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【安倍首相「円安誘導にあらず」アベノミクスを自己否定?】米保護主義台頭:ますます逆風の円安輸出振興⑥

2017-02-05 00:02:47 | 日本

前回からの続き)

 先月31日の製薬会社経営陣との会合でアメリカドナルド・トランプ大統領は、日本中国と並んで通貨安誘導をしているとの見方をふたたび示しました。同氏は「You look at what China’s doing, you look at what Japan has done over the years.」(中国はこれをしているし、日本は何年もしてきた)などと語り、あらためて日本の為替政策を批判してみせました。

 本稿一回目で書いたように、こうしたトランプ氏の対日観に大きな誤解があるのは明らかであり、日本政府には本邦企業がアメリカへの多額の投資で雇用創出等に大きく貢献してきた事実をトランプ政権に粘り強く説明していただきたいと思います。

 ただし、アベノミクスに限れば、トランプ氏の指摘は正解に近いといえます。日本人一般の受け止めとして、そして本ブログで何度も書いているように、アベノミクスとは円安誘導を意図した実質的な為替操作政策に他ありません。したがって、安倍首相が突如「アベノミクスは円安誘導にあたらない」なんて自己否定(!?)したところで、日米両国民は「え、違うの!?じゃあアベノミクスっていったい、何!?」とポカンでしょう。だってアベノミクスがこれだけ円安万歳をやってきたことを皆、知っているのだから。そのアベノミクスすなわち円安誘導に対して、われらが親分アメリカ様の新大統領が不満感を募らせているわけです。となるとアベノミクスのこれ以上の継続・推進は厳しくなるのかも・・・(?)

 通常、自国に対する他国の外交・交易面からの干渉は自国の国益にとってネガティブなものです。その意味では異例の展開(?)ですが、アメリカからのこの圧力は逆に、政策的な通貨安の苦しみから、わが国を救うポジティブなものになるのではないか、なんて期待(?)を感じます。

 上述したように、円安輸出攻勢はできるわけがない、円安インフレはエンゲル係数を急上昇させるばかり、円安株高は巨額含み損を結局は食らう可能性大・・・といった感じで、アベノミクスは日本の真の経済プラス成長や人々の豊かさ向上に何ら寄与しないどころか、かえって国家国民を弱体化・窮乏化させる方向に作用しているわけです。そうしたなか、トランプ米大統領は、多分に勘違いからとはいえ(?)、結果としてアベノミクスが円安誘導政策だという事実(?)をわが国に突き付け、為替レートの是正(つまり日銀「異次元緩和」のテーパリング?)を要求することで自国アメリカの国益保護を図ろうとした・・・ばかりでなく日本の国力回復を促してくれた・・・(って、後者は意図してはいないでしょうが)

 ・・・個人的には、これ日米双方にとって望ましい流れと考えています。アメリカにとっては日本企業による対米投資が促進されて雇用増加が図られるとともに、わが国にとっては害悪ばかりの円安誘導の解消につながるから。なのでここは、いつもの日本のように(?)、アメリカ様・・・のトランプ新政権のご意向に素直に従って動くべきかと・・・

続く

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