光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

カーコレ80のクラウンタクシー(MS60)

2021-08-31 05:00:49 | アクセサリー

 今回はグランシップ土産のカーコレ80のミニカーから(笑)
 MS60クラウンのタクシー仕様です。

 オレンジ色と黄色の塗り分けのカラーリングは初期トミカでのクラウンタクシーのトレードマークでした。
 初期のトミカのラインナップでこのタクシー仕様はホンダTN360のペプシコーラのパネルバンと並んで「トミカの個性」を象徴していたと思います。

 トミカとしては3代目に当たるMS80位まではこのカラーリングのタクシーがリリースされていたはずです。

 今回のカーコレ80で「あの頃のトミカ」のカラーリングのクラウンタクシーが出たというのはなかなか意味慎重と思います。
 鉄道模型ファンとかミニカーコレクターとは別に「あの頃のトミカのクラウンタクシーを知っている層」も狙っていたのではないでしょうかw

 ただ、同じMS60でもトミカの初期型ではなくビッグマイナーチェンジした後の「金ピカ仕様の後期型」なのはご愛嬌と言えます。
 (わたしにとって何故か実車のクラウンタクシーは後期型の印象が強いのです。事によると後期型になってからタクシー仕様が売れ始めたのかもしれません)

 ミニカー自体は以前紹介したノーマルのセダンと違いはないので改めて書くようなこともありません。ただこのカラーリングはどこに置いても一目でタクシーと分かるだけにレイアウトのアクセサリとしても重宝する存在です。
(特定の会社を想定していないのでどこにでも置ける)

商店街の街角に銀行を鎮座させる(笑)はなし

2021-08-29 05:14:37 | ストラクチャー

 この2月に電気街のビル街をみにちゅあーとの商店街に衣替えしてレイアウトの時代を遡行させた話を書きましたが、今回はその続きです。

 風景を差し替えたことで昭和30年代の商店街が作業机のわきに出現したのですが、寝る前にそれを眺めているとなんだか和まされることが多くなりました。
 ですが何か月か商店街を見慣れてくるにつれて街並みは懐かしいけれどランドマークが足りない気がしてきました。
 雰囲気の良い建物が多いこの種のストラクチャーですが自己主張という点では控えめな事もあって、並べると案外ぱっとしないのです。

 (元々鉄道模型用の一般建造物、特に和風の物の場合個性を敢えて殺した控えめなものが多いですものです。レイアウト上での「列車の背景」ならばそれはそれで正しい方向なのですが、それゆえにある程度数が揃うと逆に総体としての街並みのメリハリに欠けてしまうのも確かです)

 そこでふと思い出したのがコロナ禍の前の年だったかに神田の中古ショップで買っていたKATOの「地方銀行」でした。
 あのモデルはメーカー自ら「街並みのランドマークに」というキャッチフレーズで出しただけあって堂々とした佇まいを持つオールドスタイルの建造物でした。
 これならこの商店街には似合いそうです。

 さっそく商店街の角地に配置してみるとそれだけで街並みにメリハリが付くのを実感しました。
 実はこの銀行、佇まいは堂々としたものですがストラクチャーとしてもかなり巨大で、敷地もそれなりに塞ぐことからこれまで置き場が見付からないまま事実上宙に浮いていたものです(これ単品でも飾り物になりそうな大きさだったのでこれまでテレビの上に鎮座していましたw)


 やはりランドマークがあると街並みが締まって見えますね。
 尤も、レイアウトビルダーだったらこうしたランドマークくらいは自作の建物で個性を付けるくらいはやらなければならないのでしょうが、この暑さではそんな根性はわたしには出せません。

 なので当面はこれでお茶を濁すつもりです。

 ただ、吊るしでは妙に新しすぎる質感なので適当にウェザリングは施した方がよさそうですね。

ノス鉄「DB20」の動力をコンバートする その2

2021-08-28 05:11:53 | 車両・ディーゼル機関車
 先日紹介したノスタルジック鉄道コレクションのDB20の動力コンバートのネタです。

 これまでにポケットライン用、マイクロのフリー機関車用、そしてトミーナインスケールのKSKタイプCタンクを検討したところで一旦手詰まりになり少々考え込んでしまいました。

 オリジナルのDC20そのものの足回りにするのは一時保留するにしても、もう少しTR7より個性のある足回りにしたいと軌道修正(というか妥協)しました。

 そこで思い出したのが過日、ワールド工芸のC55のレストアの際oomoriさんから提供して頂いたテンダードライブ用動力(但しこちらは4軸なので外観は更にDC20から遠ざかりますw)

 とりあえず手持ちのそれをDB20のボディに合わせると意外なほど見事にハマったのには驚きました。
 ただし動力側の幅が幾分広いのでDB20の柵面窓のはめ込みガラスパーツは取り外し、更に純正動力固定用にボディ6箇所にあるポッチを削りとる必要があります。

 これだけの事ですがBタイプとはまた異なる足回りにはなりました。
 一見、運転台下のステップが4軸の動力台車の首振りに干渉しそうですが、実はワールドの動力は台車自体が首を振らない構造なのでその点でも好都合でした。

 走行性は前のC55の時に試運転済みで良好な性能でした。当然このDD20(笑)も楽々動かせます。

 あとオリジナルのDC20の特徴でもある「屋根上の2連のエアータンク」です。
 実はノス鉄の台車フレームには大きめのエアータンクのパーツがあるのですがエアータンクだけ取り外す事ができます。ただし半分だけなのでノス鉄単体だと二つ貼り合わせて丸いエアータンクが一個しか作れませんが、動力ユニットTR07にも同じ台車フレームが付属しているのでこれを使ってもう一個のエアータンクを追加できます。

 これをDB20の屋根上に移植するのは簡単と思います(パイピングまで表現するかは置いておいて)

ノスタルジック鉄道コレクションの「ハ」「ハフ」

2021-08-26 05:09:10 | 車両・客車・貨車
 先日入線した「ノスタルジック鉄道コレクション」ネタから。
 他の動力車類は後の楽しみに取っておいて、今回は2軸客車の方から。

 今回のモデルは「富井電鉄ハ(ハフ)形客車」

 各機関車が牽引する2軸車という位置付けです。
 実はわたしが個人的に期待していたモデルの一つがこれでした。

 数年前にジャンクの玉手箱とか何かで外国製の2軸客車が大量に入線した事があり、棚幡線をはじめとしたミニレイアウトでの使用が期待されたのですが、それらのどれもこれもが和風のレイアウトに使うには垢抜けしすぎて使えなかった(ファンタジー系や欧風レイアウトにはぴったりなのですが)事がありました。
 あと、スケールがどれも160分の1でホームなどで違和感があることも問題でしたが。

 この事から気づいたのですが小レイアウトに使えてそこそこ雰囲気の良い日本型の2軸客車はNばかりでなく16番スケールですらほとんどないと言う現実に困らされます。
 (マイクロやIORI工房さんで明治期の2軸客車が製品化されているのですが例えばKSKタイプCタンクとかバックマンのDCディーゼルスイッチャーに牽かせるには逆にクラシカルすぎる)

 その点で今回の客車ラインナップはまさに渡りに船と言いますか、わたし個人が待望していた車両だったのです。

 モデルはワム80000より少し長い程度のオープンデッキ付きで程よいプロポーション。首振り機構の関係でカプラーポケットが些か大袈裟になってしまっていますがレイアウト主体でなら許容範囲でしょう。

 また、片側はアーノルドですが反対側がオリジナルの長柄のナックルカプラーになっており、実際に連結できる構造というのは面白い試みと思います(実質的に固定編成になってしまいますが)

 難を言えば今回のラインナップでこの客車が似合う機関車がほとんどない(強いていえば富井化学の蓄電池機関車くらい?)こと。

 KSKタイプCタンクとかボンネットタイプのDL辺りならぴったりなのですが
 (例えばマイクロエースのCタイプ産業機関車など)

「JRの特急列車・Ⅲ 九州 四国」

2021-08-25 05:05:33 | 小説
 今回は久しぶりのカラーブックスネタです。

 久しぶりに鉄道ネタの古本カラーブックスを購入してきました。

 「JRの特急列車Ⅲ 九州・四国」(諸河 久、松本典久共著)

 本書は平成初めころの時点でのJR九州、四国の特急列車を俯瞰したJRの特急シリーズのひとつです。
わたし自身は平成14年頃まで鉄道模型趣味を中断していましたし、カラーブックスの新刊は昭和60年代初め頃には買わなくなっていましたから当然「JR化以降の鉄道ネタカラーブックス」には縁がありませんでした。

 その「エアポケット時代」に出ていたカラーブックスなので店頭で見つけた時には少なからず興味を覚えたものです。

 平成3年初版の本書ではJR九州では「ゆふいんの森」「ハイパー有明」が話題を拾い始めた時期、後の三戸岡デザインが本格化してJR屈指の個性的な車両群が軒を並べる直前のタイミングに当たります。
 四国は四国で2000系「しおかぜ」やキハ185系が活躍し始めた時期でした。

 時期的にも旧国鉄時代の車両がJR風にメイクアップされ始めた時期でもあり「真っ赤な電気釜のみどり」四国では「青いラインのキハ181系」などが話題を集めていました。
 が、今にして思えばこうした「JR風味の国鉄特急車」はまさに時代に仇花みたいなものだったという気がします。

 そんな中に混じってボンネットの485系が旧国鉄塗装のまま走っている写真を見ると妙にほっとさせられたりもします。

 さて、本書では九州・四国の特急車だけで一冊纏めるのは難しかったと見えて、後半が「特急牽引機関車」の特集になっています。
 最初何の気なしにパラパラめくっていたらいきなり「ED79」や「EF64」「DD51」がどんと出てきて一瞬面くらいました。なぜってどれもが九州や四国の特急に縁のない(或いは薄い)機関車ばかりだったからです。

 このコーナーは出版当時に客車特急を牽引していた現役機関車の名鑑。なので「JR全体」を機関車の面から俯瞰した内容になっています。
 まあ、これはこれで嬉しかったのですがこの部分だけで全体の3分の1くらいのボリュームがありますし「一冊まるごとJR九州、四国の本」を期待してレジに持って行った人の中には肩透かし感もあったのではないでしょうか。

 巻末には「この5年間(JR発足からの期間)のJR特急の変遷」というJR全般を考察したページもあり、本書はどうやら「JRの特急列車Ⅰ‣Ⅱ」とセットで読まれることを念頭に置いたシリーズだった様です。
 さて、そうなると1・Ⅱもいつかは買わなければならない気になってきました(汗)

ノス鉄「DB20」の動力をコンバートする その1

2021-08-24 05:02:07 | 車両・ディーゼル機関車
 前にも紹介したノスタルジック鉄道コレクションのDB20。

 ボディの造形に不満はほとんどないのですが、元ネタの津軽鉄道のDC20はその名の通りCタイプの軸配置に加えて、3軸がロッドで繋がっているという個性的な足回りです。

 通常品のTMーTR7の2軸動力も走りっぷりは悪くないのですができるならもう少し個性的な動力(というかDC20に近いノリの)にしたくなります。

 手持ちの動力で候補に挙げられるのは新品ならKATOのポケットライン用ですが軸配置がTR7と同じな上に足回りが異様に重厚になってしまう弱点があります。

 あとはマイクロエースの3軸フリー機関車の動力。こちらはデッキ手すりをカットすればそこそこ合うかなと思ったのですが、長さが幾分長めなのと3軸動力が前後非対称の不均等なもので今ひとつ印象にあいません。
 (ただしTMーTR7よりは幾分個性的にはなります)

 そして個人的に本命視していたのがかつてナインスケールで出ていた「KSKタイプCタンク」の動力です。こちらは3軸な上に動輪がロッドで繋がっており最もDC20のイメージに近い物です。
 こちらも勇んでマッチングを試してみたのですが、前後のカプラーポケットの分だけDB20より長いのが問題です。
 しかもこの部分はシャシと一体のダイカスト製。一見シャシのはみ出す長さの分をカットすれば済みそうですが、何分このモデルはレア物な上に40年以上前のモデルだけに下手に対処すると劣化したダイカストがどんな割れ方をするかわからない不安があります。

 と、ここまでみたところで一旦行き詰まってしまったのですが、その後ちょっとした進展がありました。
 ただ、その過程で初志を貫徹しなくなってしまうというやや残念なことになりましたが。

 その辺りについては次回にでも。

関水金属 初代C50を再調整する(汗)

2021-08-22 05:06:59 | 車両・蒸気機関車
 この間復活させた関水金属の初代EF70。
 X2Fカプラーを装備したオハフ33の控車も加わった事で運用範囲もぐっと広がりました。

 さっそく同じTOMIX の同系列のオハ35系の編成を組ませて「復活記念試運転」を行いましたが重戦車みたいなノイズは相変わらずなものの、それまでのKATO初期モデルのコキなんかに比べて台車の転がりがスムーズになり牽引時の抵抗がぐっと減った事で3,4両編成くらいならどうにか牽けるレベルになりました。

 このくそ暑い自宅のレイアウトルームで大汗かきながらの運転になりましたが、何しろ数年越しの懸案が実現できた嬉しさもあって文字通り「ビールが旨い事!」

 さて、EF70がオハ35系を牽けるなら同じ関水金属の初代C50にこれを牽かせてみたいと思うのは理の当然。
 さっそく牽かせようと思ったのですが、久しぶりに箱から出したC50が本線上で通電してもうんともすんとも言わなくなっていたのに参りました。

 しばらく通電するとテンダーが暖かくなるところからモータへの通電まではしている様子です。
 (関水のC50初期モデルはテンダーモーター、エンジンドライブというKATOとしては空前絶後の駆動方式です)
 これまではかなり引っ掛かりのある走りっぷりながらも一応走れるところまでレストアした個体ですから、このまま静態保存化するのは何としても惜しい。

 久しぶりに分解整備する事にしました。
 メインの問題はテンダーモータの様子。以前も触れたとおり初代C50はテンダーにモーターを内蔵しているのみならず集電もテンダ台車から得ているので、テンダ単独で線路に載せて通電すると「動かないテンダから生えたドライブシャフトが高速で回転する」というシュールな画を見せます(笑)
 さっそく試すと最初は若干引っ掛かるもののモータはけたたましく回りだしました。これを見る限りモータはくたびれているものの大きな異常は無いようです。

 ですがドライブシャフトをエンジン(この場合は機関車部を指します)に繋ぐとやっぱりうんともすんとも言わなくなります。
 これはドライブシャフトのトルクがエンジンに伝わっていないのが原因と判断しましたが、何しろ関水金属のヴィンテージ物だけにエンジン部の分解は躊躇します(汗)
 ですがギアに注油しシャフトの軸受けをドライバで回してみるとギア部の抵抗はそう大きくもない様子。

 ここでいったんデッドロックです。

 一息ついた後、改めてテンダの車体を外してモータ周りを見ると、これまで気づかなかったモータのがたつきがある様子。
 実はKATOの蒸機は初期のD51なんかで「モーターマウントががたつきやすくモータのトルクがギアではなくモーター本体に掛かってしまうためにギアに動力が伝達されない不動トラブル」が往々にして見られます。
 どうも今回のC50もそのひとつではないかと思い当たりました。

 改めてその目で見るとモータ本体に謎のネジの頭が見付かりました。

 ひょっとしてこのネジでテンダのシャシに固定しているのでは?と気づいたらあとは早かった。時計ドライバでネジを増し締めするとモータはシャシに固定されました。
 さっそく組み直して試運転させるとトラブル前の走りっぷりだけはどうにか回復できた様です。

 今回の整備で思ったのですが、関水金属の初代C50は最初のNゲージモデルだけあって構造やメンテのコツに試行錯誤していた事が強く感じられます。
 ネジ一本でモータをシャシに固定するなんてのはその最たるものですが、テンダとエンジンが電気的に連結せず集電能力に不安を感じさせるところ、劣化(硬化)しやすいゴムジョイントを動力伝達に使っている所とかは16番モデルの引き写し的な所も感じられ、Nゲージというよりも昔の16番モデルの整備・レストアのノリに近いものを感じたのも確かです。

 ですが元々が本調子と思えない個体ですので多くは期待できません。
 さっそくオハ35系を牽かせるとEF70ほど強力ではないですが、えっちらおっちらと列車を牽き始めました。
 その走りっぷりはいかにも重量物を牽いた小型蒸機と言ったノリ。見ようによっては意外にリアルです。

 おかげで昨夜は「熱帯夜の夜の夢」みたいな気分の運転会を味わえました(笑)

「週刊鉄道模型 少年時代」のはなし

2021-08-21 05:04:42 | 書籍
 塩尻の戦利品から

 これまであちこちの古本屋で出物があれば押さえる様にしている「週刊鉄道模型 少年時代」のバックナンバー
 今回も3冊ほど入手できました。冊子だけのせいか1冊110円というお手軽さです。

 店には他にもバックナンバーがあったのですが今回はその中から3冊をセレクトしました。
 購入の目安は本誌連載の「憧れの鉄道模型」
 以前紹介した様に全国各地の展示用レイアウトやレンタルレイアウトを探訪する企画なのですが、第1回が鉄道博物館のそれというのは他の専門誌ではなかなかやらないと思います。
 これが75回続いた訳ですから揃えたら結構なボリュームになる事でしょう(汗)

 入手したのは6号、37号、38号。それぞれ「物流博物館」「ポポンデッタ秋葉原店」「千樹会」が収録されています。

 この中で物流博物館のレイアウトは単なる線路の羅列ではなく「飛行機、船、自動車も含めた物流ジオラマ」として構成されているので普通のレイアウトとは異なるノリなのですが「見せる目的が物流システムのパノラマ」というポリシーが明快な点で単なる客寄せ的な博物館レイアウトとは一線を画す存在です。
 鉄道、自動車、飛行機、船が同列に表現されている上に博物館の性質上旅客列車が全く見られないレイアウトですがレイアウトを志向する人なら一度は覗いてみる価値のある展示と思います。
 が、それだけに普通の鉄道模型本ではなかなか取り上げられない事が多かったので、今回本書で纏まった記事が読めたのは幸いでした。

 ポポンデッタのレイアウトは現代のレンタルレイアウトの最大公約数的な造りを理解するうえで面白い記事でしたし、カルチャー講座の生徒たちの集まりからスタートしたという千樹会のジオラマ作品は専門誌でも見られないセンスのジオラマが勢ぞろいしていて見ごたえがありました。

 これらのレイアウトやジオラマはなかなか専門誌で取り上げられることが少ないものばかりですが、それだけにこの趣味の世界もまだまだ知られていない広がりが存在する事を実感させてくれます。
 それだけに「模型込みの製作マガジン」という体裁のこのシリーズでしか記事が読めないのがなんとしても惜しい気がします。

 あと今更な話ですし、細かい事ですがこの雑誌の最大の弱点は「付録でレイアウトを作らせるシリーズの冊子」という性質上「表紙の写真が同じレイアウトのアングル違いばかりなのと車両も同じ車両が絡んだものばかり」な点。
 これのどこが困るかと言って数が揃ってくると「表紙を見ただけではとっさに何号かわからなくなる」ので検索が面倒になる事ですか(笑)

ノスタルジック鉄道コレクションの「DB20」のはなし

2021-08-19 05:52:23 | 車両・ディーゼル機関車
 ノスタルジック鉄道コレクションで登場したアイテムから

 機種名はフリー扱いで「富井電鉄DB20」と名乗ってはいますが、これが津軽のDC20をモチーフにしたモデルなのは外見を見ても明らかです。

(機芸出版社「鉄道模型趣味」76年2月号12Pより画像引用)
 DC20という機関車、この趣味に入った直後の時期、読み始めたばかりのTMS誌上でエコーモデルの阿部敏行氏が上新鉄道と併せて製作記事を初読して以来わたしの中で妙に印象深い機関車だったものです。

 箱型車体に前面の優美に曲がった庇つきの3連窓の前面、車体のサイズよりも短い軸距(つまり前後のオーバーハングが長い)のロッド付き3軸動力。
 実車の写真では自分より一回り大きい2軸の有蓋車を牽きながらのんびりと走る様がなんともいい雰囲気だったのです。

 それが今回のノスタルジック鉄道コレクションでNゲージモデル化されたのですから感慨深いものがあると同時にこのシリーズを即刻予約させた要因のひとつでもあったのです。

 モデルでは茶色塗装の他にDC20同様の灰色もラインナップされています。
 ですが、だからといってわたしの印象にあるDC20が再現されているかというとそれはまた別の話。

 同時発売の動力はそもそも2軸なのに加えて走行安定性(と同時発売のEB10やキワ90タイプのプロポーションに合わせて?)のためかDC20と は似ても似つかぬロングホイールベース(笑)
 あと、台車枠にエアータンクが付いているせいで(笑)本来なら屋根上のアクセントになる筈の「屋根上のエアータンクも無し」
 ですがボディ自体はよくDC 20の雰囲気を掴んでおり好感を持てます。

 なので尚更「これをDC20に近づけたい!」という思いが購入当初からあったりします。
 となると当然通常品の動力では外見的に物足りないのも確かです。
 帰宅後、ヴィンテージ動力を中心に手持ちの動力でこれに使えそうなものがないか探し始めいくつか候補を絞り込みました。

 ですが、そこで成果が上がったかというと・・・
 まあ結果についてはいずれ書くこともあるかと思います。

梅雨明けの塩尻へ・・・

2021-08-18 05:48:07 | 旅行・探訪・イベントなど
 今回は今からひと月ほど前、梅雨明け直後の平日休のはなしです。

 件のコロナ禍の事もあり、ここ1年半くらい東京(と言うか首都圏)の中古ショップ巡りにはすっかりご無沙汰していますが、その反動と言いますか人口密度の少ない田舎を巡るスタイルが私の中で定着しつつあります。
 しかもその旅先でやる事がこれまた「テツドウモケイを中心にした中古ショップ漁り」だったりするのですから我ながら「病膏肓に入る」様な気が(大汗)

 という訳で出かけたのが長野県の諏訪湖、塩尻周辺です。
 平日休ならコロナ除けとは別に「県外ナンバーの観光客が右往左往する道路事情」「午後の大渋滞」にも無縁。

 どのみち私も「田舎住まいの田舎者」ですし「田舎から田舎に向かう」事にそう抵抗はありませんでした。

 という訳で朝早く出れば渋滞なしの道をS660で飛ばして3時間弱のこの辺りまではどうにか日帰りできます。
 山梨の韮崎辺りから周囲の山々の雄大なパノラマが目に入ってくると「いかにも遠くに来た」感が全開。
 富士見、原まで来ると緩やかなワインディングとアップダウンが続き、気持ちのいいオープンエアドライビングが楽しめます。

 (流石に諏訪湖畔、茅野の市街地の辺りはそれなりに交通も詰まりますが)

 という訳で今回の目的地は塩尻駅前の某中古ショップ。
 全国チェーンのこの店は私の故郷や東京近辺にも店があるので品揃えや雰囲気は概ねわかっている積りでした。
 
 ショップの開店直後にたどり着いた平日昼まえの塩尻駅前は驚くほどの閑散さ。
 ここがかつては交通の要衝として賑わった鉄道の街だった事がとっさには信じられません。
 ですがそれゆえに駅前駐車場に車を置くのは楽でしたが。

 特にお目当てが無いまま入ったショップですが出るときにはそれなりに戦利品を抱える事になりました。
 これがこのチェーン店の怖いところで盛岡だろうが新宿だろうが入ったが最後空手で出た事が殆どないという魔力を持った店です。
 まあ、鉄道グッズ全般を扱うだけに模型が無ければ本、それもなければ何かのグッズくらいは出物を見つけるものですが実際にはそれ以上の満足感は与えてくださいます。
 (人から見ればガラクタにしか見えないラインナップかもw)

 戦利品片手に駅前の食堂に入るとこれがまた3密とは真逆のロケーション。
 (まあ、それを狙って昼食時からかなり前の時間帯に入ったのですが)

 はやばやと食事を済ませて駅裏に出ると、昼休み時間というのにホームの上には学生の群れが埋まっています。
 「そうか、今日が終業式か」
 とふと気づかされます。

 帰路もガラガラに空いた国道を東上して帰宅。
 あの暑ささえなければまた行きたくなる探訪ではありました。

 個々の戦利品については今後の機会に。

6月の運転会から・その2

2021-08-17 05:45:03 | 旅行・探訪・イベントなど
 先日お話しした今年最初の運転会から。

 運転会では各メンバーの持ち込み車両がメインで種類もそれなりにバラエティがありました。
 一般受けの良い「お寿司列車」だけは定番配置でほとんど常に走行していましたが牽引機は適宜入れ替えて機関車への負担を減らしています。

 今回初めての試みとして、ギャラリーからのリクエストを積極的に取り入れ手持ちに列車があればそれを走らせるという、DJか寿司屋のカウンターのような方式が取り入れられました。

 メンバーの趣味性とは別な部分でイレギュラーな列車運用ができるという点で面白い試みでしたが「施設のある地元の編成が多いだろう」と思いのほか「新幹線を走らせてほしい」とか「京急の電車は?」とかのリクエストがあったのは半ば予想外。
 わたしも急遽手持ちをひっくり返してエンドウの0系新幹線やらKATOの京急230を投入する仕儀となりました(汗)

 まあ、それを別にすれば各メンバーの持ち込み編成が取っ替え引っ替え走る様を眺めるのは(わたしにとっては)久しぶりの至福ではありました。

 メンバーのそれぞれの趣味性というのは大筋では同じでも微妙に異なるこだわりのポイントはあるものです。なのでわたしの手持ちと同じ編成が目の前を走っていてもそうした差異は目に付くので案外退屈しません。

 こういう楽しみ方は一人で走らせていてもなかなか得られない、運転会だからなしうるものだということを再認識した次第です。

 今回のイベントではこれまでになく多くの種類の列車が走りましたが、昨年運転会ができなかった反動が案外こんなところにも出た様な気もします。

「アサヒグラフ」とテツドウモケイのはなし2

2021-08-15 05:58:28 | 書籍
 先日紹介した「アサヒグラフのテツドウモケイ記事を見に行ったはなし」の続きです(汗)

 早速図書館で借り出した「昭和50年のアサヒグラフ」
 1月から12月までの全巻(52冊)をチェックしたのですがそれらしい記事に全く当たらなかったのには往生しました。

 これは水野氏の記憶違いかミスだったのかと思いましたが気を取り直し、その前後の年のアサヒグラフに網を広げてチェック。
すると前年の昭和49年(1974年)の合本からようやくその記事を見つけ出せました。

 昭和49年は奇しくも前に紹介した「少年サンデーでも鉄道模型特集が組まれていた年」に当たります。つまりこの前後の時期は一般の目に触れる誌面で鉄道模型の記事が露出していた事になります。
 (余談ですが翌50年の春には学研の「6年の学習」でも関沢新一氏のレイアウトが掲載されていました)

 余談はさておき当該の「アサヒグラフ」ですが「ほびぃ」という趣味の連載企画があり毎号2ページのボリュームで各種の趣味の世界を取り上げていました。この前後にはCQ無線や洋酒のミニチュア瓶、陶芸や天体観測などが取り上げられています。
「鉄道模型」も同様の形式で掲載されていたのですが、他の趣味が8回〜10回程度の分量なのに鉄道模型の記事はなんと全20回!他のホビーの倍かそれ以上の扱いでした。
 この記事には当時のTMSー機芸出版社もかなり協力していたとのことで70年代前半の主要なレイアウトや車両模型の中からトップクラスの上澄みを選り出して掲載している感があります。

(機芸出版社 「鉄道模型趣味」223号 49Pより画像引用)
 具体的には

 荒崎良徳氏の「雲竜寺鉄道 祖山線」
 坂本 衛氏の「摂津鉄道」
 鯉江 成氏の「美園鉄道」
 グループですでんの「遠江鉄道原野谷線」

 などの16番スケール系に混じって黎明期のNゲージから
 池田 稔氏の「千里山鉄道」
 平石久行氏の「三江鉄道」(1971年にダブルスリップを自作した黎明期の傑作レイアウトです!)

 が取り上げられ、車両模型では
 平岡幸三氏の「ライブスチーム」
 平野和幸氏の「明治の汽車」
 西尾博保氏の「私鉄特急電車」
 と、錚々たるラインナップ。

 更に
 篠原正瑛氏の「メルクリン」
 椙山 満氏の「アメリカン」
 87Precintの「ダックス」

 (朝日新聞社「アサヒグラフ」1974年10・11号104Pより画像引用)
 などTMSのメインから外れたジャンルも取り上げてバランスを保ち
 最終回は伝説の大レイアウト ジョンアレンの「GD Line」で締めるという充実ぶり!
 (この記事ではTMS本誌でも取り上げられていないアレン氏の死去時の様子も書かれており晩年の氏を知る上でも貴重と思います)

 全て合わせても40Pそこそこというボリュームですが密度の高さは少年サンデー以上。
 通しで読み通すと大概の人が鉄道模型の魅力に酔っ払うこと請け合いの記事と思います。
 というのも、専門誌ではないだけに難解な用語や言い回しは控えられ、細かな技法よりも「それぞれのオーナーやモデラーの趣味に対するポリシーの表明」にしている事で一般の人やビギナーには非常に共感を得やすい構成になっているからです。

 (機芸出版社 「鉄道模型趣味」223号 49Pより画像引用)
 これを読むために図書館への訪問を丸半年我慢してきましたが、実際それだけのことはありました(笑)
 しかも偶然と言いますか、帰りがけに立ち寄った古本屋で最終回の入った1冊だけ残っていたのを見つけ200円で買って帰れたのも有難かったです。

 アサヒグラフは県立・または市立クラスの図書館であれば大概のバックナンバーは揃っていると思われますので興味をお持ちの向きには是非御一読をお勧めします。

久しぶりの運転会から

2021-08-14 05:55:35 | 旅行・探訪・イベントなど
 昨年は一度も運転会やイベントがなかったうちのクラブですが、今年はグランシップトレインフェスタがどうにか開催された事で「感染対策をきちんとしていれば運転会もどうにか可能」という目処がある程度立った様です。

 それは運転展示のオファーを出す側も同様だった様で、6月にある施設から運転会開催の依頼がありました。
開催が終了してから2週間以上を経て、クラスターも出ていない様なのでこの機会にその時のイベント運転会のことを書きたいと思います。

 但し会場については「最小限の一般ギャラリーが比較的短時間で入れ替わる事が可能な施設」と書くに留めさせて頂きます。

 コロナ禍のこともありますがクラブのメンバー参加もそれなりに抑えられ、モジュールレイアウトの規模も従来の半分以下でした。
が、3列車の同時運転と編成のまめな入れ替えが可能という運転会レイアウトのコンセプトは変わりません。

 単位時間当たりのギャラリーの数は従来の運転会の半分から数分の1なのは仕方ありません。むしろ数は少ないながらも鉄道模型やレイアウトに対して幅広い年代の方々に興味を持って頂けたのではないかと思います。
 従来の運転会の様に人混みの中の展示ではクラブのメンバーに気軽に質問や相談をするのが憚られる事も多かったでしょうから、それはそれで悪くはないと思います。

 ただ、その場合でもお互いマスク装着で距離も取っての会話ですから顔が蒸れるのだけは閉口しました。
(この項続く)

OO(ダブルオー)スケールの蒸気機関車から

2021-08-12 05:52:26 | 車両・16番
 今年初めてのHOサイズモデルから。
 行きつけの中古ショップに久しぶりにHOの出物がありそこで私の目を引いたモデルがこれでした。


 ホーンビィのLMS1072蒸気機関車。
 実はこれはイギリス型なので厳密にはHOスケールでも16番でもない、英国独自のOO(ダブルオーと読みます)規格のモデルです。
 線路幅はHOと同じ16.5ミリですがスケールは76分の1。

 16番とHOほどにはサイズの違和感は少ないのですが、それでも16番よりは大きめの造形になります。
 先日のブログで「HOと16番のはなし」を描いたきっかけがこの「同じレールを使う第3のスケール」のモデル(それも機関車)の入線にありました。


 このモデルのどこに惹かれたかと言いますと、これまで16番で出物を見かけず、日本型Nゲージではほとんど製品化がない「4−4−0」の動輪配置にあります。

 4-4-0の軸配置の蒸気機関車は明治から大正にかけて日本の幹線の花形機関車でした。このタイプの蒸機はイギリスをはじめアメリカから各種のタイプが輸入され、5680形や6700形、6760形といった国産機も続々製造されていた形式です。
 ですから明治期の鉄道を模型化したり、懐かしんだりしようかと思ったら決して外す事の出来ないポピュラーなタイプの機関車なのですが、機関車のサイズが小さい事や明治期の車両に興味を持つ層が以前に比べて薄くなっている事などもあってか特に日本のNゲージでは見かける事の少ない機関車でもあります。
 (おそらく現在一番知られていた4-4-0蒸機は昭和40年代初めまで活躍していた東武鉄道のそれではないかと思います)


 このモデル、格好は英国型ですが、明治期の蒸機は英国型に範をとったものが多いので違和感も少ないと思います。
 (雰囲気的には上述の東武の4-4-0にごく近い雰囲気と思います)
いずれにしろわたし的には結構な掘り出し物でしたしNゲージの蒸気よりも安価(これも大事w)だった事から手を出してしまいました。

 ホーンビィというとかつては英国ではドイツのメルクリンや日本のTOMIX並みに普及していたブランドらしいですが最近は中国生産のプラ成形主体のモデルが主流の様です。

 日本やドイツのモデルに較べると同じ蒸機モデルでもかなり軽い、華奢な印象のモデルでディテーリングも「一応付いている物は付いている」レベルで見た目に妙な安っぽさを感じます。
 ですがその印象も一度レールに載せて走り出すと一変。

 軽さが信じられないくらいにスムーズな走りで外見の印象をいい意味で裏切ります。
 この軽快感は実車の走りっぷりにも近いのかもしれません。こういうのはなるたけ優雅な走りを愉しみたくなる性質の蒸機と思いますがその点ではまず合格点でしょう。
 わたしが4−4−0に興味がなく、モデルが店頭の印象だけだったら、或いは手を出さなかったかもしれないモデルですが、何事も見かけで判断してはいけませんねw

 ただ、本機については後からネットで調べた範囲でも情報が皆無に等しい。
 ロンドンミッドランド鉄道の制式蒸機らしいというのが朧げにわかる程度です。

 ・・・とここまで書いたところで本機に関するコメントを頂き、LMSの旅客用3シリンダ機との情報を頂きました。
 あの華奢な車体で3シリンダーだったとは驚きです。英国では19世紀の頃から旅客列車のスピード競争が盛んだったとの事で、その過程で3シリンダ機が早くから採用されていたようですね。
 見た目は似ているものの日本で使われていた英国型4-4-0は2シリンダでしたが、恐らく狭軌ゆえに機構の複雑な3シリンダが使いづらい事情もあったのかもしれないですね。

ジオコレの「昭和のビル2から・・・」

2021-08-11 05:50:03 | ストラクチャー

 先日の開店セールで入手したジオコレから。
 以前紹介したジオコレの昭和のビル2ですが前回の時には階数延長用の二つ目のキットが部品の欠品で役に立たなくなり、別デザインで復活させたのはこの間のブログで上げた通りです。

 ですが先日の開店セールでは色違いのリニューアル品がリリースされていたのでかねての予定通りキットを二つ購入し階数の延長と寸詰めを実行することができました。

 元々のキットは6階建てですが二つのキットを使い8階建てと4階建ての2棟に仕上げます。
 このキットはジオコレの中でもキット的な性格が特に強いもので素組みでも結構手間を要します。まあ、ものがアパートメントなので各階ごとにベランダや通路を取り付ける構造なので無理もありませんが。

 それだけに階数の継ぎ足しや短縮の効果は思ったより大きいと感じました。

 中間階2階分を取り去って4階建てに詰めた仕様は幾分ずんぐりしたプロポーションになりますが、これ位のマンションならば田舎町の駅前でも見かけるレベルですからローカルなレイアウトでも使えると思います。

 そして今回の本題の「中間階を追加し8階建てにした仕様」は逆に都会風のレイアウトによく似合うと思いました。
特に線路の奥に配置して背景がわりに使うとなかなか都会的な情景になります。
 改めて思いますがアパート系のストラクチャーは情景の守備範囲が広い上に改造や改修で雰囲気を変えるのも容易なので重宝するストラクチャーと言えます。大きめな物なら、お座敷運転の雰囲気作りにも使えそうですね。