Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

栄光の彼方に

2023-10-16 | 映画(あ行)


◼️「栄光の彼方に/All The Right Moves」(1983年・アメリカ)

監督=マイケル・チャップマン
主演=トム・クルーズ リー・トンプソン クリス・ペン クレイグ・T・ネルソン

日本では劇場未公開のトム・クルーズ主演作。地味なのだが生真面目な作風なだけに、他の主演作とは違うええカッコしいでないトム君が意外と好印象だった。

貧しい鉄鋼の町から出て行きたいと願う若者たち。しかしフットボールで活躍して大学への奨学金を得るとか、スカウトされるとかでもなければ、将来は地元の鉄工所で働くというレールが敷かれたような町。主人公は活躍できるようフィールドでの戦いを続ける。しかし大一番で失敗してしまう。果たして彼の将来はどうなるのか。

現実がよく出ている映画だと思った。親の経済力だけでは大学に行けないので、進学したいなら奨学金を手にするしかない。リー・トンプソン演ずるヒロインは、そこに向かって地道に頑張ってる女の子。トム君も大人を黙らせる大活躍をするどころか、対立したはずの大人からのアドバイスで、将来を見出そうとする。田舎町にはよくあるお話でしかない。「卒業白書」や「カクテル」の派手なトム君をイメージしたら、確かに地味な印象。ビデオスルーだったのもわからなくはない。しかし現実味がある作風だけに、納得させられたり、現状から飛び出したい気持ちに共感できる映画。

この手の映画って、主人公を慕って応援してしくれるヒロインは町に残る決断をしちゃいがちで、主人公との扱いの差をすっごく感じてしまう(最近なら「カセットテープ・ダイアリーズ」とか)。二人の将来を暗示させるようなラストを期待しちゃったんだけどな。リー・トンプソンとトム君のラブシーンあり。監督マイケル・チャップマンは、「タクシードライバー」など有名作で撮影を担当した人物。この映画では「スピード」のヤン・デボンが撮影を担当している。



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