麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ps.山中湖畔で『弱法師』

2015年07月18日 | 制作公演関連
昨夜無事、山中湖から還ってきました。

昨日は現地から携帯でざっくりな報告、
でしたので改めてまとめます。

主催は、山中湖教育委員会と、
昨日も書いたように三島由紀夫文学館。
主催は正確には二つでした

三島の「近代能楽集」の一編『弱法師』を
内田里美、大沢一起、伊藤嘉奈子、
鬼塚眞澄、田辺誠二、米川塁(登場順)
の俳優陣と、能管演奏やすだまことで。
出は小林拓生。
彼の主宰するJ-Theater製作の演劇公演。

その上演に先駆けて、演劇ワークショップと
作品の背景等のレクチャーが音楽室にて。
前者を望野哲也、後者を川口典成が担当。
一年生のみと、二三年生合同の二回実施。

実はこのWS&レクチャーは前週土日に、
「こころで聴く三島由紀夫Ⅳ」でも
村の公民館で実施されたものだ。

というよりも。
「こころで~」と題して「近代能楽集」を
毎年二本ずつリーディングで届けてきて、
本年のJ-Theaterによる『熊野』と
新国立劇場の『道成寺』で全八作を上演。
その節目の年が、奇しくも三島の生誕90年、
没後45年と重なり、また戦後70年にもあたり、
記念事業として東京大空襲を背景とした
『弱法師』をリーディングではない
演劇公演としてスピンオフさせた企画。

そこに前段のWS&レクチャーを
パッケージしたのです。
ま、市区町村が助成金を受ける場合、
「体験型」は欠かせないポイントです。

そんな裏事情はともかく。
学校行事に留まらない一般観劇も認めた
イベントですので……なんと、
我々の芝居のあと中学生の合唱発表会と
さらに生徒退場後は地域住民による
地区懇談会までが盛り込まれておりました。
えっと…バラシできないよ

でもそれはこちら事情。
山中湖村のことを考えれば色々一気にね。



(遅ればせながら「文学の森」の
徳富蘇峰館の中から見える風景)

    

さて。学校での芸術鑑賞が当たり前だった
僕の頃といえば、とにかく生徒が多かった。
その一方でまだ生活格差があって、
等しく文化に触れる機会を行政が担う、
そーゆー時代だったわけだけれど……
少子化の現代においては、一校一校で
実演家を呼ぶことは予算的に無理
となると。
今回のようなスタイルは提供するサイドも、
今以上に積極的に開拓すべき形なんだな、
と帰りのレンタカーで考えたりしました。
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