光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

「クルマのディーラー」で鉄道模型の運転会をしたはなし

2017-06-29 05:51:32 | 旅行・探訪・イベントなど

 先週末は地元のカーディーラーのオファーによるクラブの運転会がありました。
 勤務やら行事の都合のために生憎、私が参加できたのは最終日の最後の2時間くらいでモジュールの持ち込みもなしでしたが、それでもグランシップ以来久しぶりにテツドウモケイを堪能出来た感じがします。



 上述のように今回の運転会はグランシップ以来ほぼひと月ぶりなのですが、その間、他のメンバーによる新たな新作やモジュールの改修版や、バージョンアップなどが見られ驚くと同時に楽しめました。


 車両の目玉はメンバーの一人が丸ひと月掛けて製作した労作
 「トヨタロングパスエクスプレス」でした。
 既存のコンテナにペーパー製の筐体を被せるという裏技で実現したものだそうですが、この着想は先日のトレインフェスタで複数のクラブがこの手法でやっていたものに触発されたのだそうです。
 こうした「直接見る事ができるヒントや実例」が製作の動機づけになるところが大イベントへの参加の御利益のひとつではないかと思います。

 今回は時間の都合でこれが走るところが見られなかったのが残念ですが、モノカラーの長編成貨物列車の魅力を凝縮したような編成だけに次回は走るところが是非見たかったりします。


 グランシップで国道沿いの風景のモデル化で注目を浴びた方の第2弾が早くも登場。
 A5サイズのパイク。
 なんという事のない田園風景のパイクに見えますが非常にリアルかつ密度の高いシーナリィが印象的です。
 特に草の植生に工夫が凝らされているのが注目点。



 さて、今回は鉄道とはライバル関係と言えなくもないクルマのディーラーでの運転会でしたがギャラリーこそショッピングセンターより少ないものの総じてお客様の反応は良好だったようです。
 クルマ屋さんだけにメカ好きのお客が多いことも関係しているのでしょう。これはお客様だけでなく店内のセールスマンや整備の方々でも同様だったようです。


 次の機会があれば私もモジュールを持ち込みたいと思います。

「DD13旋風」は止まらない(大汗)

2017-06-28 05:54:45 | 車両・ディーゼル機関車
 今年の上半期はDD13、C11とKATOとTOMIXのガチンコ勝負の如きリリース合戦がわたし的ムーブメントになっていたのですが、この旋風、未だに留まるところがなかった事を思い知らされています。
 今回はそんな話から。

 先日のことです。

 とある中古屋さんで私の前にいたお客さんがカウンターの試走線路で走らせていたモデルに「これは走らない、ダメだ」と言って店員さんに返している光景を目にしました。
 その時はよくある光景と思い、気にもとめませんでしたが、私の番が来てカウンターに目をやってそのモデルが少し気になり出しました。

 ものはDD13。
 前述の通り今年に入ってKATO、TOMIXと相次いでリニューアルモデルを入線させている機種です。

 一見してKATOの旧モデルかと思ったのですがよく見ると当時は存在しなかった初期型なのです。
 しかもボディがどことなくブラス臭い。
 これはかつて出ていたタケモリモデルの仕様ではないかと気づきました。

 早速店員さんに頼んで試走させてもらうと確かに後退時に引っかかりやすい走りでした。

 ですが前進では意外とスムーズです。少なくともモーターが回るところまでは大丈夫の様でした。
 ギアの割れなどの要因も考えられますが、多少の調整でこれ以上の走りにはできそうだと判断して財布を開きました。

 お値段は2千円ですがタケモリの仕様でこの値段なら悪くはありません。
 手すりまわりの細さはブラスならではですし、ブラスゆえの肉薄が好ましい車体の造形についても同様。
 見た感じではナインスケールとKATOのリニューアル品をつなぐミッシングリンクの様な雰囲気です。

 聞くところではこれのプラ造形版が現行のマイクロ製品らしいとの事ですが。
 少なくとも動力ユニットはそのまま使われたと聞きます。

 帰宅後の足回りを清掃し潤滑オイルをギアに注油してから試走させてみると店頭よりもさらに走りが良くなっていて一安心です。

 ところで今回のDD13と近く触れる某中古モデルについて少し考えさせられる事もあったのでそれについては次の機会に触れたいと思います。

旅先で鉄コレのシークレットを見たらどうするか(汗)のはなし

2017-06-27 05:52:30 | 車輌・電車


先日の静岡行きでちびまる子電車と一緒に入手したアイテムから。
もうひとつは、これはタチが悪い。
同じショップで並んでいた鉄コレの富山地方鉄道のシクレ。モハ14771.
 通常品とは窓周りの造形が異なる仕様ですが何と言っても「通常品の車両の更新前の仕様」なので普通なら同形式の2連化は少なくとも見た目が不自然になります(とはいえ、そこは模型ですからやってはいけないという事もないですが)

こればっかりは「魔が刺した」としか言いようがありません。

確かに当鉄道では近年富山地鉄の増備が進んでいますが、いずれも短編成で今回の運転会には一番使いづらい代物です。ですが旅先でこういうのを見るとついムラムラと(汗)
 同じモデルは奥や通販でも出物がありますが幸い今回の仕様はそれらに比べるとかなり安価でした。

タチが悪いと言えばもう一つ
「なぜ今になってカーコレのティアナのタクシーの出物がこんなに出ているの!?」
 先日のモジュール改修であれだけ「今どきのタクシー」が集まらず苦労したというのに。
 探している時には出物がなく、探さなくなってから急に出物に当たるというのはこの手の模型に限らずよく聞く話ですが。

 これまた秋葉辺りに比べるとかなり安かったので次の駅前改修用にいくつか買い込みました。

 つくづく旅先には魔が潜みます(汗)

モジュール再改修の補足・端数レールのはなし

2017-06-25 05:50:02 | モジュール.1
 今回はモジュール改修の番外編、イベントへの持ち込み準備に絡む話です。
 いつもの車両とかレイアウト関連の話より退屈かもしれませんがご勘弁を。

 私の所属しているクラブの運転会ではメンバーが持ち寄ったモジュールを相互に接続して一つのレイアウトに使うのが通例となっています。
 相互のモジュールは一定の規格に基づいた線路配置でユニトラック規格の64ミリ線路で接続されています。

 とはいうものの各メンバーが製作する過程でベースボードの長さや線路配置の微妙なズレなどから1ミリ単位でズレを生じるのが常となっています。

 65ミリとかだったらまだジョイナーの遊びで吸収できたりするのですが、実際の運転会では66ミリとか67ミリ、どうかすると68ミリの線路が必要になることがあります。
 これらの長さの線路は市販されていませんでしたから通常の線路をカットして繋ぎ直した特殊サイズの端数レールを多数用意して対応していました。
 私のクレイドルレイアウトでも64ミリかっきりで収まっていなかったので自分用に線路をカットして対応して来たわけです。

 今回のターミナル駅とビル街の二つのモジュール間の接続間隔を改めて計測したところ3本の線路のうち2本が66ミリ、一本が67ミリ強と出ました。
クラブの端数レールにも数に限りがありますし、私1人でそのうちの3本を独占するのも気が引けましたから、あらためて端数レールを作ろうかと思っていたところでした。

 ところが、昨年暮れにKATOが従来ない長さの端数レールを発売していたのを思い出し、その長さを調べてみると33ミリと38ミリということが判明。
つまり33ミリを2本繋げれば66ミリに、38ミリも既発売の29ミリと組み合わせることで67ミリが作れるのです。
 線路の切り継ぎの手間とその際の誤差の問題はかねて体験して来ましたから、これを使わない手はないと思い早速購入。

 繋げてみたらあっけなくぴったりと収まりました。
 見た目に無粋なナンバリングがしてありますがイベントで用いる線路なので取り違えを防ぐ意味から見た目より実用性を優先しています。

 実はこれらの半端なサイズの端数レールは自分でもユニトラックの線路をカットして作った事もあったのですが、物が1ミリ以下の単位な事もあって狙ったサイズの物を作るのが意外に難しかった思い出があります。

 こうした端数レールのリリースは地味ではあるものの有用性が意外と高いので大いに助かりました。

中古の室内灯のあれこれ・1

2017-06-24 05:47:33 | 鉄道模型 
 話は昨年夏の帰省にさかのぼります。
 帰省先の中古ショップでTOMIXとKATOの照明ユニットの割合安い出物があり、2セット、11両分を購入しました。

 その時は何にそれを組み込むか全く決めていなかったせいもあって丸々1年近く寝かせていた状態となりました。
 ですがその間、先日のトレインフェスタや運転会などで他のメンバーの走らせる列車の殆どに室内灯が装備されている事や、なにより「自分のモジュールが電飾化されてゆくのに車輛の方が全く追いついていない現実」もあって先週、ようやく重い腰を上げた訳です。

 ・・・ここまで書くとなんだかカッコいいですが、それからが大変でした。

 まずTOMIXの室内灯ですが今ではすっかり旧態化した電球仕様、しかも前ユーザーがおそらくLEDに交換して放出したものらしく入っていたのはユニット本体だけ。
 つまりトレーラーに組み込むには別途集電板と集電スプリングを別買いする必要があります。
 それ自体は地元のショップでも100円前後で買えるものですから別に気にしませんでした。

 ところが今回調べてみるとそのユニットに対応した現行車が少ないこと!
 ユニットとしてはかなり古い物なので、同時期にリリースされた車両しか対応しない状況だという事を知って少々暗然としました。

 うちの手元でどうにか対応できる編成物は10年以上前に入手していた「415系 1500番台 4両編成」くらいでした。
 それでも照明ユニットは無駄にはならない事がわかったので少しホッとします。
 勇んで地元のショップに行き「4両分の集電板とスプリングを購入」実はこれが間抜けでした。

 さっそく車体をばらして組み込んでみると「先頭車と動力車はヘッドライトが点灯したり元々台車から集電しているので集電板を後買いする必要が無かった」のです。
 結局、使ったのは中間車のモハ415の1両分だけでした(汗)

 それでも一通り組み込んで室内灯が付いたところを見るとそうした間抜けな失敗を忘れさせるくらいの効果はありました。
 電球照明でヘッドライトよりも明るいですがそこはご愛嬌という事で。

 さて次はKATOのユニットですがこちらもトラブル続きで往生しました。
 それについては次回に。

ブログ10周年のはなし・ブログとSNSのはざまに(汗)

2017-06-22 05:46:25 | 趣味の原点をふり返る
 今回はブログの10年間で感じたことなどを。

 開設から最初の3年目くらいまでの内容は過去のレイアウト工作を振り返る記事が大半で、車両絡みのはなしは(増備が殆ど無かった事もあって)あまりありませんでした。
 元々このブログを始めた目的というのは鉄道模型関連の同好の士が少なかった現住地では、全国レベルで読者を得られる(可能性のある)ブログなら何らかの形で交流できるのではないかという期待があったからです。愚作のレイアウト関連の記事が多かったのもアドバイスや感想を通したやり取りができる事を期待した面もありました。

 ところがこのブログを始めた翌年位に、鉄道模型専門のSNSと言う物が立ち上がった事で若干状況が変わり始めます。
 こちらの場合はとりあえず加入しさえすれば同好の士の集まりに触れる事はできる訳で、そうなるとわざわざ別個に自分用のブログを持たなくてもよくなる訳です。
 加入から半年くらいはこのブログからのコピーをSNS内のブログでも同時アップするというパターンが出来ていました。
 実際、そちらの方がアップしてからの読者の反応は格段に増えレスポンスも非常に速い物がありました。
 現在このブログを読んでくださっている方の何人かは当時のSNSからのつながりの方も居られますし、オフ会ならぬ首都圏の同好の士との運転会に参加したという思い出もなかなか新鮮なものがありました。

 ですがメインだったこのブログを閉鎖する気になったかというとそうもいかなかったのも確かです。
 SNSより少ないとはいえ、層の異なる読者の方からのコメントも頂いていましたし、何よりSNSのそれよりも編集の自由度が高いブログサービスの方がより詳細に書けるという利点もありましたから。

 しかも、そうこうしている内にSNSの中の雰囲気が徐々にではありますが妙にぎすぎすし始め、直接関係はなかったとはいえ一種の居づらさも感じ始めました。
(この頃、私の所属しているクラブの中にもそのSNSに加入しようかという話を何件か相談された事があったのですがどうにも答えづらくて往生した覚えがあります)
 結果としてそのSNSは数年前に閉鎖となったためメインのブログを別個に持っていた事が保険の意味でも有難いと再認識させられました。

 ブログとはその名の通り一種の日記であるわけですから「その日の出来事」やら、まあ拡大解釈しても「最近の出来事(この場合は工作とか購入とか)」を備忘録的に書いてゆくというのが本道と思います。
 趣味のため、時には参考のために拝見した同好の方のブログなども概ねそんな感じの物が多かったのですが、人によってはブログを自分の意見の発表の場として活用している物も結構あって最初の頃は結構驚かされました。
 まあ、趣味の世界ですから意見と言っても十人十色な訳でそれらがブログ主さんの責任において準パブリックな場でもあるネットの世界に開陳されるというのはそう悪い事でもありません。

 ですがこのブログで「思いつくままに・考察」というジャンルで個人的な感想や意見を意識的に書いてみようとしたときには初めてブログを上げた時以上におっかなびっくりだった記憶があります。
 専門的な論文などの文章で自分の考察や意見を上げるのと異なり、どこで誰が見ているのかわからないブログという世界で自分の考察や感想を上げるというのはかなりリスキーに感じられました。

 ここでも他のブログのそうしたタイプの記事をいくつかチェックしてみたのですが、有益なものや自分の考えと重なるものも多かった反面、中には伝聞による不確定な情報や論拠をもとに独断的な意見を上げている物が意外に多く、それらの反響も悪い意味でぎすぎすしたものが多かったのが感じられました。
 少なくとも自分のブログでそれはやりたくない。
 ではどうしようかと考えたのですが、結論はごく単純なものでした。
 「自分で実際に見たり経験した事柄を基にして考察する」事を原則にしようというのがそれです。これなら内容や考察に誤りがあったとしても作者の責任に範囲で収まりますし、何を何故間違ったのかという自身の検証も比較的容易です。

 今では月に一度か二度位この手の「考察と称する書きなぐり」が占める様になりましたがあの頃と比べると自分も随分と砕けてきたというかすれてきたと言いますか(汗)


 しかし(神経質ととられるかもしれませんが)やはり自分で作った自分の発信の場はそれなりに大切にしたいという思いはありました。
 今は世間レベルではこうした意見の開陳の場は殆どTwitterに移りましたが、私が考察を書くときは大概長文になりがちなのでブログで上げるというのがやはりメインになります。

アルナインの「黒い電気機関車」

2017-06-21 05:44:12 | 車両・電気機関車

 旅先で名物でもなんでもない物をお土産に買ってくるというのは堅気には理解しがたい感覚ですが(大汗)
中古品なんかで「ここで見逃すと後がない」という焦りがあると結構とんでもない物を買ってしまう気がします。
 そんなわけで先日の静岡行きのアイテムから

 某所の鑑定団の品揃えが良いらしいという話を以前のBBQの折やグランシップでの噂話などで聞かされていたのでどれ程のものか、先日見に行ったのですが全く期待に違わぬもので驚かされました。

 16番やzゲージは少ない(というかほとんどない)ですがNに限定すれば結構面白い場所です。

 そこで入手したのはアルナインの「とて簡」の完成品バージョンと目されるブラスの電機。
 これまで中古ショップで見たことのない出物です。

 ものは決して安いとは言いにくい物でしたが「旅先では気が大きくなる」という原則で散財してしまいました。

 小私鉄の貨物専用線なんかで見かけそうなタイプですがキットメイクにないかっちり感と塗装の綺麗さが身上と言えます。走行性は若干引っ掛かりがありましたが調整でどうにかなる範囲でした。

 ただ、改めて見るとあっさりというかやや可愛げがない感じがするので出来れば手すりなんかを追加したくなります。やや上下に間延びしたプロポーションにも若干違和感はあるのですが、これはこういう機関車だと押し通せば気にならないレベルでしょう。

ロマンスVSビスタ!久しぶりの自宅運転会(笑)

2017-06-20 05:41:03 | 旅行・探訪・イベントなど


 実を言いますと今年に入ってからモジュールの改修やら消防団の練習やら年度末と年度初めの多忙さやらで家のレイアウトでの運転会を殆どやっていませんでした。

 グランシップもひと段落した事もあって少し暇が作れたのでこの間の平日休は久しぶりに3線フルに使っての運転を愉しみました。
 今回セレクトしたのはグランシップで走らせるかと思って用意していながら結局出番のなかった編成たち。
 メンバーの一人が小田急まつりを予告していたのでそれに便乗するつもりで用意したものです。


 SE SSEは歴代ロマンスカーの中でも特に好きな編成で運転会でも時々走らせていたものです。新幹線の前にこれほど流線形した特急が走っていたなんて夢みたいですが、走らせてみると時代を超越した魅力も感じます。

 東がロマンスカーなら西はビスタカー!
 二代目の未来的な流線形も魅力的ですが初代のド迫力物の前面にもそそられるものがあります。

 ホームに立っていてこんな電車に迫られたら逃げ出したくなるくらいのコワモテ貌の特急電車(笑)
 SEもそうですがこの頃の私鉄特急は全体にアメリカンな雰囲気が漂います。


 ロマンスカーとビスタカーの揃い踏みは実車では実現不可能。まさに模型ならではの魅力に溢れています。

 
 ご当地電車という事で鉄コレの静鉄A3000も一応持って行ったのですがGMの仕様を持ち込んだメンバーが居たのでそちらを優先させました。せめて色違いが出ていれば出しようもあったのですが、なぜ鉄コレとGMが同じ色のA3000をほぼ同時に出してきたのか理由を聞きたかった気もします。

 前回もそうでしたがあの種のイベントで何を持って行くか、悩みます。何かしら題材があってそれに合わせてメンバーが編成を持ち寄るというのは運転会ではよくやるのですが、何を持って行っても可となると逆に迷いがひどくなったりして(汗)

 運転会ほどではないにせよ、久しぶりに堪能しました。やはりたまにはこういうのをやらないと精神衛生上よくありませんね。



「63.73形電車の時代」と桜木町火災

2017-06-18 05:22:46 | 書籍
 今回は久しぶりに鉄道本の話から。

 先日鉄道ピクトリアルのアーカイブスで「63・73形電車の時代」というのが出ていまして有無を言わさず購入してしまいました。
 うちの鉄道では何故か73系とその系列の比率は高く、10編成38両(これにクモヤや私鉄仕様を入れるともっと多くなる)を数え、103系や205系を大きく凌ぎます。
 かつての国電の中での存在価値の大きさとバリエーションの広さを考えると無理もないのですが、それだけに63・73系への関心も高くこの種の本が目につくと飛びついてしまう悪い癖があります。

「実車に乗ったことが一度もないというのに(汗)」

 それともうひとつ、63系に関して言えば子供の頃に読んだある児童書で桜木町火災の記事を読みトラウマになった経験も物を言っています。
 ご存知ない向きにあえて書きますと、桜木町火災というのは昭和26年の春に桜木町駅の構内で乗客を満載した63系が架線の絡まったパンタからの地絡で火災を起こし100人以上の死者を出した戦後国鉄5大事故の一つに数えられるものです。
 これをきっかけに戦時設計通勤車だった63系の欠陥が大きくクローズアップされ、その後の通勤電車の構造にも変革をもたらしたという意味でも大きな意味を持ちます。

(大野進著 学習研究社「あの事件を追え」27Pより引用)
 上の本は私が初めて桜木町事件を知るきっかけとなった本ですが、大雑把ながら63系の危なさを感じさせるには十分なものでした。

 これまでの資料本でも63系の記述には必ずと言っていいほどこの事故が語られていますが今回の一冊はその中でもかなりまとまった形で経緯や改善点が述べられており非常に読み応えのあるものです。

 ピクトリアル系の本は資料性の高さと専門性が一番のウリですが、それだけに専門用語の多さと当時そのままのかな遣い等から若い人には読みにくいところもあるのですが、この辺りのくだりは一気に読み通せました。
 同時に他の資料を読んで疑問に思っていたことの一つ二つにおぼろげながら回答が得られたこともわたし的に意義のあるものでした。
 どんなジャンルでもそうなのですが特に交通系の場合「大事故があってから後追いで改善が加えられる」事の繰り返して安全性が向上してゆく経緯が顕著です。その意味で歴史の長い交通機関ほど安全度が高いとも言えますがそうした過程をなぞって行く事も時には必要なことかもしれません(趣味という部分を離れても)

 それにしても当時の63系の車内の安普請ぶりの物凄さよ。

駅モジュールの反響・・・(トレインフェスタ2017から)

2017-06-17 05:19:20 | モジュール・3



 今年のトレインフェスタは二日目からの参加となりました。

 昨年に引き続いての盛況で賑々しい限りです。
 今、このブログを書いているのはトーマスが走る鉄道公園のモジュールの脇ですがお子様たちにはこのモジュールが一番好評の様です。
 体験運転や塗り絵コーナーの併設も好評で、まさに鉄道祭りを堪能しております。

 ただ、今回は「カメラを忘れてくる」と言うヘマをやらかしまして
 iPhone、iPad,ビデオカメラまで動員してのレポートになりそうです。

 全く何やってんだか。



 ・・・以上はトレインフェスタ当日の午前中にiPadに打ち込んでいた文章です。
 実際のイベントの中でライウ ?感のある内容になるかと思っていたのですが、こうして見るとただの雑文。全く自分の文才のなさに呆れます。

さて、その当日わたしが持ち込んだターミナル駅とビル街のモジュールですがゴジラやトーマスやガルパン人気たけなわの他のモジュールの中では地味ながらそれなりに存在は示せた様な気もしないではありません。

 今回のモジュールはイベント対応に特化してあちこちにミニシーンを組み込んだおもちゃ箱的なものを志向する結果になりました。

 屋上のコンサートや交差点でのシンゴジラ輸送作戦、郊外の西部警察のロケなどがその象徴ですが、どれもこれもじっくりと覗き込まないと何が何だかわからないところからぱっと見の反応は得にくいところがあります。
 ですが「あれ、こんなところに何か変なのがいるぞ」と気付いた方がよく見直して苦笑し、カメラをそこに向ける。そういう反応が特に年配者に多かった感じがします。


 たまに質問やコメントをくださる方もいてそれはそれで楽しいものはありました。大概は「これ、どこで売っているんですか?」でしたが。

 そんなわけで調子に乗って当日になってから「これまでどこに置こうか決めかねていたマト◯ックスのフィギュアを急遽ホテルの屋上に追加する」なんて真似もしましたが。
 こうしたギャラリーと作り手のやり取りをリアルタイムに反映させてモジュールを煮詰めるやり方は鉄道模型の展示としては邪道かもしれませんが舞台劇やコンサートのそれに通じるライブ感が感じられる点で個人的には面白い生き方と思います。

 それは同時に、ともすれば内に籠りがちなに捉えられやすいこの趣味が、やりようによっては意外に開放的なものである事も認識できる意味でも大きな収穫といえました。

 それにしても改めて思いますが合体後のモジュールレイアウトのでかいこと!
 モジュールの高層ビル(クラブメンバーは「ヒルズ」と呼称しています)がまるで針の先程に見えます。

ブログ10周年をむかえて・その1

2017-06-15 05:18:13 | 趣味の原点をふり返る
10年前の6月5日は私が「光山市交通局」名義でブログを開始した日であります。

 開設当初は「鉄道と鉄道模型の話しかしないブログが何年持つことやら」とか思っていたものですが、途中ブログサービスの閉鎖に伴う変更があったにせよ10年続いたのですから我ながら大したものです(笑)

 数えてみたら今日までのこのブログの投稿した記事数は3022件、前のブログから引き続いての訪問者数はトータルで80万くらい(但し前のブログと現行のブログでカウントの仕方が異なるので実数はもっと少ないはず)です。

 そんなわけで今回はこのブログの10年間の思い出を語る自己満足企画で埋めたいと思います。
 ちなみのこのブログの下書きを書いているのは「自宅の台所で晩飯のシチューを煮ているのを横目で見ながら」というシチュエーションです。

 10周年記念だというのに何といういい加減さ。

 さて、10年前に始めた時は「ブログと言っても一体何を書いたものやらわからない」という感じそのものでした。
 最初の内はとりあえず2年前から作っていたレイアウトの紹介でお茶を濁していたのですがその第一号ブログの内容はこんな感じです。
(以下引用)



「よ市とトロリー」
 私の実家(最近朝の連ドラの舞台となっている)の盛岡ではこの時期毎週土曜日に「よ市」というイベントが毎週開かれています。
 レイアウトを作る時、この「よ市」の風景を模型化したくなり昭和末期のイメージで作ってみました。
 とはいえ、盛岡では路面電車どころか私の幼少時には「ドアの3枚以上付いた電車」すら走ってなかった所ですから、路面電車や駅と組み合わせる時点で既に架空の風景な訳です。
 店舗は基本的に市販キットの組み合わせですが、出来るだけ当時の建物に近い物を選択しました(但し角地のビルは除く)


(以上、引用終わり)

 全く今読んでも短い上に面白くないくらいに味もそっけもない文章と内容でした。まあ、いまの文章とそれほど違わないと言われればそれまでですが、それでも当時は非常に緊張してアップロードした事を覚えています。
 それでもしばらくしてこのブログにコメントを寄せて下さった未知の方が複数いた事には驚くと同時に有難いと思ったものでした。

 そんな訳で今月と来月くらいまではいつものブログ記事と並行してこれまでの10年間を俯瞰して気付いた事や思ったことを折に触れて書いてみたいと思います。

 最後に
 これからも鉄道か鉄道模型の話ばかりになると思いますが当ブログを今後ともよろしくお願いいたします。

鉄コレの「静鉄ちびまる子電車」から

2017-06-14 05:15:17 | 車両・私鉄/民鉄
 今回は先月の入線車から。

グランシップとは関係ない静岡行きで入手したアイテムです。
静岡ならではのお土産・・・がこんなものだったりして。

駅ビルのポ○ンデッタで購入した静鉄1000系のちびまる子電車。
確か去年のグランシップでも腐る程売られていたのに手を出さなかった呪いのモデルです。
 また、昨年のイベント以来、クラブの運転会で他のメンバーが展示したり走らせたりする事が意外と多く、昨年の隠れたスターだったとも言えます。

 コルゲートが施された車体によくぞここまで綺麗に印刷したものだと感心させられるイラストがこのモデルの肝と言えます。
 ピンクの車体もシルバーのイメージが非常に強い静鉄1000系としてはかなり異色ですが、意外と違和感がありません。最近多いいわゆる「萌え系」電車に比べると無理が少ない感じもしてそれなりに好感です。
 (同じ印象は静岡を走る実車でもそうだったのですが)

 いつもなら鉄コレの新車はレイアウトの運用を前提に動力化するのが常なのですが、これに関しては動力化を考えず駅のアクセントとして使おうかと思っています。

他の模型なら半ばムキになって走らせる様に持って行く事が多いのですが、元々動力がない事や説明書に「これはディスプレイモデルです」とか明記されていると別にそこまでむきにならなくても良いかという気持ちになったりします。
 割と気楽にそういうことを考えられるのが鉄コレの良いところではあります。
 同じショップではもう一つ入手した出物があるのですがそれについては次の機会に。

趣味の原点を振り返る・51・カタログの「新製品予告」にワクワクした頃(笑)

2017-06-13 05:10:16 | 趣味の原点をふり返る
今回は久しぶりに思い出ばかしから。

先月来、折に触れてモデル同士の競作の話をしてきましたが、私がこの趣味に入った頃はNゲージの新製品は年に指を折って数えられる程度というのが通り相場でした。

それでも昭和40年台後半は年に一つか二つがいいところでしたから、それに比べれば大した進歩ではあったのですが。

昭和50年の時点では蒸気。電機が3機種づつ、客車が2系統(それも20系とオハ31系という時代の離れた組み合わせ)電車は103系、気動車はキハ20系だけでしたから機種の不足からくる枯渇感は相当のものでした。

第一、故郷の岩手で見るような編成は実質キハとナハネの20系コンビしかありませんでしたから尚更です。

唯一、ナインスケールの参入で充実著しかった二軸貨車だけがどうにか様になっていた程度でした。
この趣味に入った昭和50年はGMが客車キットのリリースを開始し始めた頃でしたがまだまだ田舎の店頭では見かけず、実質KATOのキハ82系とトミーのDD13、そして新規参入で「学研の新幹線」が目を引いた程度でした。
となると「新製品の予定」に期待をかけるしかなかったのですがこれがまた当時は貧弱そのもの。

 (関水金属昭和50年版カタログより引用)
当時のKATOのカタログを見ても予定品は蒸気がC50、D52、D62電機はEH10とEF57、DLがDD13。実はこれでも「当時実際に出ていた機関車と同数」だったのです。

(関水金属昭和50年版カタログより引用)
予告されていた電車は181系と153系。
 何しろこの時点でNの電車ときたら103系5形式しかなかっただけに期待値の高いモデルでした。
TOMIX以前のナインスケールの製品予定車はED61と581系、いくばくかのボギー貨車という程度でした(KSKタイプCタンクも予定品でしたが直後に製品化されていたので予定品という感覚は薄かった)

これでも欲しいラインナップにはまだまだ程遠いもので、あれが欲しいこれが欲しいという「予定にすらなかった新製品」の期待ばかりが膨らむという情けない状況だった訳です。

そんな現状でしたからTMSなんかに掲載される新製品情報や広告は年に数回の頻度だったにも関わらず随分と私の妄想を膨らませてくれたものです。

翌51年はじめの時点ですら新製品は上記のCタンクとボギー貨車、KATOのタキ3000、暮れになって学研の583系くらいしか新製品はなし。客車はGMの頑張りでかなりの数になっていましたがいずれもキットというのが痛かった。

(鉄道模型趣味 76年2月号50Pより引用)
その年の1月のKATO広告でイラストながら181系とDD13が予告された時の嬉しさといったらありませんでした。

(鉄道模型趣味 76年2月号89Pより引用)
 同じ月にグリーンマックスの完成品113系が登場「動力車なし」の変則的な形でのリリースだったのに嬉しかった事といったら(笑)

そんな現状ですから51年11月のTOMIXの登場予告で「オハ35系と12系が出るらしい」というアナウンスは結構なサプライズでもあった訳です。

(TOMIX77年版カタログより引用)
その年のTOMIXの最初のカタログではEF81と113系、24系客車の予告が一大サプライズで「買ったばかりのカタログを家まで我慢できずに近場の公園でむさぼり読んだ」なんて思い出とともに鮮烈な印象を残します。

この辺りを境目にして昭和55年頃までの数年間はメーカーの新規参入と車種の充実が最も顕著に感じられた時期で毎月がサプライズ状態という「製品紹介を眺めているだけで結構幸せな気分になれたw」時代でもありました。

それから40年以上が経ちTMSひとつ取っても「新製品を羅列するだけで優に数ページが埋まる」なんていうあの頃を思うと夢のような時代になりました。鉄道コレクションに至っては月によっては見出しが「各種」の一言で済まされるくらいです(驚)

ですが現状はサプライズも徐々に小物化し、未製品化の穴場探しか、リニューアルの充実感がメインになっている印象すらあります。
(そうは言ってもKATOは40年前から予告しているD52を未だに出してくれませんが)

 あの頃が今より恵まれていた、いい時代だったいう気は毛頭ないですが、あの頃のトキメキを取り戻す何かがそろそろ欲しい気もするのは只のノスタルジーでしょうか。

トレインフェスタ2017から・番外編「疾走していた列車たち」

2017-06-11 05:21:58 | 旅行・探訪・イベントなど
 トレインフェスタ2017のはなし、番外編です。
 これまでの話は専らレイアウトやモジュールの話がメインでしたが、元々鉄道模型のイベントなのですから車両関連のネタももっとあっても良かったはずなのですが、昨年の半分しか出られなかったので車両関係は写真に収めるにとどまりました。

 この機会ですのでそれらの中からいくつか。

 ライブスチームの迫力は相変わらずですが同サイズの電車も参戦していたのが印象的でした。


1階のメイン会場ではシーナリィ付きのモジュールはほぼナローの独壇場だった気がします。
やはり雰囲気が良いですね。

うちのクラブのモジュールの車両たち。流し撮りがやりやすかったのでこの際にと撮りまくりました(汗)

 とはいえ、昨年は結構廻れた16番・HO・Oゲージなどは今年は殆ど回れずじまいだったところにこのイベントのスケールの大きさを感じたりもします。

春の入線車「惜別板谷峠のようなもの」(苦笑)

2017-06-10 05:19:52 | 車両・電気機関車
 春休みの秋葉行きで入手したアイテムから。

 某中古屋で見つけたTOMIXの「惜別板谷峠」のセットです。

 これは発売当初から結構人気のアイテムだったやつだそうで中古でもそれなりのお値段な事が多いのですが、今回のは三千円ちょっと。
 アキバのショップではまずあり得ない値付けなのですが箱を出して貰って中身を見たら本来オハ50系が入っている筈のところに「茶色のオハ35が2両」

これで値付けに納得しました。
もっとも、このセットで私が期待するのは専らEF71の方なので望外の安さということになります。

というわけで早速飛びついた次第です。

EF71は過去にTOMIXとマイクロエースから出ていた事がありますがいずれもモデルとしての年次が古く造形面では(個人の好みを別にすれば)それほど大きな差異はありません。

ただしTOMIXの初期製品はKATOの旧EF70に似た淡いオレンジがかった車体色、Hゴムが塗られていない透明感あふれる(笑)窓ガラスなど当時のTOMIXの水準からしても個性あふれるモデルで結構好みが分かれる仕様でした。

板谷峠で出ているEF71は塗装が通常の交流機に揃えられ、Hゴムには色差し、ナンバーは別パーツ化されたマイナーチェンジ版で実はこれだけでも魅力的なモデルです。

実際、入線させて見ると元の造形の素性の良さがマイチェンでかなり引き立った印象です。

EF71の実物は見た事がないのですがED75の上級機を思わせる迫力のあるデザインは個人的にはかなりツボにはまるロコであります。

で、付属のオハ35ですがこちらも「何両あっても嬉しい」偉大なる凡庸の典型みたいな客車ですから全く困りません。結果的には自分の望み以上のアイテムが入手できたことになるので結果オーライですね(笑)