世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【株価維持のためにも日銀が政策を変えない結果、マネーは貯まり続けるが…】あり余るマネー、回らぬ不幸⑥

2021-06-15 00:02:23 | 日本
前回からの続き)

 邦銀の預貸ギャップが349兆円、そして日銀の当座預金口座残高が523兆円(いずれも今年3月末)といった具合にキャッシュが空前の規模に「ブタ積み」されてしまっているのは、日銀金融政策のせい、ということになります。つまり、日銀が国債を市場原理では説明がつかないくらいの異常な高値で買い上げてしまったためにこれらマネーは国債を買えなくなり、だからといって国債以外にマトモな(安全確実な)投資対象がないので、やむなく日銀当座預金に貯まり続けている、といったところです。そのおカネが何らの仕事もさせてもらえていないという意味でどれほど虚しく、結果として国民の多くが経済的に苦しい状態に追いやられているか、は先述のとおりです。

 で、日銀ですが、どうしてそんな政策を2013年春以降8年以上にもわたって続けているのか、ですが、その本当の目的(?)、そしてその本当に本当の目的(???)はともかく、こうすることでマネーに株などの国債以外のリスク投資をさせたいから、というのもあるでしょう。実際、最近ではこちらの記事にも書いたように、日銀は(これまた本来の市場原理に反して)ETF買いを通じて本邦上場株式を買い支えていますから、まあそういうことだと理解しています。そんなこともあり、このコロナ禍の不透明感のなかにあっても、株価ばかりは好調を維持しているわけです・・・

 ・・・と考えると、もしここで日銀が現行の金融政策を変更したら・・って、たとえば当座預金金利(付利)以上に国債の金利が高くなることを許容したら(国債買い入れ価格を引き下げたら)、(国債投資を再開できる)邦銀や(現金支給策等の受益者となる)国民はありがたいでしょう・・・が株価は一転、急落する可能性が高いと思われます。現行の高い株価は景気とか企業業績がよいため・・・とかではまったくなく金融政策のおかげだから、これが変更されればおのずと下がるしかありません(?)。もちろん日銀がそれに耐えられるわけもなく(って、高株価がほとんど唯一の日銀政策のプラス面だから)、結局、株価維持のためにも現行政策を続けざるを得ないでしょう(?)。となれば・・・

 う~ん、困ったものですね(?)、現状のまま・・・どころかさらに増えていく、ということになりそうですよ「ブタ積み」が。それでも・・・日本が世界をリードするためにも、この本邦最大の政治経済的な問題は解消されなければならない、と信じるものです。たとえ、その過程で相当に傷つくことは免れないとしても・・・(って大丈夫、その傷は、やがて癒えるから)

(「あり余るマネー、回らぬ不幸」おわり)

金融・投資(全般) ブログランキングへ
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
«  【円のキャッシュが5百兆円... | トップ | 【中国の金消費量、今年第1四... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本」カテゴリの最新記事