京福テキ511の工作の続きです。
 今回の工作が進捗しなかった理由のひとつが実車の資料の少なさ。

 手持ちの書籍では「譲渡車輛今昔」一冊しかなかった上に写真も2,3枚。
 勢いネットでの情報収集に頼る事になります。
 別に正確な図面がある訳ではありませんが検索してみるとそれでも結構な数の写真はヒットしました。

 ネットでの写真の量子に限界があるので大ざっぱなものですが、形状についてはある程度見当が付けられました。

 ただ、どうしてもカラー写真だけは見つかりませんでした。
 ですから実車がどういう色をしていたのかはほとんど未知数。元々性格のスケールモデルを目指していた訳ではないのである程度割り切りも必要かと思っています。

 前の製作時にどうしたものかと思っていたエアフィルターもGMのコルゲート板で代用する方向に決定。
 ドアの内張りと併せてパーツを切り出し接着しました。
 各パーツの接合は素材のプラバンが薄いので芋付けが効きにくいため1ミリ角のプラ棒を当てに使いました。

 出来のヘロヘロさは仕方ないとはいえ、強度だけは何とか確保できました。
 一応形の出来た車体を動力に載せてみると、そこそこテキ511ぽくは見えます(自画自賛)

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前にも書きましたが、この工作にかかって難儀した事の一つが「テキ511ってどんな色だったの?」という事でした。

手持ちの資料でもネット検索でも手に入ったのはいずれも白黒写真。
これで見る限りやや淡目の色ではないかという漠然としたものでした。

最近になって「レゴブロックで模型化」という作例で黒い車体の物を見つけたので、ならそれで行こうと考えなしにタミヤラッカーの黒で塗装しました。

結果は。
「色の黒いのは七難隠す」という諺そのままの出来になりました。

後は行きつけのショップで銀河モデルのヘッドライトとテールライトを追加。
デッキ側前面の外見上のアクセントになる梯子に至っては「信号機の余りパーツ」といういい加減さです。
どちらも蒸気機関車用ですが、他のパーツが二つ目だったりシールドビームだったりするのでこれ以外の選択肢はありませんでした。

プロトタイプのテキ511がEC40からの改造の時点で点検蓋の一部が埋められていたのでその点では楽といえば言えます。
デッキ側の前面もこれでもかというくらいに何もなかったのも幸いしています。

動力ユニットはもともと何も手を加えていなかったので走行性は元のまま。
スムーズではありませんが困るということもありません。

ただ、テキ511の外見上のアクセントであるロッドですが元の作例でも台車に固定されており、台車周りに大規模な改造を要する割にはあまり意味がなさそうだったので割愛しました。大体実車とはステップの位置も異なりますし。

 写真の状態ではやや腰高ですが、この後動力ユニットの側面を削って車体をはめ直し腰を落としています。

鉄コレの東武1700系とNゲージの50年

2017-07-19 05:01:41 | 車両・私鉄/民鉄

 今回は久しぶりのNゲージ50年回顧ネタの続き、といいますか特別編です。

 昨年はマヌ34やマロネ41など、これまで取り上げて来た50年前の「鉄道模型工作ガイドブック」に掲載された形式のいくつかが突発的にNゲージモデル化されて驚かされましたが、そうした機種が昨年末にももう一つリリースされていた事を知りました。

(技術出版刊模型と工作「鉄道模型工作ハンドブック」1964年版130Pより引用)
 東武の事業者特注品で鉄コレがリリースされた1700系がそれです。
 前述のハンドブックでは私鉄電車の工作法の記事がかなり多かったのですが、中でも東武の記事は他社の車両が一つか二つだった中で3つも掲載され、突出している印象を受けます。

 6000系や1800系は既に鉄コレでリリースされていたのですが残る1機種の1700系だけはこれまで空白だったのです。

 それが昨年暮れに事業者特注品で出ていたとは恥ずかしながらつい先日知った事です。

 リリースから半年以上経過しているので入手は難しいかと思ったのですが、この間池袋の東上線ホームの売店で辛うじて残っているのを見つけ、どうにか入線に成功しました。

(そう言えば前に6000系を買ったのもそこでしたが)

 1700系の鉄コレは改修後の仕様を含めて3タイプ出ていたそうですが、残っていたのはデビュー時の最もプレーンなデザインのもの。

「ガイドブック」に出ていたのもこれと同じ仕様ですからわたし的には大満足です。

(技術出版刊模型と工作「鉄道模型工作ハンドブック」1964年版132Pより引用)

 当時の記事に出ていた1700系の作例は大きな運転席の窓がモダンな感じで強い印象を持っていたのですが、このモデルでもその辺りは再現されています。

 この1700系、改修後は運転席下の幕板にヘッドライトがふたつ追加され6000系ぽい感じになりましたが個人的な印象では後付け感が強いので、今回の仕様の方がしっくり来ます。

 ヘッドマークは「きりふり」を選択しましたが字が小さい上に印刷がつぶれ気味なので知らない人には読めないという難点が(笑)
 余談ですが今回、動力化に際して奇数車の内装を取り外したのですが、外からはあまりわからない「売店の棚のモールドがされていた」のには驚きました。鉄コレでもここまでやるのですね。

ミニSLレイアウト「棚幡線」の開業4周年

2017-07-18 05:59:49 | ミニSLレイアウト

 今年の七夕は月こそ見えるものの、花曇りの様な空模様で星がほとんど見えませんでした。
 おまけに先週来の異様なほどの蒸し暑さ。梅雨明けはまだまだ先のようです。

 さて、4年前の今日はミニSLレイアウトの棚幡線が開業した日でもあります。
 そこで昨夜は、寝る前のひと時を使って記念運転を敢行しました。

 棚幡線の名称の由来は「たなばた」から来ています。

 4年前のこの日は例年になく梅雨が短く「七夕が梅雨明け」になりました。例年、真夏のくそ暑い時期になりますとレイアウト工作がまったく進捗しなくなる体質なので(笑)当初の予定を大幅に早めて七夕開業にした・・・というのも結構印象に残る思い出ではあります。安直ではありますが、線名が即開業日というのは忘れなくていいですね(爆)


 記念運転のメインはTOMIXのC11。
 今年はKATOだマイクロだトラムウェイだと無闇にC11ばかり増備されましたが140RのミニカーブがクリアできるのはTOMIXかマイクロしかありません。モデル造形の完成度も勘案すると必然的にTOMIXになります。
 牽引する記念列車も当初は中村の開拓使号を考えていたのですがこちらも140Rがクリアできないため急遽マイクロトレインのスハ43タイプを投入。
 ノイジーでスローがほとんど効きませんがレイアウトを数周するには十分です。

 この他KATO&TOMIXのDD13を使い久しぶりにターンテーブルを活用した単機回送も行います。
 しばらく使っていなかったのでリバーススイッチの操作もいい加減忘れていて一時往生しました。

 さて、この棚幡線もこの4年間多少の改修を加えてはいるものの、稼動頻度の高さからシーナリィを中心にくたびれが目立つようになりました。
 特に困り物なのがジオコレの樹木のフォーリッジのボロボロさ加減。掃除も大変ですし補修してもすぐまたボロボロになります。植生全般のグレードアップも含めたリフレッシュの時期に来ているのは確かです。
 それに建物類の照明もそろそろ欲しくなって来ました。
 
 今年の後半は5周年に向けての棚幡線のリフレッシュが課題になりそうです。あわよくば来年のグランシップにでも・・・というのは調子に乗り過ぎですが(汗)

モジュール再改修の補足・接続用道路パーツのはなし

2017-07-16 05:55:13 | モジュール.1

 今回はモジュール再改修ネタの補足です。
 前にグランシップのイベントの時にも書きましたが、風景の連続した二つのモジュールを繋げるという荒業を使ったのと、そのモジュールで本線線路の6割から7割がビル街の風景の下をくぐるという特異な構造だった事もあって特に設営では他のメンバーにもご迷惑を掛けてしまったと思います。

 特にモジュールの接合部は通常の運転時でも脱線のリスクが高い所なので何かあった時に「線路の上に上部の地盤が邪魔になる」危険も高かったりします。

 そこで今回は接合部にあたるモジュールの地盤部分(主に駅前道路に当たるところ)を独立したパーツにして取り外し可能にし、対応する事にしました。
 改修前のモジュールでは1枚単独での使用だったのでそうした事を考慮していなかったので今回改めてベースを適当な大きさにカットしていますが、上部ベース版がベニヤでも合板でもないグーパネ(上にボール紙を貼ったスチロール板)だったのでカッターナイフで容易にカットできたのは幸いでした。

 従来のモジュールでは道路上のクルマ類は運転会の度ごとに車を適当に置いていましたが、今回以降のイベントではかえって手間が掛かる事からこの機会に全て接着する事にしています。
 その結果接合用のパーツをぱっと見ると何とも変なオブジェと化してしまいました。
 実際に線路隠しに使わないと全く様になりません(笑)

レイアウト趣味と「シン ゴジラ」

2017-07-15 05:47:48 | 映画・テレビ

 大分間が開いたのですが今回のネタは春に購入していた「シンゴジラ」のBDのはなしから。
 映画館で観た映画のビデオを予約してまで買ったのは何年ぶりでしょうか。

 (一度だけですが「映画の封切当日にその作品のビデオを買って家で夕飯を食べながら初見する」と言う経験もあるにはあります)

 で、届いたその日の内にいっき観。
 翌日は特典ディスクのメイキング(主に特撮w)をいっき観したりします。

 本編について言うなら映画館で観た時は大画面の迫力に圧倒されてひたすら呑まれまくる様な感じだったのですが、家のテレビで再見するときはどこかしら分析的な見方になります。
 とはいえ本編が勢いと情報量で押しまくる様な展開なのでやはり冷静にはなかなか見られないのですが。

 今回はBDの特撮シーンを観た感想から
 平たく言えば「カイジュウ映画をCGで作る事の意味とメリット」という部分で。

 今回改めて本作の怪獣関連のシーンを通しで観て感じたのは「ああ、空が広い」w

 従来のミニチュア主体の特撮ではどうしても感じてしまう独特の閉所感がなく、空も俯瞰の地平も実に広々と感じられました。
 なにしろステージの天井も、ホリゾントの行き止まり感もないのですから怪獣映画らしからぬ開放感のある構図が連発。

 これなどはレイアウトを作っている身からすればとても羨ましいところです。
 実際、レイアウトと特撮映画のステージは「広さと高さに制約がある」という共通のウィークポイントを持っています。
 ですから時にはホリゾント(背景)に凝ったり、画角の外側にまで(視野に入らないところ)セットを作り込む事で広さを感じさせようと苦心する訳です。
 ところがCGはそれを軽々と飛び越えてしまう。

 ミニチュアセットやレイアウトだと陸上競技場並みのスペースが必要な構図でもCGなら一つの画面で納まってしまう。
 しかも高度千メートルの俯瞰から地上数メートルの寄りまでの一連の流れをワンカットで再現する事も可能なのですから凄い話です。
 この解放感にあふれる画面作りに「21世紀の怪獣映画らしさ」を強く感じてしまいます。
 これなどはかねて考えている「魅力的な俯瞰の構図を持った大レイアウト」のイメージにもつながるところではないかと。

 一方でCGとて決して万能ではなく、場面によってはミニチュアの方が良いという場面(例えば情報量が多いのにその全てがアトランダムに動き回る様なカット。倒壊するビルの中で家具や書類が乱舞しながら一斉に流されてゆくようなカットはCGでもコストの制約が大きい)もありそれが効果に合わせてCGと使い分けられている事も驚くと同時に嬉しいポイントです。
 (実はその数少ないミニチュア特撮のカットが特報や予告編に必ず出てきている所に「トクサツスタッフの自信と矜持」を改めて感じさせられるのですが。
 ミニチュアはカットが少ない割に通常の特撮映画並みの人的資源と予算が掛けられているらしく、CGとの間の違和感がまるでない(もちろん実景とも)ミニチュア特撮が堪能できます。

 本作の予備知識のない未見のファンの方がいたらどこがミニチュアシーンか探してみるのも一興かと(笑)

 本作がこれほど効果を上げた背景はスタッフが「特撮にもアニメ(CG)にも知悉し、同じセンスを持ってふたつを統一できる演出力を持っていた事」が大きいと思います。
 エヴァンゲリオンもセルアニメの範疇で非常に特撮映画臭い構図やカットの連続でしたが本作は逆にアニメ的なセンスを投入して実写映画を作った事で空気感の統一を図る事に成功しているのではないかと感じました。

 あと、メイキングで私の知り合いの範囲でも本作のユーザーの誰もが楽しんだのが「電車のCG造形」でした。
 なにしろあるシーンに登場する列車に至っては「編成表まで設定されており(当たり前か)」やろうと思えばレイアウトでも再現可能になっていたりします(笑)
 何しろ本作はJRを筆頭に京浜急行や江ノ島電鉄なども要所要所に登場する上に決戦場が東京駅ですからレイアウト趣味人にはある意味たまらない部分があります。

 まあ、本作が直接レイアウト作りに役立つという訳ではないとおもますが、構図の取り方や視点の設定など間接的にリアルな風景の見せ方と言う点では参考になるのではないかと思います。

 とか言いながら現時点でうちのレイアウトで唯一本作をリスペクトしているのは「モジュール内のマウントドラゴン状態の第一形態ゴジラ」位なものですが(汗)

中古モデルの検品に思うこと

2017-07-13 05:45:17 | 思いつくままに・考察
 先日のタケモリモデルのDD13、そしてその直後のトラムウェイのC11。

 どちらも共通しているのは何らかの形で走りに問題を抱えていたか、その可能性が懸念されるモデルだった点が挙げられます。
 中古モデルで走行性に問題のあるモデルに当たるのは避けられませんし(どうかすると新品でも。実は一度だけですが「店頭でいきなり走らなかった新車モデル」に当たった事もあります)それを確認するために試走などのチェックが欠かせないのも確かです。

 ですが「店頭の試走だけでその実態がどれだけ分かるか」という点、これが今回のはなしです。

 中古ショップ(それも専門知識のある店員が少ない全国チェーン系)で走りに問題があるとされたモデル(走行しませんと明記されたりする)がちょっとした補修で結構どうにかなる事が多い事はかなり前にもこのブログで書いた事があります。
 
 大概の場合、中古ショップでも新車ショップでも試走をするというと50センチ程度の直線線路の行ったり来たりというのが多いパターンです。
 先日のC11などは「集電車輪に9Vの電池を当てて動輪を回転させる」という荒業で検品していましたが。

 で、たいていの場合そこでよく走らないモデルが不動品扱いにされて意外な安さで店頭に出回る(あるいはジャンクされる)というのがよくあるパターンと思います。
 これは店員だけではなく、先日のDD13のケースの様に客の方でモデルを見切ってしまい買わなかったりする事も結構ありそうです。


 ですがこれまでの経験で言うとこの種のモデルの大半は自宅のレイアウトのエンドレスを連続して数周させると走りに当たりが付いてきてスムーズになる事がはるかに多いのです。

 これについても以前このブログで何度か書いた事があります。
 中古モデルは新車に比べて接点の汚れとか走行系のくたびれが往々にしてみられるものです。
 そこをユーザーレベルで「これ位なら走れそう」あるいはそうでないかを見抜きながら買い物をするところが中古モデルの厄介な所であり、また面白いところでもあると思えます。

 これにドライブシャフトのすっぽ抜けの補修が出来る程度の工具とスキルでもあれば尚いいかもしれません。
 これなら新車モデルで不調があってもそこそこ対処できます。

 ですが最近の中古モデルのユーザーの中にはそれすら面倒くさがる(あるいは怖くてできない)向きも結構多く、店へのクレームやら返品やらを繰り返す完璧主義者もそれなりに居るようです。
 安ければ安いなりに何か理由があるものですが、そこを勘案しないで「故障だ損した」と思うのはあまり感心した物ではありません。
 
 最も中には後になって泣きたくなる様なトラブルを抱えたモデルもあるにはあるのですが(例えば数年後にダイカストブロックの膨満で物理的に走れなくなってしまった某社のSLとか、ある日突然接点が劣化してどうやっても全く走らなくなった某社のELとか)
 ある程度年式の古いモデルだと一度動力をばらして組み立て直したら新車同様とはいかないまでもそこそこ走ってくれるモデルが多いのも事実です。
 調整が意外と大変なものの、旧式の動力車はパーツ構成自体はごく単純なものが多く、時間を掛ければ少なくとも見た目は元通りにはなります(笑)

 その意味では安い理由がわかりやすいモデルの方が安心できるという事も言えます。
 (数百円のASSYパーツの補充で新車同様になる奴とか)

鉄コレの筑豊電鉄2006号から

2017-07-12 05:27:21 | 車両・路面電車
 新規入線の鉄コレのはなしから

 ものは筑豊電気鉄道2000形2006号
 鉄コレでは初めての3車体4台車の連接車です。

 実はこれのリリースを全く知らずに、先日の上京の折にアキバのヨドバシでこれを見つけて「しまった!もう出ていたのか」と(汗)
 そんな訳で早速動力ユニット込みで購入しました。

 帰宅後ユニットを早速組み付けましたが車体がなかなかうまく嵌らず往生します。
 どうにか取り付けてからいつも通り、ミニSLレイアウトの棚幡線を走らせたのですが脱線と引っ掛かりの連発。
 結論から言いますとこの動力はこれまでに出た鉄コレの動力の中でも(個人的な印象ですが)かなり繊細で気難しいユニットと思います。
 車輪が路面電車用の小径であること、3車体4台車の特異なユニットでありながら駆動している台車はひとつしかない事、連接車特有の小径カーブで車体同士が干渉しやすい事などが影響していそうです。

 棚幡線での試走ではポイントでの立ち往生、S字カーブでの脱線、ミニカーブ進入時の車体の浮き上がりが他の鉄コレに比べても多い感じです。

 R140以上のミニカーブ、ポイントのない単純なオーバルコースではどうにか安定した走りでしたので、あまりトリッキーなトラックプランでの走行には注意を要すると思います。
 最低でも動力・走行系のきちんとした調整は必須でしょう。

 何しろ車体が3つで連結部に幌がある構造の電車ですから、これまでの鉄コレの感覚で「車体を被せてポン」という感じで組み付けようとすると意外に手古摺ると思います。

 ただしモデルの造形はいつもの鉄コレの例に漏れず、安心して見られるものです。
 動力の組み付けさえきちんとできれば十分お勧めできると思います。

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 鉄道模型レイアウト、光山市とは作者の故郷や現住地、憧れの場所等のイメージごった煮に作り上げた架空の都市名であります。
 レイアウトも基本的には「光山市内のどこか」のモデル化としています。

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