世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【仏、西、伊など、続々と超長期債を発行中!】欧州、超長期債を乱発!のあげく…①

2019-09-11 00:03:15 | ヨーロッパ

 まあ・・・日本が絶対に揺るがないってことだけは、たしかでしょうね、こんな状況ならば・・・

 前回の記事でもふれたように、いま世界は完全な「債券バブル」(市場原理では説明が付けられないくらいの高値で債券が買われる状態)にあります。この環境(財政資金の調達コストが異様に低い金融環境)を利して、先進国・新興国などの違いによらず、各国は次々と起債に踏み切っているところです。本来、国債がこのように市場にあふれるような事態になれば、それらの価格は下落して金利が上昇し、それだけ財政負担が増すために各国はその発行を手控え、かわりに増税等で資金を調達しようとするものです・・・が、いまは主要中銀が緩和的な金融政策を通じて異常な低金利を演出しているため(国債を高過ぎる価格で購入するため)に、みんな安易に国債発行に頼り、あげくに政府債務を持続不可能なスケールにまで積み上げることになるわけです。ホント麻薬だよ、緩和マネー・・・

 で、ここで取り上げてみたいのは、元本の償還までに10年を超える超長期債。常識的に考えれば、10年を超えるほどの遠い未来に、債券発行体がちゃんと償還に応じられるのか、応じられるとしてもインフレ率がリターンを大きく上回って損をするのではないか、といったリスクがあるから、その利回りは相対的に高くなる(価格は安くなる)ところですが、いまは上記の異様な(?)環境のもとですから、これらがまたけっこうな高値で売れているわけです・・・

 そんななか、欧州でも超長期債の起債が目立ってきています。2016年春にフランス、ベルギー、そしてスペインが50年債(50年!)を発行したのをきっかけに、以降は続々と超長期債が登場し、2017年にはオーストリアが(何と!)「100年債(1世紀債)」を、しかも売り出し時の利回り(な、何と?)2.1%という高値で売ることに成功しています。そして直近、今月5日もフランス(30年債)とスペイン(50年債)が超長期債の応札を実行したほか、ブルームバーグによれば間もなくイタリアが20年ないしは30年債を発行すると予想されるとのこと・・・

 いや~債券バブルも極まったね・・・と誰もが感じるところでしょう。自分たちよりも3~4世代も後の、数十~100年先に償還期限がようやく到来する国債がこれだけ大量に振り出されて、しかも驚くほど高値で取引されているわけですから・・・っても、仏西両国の上記国債の応札倍率は過去最低を記録したそうなので、遅ればせながら高過ぎ(利回り低すぎ)への警戒感がちょっぴり広がってきた、というべきなのでしょうか・・・?

 で、ここで超長期債でもEU(欧州連合)諸国債に言及したのは、そのなかの中低位国、すなわち国債価格を高い順に並べた(長期金利の低い順に並べた)不等式「独>蘭>仏>西>伊>・・・>ギリシャ」のなかで、真ん中あたりのフランスから下位に属する国々の超長期債の起債が目立つところが気になるためです・・・

(続く)

金融・投資(全般) ブログランキングへ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【税収・国債発行のコンビネ... | トップ | 【仏西伊の超長期債発行は「5... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ヨーロッパ」カテゴリの最新記事