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【消費税率引き上げ分しか物価は上がっていない】日銀の次期総裁に推薦したい独連銀ワイトマン氏①

2017-04-09 00:03:16 | 日本

 早いもので日銀黒田東彦総裁が20133に現職に就かれてから4年余りが経ちました。日銀総裁の任期は5年、ということで、あと1年を切った来春の総裁交代期を見据えてそろそろ「ポスト黒田」の動きが始まった模様です。

 で、その黒田氏の後任選びの基準ですが、当然ながら黒田日銀の現行政策「異次元緩和」の狙いを理解し、かつその路線を継承できる方、ということになるはずです。別な言い方をすれば、年率2%インフレ早期達成に寄与する金融政策を実行できるリーダーシップを発揮できる、つまり現安倍政権の政策「アベノミクス」の陣頭指揮者になるべき人とでも表現できるでしょう。アベノミクスは異次元緩和を実質的なメインエンジンにしているわけですからね・・・

 では異次元緩和・・・の目的であるインフレはどうか、ですが、ご存知のように「2%」には程遠い状況にあります。消費者物価指数(総合値)でみると2016年は99.9と前年(100)とほぼ同値。黒田氏が日銀総裁になった2013年の96.6から2014年には99.2に上がりましたが、これは同年の消費税率引き上げ(58%)にともなうもので、これを差し引くと物価はほとんど上がっていないということになります(出典:総務省統計局[2015年:100])。したがって本テーマに関連するマスコミ報道はこのあたり、つまりインフレが目論み通り起きていないことを取り上げて黒田日銀の課題、みたいな伝え方をして、暗に早く物価高になってほしいな~と期待するそぶりを示している(?)わけですが・・・

 ・・・物価が上がらない―――これ、困ったことですか? 買い物をするとき、物価が上がっていないな~ってため息をつきますか? そうではなく「ホッ」と一息つく人のほうが多いのでは? 「物価上げるぞ上げるぞ~」って黒田日銀や安倍政権がさんざん煽っているなかでは・・・

 ・・・わたし自身はそんな感じで、周囲の人々がどう考えているのか分かりませんが、いつも通っているスーパーの特売日つまり「商品価格が普段よりも安い日」にずっと多くの買い物客がやってくる様子などから推察するに、物価が安い、悪くても上がらないほうを歓迎する消費者の方がやはり圧倒的に多数だろうと思うわけです。であれば「なかなか2%に上昇しない」ことが日銀の課題ではなく、そもそも日銀そしてアベノミクスが「インフレ目標2%」を掲げること自体に問題があるのでは?

 これ、こちらの記事を含めて本ブログのあちこちで書いていることの繰り返しです。つまり、アベノミクスと黒田日銀の異次元緩和は、人々が望まない方向に日本を持っていこうとしている―――インフレ、それも円安誘導をテコとしてコストプッシュ型(輸入原材料価格つり上げ型)の「悪いインフレ」を巻き起こそうとしているということです。その害悪は山ほど綴ってきたのでここでは述べませんが、結果として上記のとおり、その狙いの通りにはなっていない―――インフレがそれほど顕著ではないということは・・・ほとんどの国民にとってはありがたいこと(・・・でも、上記のように消費税率アップ分、物価が上がったのは痛いが・・・)。ならば黒田氏の次の日銀総裁には、同氏とは真逆の考え方すなわち悪いインフレを起こさないような金融政策を実行できる人がふさわしいというべきでしょう(?)。

続く

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