忘却への扉

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1人の歴史が残ります

2017-05-24 | 平和を

 【 地 軸 】 2017/5/14 地方紙1面下段コラムより

[ 沖縄県石垣島の旧盆行事「アンガマ」のユニークなふれあいに見入った。おじいさんとおばあさんの面をかぶった「祖霊」が家に上がり、共に食べ、踊り、子供らの質問に当意即妙に答えて、あの世の様子を語る。
 ▲「自衛隊はあるの?」「アメリカ人もアフリカ人も、あの世に来たら順に兄弟になって仲むつまじく遊んで暮らしているんだよ。だから武器を持つ組織なんていらないんだよ」。
 ▲松山で上映された沖縄の基地問題を描くドキュメンタリー映画「標的の島 風(かじ)かたか」の一場面だ。島特有の世界観に基づく豊かな文化は「先祖から受け継いだ命だから、子や孫に平和な島を残す責任があるー。基地建設のトラックに立ちはだかり、ゲート前で座り込みを続ける90歳にもなる「おばあ」たち。強さの根源をそこに見る。
 ▲毎日毎日座り込みをし、機動隊に力ずくで排除される。いったい何になるのかと無力感に打ちのめされる青年の問いに「おばあ」は答えた。「「戦争に反対した1人の歴史が残ります」。誇り高く生きる姿に背筋が伸びる。
 ▲沖縄本土復帰から、明日で45年。本島だけでなく宮古、石垣、与那国の各島に自衛隊が配備され、暮らしを脅かすミサイル基地化が進む。題名の「風かたか」は防波堤。沖縄が国を守る防波堤とされる中、平和と民主主義を守る「風かたか」となって闘う人々がいることを、胸に刻みたい。]

 ( 忘却への扉 ) 沖縄の本土復帰が本物となるためには、先の大戦で地上戦の戦場となった沖縄に米軍基地はもちろん日本軍基地である自衛隊基地の必要ない。
 安倍首相の報道への圧力効果かあまり見なくなったが、基地建設反対運動で、ゲート前に懸命に立ちはだかる「おばあ」たちの姿は焼き付いている。
 [ 毎日毎日座り込みをし、機動隊に力ずくで排除される。いったい何になるのかと無力感に打ちのめされる青年の問いに「おばあ」は答えた。「戦争に反対した1人の歴史が残ります」。誇り高く生きる姿に背筋が伸びる。]
 「1人の歴史が残る」。沖縄住民の4人に1人が犠牲になった過去があるからこその国家と戦争へに対する抵抗。「おばあ」の言葉に胸を打たれた。最近浮かんで離れずにいた自死の気持ちが、私にも1人の歴史を残すことがまだあるのでは…と気づかされたようにも思う。5/21 だが、「おばあ」の力は私にはない。

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