麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ROSE at theaterX vol.26

2016年01月08日 | 制作公演関連
シアターX主催
W・ローズ+シアターΧ共同企画
『ROSE』は昨日、この形体での
26ステージ目を終えた。
初演から数えると五年目となる一人芝居は
多くのお客様に支えながら「進化」。

観る側にわかりやすく、また伝わる舞台に
形が変わってきている。

1920年にウクライナのユルティシュカ村に
ローズは生まれた。
16歳で兄を頼りポーランドへ。
そこで運命の人・義眼の画家ユセルと出会い、
結ばれ、愛娘エステルを授かる。
そこに押し寄せるナチス。
エステルは殺され、兄と夫は連行される。

1945年フランスから航路でパレスチナを目指す
ユダヤ人のローズは25歳。
その船中、出会った米兵サニーに求愛され
アメリカへ渡る。ビーチチェアのレンタルから
ついにはホテルオーナーとなるローズ。

サニーは病に倒れ逝くが、彼との子
アブネルは妻とともにイスラエルへ。

……と波瀾の半生をストイックに
木のベンチに座ったまま語り続けた2時間10分。
広い劇空間・ブレヒトの芝居小屋での
初演のかたちである。

昨年、早逝した高瀬久男の演出で
照明も音響も全てが研ぎ澄まされた舞台だった。

その翌年2013年から両国での
月に一回のロングランをスタート。
可動式舞台のシアターΧの特質を生かし、
ステージに段差をつけて椅子を並べ
三方を囲まれた真ん中の木のベンチで
語られた80歳女性の語りは1時間50分。

ベンチから立ち、少し周辺を歩き、
また照明音響にも変化をつけて、
回を重ねながらブラッシュアップに務め
最近では上演時間は40分を切っている。

若干のカットと、演技のメリハリにより
到達した「志賀ローズ」を一度だけでも
高瀬さんに見ていただきたかった。

昨日は、志賀の養成所同期生の姿もあり、
わりとアットホームな客席であった。
そのせいか、出来もとても良かった。

次回は2月11日(祝)14時~
チケットは1000円です。

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