何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

リンゴが教えてくれたこと

2009-08-28 22:22:53 | Book Reviews
「リンゴが教えてくれたこと」 木村秋則・著、日経プレミアムシリーズ、2009年5月8日

p.79 私も例外ではありません。ただ毎日が失敗の繰り返しだから分かったのです。常識や人と反対のことをやってきたから答えにたどりついたと言えなくもありません。

p.80 「足りない、足りない、工夫が足りない」

p.130 私はサラリーマン時代に、原価計算などの仕事で経営の効率化を追求した人間の一人です。だけど農業というのは、非効率なやり方が実は最も効率的になることもある不思議な世界です。私は効率を求めない方法をとりました。それは土を守り、作物を守るためです。

p.141-2 私の栽培技術はそろそろ終着点に近いところまで来ているので、マニュアル化して次の世代に伝えたいと思っています。畑の中で寺子屋のようなものでいいから、私のような異端児とともに学べる場所をつくりたい。技術はもちろん、もっと大事な栽培の心をしっかり学んでほしいのです。

p.193 「木村さん、なぜ自然農法としないで、自然栽培なんですか」とよく聞かれます。栽培という言葉を使意味は、農業は抽象論ではなく経済行為だからです。生活ができないとせっかくの志も半ばでやめざるを得ません。だから農法論ではありません。百姓は作物を栽培して生活をしていかなければなりません。経済的にも成り立つやり方でないといけません。

p.195 大規模農家でリンゴ園をやった人はみな失敗しています。リンゴは手作業の割合が大きく、人件費など経費がものすごくかかるからです。


 機械化がリンゴの成長に対し、足を引っ張っている。一件、合理化、省力化、効率化のように見えるかもしれないが、やってみるとそうではないという。
 調剤も、この20~30年ほどの間に相当機械化が進んだ。経営者からすれば、それによって人件費を浮かせるためのものだと思われていた。いや、今もそうだと信じて疑わない者もいるだろう。

 しかし機械化、IT化は労務費削減のためにあったのではない。
 リンゴが実ったとしても、果たして患者の健康状態の改善や、安全確保にはどれだけ寄与できたのであろうか。QOLに貢献したのだろうか。

 業務の外見は著しく進歩した。問題は、それによって国民の健康や安全にどれだけプラスの変化をもたらしたかだ。コンピュータばかりでなく、薬剤師の質の向上によっても、それらが問われているのだと思う


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