森ケイタ氏とのメルマガの打ち合わせの最後に
運転のキモとなるブレーキングの説明をしていく時に
その一言で大切なところのイメージを言い表せるような伝言ツールとしての
言葉を探して欲しいと 宿題を預けた(押し付けた?)。
メルマガ1/22号を読まれた方は森さんが書かれた“逆算型”を見られたかと思います。
アクセルを開けていく操作、ハンドルを切り込んでいく操作は積算型の操作という風に使うとしたら、
目標位置の何十メートルも手前から減速動作を開始し、
一定Gで結果を待つのみのブレーキングは何型?と言うのが今回の宿題。
はるか手前から止まる動作を予測するから予測型?
何秒後に止まるを遡って予知するから予知型?
その減速動作の開始をここから始める、と誰かに伝える必要はないが
ある意味、予告型の行動とも言える。
一旦、減速動作に入れば動作を維持するのみで、加えることができないから不変型とも。
逆戻りできないから不可逆型(非可逆型)でもある。
他にも、良く見て判断する、状態を見極める、から見極め型ともいえる。
また、ブレーキ動作を開始する時点で判断を終わらせて行う動作だから
決断型あるいは決行型などの言葉もある。
ダイブ型、バックホーム型・・・ほかにも色々ありそうだし、まったくの新語、造語でもいいと思う。
しかし森さんに押し付けたままではいけないから、その後自分の中でもあれこれ考えてみました。
で、思いつきました。
物理現象に則した行動の表現として、馴染みやすく、ナンダロウと聞き耳を立てたくなるような言葉を。
森さんには伝えたので、次回または次々回、文面に。
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ちょっと硬いですかね・・・、國政さんのお答えが楽しみです。
以前、電車の運転は停止位置に向かって一定の減速度(ブレーキ力)で制動を開始して、駅の停止位置に10センチと狂わず停めます・・・というようなことを書き込みさせていただきました。
晴れたときの制動開始地点(制動距離)は当然雨天になれば距離を伸ばして緩やかな減速度一定で駅の停止位置に停めます。
電車の運転士になるための見習生が、ある程度上達して「このブレーキ力で停止位置にきっちり停まるのかどうか」の判断が出来るようになると
「減速度が見えてきた」
と我々は言っています。
減速度の見える人が、クルマを運転する「普通の」人の助手席に乗るとブレーキ力一定が出来ないので怖いときがあります。
だってブレーキをかけ始めた瞬間に「おっと!このままではあそこに停まれないぞ」って横に座っててわかってしまうんですから。 まぁ運転してる当人は当たり前のように停止位置近くになるとブレーキ力を強めて停まりますけどね。
推算型・・・かなりイメージできる言葉ですね~。
今後の説明のどこかで使わせていただきます。
ホームの停止位置にピタリと止める判断が運転士さんに任されているというのがよくわかります。
そうなると、どういった訓練方法なのか、どのくらいの時間で減速度が身につくのか、その辺りが興味津々。
差しつかえのない範囲で、ご教授願えればと思います。
ぜひとも書き込みをお願いします。
この件、このブログを読まれている方も同じ気持ちかと。
楽しみにしています。
電車の運転士が駅に上手に列車を停める訓練方法ですが、当社では学科と実技がありまして、実技は約4ヶ月弱の期間、指導員にマンツーマンで指導されます。
最初は見習生はブレーキハンドルを持つのですが指導員はそこに手を添えて、ほぼ指導員がブレーキハンドルを操作します。
1ヶ月ほど(これは人によって差があります)経つとブレーキの判断を見習生にさせてみます。
自分なりに「これでは行き過ぎるのではないか」や、「これでは手前に停まってしまうのでは」など判断してブレーキを強めたり弱めたりをしようとします。
そのときに指導員が「いや、まだこのまま」とか。「追加」とかの指示をしたり、添えてる手で正しい操作をさせたりします。
見習生はそれによって結果的に指導員の判断が正しくて自分の判断は間違っていることに気が付くことができ、さらにその間違ったタイミングについても気づけるのだと思います。
電車のブレーキは空気ブレーキと電気ブレーキが併用されており、ブレーキハンドルを一定にしていても速度域によって制動力が微妙に変化します。 そのようなことを考慮しても制動力一定で駅に停めるのはなかなか難しい技術です。
全ての運転士が減速度一定で停める技術があるのかというと残念ながら個人差があります。
ただクルマと違って列車には停止位置までの制動距離の目安となるものがあります。 駅の停止位置の手前にートル、150メートル、200メートル・・・というような目印が。
なのでそれを目安にブレーキをかけ始めればある程度減速度一定で停止位置付近までは停められるので、技術的に未熟な新人運転士でもそれなりのレベルの制動で停止位置に停めているのが現実です。
一度電車の先頭車両に乗る機会があれば、運転士のブレーキ操作を見てみてください。上手な人とそうでない人の違いも見ることが出来て面白いかもしれません。