敏腕Pの日々のつぶやき

テアトルシアター代表。担当舞台作品について他、演劇やスポーツ等々の雑感を気の向くままに。

凶家/全体論

2009年03月13日 | 鑑賞
 最近は「カテゴリー」まで立ち上げて大きく扱っている「第1回日韓演劇フェスティバル」。
 僕自身、制作の末席にいることに加え、既報の通り、東演から、腰越夏水、能登剛、南保大樹……それから奥山浩も追加召集されたので、計4名の役者が出演。

 また、昨日書いたように『イカロス』でサーカス芸の指導に当たっていただく智春さんも参加など、非常に近しいイベントになったことが大きい。。。

 さて。そんな「演劇フェス」は降って湧いたものではない。
 1/23付弊ブログ『K緯②』に書いたように、数年にわたる「韓国現代戯曲ドラマリーディング」の成果のもとに立ち上がったのダ。

 そのドラマリーディングのvol.4が今日、開幕する。
 

 オープニングアクトは、詩劇『凶家』。
 イ・ヘジョの幻想的な作品。
 演出は篠本賢一さん。
 そう、劇団東演創立五〇周年第一弾『萩家の三姉妹』を牽引した、あの熱い男だ!

 シアタートラムにて夜の7時15分開演なのだが、昨年内に早々の完売となったため、GPを見せてもらった。

 リーディングとはいえ、舞台を大きく使い、15名の出演者のうち上手下手の雛壇に各4名、中央は1-3-1のフォーメーションで5名が照らし出される……。

 算数の得意な人は「おや?」と思ったことでしょう。 
 4×2+5=13。
 残りの2人は後から出てきます!
 しかもかなりのインパクトで
 
 以下、ネタバレあり。

 登場人物のほとんどが息絶える、悲惨な話だったりするのですが…。
 でも、最後は蘇生(?)するし、終幕、舞台後方からの刺すような光が、一条の希望にもなっている(ま、そんな単純な話でもないけど…)。

 乱暴にいえば、非常に「韓国テイスト」の強い作品。。。オンドルだのヤンバンだの「アイゴー」も多発されたりもして。。。だし、根底にある「人間の業」は普遍性を大いに感じさせてくれます。

 2時間20分の大作でもあります。
 今夜の1ステージで終わらせるのが、余りにもったいないと感じた舞台でした。
コメント
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